2022年10月20日より開始される、ネクソンの基本プレイ無料型アクションRPG『The First Descendant』のPC版βテストの先行体験に参加したので、その内容をご紹介しましょう。
なお本作はゲームエンジンにUnreal Engine 5を採用し、2023年にプレイステーション5/Xbox Series X|S/プレイステーション4/Xbox One/PCでサービス開始予定。ちなみに今回のβ版では英語音声+日本語字幕でのプレイが可能です。
グラップリングフックありのTPS型アクションRPG
さて、本作でプレイヤーは人類の命運を握る“継承者”(Descendants)となり、別の世界からやってきた侵略者“バルガス”に対抗するための戦いを繰り広げます。
ゲームのスタイルは『Destiny』シリーズや『Warframe』などの系統のシューター系アクションRPGで、4人パーティでの協力プレイが可能です。
アクション面での特徴としては、自由度の高いグラップリングフックで立体的な移動もできるTPS(三人称視点シューティング)であること、キャラごとに固有能力を持つヒーローシューターの要素があることなどが挙げられるでしょう。
ゲームの進行は、ハブとなるエリアからオープンフィールド型のフィールドマップに出撃してクエストをこなしていき、ストーリーがひと段落すると次のエリアに……といった感じの比較的オーソドックスな構成です。
能力の異なる初期3キャラ+6キャラ
ヒーローシューターの要素があることはすでに触れましたが、本作に登場する継承者たちはそれぞれ4つのアクティブスキルとひとつのパッシブスキルを持っています。
β版ではオープニングカットシーンを経て、氷系の能力を持つ“ビエッサー”、兵士のようにグレネードやランチャー系の能力を持つ“レピック”、タンク系の“エイジャックス”という3キャラからひとつを選択してプレイする形になります。各キャラの傾向を簡単にまとめると以下のような感じです。
- ビエッサー
- 氷系の能力を使うキャラクター
- 敵が氷スキルの影響を受けると溜まる“氷の鎖”レベルによって自身の行動速度を上げたり、周囲の敵にダメージを与えたりする
- レピック
- 各種グレネードや義手のアームランチャーなどを使って戦う
- 致死状態になると一定時間ダメージを無効化した後で回復を行うパッシブスキルを持つ
- エイジャックス
- 2種類のバリアや突進・飛び込み系のスキルを持つタンク系キャラクター
- 敵の攻撃を受けるとチャージされる“ヴォイドエネルギー”で攻撃力強化などを行う
もちろん、登場するのは最初に選択可能な3キャラにとどまりません。今回のβ版プレビューでは他のキャラもアンロックしてもらったのですが、さらに6キャラ+外見が異なる“アルティメット”版のキャラが確認できました。
これらのキャラクターは同一アカウントで複数所有することができ、簡単に切り替え可能です。プレビュー期間中にはスケジュールの関係上、追加キャラのアンロック作業自体を行うことはできなかったのですが、見た感じでは後述する“ヴォイド迎撃戦”で入手する特定のアイテムが必要そうな感じでした。
なお冒険を通じて各キャラのレベルを上げていくことで強化されるのはもちろん、“マスタリーレベル”を上げることで後述するルーンのスロットや容量が上がったりもします。
- バニー
- 電撃系の能力を使う継承者。
- 感電効果を付与する
- 移動によってチャージされ各種スキル攻撃力を上げる“電気力”のステータスがある
- ジェイバー
- 攻撃・回復タレットを使う召喚系キャラ
- タレットの強化や回収(&ダメージ)を行うスキルもある
- フレイナ
- 毒系能力を使う継承者。
- 毒状態の敵への追加ダメージパッシブを持つ
- 地上への毒沼展開や特殊ステータス“0号室のトラウマ”付与によって毒状態を広めていく
- グライ
- バーサーク状態に入れる
- スキルは通常状態とバーサーク状態で異なる追加効果を持つ
- 通常状態は回復やダメージ低減、バーサーク状態は攻撃力上昇に繋がるものが多い
- 倒した敵から入手できる“生命の力”で回復を行ったり、特定のスキル発動に使用する
