2022年11月10日にプレイステーション5、プレイステーション4向けに、PLAIONより発売された『Mount & Blade II: Bannerlord』(マウント&ブレイド2 バナーロード)。※Xbox Series X|S、Xbox OnePC(Steam)版は10月25日にリリース。

 TaleWorlds Entertainment開発による本作は、架空の大陸“カルラディア”を舞台としたストラテジー・アクションRPG『Mount & Blade: Warband』(マウント&ブレイド ウォーバンド)の続編。プレイヤーは、各国が覇権を争うカルラディア大陸を旅しながら、主人公が率いる部隊の強化を行いつつ、激動の時代を生き抜いていく。本作の物語は、前作から200年前のカルラディア大陸が舞台となるが、予備知識などは必要なく、シリーズ初心者でも気軽に遊べる。

 本記事では、『マウント&ブレイド2 バナーロード』を実際に遊んでみての、プレイレビューをお届けしていく。

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※本記事はPLAIONの提供でお届けしています。
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とことんこだわれるキャラクターカスタマイズ

 シングルプレイでキャンペーンを開始すると、まずは主人公のキャラクターカスタマイズから始まる。キャラクターの見た目の変更は自由度が高く、顔や体型など、自分好みに設定が可能。続いて、主人公の出身国(文化)、家族、幼児期~若年期のころの人間性、物語の背景を設定していく。ここでは複数の選択肢の中から好きな項目を選ぶことができ、選んだ内容に応じて、主人公のスキルポイントが上昇する。端的にいえば、ゲーム開始時によくあるステータスを振り分ける要素だ。

 スキルポイントが上昇すると、そのカテゴリーのステータスが強化。さらにスキルポイントが一定に達すると、つねに効果が発動する特殊能力“パーク”が開放され、冒険を優位に進められるようになる。ちなみにスキルは18種類あるため、キャラクターの見た目とスキルポイントの振り分けをこだわりたい人にとっては、序盤からかなり頭を悩ませられることになる可能性もありそう。

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 補足しておくと、スキルポイントはゲームをプレイする過程で徐々に上昇していくため、ここでの選択はあくまで序盤の一時的なブーストに過ぎない。明確な育成方針やプレイスタイルが定まっていない場合は、使いたい武器のスキルや仲間の生存率を高める“医学”スキルにポイントを振っておくのが無難だ。

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 最後にゲームの難易度を設定していく。初期設定がいちばん簡単な難度なので、シリーズ初心者や気軽に遊びたい人はそのままでオーケーだ。キャラクターカスタマイズが終わると、本編がスタートする。

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大迫力の部隊戦を制し、激動の時代を生き抜け!

 本作の舞台であるカルラディア大陸は、リアルタイムに時間が進行していくシームレスなワールドマップを採用。主人公以外にも、商人や軍の部隊、盗賊などのNPCが数多くワールドマップ上を移動しており、彼らの行動が情勢に変化を与えることもある。気がついたら、敵対していた国どうしが同盟を結んだり、領土を大きく広げていた国が崩壊寸前に陥ったりなんてことも。

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 そんなリアルな世界でくり広げられる戦いは、無数の兵士が激突する部隊戦がメイン。主人公は指揮官として、突撃、後退、陣形の変更、弓兵への射撃指示など、戦況に合わせて多彩な指示を出しつつ、敵との戦闘を行っていくことになる。慣れてくると、敵の進軍に合わせて部隊を動かしてカウンターを狙ったり、複数の部隊で敵を挟撃したりといった、戦略性の高い戦闘も可能に。もちろん、主人公自らが前線に出て敵をせん滅する攻撃的なプレイも楽しめる。

 戦いに勝利すると、敵が持っていた食料や装備品などのアイテムを略奪できるほか、生き残った敵兵を自身の部隊に引き入れて兵力を強化することも。ちなみに戦いには、いくつか種類があるのでそれぞれの特徴も紹介しておこう。

▼シンボルエンカウント戦
 ワールドマップにいる敵NPCに接触すると発生。もっとも発生する機会が多い戦闘で、部隊に所属するすべての兵士が戦いに参加できる。敵対していないNPCに接触すると、会話やアイテムの売買、宣戦布告などが可能。

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▼拠点制圧戦
 ワールドマップにある野盗や盗賊などの拠点にたどり着くと発生。主人公を含めた、10人の兵士で挑む少数精鋭の戦いが展開される。拠点内にいる敵をすべて倒すと、敵リーダーとその部下が登場。敵リーダーと主人公による一対一の決闘、または全員で戦う総力戦のいずれかが選べる。戦いに勝利すれば、敵拠点は消失し、周囲にある村や城の名士との関係性が上昇。なお、関係性が上昇すると、その名士からよりグレードの高い兵士を雇用できるようになる。

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▼攻城戦
 敵の城を奪う際や、自身の城が攻撃を受けた際に発生する戦い。城の敵をすべて倒せば、その城は主人公または主人公が属する国の領土に。防衛に失敗した場合は敵に奪われてしまう。

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戦闘以外の要素も豊富なワールドマップ

 広大なカルラディア大陸には、村や城が点在しており、そこではさまざまな要素が楽しめる。ここでは、筆者がとくに気に入った要素をいくつかピックアップしてみた。

▼クエスト
 村や城にいるNPCからクエストを受注可能。敵のせん滅や物資の運搬など、クエストの内容は多岐にわたる。クリアーすれば、デナール(通貨)や名声が得られるほか、クエストを依頼したNPC(名士)との関係性も上昇。クエストによっては、NPCを説得したり、見逃したりといったストーリー性の強いものもあり、プレイヤーの選択によって彼らの人生が大きく変わることも。そういった報酬以外のおもしろさもあるため、積極的に受注しておくと本作の世界観をより一層楽しめるだろう。

