かっこいい大人に憧れる。人生には物語があり、甘いだけではない経験を受け入れる覚悟もできている。手元にあるのは琥珀色の液体が入ったグラスだ。瞳に浮かぶのは喜びとも悲しみとも取れる感情。大人にはウイスキーがよく似合う。
要するにこういうことである。
この写真のモデルはストリーマーのk4senさん。ウイスキー『ブラックニッカ』とファミ通の共同施策“ゲームで!オトナ遊び部”の部長を務めている。活動は以下の記事や特設サイトを参照。
彼こそが理想の大人像なのか? ウイスキーは似合うのか? そうなのか?
否である。
以前からハイボール(炭酸割り)をよく飲んでいて、最近はブラックニッカへの興味も強まっているようだ。成長はしている。それはわかる。
だが、まだ冒頭で挙げたイメージの域には達していない。理想の大人だなんてちゃんちゃらおかしい。
そこまで言わなくてよくない?
思いのほかスムーズに否定の言葉が出てきました。自分でもびっくりしています。
※急に出てきたこの人は本企画の担当者ミス・ユースケです。
ウイスキーが似合う大人になるために、エッセイを書きましょう。
展開が急。最終回の直前か?
クライマックスで第1期のオープニングテーマを流しますから。
いちばん盛り上がる演出で俺を終わらせようとするな。
エッセイをすすめる理由を順を追って説明していく。
第一に、泣けるストーリーや深みのある設定が魅力のRPG・アドベンチャーはウイスキーと相性がいい。小説を読みながらお酒を嗜む人はいるわけだから、それがゲームに置き換わってもおかしくはない。
これにはk4senさんも「たしかに」と納得してくれた。概ね間違ってはいないと思う。
ウイスキーって何だか特別なイメージないですか?
あー、たしかに。ちょっとわかるなー。
たとえばブラックニッカと合わせたいゲームがあるとする。それって、その人にとって特別なゲームだと思うんですよ。ビールでもワインでもなく、ウイスキーに合わせる。その1本を選んだ理由に、ひとつの物語があるような。
そういうのを大事にして自分の言葉にできるのは、かなり大人力(おとなぢから)が高いと思います。
聞いたことないパラメーターが出てきたけど妙な説得力がある。
でも俺、エッセイなんて書いたことないですよ。
そう言うと思って、作家さんにお手本を書いてもらいました。ひとりはこの方。
【岐部昌幸】
放送作家/脚本家/ゲームシナリオライター。ゲーム実況の元祖『ゲームセンターCX』をはじめ、『勇者ああああ』や『狩野英孝のクリティカノヒット』などの番組を担当。『大分・別府 ミステリー案内 歪んだ竹灯篭』のゲームシナリオも手掛ける。
岐部さんって……『ゲームセンターCX』の人!?
岐部さんがいなかったら、ゲーム実況文化はいまとは違うかたちだったかもしれない。ある意味、ストリーマーの恩人。お酒も好きで、ブラックニッカは気分に合わせやすい点が気に入っているみたいです。
岐部さんがゲームエッセイを書くんだったら、俺のエッセイはいらなくないですか?
