毎週金曜日の『めざましテレビ』内にて、アニメが放送されている『ちいかわ』。現在アマゾンプライムビデオでは、これまでの放送回を視聴できます。愛くるしさの中に見え隠れする、独特な世界観を覗いてみましょう。
アニメ『ちいかわ』(アマゾンプライムビデオ)
そもそも『ちいかわ』とは、イラストレーター・ナガノさんがTwitter上に投稿しているWEBマンガが原作。Twitterフォロワー数は現在140万人を超え、いまや最新話が投稿される度に十数万件ものいいねが寄せられるSNS席巻中の大人気シリーズです。
※以下、『ちいかわ』のネタバレを含みますので、未視聴の方はご注意ください!
主な登場人物はなんか小さくてかわいいやつ、通称“ちいかわ”とその友だちのハチワレとうさぎ。他にもモモンガやラッコ、くりまんじゅうなどかわいらしい仲間たちが登場し、何の前情報もなく視聴すればただただ愛くるしいゆるふわ作品に感じるかもしれません。
たとえばアニメ第1話『かためのプリン/ホットケーキ』では、巨大なプリンとホットケーキを前に戯れるちいかわとうさぎの姿が描かれています。とくにホットケーキの回は、ホットケーキを美味しそうに頬張る2匹の姿で幕切れに。終始平和な回で、ダークさとはほど遠い印象を受けるでしょう。
しかし第16話『キメラ/イヤ』にて、いよいよその片鱗がお目見えします。というのもタイトルにもある通り、第16話にはピンクのカラダに虫のような羽、紫のしっぽが生えた“キメラ”が登場。ちいかわの前に現れるなり、
「あはっ あはっ こんなになっちゃった……」
と涙を流しながら笑っているのです。その後ちいかわにあえなく追い払われるものの、何とも謎が残る意味深な回でした。
またちいかわたちは日雇い労働で生計を立てているうえ、ストーリーの節々からはキャラクターたちの“格差”が感じられるような場面も。たとえば第24話『おうち/お泊まり』では、ハチワレがちいかわの自宅を訪問。キャンペーンで当たったという“ちいかわのおうち”は外装も内装もしっかりしていて、夜はふかふかの布団で眠りについていました。
対するハチワレは、なぜか洞窟暮らし。テーブルは段ボール、布団もゴザのようなものを敷き、ボロ布団をかけて寝ています。『ちいかわ』にはそんなリアルでダークな部分が見え隠れしており、“かわいい”の裏に潜む独特な世界観に魅了されるファンが少なくないのです。
ちなみに“かわいい絵柄なのに内容がエグい”ことで有名な『メイドインアビス』の作者・つくしあきひと先生も『ちいかわ』を愛読しているようで、自身のTwitter上で「表現のえぐさで思わず笑っちゃう時ある」とコメントしたことも。
わたしちいかわ読んでるけど表現のえぐさで思わず笑っちゃう時ある。 https://t.co/M6PGwB4P8t
— つくしあきひと (@tukushiA)
2022-09-27 00:16:50
気になる方は、まず手始めにアニメからご覧になってみては?
※Amazon Prime Videoの配信情報は記事制作時のものです。
『ちいかわ』(アマゾンプライムビデオ)