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誘拐された娘を取り返しにいくクエストと思いきや、娘は親が決めた許嫁との結婚がイヤで、好きな男性と駆け落ちしようとしていたことが判明する。連れ戻すために説得を試みたが、スキルが足りずに駆け落ち相手の男性を倒すハメに。
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クエストの報酬で得られるデナールは、アイテムの売買や兵士の雇用、部隊の維持など幅広い場面で必要となる。名声は主人公が率いるクラン(部隊)の経験値。クランのレベルが上がると、部隊の規模が拡張され、さらなる兵士の雇用が可能に。

▼兵士の雇用
 雇用できる兵士には、歩兵、弓兵、騎兵、槍兵といった兵科があり、それぞれ戦いにおける長所と短所が存在する。たとえば、歩兵は盾で遠距離攻撃を防げる反面、機動力の高い騎兵に翻弄されやすいといった感じだ。部隊の人員を増やす際は、兵科の特徴を考慮しながらバランスよく雇っていくことが大事。また、戦闘をこなすと兵士の経験値が上昇していき、一定に達するとデナールを消費してより強力な兵士にアップグレードできる。

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▼闘技場
 与えられた装備でNPCと戦い、主人公の腕前を試す場所。定期的に開催されている競技会で優勝すれば、高性能な軍馬や装備品が入手できる。また、優勝がきっかけで城の名士からクエストを依頼されることも。競技会で活躍し、主人公の名を広めよう。

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▼酒場
 さまざまな人々が集う社交場。酒場の店主は情報通で冒険に役立つ貴重な情報をくれることも。客の中には、主人公と同じようにスキルの育成が可能なコンパニオンがおり、通常の兵士よりも高値で雇える。コンパニオンは、役職を与えて部隊の能力を高めたり、隊商のリーダーに任命してデナールを稼がせたりなど、プレイの幅がかなり広がるので、積極的に雇用しておきたい存在だ。

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▼鍛冶屋
 鍛冶屋では、木炭や錬鉄などのアイテムを消費して、武器の鍛造が可能。鍛造武器の最大の魅力は、刀身や柄など各パーツのサイズを変更することで、武器の見た目と性能を調整できる点だ。これにより自分だけのオリジナル武器を作り出せる。

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鍛造できる武器のレアリティは、鍛冶スキルによって変化する。まずは低レアリティの武器を大量に鍛造し、スキルを上げるところから始めなければならない。鍛冶スキルが高いコンパニオンを雇うのもひとつの手だ。

▼国への加入
 本作では、北帝国、西帝国、バッタニア、南帝国、アセライ、スタルジア、ヴランディアと呼ばれる7つの国が登場。いずれかの国の傘下に入り、功績を上げれば城が与えられ、そこを領土として管理できるようになる。さらに、国内での地位を高めて君主を裏切り、国王の座に即位する裏切りプレイや、周囲の国をすべて支配して大陸を統一するプレイなど、大きな偉業を成し遂げることも。なお、メインクエストを進めていくと、自分の国を建国し、大陸の覇権争いに参入するという展開もあるようだ。

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自身の領土には、忠誠や治安などのステータスが存在。城と市民の生活を守るために、さまざまな政策を行い、領土をよりよいものにする必要がある。
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敵拠点の制圧やクエストをクリアーすると、影響力のステータスが上昇。これを消費することで、国の方針や外交などに口出しできるようになり、裏で国を操るといった遊びかたもできちゃう。

主人公が歩む道はプレイヤー次第!

 前述のとおり、本作では国の建国や大陸の統一といった、支配の頂点を目指すプレイが可能だが、必ずしも王になる必要はない。国に属さず、ひたすら部隊戦をくり広げる傭兵団となって、激動のカルラディア大陸の行く末を見届けたり、村を襲って金品を強奪する悪党になったりと、さまざまなロールプレイが可能。思い描いた自分だけの人生が送れるのも本作の特徴のひとつといえる。

 そして、本作の醍醐味は何と言っても、兵士の数が増えるほど、迫力と感動が増していく部隊戦。無数の兵士が縦横無尽に動き回り、激しく交戦する様はほかのゲームではなかなか味わえない光景だった。それに加え、主人公を操作して敵を倒すアクション性と、軍を指揮して勝利をつかみ取る戦略性の融合も魅力的で、つねに新鮮な気持ちで戦いを楽しめた。

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 また本作には、今回のプレイでは触れられなかったワールドマップ上の遊びや、他プレイヤーと戦場を駆けるマルチプレイヤーモードなど、やり込み要素がまだまだ用意されている。シリーズ経験者も、そうでない人も、この機会に『マウント&ブレイド2 バナーロード』をプレイして、さまざまな遊びが詰め込まれたカルラディア大陸を冒険してみてはいかがだろうか。

Mount & Blade II: Bannerlord

  • 対応機種:プレイステーション5、プレイステーション4、Xbox Series X|S、Xbox One、PC
  • 発売日
    プレイステーション5、プレイステーション4/2022年11月10日発売
    Xbox Series X|S、Xbox One、PC/2022年10月25日発売
  • 発売元:PLAION
  • 開発元:TaleWorlds Entertainment
  • 価格
    プレイステーション5、プレイステーション4/各6578円[税込]
    Xbox Series X|S、Xbox One/各5800円[税込]
    PC/5480円[税込]
  • ジャンル:アクション・RPG
  • CERO:18歳以上のみ対象
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