スマートフォン向けゲーム『Fate/Grand Order』(FGO)の第2部 第5章“神代巨神海洋 アトランティス 神を撃ち落とす日”のストーリーの結末まで触れるトーク番組“Spotlight Lostbelt No.5 アトランティス”で公開された、シナリオライターのコメントや開発資料などを紹介する。
なお、本記事にはアトランティスのネタバレが含まれている。未クリアーの人は注意してほしい。
Spotlight Lostbelt No.5 アトランティス
アトランティスに関する奈須きのこ氏のコメントが公開
アトランティス全体をまとめて、奈須きのこ氏のコメントが公開された。
以下、奈須氏のコメントの書き起こし。
各章の冒頭とクリプターパート執筆、シナリオ本編の監修をさせてもらった奈須です。
初稿ではアルテミスの狙撃から入ってノーチラス難破、だったのですが、オデュッセウスの戦略を徹底的に遊びのないものにする必要があったので、担当ライターさんに「youならもっといけるだろ……もっと……ほら……揚陸艇のシャッターが開いた途端、バタバタ戦死していくあの映画(※)みたいに……君の書くオデュッセウスは、はじめから全力を出す男じゃないのかい……?」と無理を言ったらああなりました。GJ!
また、ある意味ネモのデビュー戦でもあるので、本編の流れを壊さない範囲でマリーンたちの出番を増やしたりもしました。
出典:「Fate/Grand Order」Spotlight Lostbelt No.5 アトランティス
※映画『プライベート・ライアン』で描かれた第二次世界大戦時のノルマンディー上陸作戦のこと。
低レアサーヴァントが大量に追加された目的とは
4周年時に7騎の低レアサーヴァントが一挙に実装された後、しばらくシナリオでの出番がなかった。番組では、イアソンらを実装した目的が語られた。
以下、ライターコメントの書き起こし。
かなり早い段階から「あまり強くないサーヴァントたちが必死になってマスターをオリュンポスに連れて行く」というプロットは決まっていました。
ただ、話し合いでプロットが三稿までもつれたんですが、二稿あたりの時点ではドレイクがいわゆるナビ・サーヴァントになる案もありましたが、頼もしすぎるので没に。
イアソンは第1部 第3章からの人理側のサーヴァントとして再登場させる、というテーマがあったのですが、いざ書き出してみると「おまえ……こんなに書きやすい男だったのか……」という理由で出ずっぱりになりました。
ちなみにバーソロミューは某大人気映画に出てくる宇宙を駆ける密輸業者みたいなイメージです。
出典:「Fate/Grand Order」Spotlight Lostbelt No.5 アトランティス
千子村正とラスプーチンの会話に関する裏話が公開
アトランティスの回想シーンに千子村正とラスプーチンが登場した理由について、シナリオライターのコメントが公開された。
以下、ライターコメントの書き起こし。
シナリオ初稿で奈須さんから「村正とラスプーチンがタッグを組んでいるシーン、ここを書かなくてどうするのかな?」と言われてあの回想を追加しました。
その後、まるっと台詞監修が入って大変インパクトあるシーンが出来上がったのですが……。
でも言わせてください奈須さん。村正とラスプーチンのタッグのシーンを書くの、自分にとっては畏れ多かったのですよ! 歴史の重みがある!! むり!!
出典:「Fate/Grand Order」Spotlight Lostbelt No.5 アトランティス
イアソンについて、BLACK氏のコメントとNPC時の原案が公開
イアソンのキャラクターデザインを担当したBLACK氏が、デザインに関するコメントや裏話を披露した。
以下、BLACK氏のコメントの書き起こし。
ダサ格好いいデザインが好きなのですが、イアソンには多めに反映されています。ギリシャ風でもあり80年代ロック風でもあり、プレイボーイ風でもあり……。 股間丸出しなのはセクシーポイントです。
じつはNPCイアソンには原案がありまして、最初は胡散臭い善人風な顔をしていました。そのままトレースして出したら「イケメンで」という指示が返ってきていまの顔になりました。
とは言え中身は変わっていませんので、イケメンでもアホっぽい表情を多めに用意しました。
出典:「Fate/Grand Order」Spotlight Lostbelt No.5 アトランティス
さらに、イアソンの退場時を描いたメモリアルイラストについて、BLACK氏のコメントが公開された。
以下、BLACK氏のコメントの書き起こし。
勝利に酔いしれるわけでなく「あーやっと終わったわー」という解放感というか満足感というか……。
しんみりした雰囲気は合わないので最後までニヤリと笑って消えるのがイアソンらしいかなと。
出典:「Fate/Grand Order」Spotlight Lostbelt No.5 アトランティス
オデュッセウスに関する担当ライターコメントが公開
イベント“アイアイエーの春風 ~魔女と愉快な仲間と新しい冒険~”とアトランティスで登場したオデュッセウスについて、ライターコメントが公開された。
以下、ライターコメントの書き起こし。
執筆当時、アトランティスでのオデュッセウス実装は難しいと言われて「そんなー」とガッカリしていたのですが、宝具ムービーを見せられて「このタイミングで実装されなくてホントよかった」と考え直しました。木馬ロボ、ちょっと楽しすぎませんか。
アイアイエーは奈須さんから「タイミング的にオデュッセウス実装がここになるので、アトランティスでは異聞帯側の敵役として、イベントでは人理側のオデュッセウスのエピソードを履修させてほしい。当然キルケーとの関係も明らかにしましょう」と言われて、自分でも異色すぎるイベントシナリオに仕上がりました。
1990年代末~2000年代初頭あたりの、切ないシナリオ系の美少女ゲームを職業柄プレイしていたので、それがたぶん化学反応を起こしたんだと思います。
出典:「Fate/Grand Order」Spotlight Lostbelt No.5 アトランティス
アトランティスのコンセプトアートが公開
アトランティスの世界観を作った際の資料(ラフ)が公開された。
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