もうおひと方にも依頼してます。
【スズキナオ】
大阪在住のフリーライター/作家。Webサイト『デイリーポータルZ』などで活動。著書に『深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと』(スタンド・ブックス)、パリッコ氏との共著『ご自由にお持ちくださいを見つけるまで家に帰れない一日』(スタンド・ブックス)など。
これ絶対「おどけた写真を送ってください」ってお願いしてるでしょ。シャイないい人なんだろうな、という感じが伝わってくる。
こちらのスズキナオさんはお酒界隈の人。ふだんはすっきり飲みやすいブラックニッカ クリアを愛飲しつつ、ゲームをのんびり遊んでいるそうです。気ままなゲーム&ウイスキーライフって、ちょっと憧れる。
おふたりが挙げたゲームはシングルプレイのアドベンチャーやRPGだった。やっぱりウイスキーと物語は相性がいい。
ふたつの名文に触発されたのか、k4senさんの独白もエッセイ化することに成功。秋の夜長は、ブラックニッカを片手に、深い物語に飛び込んでほしい。
『To the Moon』美しいピアノの旋律と、リアルが生むロマンに心揺さぶられる泣きゲー(岐部昌幸)
洗練されたデザインと繊細な飲み口で、すっかり愛用しているうすはりのグラスに静かにアイスボールを落とすと、ウイスキーをゆっくりと注ぐ。この日、選んだ銘柄はブラックニッカ ディープブレンド。甘みやコクを感じる味わいで、これらは新樽での熟成で育まれたものらしい。その芳醇な香りとお気に入りの肴の相性を試してみたかった。
酒の肴は、少し背伸びして買ったヘッドホンで聴くゲームミュージックだ。 在宅ワークが増えたからこそ、オンとオフをはっきりと。これが仕事終わりの私の日課である。
きょうを締めくくるナンバーは『To the Moon』のサウンドトラック。そこには、『For River』という楽曲が2バージョン収められている。ゲームを象徴する楽曲だ。
ひとつは、サラ&トミーバージョン。もうひとつが、ジョニーバージョン。 前者は、若さと希望に満ちあふれ、後者は、柔らかく包み込むような感じ。 同じ楽譜で奏でられるピアノ曲なのに、まるで違った味わいが楽しめるのだ。
まずは少しだけディープブレンドを口に含むと、たしかにウッディな香ばしさを感じた。甘みはあるが甘ったるいわけではなく、芳醇な香りが鼻を抜ける。やがてそこに『For River』の心地いいメロディが加わり、私を『To the Moon』の世界へと誘った。
人里離れた崖の上にポツンと佇む一軒の屋敷。窓から見える景色には技術の進歩によって役目を終えた灯台が鎮座している。その屋敷をふたりの白衣の研究員が訪ねる。彼らの仕事は“人生を終えようとしている依頼者の望みどおりに記憶を書き換える”こと。 特別な機械を使って記憶を上書きすることで、事実こそ変わらないが依頼者にとっては“満足した人生の思い出”を抱いたまま最期を迎えることができるのだ。
小さな姉弟・サラとトミーの連弾による『For River』の美しい旋律が聴こえるなか、今回の依頼者・ジョニーもまた、死の淵をさまよっていた。彼の望みはただひとつ……「月に行きたい」。その願いをベストな形で叶えるため、研究員たちは“ジョニーの記憶”を遡っていく。
すると、彼の直近の記憶から、少し前に最愛の妻を亡くしていたことがわかる。さらに遡ると、妻が持つ“ある個性”は、社会を生きるには不都合が多く、治療が必要なこともわかる。 そして、部屋に置かれた大量のうさぎの折り紙や、ゴミ箱に捨てられた妻の大量の髪の毛などを見つけ、物語は混沌としていく。
もちろん、記憶を旅するなかでふたりの幸せな瞬間に立ち会うこともある。だが、私を含めすべてのプレイヤーは知っているのだ。
“この後、夫婦に辛い出来事や悲しい別れが待っている”ことを。
この“年老いた状態から少しずつ記憶を遡っていく”というシステムが、どうにもならない結末を知っているがゆえ、ハッピーなシーンであればあるほど、切なく、辛く、そして悲しく沁みる。
