RPG『ディスコ エリジウム』を開発した中核メンバーが、昨年末に開発スタジオのZA/UMを離れていたことが判明した。

 これは、その中のひとりMartin Luiga氏が文化団体としてのZA/UM(開発スタジオとしてのそれとの違いは後述)の解散を発表した際に明かされたもの。それを受けてアートディレクターのAleksander Rostov氏が、Robert Kurvitz氏(リードデザイナー兼リードライター)およびHelen Hindpere氏(シナリオ担当のひとり)との共同声明の形ですでにスタジオに所属していないことを追認している。

 文化団体としてのZA/UMは、もともとLuiga氏らがさまざまなアーティストの共同体として設立したもの。そのなかの活動のひとつとしてKurvitz氏のビジョンをゲームとして完成させるために設立されたのがゲーム会社としてのZA/UMで、こちらは中核メンバーが離れたまま存続していく形となる。

 その背景については詳しく語られていないが、Luiga氏の残している声明やTwitterでのコメントから推測するに、恐らく『ディスコ エリジウム』の世界的成功を受けてビジネスを大きくしていきたい出資者(いわく「Money people」)とクリエイター側との齟齬によるトラブルに起因するようだ。Luiga氏は文化団体としてのZA/UMの解散の理由については「設立当初の理念から離れてしまったため」と述べている。

 『ディスコ エリジウム』は、ホテルで記憶をなくして目覚めた中年刑事を主人公とするRPGゲーム。RPGといってもバトルメインのそれではなく、テーブルトークRPGのように自分のスキル値と確率を頼りに事態解決のためのさまざまなアクションを行っていくという形式だ。

 なおゲームはPC版が日本語対応しているほか、スパイク・チュンソフトよりプレイステーション4/5およびNintendo Switch版が国内展開されている。