台湾のゲーム会社・ソフトスターより、2022年10月20日にNintendo Switch/Steam用ボードゲーム最新作『リッチマン11』が発売された。

 本作はいわゆるモノポリーで、自分の資産を増やしながらライバルを蹴落としていき、大富豪を目指す誰でも気軽に遊べるボードゲームとなっている。オンラインプレイへの対応はもちろん、コントローラーさえあればローカルでのマルチプレイにも対応しているのがポイント。友人と集まっていっしょに遊んだり、オンラインで見知らぬ人やフレンドと対戦して楽しめるタイトルとなっている。

 本記事では、そんな『リッチマン11』のNintendo Switch版プレイレビューをお届けしていこう。

リッチマン 11_プロモーションビデオ第一弾

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シンプルだが奥深さもあるモノポリーのおもしろさ

一風変わったモノポリー『リッチマン11』がSwitch/Steamで登場! 投資に株式にミニゲーム。フレンドと揃って遊ぶのにもってこいのボードゲーム
※本記事はソフトスターの提供によりお届けしています。

 まずは、モノポリーについて簡単に説明しておこう。

 モノポリーはゴールのない人生ゲームのようなボードゲームで、マス目にある不動産を確保し、資産を増やしつつライバルたちを破産させて勝ち残ることが目標となるルールだ。

 ルール自体はシンプルだが戦略性が高く、気軽に遊ぶもよし、本気で勝利を目指すのもよしの幅広いプレイスタイルで遊べるゲーム内容となっている。

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 『リッチマン11』の場合は、クラシックなルールで遊べるマップのほか、より白熱した戦いがくり広げられるモードも用意されている。まずは、8つあるクラシックマップをプレイしてルールを把握していくのがオススメだ。

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 マップを選んだ後は、初期現金や残高、ゲーム時間や操作キャラクターなどを選択することになる。初期設定の状態でもバランスよく遊べたので、こだわりがなければここは調整しなくてよさそうだ。

 ゲーム時間については、無限にすると最後のひとりになるまでゲームが続く形式で、時間制限で日数を決めた場合は終了時に所持している資産量で順位が決定する。

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 ルール設定後は、全部で14体いるキャラクターから操作キャラをひとり選択。ちなみに、キャラによって性能の違いなどはないので、好みのキャラを選んでしまって問題ナシ。忍者や侍、赤ちゃんからガンマン、お姫様と個性的な面々が揃っているので、気に入ったキャラを使ってゲームに参戦しよう。

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 いざゲームがスタートすると、後は基本的なボードゲームの遊びかたとほとんど違いはない。ひとりずつ順番にサイコロを振り、出た目の数だけマスを進んでいく。

 もし進んだ先に空き物件があった場合は、所持金を使ってその不動産を購入することが可能。こうして少しずつ自分の土地を集めていくことで、資産を増やしていくのが目標となる。

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 土地を集めてどうやって資金を稼ぐのかと言うと、自分の土地にほかのプレイヤーが止まった場合、資金を一部奪うことができるのだ。つまり、マップ上により多く土地を確保すれば、そのぶんプレイヤーが動くたびに資金を奪える可能性が増えるというわけ。

 いずれのプレイヤーもマップ上を周回していくことになるため、後半になるほど資金を奪い、奪われる可能性は増えていく。そうして最終的に資金が0になったプレイヤーから破産(脱落)していき、生き残ったプレイヤーが勝者となるのが本作の遊びかただ。

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 自分の土地はカード(アイテム)を使ったり、マスに止まることでレベルアップも可能。レベルが上がるほど徴収できる金額が増えるので、ゲーム終盤になると一度に動くお金の量もとんでもない額になってしまう。

 また、一部のマスにはホテルなども建築でき、立ち寄ったプレイヤーに恩恵を与えたり、逆に妨害できるのもポイント。

 たとえばホテルの場合、ほかのプレイヤーがマスに止まると強制的に宿泊させられ、数日間(数ターン)休みになってしまうといった大きな影響を与えてくる。

 こういった特殊なマスは数が限られているので、いち早く抑えて自分の土地にすることも勝者となるための秘策と言えよう。

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 土地の売買以外にも、ハプニングが起きるマスや、本作の特徴的な要素である神様が待ち受けている場合も。
 
 神様はランダムなマスに出現するのだが、立ち止まったプレイヤーに憑依して恩恵をもたらす財神から、逆に悪影響を与える貧乏神までさまざまな神が登場する。

 こういった要素をうまく利用したり、あるいは回避することもお金を稼ぐためには重要だ。厄介な神なら避けて通ったり、確実に憑依させたいなら絶対にそのマスに止まれるようなカードを駆使することも戦略のひとつ。

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 自分に味方をしてくれるかはさておき、ハプニングイベントも豊富で順位の高いプレイヤーからお金を奪ったり、投獄させて数ターン休みにしたりとランダム要素も豊富に用意されている。

 こういった要素に一喜一憂しながら遊ぶのは、ボードゲームらしい楽しみかたでプレイしていても気持ちが盛り上がる部分だった。

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 また、宝くじのようなものを買えるマスもあり、ここで好きなナンバーを購入しておくと、一定のタイミングでくじにチャレンジできた。これは抽選で選ばれた番号が当たったら賞金をもらえるというルールなのだが、当選者がいなければドンドン賞金が増えていく。