だからこそ、どんな未来が待ち受けようとも、その瞬間を賢明に生きるジョニーたちの姿が胸に突き刺ささる。誰しも悩みは尽きないが、それでもいまこの瞬間を一生懸命生きねば……。そんな前向きな心持ちにさせてくれるのだ。
少し酔ってきたのだろうか。いろいろな年代のジョニーの物語に触れていくうちに、いつしか私自身の思い出がフラッシュバックする。
中学のとき、神社に呼び出し、勇気を出して告白したら「ちょっと考えさせて」と言われて、令和のいまなお“考え中”である初恋の女の子のこと。家が裕福ではなかったため、半年に一度の焼肉屋での外食で、息子たちにお腹いっぱい食べさせようと、家から持ち込んだ肉を焼こうとした母親のこと。読み終わった本を「貸して」と言ってくる彼女に “違う価値観を持つから恋愛なのに”とすっかり冷めて、別れを切り出した友人のこと、などなど。
そう、人生は良い思い出ばかりではない。
そんな言葉を代弁してくれるかのように、物語をリードするふたりの研究員のやりとりはひと癖もふた癖もあり、いいシーンに水を差すことも少なくない。けれども、和菓子にあえて塩を入れると味が引き締まるように、ジョニーたちの会話と研究員たちの会話、相反するノリがやがて調和し、唯一無二の世界を構築していくのだ。
違和感でいえば、ゲーム的な要素が極端に少ないのも特徴だ。簡単なパズルを解く以外は、ほぼテキストを読み進めていくスタイル。しかしこれは、紛れもなくゲームである。
なぜならこの作品が、『RPGツクール』で制作されているからだ。そして、どこか懐かしいスーパーファミコンやGBAテイストを彷彿とさせる『To the Moon』のグラフィックが、物語を紡ぐうえで重要な役割を果たしている。
長年、レトロゲームをテーマにした番組を担当している私が、つねづね感じているのが「最新グラフィックで描いたホラーよりも、ファミコンなどのドットで描かれた血痕のほうが怖いときがある」ということだ。
スペックの足りなさが、逆にプレイヤーに想像させる余白となる。ホラーに限らず、この『To the Moon』も、その行間をプレイヤーそれぞれが補完しながら、自分だけのストーリーとして読み進めていく楽しさがある。
いったいなぜ、ジョニーは「月に行きたい」と願ったのか?
目を閉じると、ドット絵で描かれているはずの彼の姿が、リアルな形で頭の中に現れた。手元のグラスの、満月のようなアイスボールが少しずつ溶けて香りと味わいが変化するように、移り変わっていくジョニーの人生はやがて意外な結末を迎える。
もう一度『For River』を聴いてからベッドに入ろう。ジョニーが最愛の妻“リバー”のために書いた曲。ジョニーバージョンのやさしい旋律に包まれながら、私も夢の中で記憶の旅に出かけるとしよう。
k4sen感想
『To the Moon』への愛情に圧倒されてしまいました。俺も大好きな作品だけど「おもろいし、泣けた」くらいしか書けなさそう……。
さすが岐部さんはおもしろいポイントや魅力を伝えるのがめちゃくちゃ上手だと思ったら、突然の過去語りに思わず笑っちゃいました。
このエッセイで『To the Moon』に興味を持った人は、クリアーしたらもう一度読んでみてほしい。深く心に染み入るんじゃないかなと思います。もちろん片手にはブラックニッカ ディープブレンドのグラスを。続編『Finding Paradise』も楽しみだなあ……。
『Stardew Valley』もうひとつの人生を夢見ながら飲むブラックニッカ クリアのハイボール(スズキナオ)
夜、私は誰もいない海に釣り糸を垂らしている。夜間に釣れるというウナギを狙っているのだが、かかるのはニシンやビンナガばかりだ……。と、これは『Stardew Valley』(スターデューバレー)というゲームの中での話である。
