MyDearestとイザナギゲームズが共同開発するVR捜査アドベンチャーゲーム『ディスクロニア クロノスオルタネイト』。3つのエピソードの配信が予定されており、2022年12月9日にMeta Quest 2でファン待望の『ディスクロニア クロノスオルタネイト エピソードII-終局の銃弾-』(以下、『ディスクロニア: CA EP II』)が配信された。

 また、プレイステーション VR2のローンチタイトルに決定したほか、フルエピソードを収録したVR非対応のNintendo Switch版も発売予定だ。

 物語の舞台は、AIによって社会が管理されている海上都市アストラム・クローズ。この都市の犯罪発生率はわずか0.001%で、あらゆる犯罪が予防されると言われてきた。しかし、都市創設者であるアルバート・ラムファード博士の殺人事件が発生。特別監察官を務める主人公ハル・サイオンは、過去を書き換える力“メモリーダイブ”を駆使して事件を解決するも、『ディスクロニア: CA EP II』では新たな困難が彼を待ち受けていた……。

VR推理アドベンチャー『ディスクロニア: CA EP II』をネタバレなしレビュー。EPIで発生した殺人事件の犯人が新たなパートナーに!? VR世界で事件を捜査しよう
VR推理アドベンチャー『ディスクロニア: CA EP II』をネタバレなしレビュー。EPIで発生した殺人事件の犯人が新たなパートナーに!? VR世界で事件を捜査しよう
メモリーダイブはハルが使える特別な能力。左手で特定の物に触れると過去にアクセスでき、記憶の中を行動できる。さらに行動次第では、過去の改変が行える。

 本稿ではMeta Quest 2版の『ディスクロニア: CA EP II』をプレイしたライターのジャイアント黒田によるプレイレビューをお届け。ストーリーや謎解きのネタバレなしで本作の魅力を語っているので、安心して読み進めてほしい。なお、エピソード1の詳細なあらすじは下記の先行レビューで触れている。エピソード1をまだプレイしていない方や、本作をプレイする前に復習しておきたい方は先にチェックを!

任務の危険度が大幅アップ! スリリングな展開を堪能しよう

 世界中の名探偵たちに憧れる筆者が本作のエピソード1をプレイしていちばん驚いたのは、想像以上に探偵気分を味わうことができたこと。その詳細はエピソード1のプレイレビューで語っているので、まだ見ていない方はぜひチェックしてほしい。というのも本作は、エピソード1での体験がよりスケールアップしていると感じたから。

 とくに大幅に強化されているなと体感できたのがステルスパートだ。シャーロック・ホームズの宿敵・モリアーティ教授や明智小五郎のライバル・怪人二十面相など、名探偵(作中での役割は探偵ではなく特別監察官だが)に強敵はつきもの。本作のステルスパートでは、ハルの前に立ちはだかる強敵・ドローンとのスリリングな戦いが堪能できた。

 決戦の舞台は、『ディスクロニア: CA EP II』で新たに登場する研究所の閉鎖区画。現在は立ち入りが制限されているものの、ハルはとある理由からこの閉鎖区画を捜査することに。そこで立ちはだかるのがドローンの大群というわけだ。

VR推理アドベンチャー『ディスクロニア: CA EP II』をネタバレなしレビュー。EPIで発生した殺人事件の犯人が新たなパートナーに!? VR世界で事件を捜査しよう

 周囲を警戒するドローンに発見されると、攻撃を受けて即ゲームオーバーに。見つからないように慎重に進む必要があるのだが、行く手を阻むのはドローンだけではない。閉鎖区画内には、過去の事故の影響で発生した赤い結晶がいたるところに存在し、ハルの行動を制限する。

 この赤い結晶を破壊してくれるのが、正体不明のヒューマノイド・システリアだ。彼女は、アルバート・ラムファード博士殺害事件の犯人として告発された人物。システリアと協力して先に進めたかと思いきや、さらなる強敵が出現し、ハルたちは窮地に立たされる。

VR推理アドベンチャー『ディスクロニア: CA EP II』をネタバレなしレビュー。EPIで発生した殺人事件の犯人が新たなパートナーに!? VR世界で事件を捜査しよう
VR推理アドベンチャー『ディスクロニア: CA EP II』をネタバレなしレビュー。EPIで発生した殺人事件の犯人が新たなパートナーに!? VR世界で事件を捜査しよう
ハルの行く手を阻む赤い結晶。離れた場所にいるシステリアに手を振って合図を送ると、赤い結晶を破壊してくれる。これで先に進めるようになるのだ。