 運がよければ一攫千金も狙えるので、くじを買い漁って夢を見るのもまた一興。破産寸前から一気に大富豪に躍り出ることも夢ではない。もちろん、運が悪ければ破産して脱落することになるのだが……。

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 そのほか、ちょっとしたミニゲームを遊べるマスも確認できた。こちらは止まると簡単なミニゲームに参加でき、その結果次第でお金がもらえるというもの。基本ルールはボードゲームながらも、こういった要素でまた違った楽しみを提供してくれるのも魅力的だった。

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 サイコロを振ってマスを移動する以外にも、所持金を使って株を購入するといったリアルな資金調達の方法も存在。

 株式はターン経過で価格が変動するので、安値で買って高くなったら売り捌くといった株のやりくりでお金を稼ぐのもアリだ。

 毎ターンサイコロを振る前に株と睨めっこをしながら、乗るか撤退するかを考えながらプレイするのがけっこう楽しい。

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 プレイ中のお金は所持金と残高に分けられているのもポイントで、銀行マスに止まると引き出し・預け入れが可能となっている。

 所持金と残高の違いは、土地の購入などはすべて所持金から支払われ、いくら残高を持っていようと所持金が足りなければ土地の購入などができない仕組み。

 ならば全部引き出しておけばいいというわけでもなく、銀行に預けておけば一定の期間ごとに利子を受け取ることができるのだ。

 日数経過によってその時点での順位などが発表され利子が支払われるので、所持金は最小限にとどめ、極力預けておいたほうがお得だったりもする。

 ただ、確実に銀行マスに止まれる保証もないので、どの程度所持金を持っておくのかも難しいところ。中々銀行に辿り着けず、せっかく空いている土地がずっと購入できないまま、ということもあるので適切な資金管理が必要だ。

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カードを駆使してライバルたちを破産に導け!

 サイコロやマス以外にも、ゲームに大きな影響を与えるのがカードの存在だ。カードはサイコロを振る前に使用することができ、さまざまな効果を発揮してくれる。

 また、所持しているだけで発動してくれるカードもあり、たとえば大量の資金が奪われそうになると発動してくれるなど、保険としても機能する便利な存在だ。

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サイコロの目を指定できるなど、便利なカードが盛りだくさん。

 このカードをうまく利用して、自分の好きなマスに止まる、ライバルの進行を妨害するのが本作のおもしろいところ。
 
 相手の土地のレベルを下げたり、ワープさせたりと酷い妨害もできてしまう。当然自分が被害者となることもあるため、相手の使用するカードをいかにして回避していくかも戦略的な部分となっている。

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 ちなみに、カードは特定のマスに止まると入手できるほか、所持金を使って購入できるショップマスなども用意されていた。

 勝敗に大きく影響する要素なだけに、ショップに辿り着けたなら多くのカードを手にしておきたい。

 カードを合成する機能などもあるので、ライバルたちを蹴落とすための攻撃手段と、身を守れるカードはつねに備えておいたほうがよさそうだ。

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 土地を購入しての資金徴収、マスごとのイベントやハプニング、そしてカードを駆使してマップ上を周回して、相手が破産するまで資金を奪い合うのが本作の楽しみかた。シンプルなルールに戦略性も感じられ、気軽に遊べるゲームながらついつい白熱してしまうのがクラシックルールのいいところだ。

 個人的に気に入ったのが、先に破産したプレイヤーが妨害キャラとしてマップ上に出現する演出。

 破産したキャラのいるマスに止まるとお金を奪われてしまうのだが、破産したプレイヤーの末路といった哀愁漂う姿に何とも言えないユニークさを感じる。

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 ここまで紹介してきたのは基本的な遊びかたができるクラシックマップになるのだが、ほかにも熱闘マップというものも用意されていた。こちらは売買できる土地が少ない代わりに、ほぼすべてのマスでライバルから資金を奪うカードが入手できるようになっている。

 熱闘の名にふさわしく、、直接潰しあって破産に追い込む一風変わった遊びかたができるので、クラシックルールに慣れてきたらこちらもぜひ体験してみてほしい。 

一風変わったモノポリー『リッチマン11』がSwitch/Steamで登場! 投資に株式にミニゲーム。フレンドと揃って遊ぶのにもってこいのボードゲーム
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 破産まで追い込むという友情に亀裂が入りかねないゲーム性がモノポリーの魅力だが、仲よく遊びたいという人向けにPvEモードもあるので安心だ。

 チャレンジモードでは、通常のプレイヤーよりも資金が多く、特殊な能力を持った領主に対して4人で挑むことになる。

 イージー、ノーマル、ハードの難易度設定もできるので、対決せず仲よく遊びたい場合はチャレンジモードがオススメだ。

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 チャレンジモードの場合も遊びかた自体は大きく変わらないが、4人のプレイヤーは全員で共通した土地を持つ扱いに変わる。そのぶん敵が強力なので、破産しないように協力しながら領主を追い込むやり応えのある対戦モードだ。

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 マルチプレイ(最大4人)はローカル、オンラインともにクラシックや熱闘マップ、チャレンジモードまで好きな内容を選んで遊ぶことが可能だ。

 オンラインの場合、部屋を建てて参加者を募る形式になるが、知らない人と遊べるのはもちろん、フレンドだけを招待して離れた友人とプレイできるようになっている。

 通信エラーで切断されてしまっても再接続できるといった、オンライン用の対策もしっかりと組み込まれているようなので、フレンドを誘っていっしょに遊んでみてはいかがだろうか。

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