『Stardew Valley』は、見知らぬ町に移り住んできた主人公が牧場を経営するゲームだ。その町に来るまで、主人公はたくさんのパソコンが並ぶオフィスで働いていた。どうやら忙しい仕事に疲れ果ててしまっている様子だ。そんなとき、亡くなった祖父から手紙をもらっていたことを思い出す。
「いつかお前が大人になって世の中に出た時…どうしようもない生きにくさを感じることがあるかもしれない。お前の心が、その輝きまで失ってしまいそうな時、この手紙を読むんだよ」という言葉とともに渡されていたものである。
日々に疲れ、ついにその手紙を開くと、そこには牧場の権利書が同封されていた。そうやって主人公は第二の人生を歩むことになるのだ。
まず、この設定がグッとくる。いま、フリーライターとしてなんとか暮らしている私も、かつてはIT企業に勤める会社員だった。仕事がまったくできなかった私は同僚に迷惑ばかりかけていて、「いつまでこうして働いていけるんだろうか」と先の見えない毎日を過ごしていた。
あるとき、いま考えれば無謀とも思える謎の勢いで会社を辞め、ひとりで文章を書いて生きていこうと決意した。主人公の気持ちが私にはわかる気がする。『Stardew Valley』は、生きにくい人生を見直し、本当の幸せを探そうとするゲームなのである。
そういうゲームだからこそ、あまり肩肘張らず、気ままに遊びたい。いったん中断して、いそいそとキッチンへ。
グラスに氷を入れ、ブラックニッカ クリアを注ぎ、炭酸水で割る。モニターのもとに戻る前にその場でひと口。香りが穏やかだからすっきり飲めて、麦の味わいも感じられる。特別なお酒とは違う。でも、だから、これがいい。
親しんだいつもの味に、どこかホッとする自分がいる。その安心は『Stardew Valley』から感じるものと少し似ていた。
牧場を運営するというゲームシステムはもちろんだが、ちょっと粗いドット絵、かつてのスーパーファミコンのゲームミュージックを彷彿とさせるサウンドと、徹底的なまでにあの頃の感じを再現することにこだわっているのがわかる。1979年生まれで、ファミコンとスーパーファミコンに夢中になって育った私としては、このゲームに漂う懐かしい感触にも、またグッときてしまうのである。
私がこのゲームでとくに気に入っているのは動作音だ。主人公が移住してくる牧場は長年に渡って放置されていたらしく、木々や雑草や岩だらけで荒れ果てている。まずはその土地を整備することがゲーム序盤の課題となる。
オノで木を切り倒すときの「ポクゥ、ポクゥ」、伸びた草をカマで刈るときの「シュパ、シュパ」、岩にツルハシを振り下ろしたときの「コテン、コテン」。この音はどれもすばらしく気持ちがいい。この音が聴きたいがために延々と単純作業をし続けてしまうほどだ。
音だけでなく、耕した土地に種をまく動作、育った作物を収穫する動作など、動きの心地よさもクセになる。そういった小気味いい音や動きがこのゲームの大きな魅力になっていると思う。
しかし、牧場を整備して動物を飼ったり、作物を育てたりすることだけがこのゲームの目的ではない。たしかに、そういったタスクをこなしていくことで主人公のスキルがアップし、できることが増えていくようにはなっているのだが、たとえ牧場の運営を放棄したとしても、誰にも怒られることはない。
同じように、町に住む個性豊かな住民たちとコミュニケーションを取ったり、彼らのリクエストに応えていくことで親睦が深まり、結婚して子どもを設けたりという未来も用意されているのだが、それも必須というわけではないのだ。
むしろ「いかに好きにやるか」を考えながらプレイするのがこのゲームの楽しみ方なのかもしれない。ゲーム内には時間が流れており、朝が来て夜になり、季節がめぐっていく。
たとえば「今日は家の周囲の草刈りをして邪魔な岩を砕くぞ」と決めて作業をしていると、あっという間に時間が経ってしまう(現実の40秒ちょっとで、ゲーム内では1時間が過ぎていくのだ)。町の中をうろうろ歩きまわっているだけで、気づけば夕方になっていたりする。
