ファミ通.comの編集者&ライターが年末年始にオススメするゲームを語る企画。今回紹介するゲームは、アークシステムワークスの『GUILTY GEAR ‐STRIVE‐(ギルティギア ストライヴ)』(以下、GGST)だ。

【こういう人におすすめ】

  • 初めての格闘ゲームとして最適な作品を探している
  • ビジュアルがきれいなゲームを遊びたい
  • ギルティギア』シリーズやキャラクターに興味がある

たく坊のおすすめゲーム

『GUILTY GEAR ‐STRIVE‐(ギルティギア ストライヴ)』

  • プラットフォーム:プレイステーション5、プレイステーション4、Steam(PC)、アーケード(APM3)
  • 発売日:2021年6月11日
  • メーカー:アークシステムワークス
  • 価格:5980円[税込](価格はスターターエディション2022のもの)
  • 備考:Xbox One、Xbox Series X|S、Windows版の発売も予定されている。
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『GUILTY GEAR -STRIVE-スターターエディション2022』紹介トレーラー

ビジュアルやキャラから入ってもよし。格闘ゲーム入門編にもおすすめな1本

 格闘ゲームの金字塔『GUILTY GEAR』(『GG』)シリーズ。いまでこそ、格闘ゲームをメインとするゲーム会社として最前線で活躍しているアークシステムワークスだが、そんな同社が有名になるきっかけになった作品のひとつだ。

 最新作『GGST』では、前作『GGXrd』シリーズでファンを驚喜させた3Dモデリングがさらに磨かれ、格闘ゲーム界屈指のビジュアルへと進化している。

『ギルティギア ストライヴ』を年末年始に遊ぼう。ビジュアルやキャラ、ストーリーからでも気軽に入れる格闘ゲームをとにかくプレイしてほしい【おすすめゲームレビュー】

 もちろん、ゲームシステムの部分も前作から調整が入ったこともあり、新規・ベテランともに楽しめる要素が多く盛り込まれている。ビジュアルやシステム、後述するストーリーの骨太さで歴史の長いシリーズながら、新規のファン層が増え続けている注目の格闘ゲームだ。

 2022年は、礼節極まるお嬢様として育てられた男の子である“ブリジット”の参戦により、SNSで盛り上がった一幕もあった。さらに11月24日にはDLCキャラクター“シン=キスク”も配信され、プレイヤーのあいだでもさらなる盛り上がりを見せている。

『ギルティギア ストライヴ』を年末年始に遊ぼう。ビジュアルやキャラ、ストーリーからでも気軽に入れる格闘ゲームをとにかくプレイしてほしい【おすすめゲームレビュー】
『ギルティギア ストライヴ』を年末年始に遊ぼう。ビジュアルやキャラ、ストーリーからでも気軽に入れる格闘ゲームをとにかくプレイしてほしい【おすすめゲームレビュー】

格闘ゲームの常識を変えた!? 美しいビジュアルに惹きこまれる

 アークシステムワークスと言えば、『ギルティギア』シリーズのほかにも、『ドラゴンボールファイターズ』、『グランブルーファンタジー ヴァーサス』、『DNF DUEL』といった、アニメ調のデザインを3Dモデリングに落としこんだ、独自のビジュアル性を持つ格闘ゲームを制作し、開発会社としても引く手あまたの状態だ。

 あえて3Dらしくは作らず、アニメ的な演出を見せる技術は非常に評価が高く、この技術を使用して初めて作られた格闘ゲーム『GUILTY GEAR Xrd - SIGN -』は、格闘ゲーム内外に衝撃をもたらしたといっても過言ではない。

『ギルティギア ストライヴ』を年末年始に遊ぼう。ビジュアルやキャラ、ストーリーからでも気軽に入れる格闘ゲームをとにかくプレイしてほしい【おすすめゲームレビュー】

 画面を見ればひと目でわかると思うが、とにかくキャラクターがかっこいい(かわいい)! ビジュアルだけでなく、技の演出、カメラワーク、武器のエフェクトなど、とにかく単純に“見ていて楽しい”格闘ゲームとして、まず候補に挙がるだろう。

 この視覚的楽しさもあり、格闘ゲーム初心者が必殺技を使うだけでも爽快感のあるプレイを楽しめる格闘ゲーム入門者向きの作品だ。だからといって、プレイヤーの実力差が反映されないようなシステムにまとまっているわけではなく、上級者であればやり込むほどに細かな実力差が出るような設計だと感じる。

対戦だけじゃない。ゲーム初心者も見てほしい“ストーリー”の濃厚さ

 ビジュアルはもちろんだが、個人的にはキャラクターの個性を推したい。本作の主人公“ソル=バッドガイ”は、もともとは頭脳明晰な科学者というバックボーンを持ちながら、パワーで叩き潰す戦法を得意とし、人外の力を発揮する“ギア”の能力も持つ、なんでもありな人物だ。

『ギルティギア ストライヴ』を年末年始に遊ぼう。ビジュアルやキャラ、ストーリーからでも気軽に入れる格闘ゲームをとにかくプレイしてほしい【おすすめゲームレビュー】

 そして、もうひとりの主人公“カイ=キスク”は、容姿端麗で頭脳明晰、正義感が強く、責任感もある、一国の王。言ってしまえば、“できるイケメン”を体現した人物だ。

『ギルティギア ストライヴ』を年末年始に遊ぼう。ビジュアルやキャラ、ストーリーからでも気軽に入れる格闘ゲームをとにかくプレイしてほしい【おすすめゲームレビュー】

 このふたりが軸となり、物語が展開していくストーリーモードも用意されており、対戦に疲れたときなどに、ぜひ見てほしい内容となっている。これがまた濃密な内容で、ソルやカイ以外のキャラクターも魅力が満載だ。