- シャレン
- 雷系の能力を使う継承者。
- 姿を消す“アクティブカモフラージュ”から攻撃する“奇襲”状態で攻撃力を上げる
- 奇襲状態で敵を倒すとカモフラージュのクールダウンもリセットされる(ただし前回の発動から45秒経たないと再使用できない)
- ブレア
- 炎系の能力を使う継承者。
- 火傷状態の付与を行う
- 周囲に火傷状態を与える“ストーブ”を出現させる
- 火傷状態の敵を攻撃すると出しているストーブに応じてクリティカル率が上がる
装備中の武器種ごとに作用するルーンシステム
この手のゲームでは、武器のダメージ性能などを変化させたり、スキルのクールダウンを短縮したりといったカスタマイズがあるもの。本作では武器に付随するルーンシステムとして構成されています。
しかしこのルーンシステムはちょっとユニークな設計になっていて、個々の武器にいちいちルーンをセットするのではなく、“武器種ごとに対応するルーンスロットがあり、使っている武器に対して効果が発生する”という形です。
- 嵐のルーン(アサルトライフル、サブマシンガン、ハンドガン)
- 激流のルーン(マシンガン、タクティカルライフル、レーザーライフル)
- 荒波のルーン(ハンドキャノン、スカウトライフル)
- 雷のルーン(スナイパーライフル、ランチャー)
- 霧のルーン(ショットガン)
- 継承者のルーン(武器ではなく使用中の継承者本人に作用するルーン)
たとえば“嵐のルーン”のスロットにセットしたものはアサルトライフル、サブマシンガン、ハンドガンに対して効果を発揮するので、戦闘中に使用武器をアサルトライフルからサブマシンガンに切り替えたとしても同じ効果を得られます。
また各ルーンカテゴリーにはスロットと総容量があり、強力な上級ルーンはそれだけ容量を食うというシステムです。
実際プレイしていくと、クエストを通じて敵がドロップした装備やルーンをゲットしていくわけですが、「このルーンもうちょっと使いたいから“激流のルーン”使える武器を使ってこうかな」とか、「このショットガン使いたいから、この霧のルーン活かすためにこういう立ち回りにするか」といった運用をしていく感じになります。
強力なボスに挑む“ヴォイド迎撃戦”
ストーリーミッション以外の要素としては、エンドゲームコンテンツになってくるだろう“ヴォイド迎撃戦”があります。
ヴォイド迎撃戦は強力なボスに4人で挑むというレイド系のコンテンツで、ノーマル版と上位版のハード版があります。ちなみに最低でも3人以上揃わないと出撃できません。実際のβテスト実施時はマッチング機能だけで人数が揃うかと思いますが、可能であればフレンドなどと参加するのがいいでしょう。
協力プレイで挑む高難度コンテンツには、このほかに“ワールドミッション”があります。βではウェーブごとに襲ってくる大量の敵を倒していく“連続防衛”タイプをプレイ可能です。
参加リクエストはSteamの製品ページから
というわけでβの内容をご紹介してきたわけですが、プレイできた範囲では結構コンテンツも揃っており、Unreal Engine 5を採用したハイエンドなグラフィックや固有スキルと銃撃を組み合わせて敵を倒していく基本的なゲームプレイはもちろん、ルーンを使った本作におけるビルド構成のさわりの部分ぐらいまではチェックできるんじゃないかと思います。
気になった点としては、グラップリングフックを使った移動アクションは楽しいのものの、ミッションの作り自体は割と平地で淡々と敵の集団を撃破する形で進んでいくので、本編ではもうちょっとアクロバティックに動かないといけない戦闘やトリッキーなミッションが出てこないかなぁといったところ。また基本プレイ無料タイトルとしての課金要素が実際のサービスでどうなってくるのかも気になるところです(必要なアイテムはすべてプレイを通じて入手可能とされていますが)。
βテストは10月20日午後4時から27日の午後3時59分まで1週間行われる予定です。参加するにあたっては、Steamの製品ページからβテストへのアクセスをリクエストすることで登録が完了し、当選すると招待メールが送られてくるという形になっています。