スケジュールを組んで効率的に遊ぶ人もいるのだろうが、好きなウイスキーを片手に「何をしようかな」と考えているうちに主人公が眠りに落ちてしまうこともある。こういう遊び方も悪くないんじゃないかと思う。
短い1日の中でいろいろやろうと思うとかなり忙しくなる。それはそれで楽しいのだが、あれもこれもとこなしていると、ふと思ってしまう。「主人公はこんなせわしない日々を送るために会社勤めを辞めてここに来たわけではなかったはずだ」と。
あっという間に過ぎていく時間に決して追われないこと。1日がまたたくまに過ぎ、特に何もできぬままに1年が過ぎても、どうせまたそれはめぐってくるのだ。
心の余裕を持つのには“釣り''がおすすめだ。釣りはこのゲームの中で最も気楽な作業である。狙った獲物が釣れなくてもいい。ただ海や川に釣り糸を投げ、「HIT!」という文字とともにコントローラーが振動するのを待つ、その時間がいい。
気付いたらグラスが空になっていた。ブラックニッカ クリアでハイボールを作り直し、今度はカットライムをひと切れ。波の音や風が吹く音が聞こえる。釣りの合間にゆっくりと飲み、穏やかな時間の流れを感じる。たまにのんびりし過ぎて魚を逃がしてしまうのだけど、それも私らしいじゃないか。
喉の奥に爽快な刺激を感じながら、鼻に抜けていく香りをじっくりとたしかめる。そして、またコントローラーを握り、暗い水面に向かって釣竿を振るのだ。
k4sen感想
ちょうど俺もこのゲームに出会ったとき、実況の仕事が忙しくて、のどかなところで暮らしたいなっていう気持ちになってたんです。スズキナオさんにシンパシーを感じました。
『Stardew Valley』はゲーム時間がゆっくり流れていく感覚がいいんですよね。雨が振るとちょっと暇になったりして。こうして改めて思い返すと、お酒に合うゲームなんだなあ。もう一回やりたくなってきた。
思い出を紡いでみる
ゲームで体に浸透した経験は思い出に密接に絡みつく。物語性の強いタイトルならなおさらだ。好きなお酒でその感覚はふわりと広がり、やがて夜の中にぼんやり溶けていく。
……と、これは俺の言葉ではなく、たしか記事の担当者と話しているときに出てきた表現だ(相手の言葉に、俺は「そうそう」と相槌を打っただけかもしれない)。お酒といっしょにゲームを楽しむって、こういうことなんじゃないかと思う。
話の中で、俺の思い出もエッセイにしてみることになった。言いくるめられた気もするが、ガラでもないことをしてみようか。おかしかったら担当者に直してもらえばいいし。
『Portal』思い出に浸りながら、どんな飲み方でグラスを傾けようか(k4sen)
お酒といっしょに楽しみたいゲームと言えば何か。印象に強く残っていて、物語に深みがあって、一度クリアーしてもまた遊びたくなるようなゲームがいい。思い浮かんだのが『Portal』だった。
『Portal』との出会いはPCを買ってすぐのこと。とはいっても、ほんの数年前だ。ずっと家庭用ゲーム機ユーザーだった俺は、中古の限界スペックPC(1万円くらいだった)を経てゲーミングPCを購入。友だちから「PCでゲームするならSteam(※)だぞ」と聞き、星の数ほどあるゲームの中から『Portal』にたどり着いた。
※Steam:説明するまでもないと思うが、世界最大級のゲーム販売プラットフォームのこと。安くてもおもしろいインディーゲームなどがたくさんあり、衝撃を受けた。
『Portal』はFPSのようなパズルゲームだ。マップのギミック攻略がメインとはいえ、背景にしっかりしたストーリーがある。なのだが、最初のうちは説明があまりなく、ほのめかす程度。目的がわからないまま始まり、オペレーターのような声の指示に従って進めていくと、奇妙な違和感に気づくことになる。
知らず知らずのうちに引き付けられる演出は衝撃的だった。マウス+キーボード操作に苦戦しながらも、1作目、2作目と一気にプレイ。PCの操作に慣れたのは『Portal』のおかげだ。ある意味、いまの自分になるきっかけの作品と言える。