 新たな敵はドローンのボスのような存在で、多彩な攻撃を仕掛けてくる難敵。ここでもシステリアとの協力が攻略のカギを握るので、強敵と戦うスリルだけではなく、システリアとの絆も体験できた。

VR推理アドベンチャー『ディスクロニア: CA EP II』をネタバレなしレビュー。EPIで発生した殺人事件の犯人が新たなパートナーに!? VR世界で事件を捜査しよう
巨大なドローン・イプシロンは、多彩な武器を持つ強敵。
VR推理アドベンチャー『ディスクロニア: CA EP II』をネタバレなしレビュー。EPIで発生した殺人事件の犯人が新たなパートナーに!? VR世界で事件を捜査しよう
ハルはしばらくのあいだ、囮となってイプシロンの注意を引き付けることに。敵の動きやリリィのアドバイスを参考にピンチを切り抜けよう。

 都市の管理局に追われるシステリアと特別監察官のハルがなぜタッグを組むことになったのか。エピソード1をクリアーしている方ならおわかりいただけると思うが、ストーリーの展開やふたりのやり取りにもぜひ注目してほしい。

数々の謎が散りばめられたストーリーやVRならではの謎解きも秀逸!

 推理アドベンチャーにおいて重要な、ストーリーや謎解きも期待通りの内容に。ハルはシステリアと協力して閉鎖区画を脱出するも、アストラム・クローズで新たな事件が発生してしまう。

VR推理アドベンチャー『ディスクロニア: CA EP II』をネタバレなしレビュー。EPIで発生した殺人事件の犯人が新たなパートナーに!? VR世界で事件を捜査しよう

 3Dで表現された事件現場を歩き回り、証拠を集めるのはエピソード1と同じだが、新たな事件は筆者にとっては意外な展開で、調査を進める大きな原動力に。さらに、事件の真相を解明する“審問”の結果やその後の展開にも大きな衝撃が!

 このあたりはネタバレになってしまうので具体的な説明ができないのは歯がゆいが、プレイしてもらえれば筆者のようにビックリするはず。

 また、物語を進めると謎解き要素が満載のパートも登場。エピソード1の謎解きと同様に、3D空間を歩き回って謎解きに必要なパーツを集めて多彩なパターンの謎を解く楽しみが体験できる作りになっている。本作の謎解きが好きな方はお楽しみに。

VR推理アドベンチャー『ディスクロニア: CA EP II』をネタバレなしレビュー。EPIで発生した殺人事件の犯人が新たなパートナーに!? VR世界で事件を捜査しよう

 エピソード1で残っていたいろいろな謎が、『ディスクロニア: CA EP II』ではじょじょに明らかになっていく。また、あらゆる犯罪が予防されると言われてきた平穏な都市が、ストーリーが進むに連れて崩壊の危機に瀕していくのも物語の大きな見どころとなっている。

 アストラム・クローズでつぎつぎと巻き起こる事件が、次作のエピソード3でどのようにして収束に向かうのか。

 また、ハルの失われた過去に何があったのか。本作をプレイして『ディスクロニア クロノスオルタネイト』の結末を見るのがますます楽しみになった。エピソード1をプレイした方はもちろん一連の記事をチェックして本作に興味を持った方も、本作を遊んで来るべきエピソード3の配信に備えよう!

VR推理アドベンチャー『ディスクロニア: CA EP II』をネタバレなしレビュー。EPIで発生した殺人事件の犯人が新たなパートナーに!? VR世界で事件を捜査しよう
ハルに同行し、推理のサポートを行うナビゲーターロボットのリリィは、本作でもとってもキュート。いろいろな表情や仕草を見せてくれますよ。一家にひとりほしい!

製品概要

  • タイトル:ディスクロニア クロノスオルタネイト エピソードII -終局の銃弾-
  • 発売日:2022年12月9日発売
  • 価格:1490円[税込](※エピソード2のみ) 
  • 機種:Meta Quest 2

※Meta Quest 2版エピソード3は2023年発売予定、価格未定
※プレイステーション VR2版は2023年2月22日発売予定、価格未定、Nintendo Switch版(VR非対応)はフルエピソード収録で2023年発売予定、価格未定