 大枠で見れば『ギルティギア』のストーリーは長く続いているが、本作からでも用語集や相関図を確認しながら楽しめば、おおよそは理解可能だ。しかし、もう少し深く楽しみたい場合は公式YouTubeチャンネルで公開されている過去のストーリーもチェックしておこう。

 付け加えるのであれば、前作『GGXrd』シリーズ、さらに格闘ゲームというジャンルではないが『ギルティギア2』のころから、ストーリーモードを見るだけでも買う価値があると筆者は思っている。

GUILTY GEAR Xrd -SIGN- Story Mode Chapter 1 (Official Video)

『ギルティギア ストライヴ』を年末年始に遊ぼう。ビジュアルやキャラ、ストーリーからでも気軽に入れる格闘ゲームをとにかくプレイしてほしい【おすすめゲームレビュー】

 対戦格闘ゲームとしてではなく、『ギルティギア』というお話から本作に入っていくのもおすすめの入門のしかたである。むしろ年末年始の時間があるときにストーリーを楽しむのも、非常におすすめの楽しみ方だ。

格ゲーマーの「気持ちいい!」ポイントが随所にちりばめられている

 ここでは少し踏み込んで、格闘ゲーマー向けの話をさせていただきたい。

 格闘ゲームには、プレイヤーが「気持ちいい!」と感じる瞬間がいくつも存在する。プレイヤーによって、どこに気持ちよさを感じるのか。それは“敵の攻撃を読みきったとき”、“特大ダメージのコンボを完走したとき”、“自分の成長を感じたとき”など、さまざまな瞬間があるだろう。

 筆者が本作をプレイしていて、この「気持ちいい!」と感じたポイントもお届けしたい。

『ギルティギア ストライヴ』を年末年始に遊ぼう。ビジュアルやキャラ、ストーリーからでも気軽に入れる格闘ゲームをとにかくプレイしてほしい【おすすめゲームレビュー】

 たとえば、“敵の攻撃を読みきって反撃できたとき”。格闘ゲームには、“カウンター確認”と呼ばれる、“特定の条件下で起こるカウンター状態を確認して、次の行動を決める”といったテクニックが存在する。攻撃や読みが噛み合ったときに、大きなリターンを取れるという技術だ。

 本作では、2種類の“カウンター”が存在するのだが、その中のひとつに、カメラが一瞬煽りのような角度になり、“COUNTER”の文字が画面を覆いつくさんばかりに大きくなる場面がある。プレイヤーには通称“クソデカカウンター”と呼ばれる現象だ。

『ギルティギア ストライヴ』を年末年始に遊ぼう。ビジュアルやキャラ、ストーリーからでも気軽に入れる格闘ゲームをとにかくプレイしてほしい【おすすめゲームレビュー】

 単純にクソデカカウンターを決めたときの気持ちよさがバツグンなのはもちろんのこと、一瞬画面が演出によってスローになるので、先述した“カウンター確認”が非常にやりやすくなる。

 カウンター確認が安定するようになると、大ダメージを与えられるようになり、気持ちよさのひとつである“自分の成長を感じたとき”の気持ちを味わえるのだ。

 攻撃を当てたときの気持ちよさと、“カウンター確認”による上達の気持ちよさ。さらに言うと、クソデカカウンターからはいろいろなコンボが入るので、これもまた気持ちよさを増すポイントである。最終的には“特大ダメージのコンボを完走したとき”につながっていく。

『ギルティギア ストライヴ』を年末年始に遊ぼう。ビジュアルやキャラ、ストーリーからでも気軽に入れる格闘ゲームをとにかくプレイしてほしい【おすすめゲームレビュー】

 ちなみに、ソデカカウンターが発生すると「COUNTER!」と大きなシステムボイスが再生されるのだが、筆者は練習しすぎたあまり、これを聞いたときについ体が反射的に動いてしまうようになってしまった。

 この「COUNTER!」ボイスを聞いて体が反応してしまう人は、きっと本作のカウンター確認の練習を積んでいるプレイヤーであることに違いない。まわりで本作をプレイしている人を探す際は、「COUNTER!」ボイスを鳴らしてみるといいかもしれない。言うまでもないが、公共の場で鳴らしてはいけない。

『ギルティギア ストライヴ』を年末年始に遊ぼう。ビジュアルやキャラ、ストーリーからでも気軽に入れる格闘ゲームをとにかくプレイしてほしい【おすすめゲームレビュー】

 友人たちと盛り上がりながら対戦を楽しんでもよし、ひとりでネットワークモードに潜って腕を磨き続けてもよし、ストーリーモードで『ギルティギア』の世界を満喫してもよしと、本作にはさまざまな楽しみかたがある。

 もし年末年始に時間があって興味があるのならば、『GGST』をプレイしてみるのはいかがだろうか。ゆくゆくは大会に出てみたり、大会を観戦してみたり、いろいろな格闘ゲームのおもしろさを体験するきかっけを本作で作ってみてほしい。