オトナ遊び部の部長となってウイスキーに興味が湧いているいま、ブラックニッカといっしょに『Portal』を遊んだら、岐部さんたちのような“深み”を味わえるだろうか。
両手を忙しく動かすアクションゲームだから、ひと息ついたタイミングで飲むくらいがちょうどいい。プレイのお供はハイボールがよさそうだ。達成感と混ざり合いながらのどを通る炭酸は、これまでにないほど爽快に違いない。
ひとりで遊ぶと行き詰まりがちな『Portal』は、友だちとオンラインマルチでふたりプレイをすると、ああでもないこうでもないと話が弾む。当時は意見が分かれるとたいてい俺が正解。一度任せてみたら何度も同じ失敗をしていて、「何やってんだよ」なんて笑いあうのが楽しかった。
いや、過去形にするのではなく、いままたやってみるのもいいかもしれない。謎解きに集中していた以前とは違い、今度はブラックニッカを飲みながら。友だちの失敗を笑いながら見守り、ギミックをクリアーしたら画面越しに乾杯し、謎めいた演出について語り合う。会話が盛り上がるゲームはお酒と相性がいい。
もしくは、配信でも友だちのプレイでもいいので、割り切って観る側に回るのも楽しそうだ。俺は一度クリアーして答えを知っている。「そこ行けんだよ」なんて、腕を組みながら。まさに神の視点である。
そんな優雅な時間には、どんな飲みものが似合うだろう。昔の俺なら、爽快なブラックニッカ クリアのハイボール一択だったと思う。だけど、ここは豊かな香りが広がるリッチブレンドはどうか。ロックで時間をかけて味わうか、それともやっぱりハイボールか……。『Portal』の答えはわかるのでサクサク進められるが、ブラックニッカについてはもう少し悩みたい。それもまた楽しいものだ。
大人の階段を上ったら新ジャンル誕生
めちゃくちゃいい雰囲気じゃないですかー。こういうのを読みたかったんです。
いや、むず! ひとりでこれを書くのは無理。岐部さんもスズキさんもすごい。ただ、昔を思い出して一杯やるのはいいかもですね。
ゲームを遊んで、ブラックニッカを飲んで、エッセイを綴る。もはやブラックニッカゲーム文学。
文学界に新ジャンルが生まれてしまった。
ブラックニッカとファミ通“ゲームで!オトナ遊び部”プレゼントキャンペーン
ゲームで!オトナ遊び部では、k4senさんといっしょに作る記事や動画だけでなく、複数の施策を実施中だ。そのひとつがプレゼントキャンペーン。
抽選で1名様にゲームをすてきな環境で楽しむためのセットが当たるほか、外れても再抽選でレアグッズが当たる可能性が。ふるって応募してほしい。詳細は特設サイトで要チェック。
抽選で1名様に当たる Bauhutte監修 オトナのゲーミングベース
- 電動スーパーゲーミングデスク:BHD-1400FA
- デスクごとチェアマット:BCM-160BK
- 昇降式L字デスク:BHD-670H-BK
- ゲーミングチェア:G-530-BK
- ロングモニターアーム:BMA-1GS-BK
- ゲーミングPC:ROG Strix GA15(G15DK-R75R3060TIE)
- モニター:ROG Swift 360Hz PG259QN
- ヘッドセット:ROG Delta S
- キーボード:ROG Strix Flare II
- マウス:ROG Keris Wireless
- マウスパッド:ROG Scabbard II
Wチャンス 再抽選で総計60名様に当たる
10名様 k4senさんサイン入り オリジナル長袖Tシャツ(Lサイズ)
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概要
応募期間:2022年10月3日(月)10:00~12月28日(水)9:59
※本キャンペーンの応募は満20歳以上の方に限定させていただきます。
※本キャンペーンはパソコン、スマートフォンからの応募に限らせていただきます。
※お問い合わせ:0120-253-760(受付時間:午前9時~午後5時、土日祝日を除く)