WB Gamesより、2022年10月21日発売予定（※）のプレイステーション5、Xbox Series X|S、PC用ソフト『ゴッサム・ナイツ』。おなじみのアメコミヒーロー『バットマン』の世界観に連なる本作は、バットマンことブルース・ウェイン亡き後のゴッサム・シティを舞台に、バットファミリーの4人、ナイトウイング、バットガール、レッドフード、ロビンの戦いを描くオープンワールドアクションRPGだ。
4人は、混沌に満ちたゴッサム・シティでおなじみのヴィランたちと戦いながら、バットマン亡き後の新しい“ダークナイト”として、成長していくことになる。
と、何とも痺れるような設定を持った本作だが、発売をひと月あまりに控えて、WB Games Montréal ゲームディレクターのジェフ・エレノア氏と、リードライターのセリ・ヤング氏にインタビューをする機会を得た。そこで、おふたりに『ゴッサム・ナイツ』の気になるあれこれを聞いてみた。
※PC版は2022年10月22日発売。
バットマンが急にいなくなったらどうなるのか……
ジェフ・エレノア氏（Geoff Ellenor）
WB Games Montréal ゲームディレクター
https://twitter.com/gellenor
セリ・ヤング氏（Ceri Young）
WB Games Montréal リードライター
https://twitter.com/ceriyoungwrites
――今回貴重な機会をありがとうございます。『ゴッサム・ナイツ』もいよいよ発売まであとひと月ちょっとということで、いろいろと教えてください。改めて……ということで、『ゴッサム・ナイツ』開発の経緯を教えてください。
ジェフ本作はクリエイティブ・ディレクターのパトリック・レディングとブレインストーミングを行なっているときに、彼が「友だちといっしょにゴッサム・シティを守れたらかっこいいよね」と発言したときにスタートしました。
そこから会話を重ね、これまでバットマンに関わってきたクールなサイドキック（ヒーローと行動する相棒や親友のこと）を考えるうちに、「バットマンが急にいなくなって、彼らががんばってバットマンの代わりをしなければならなくなったら、どんな気持ちになるのだろう？」と考えたんです。この考えは私たちの心にとても響き、バットマンの訓練を受けたヒーローをゴッサムの街の新しい闇の守護者にするというアイデアが、私たちのゲームの基礎となりました。
――なぜ、バットマン死後の世界を舞台にすることにしたのですか？
セリこれらのキャラクターについてのゲームを作りたいと思っていましたが、一度そうしてしまうと、バットマンを登場させ続けることは難しくなります。ストーリーは当然彼を中心に展開しますし、彼が登場して問題を解決してくれるのを待っているわけです（そしてゲームでは、彼がプレイアブルキャラクターとなります）。
もし彼がそこにいなければほかのキャラクターにとって大きなチャレンジとなります。ゴッサム・シティはもっと危険なところになります。どうすればよいのでしょう？ 誰と戦わなくてはならないのでしょう？ バットマンがやっていたようにシティを守ることができるようにするにはどう改善するのでしょう？ こうしたことはこれらのキャラクターがゲームプレイ、ほかのキャラクターとの関係、そしてある程度はヴィランとの関係においてどのように進化していくのかを展開する、多くの機会を提供してくれました。
――本作のストーリーの大きなテーマは“成長”であると以前うかがいましたが、もう少し詳しくお聞かせください。
セリ私たちのヒーローはバットマンに協力する自警クライムファイターとしてスタートします。ゲームの終盤では、バットマンがまだ解明していない“梟の法廷”などに立ち向かい、新しいダークナイトとしてレベルアップを図ります。また、キャラクターたちは家族としても成長していきます。彼らの交流の中で、人間関係が深まり、変化していくのがわかると思います。もちろん、ブルースの死が彼らに与えた影響や悲しみも、ゲームの中で描かれます。
――ちなみに、本作ではどのようなストーリーが展開されるのでしょうか？
セリ本作は、悲しみや家族についての物語であると同時に、圧倒的な困難に立ち向かい、人々を助けることについての物語でもあります。最初は、ヒーローたちの誰もそれができるかどうか確信が持てませんでしたが、ゲームを進めるうちに、彼らには力があること、そしてより重要なことに、彼らにはお互いがいることを理解するようになります。
――以前コメントをいただいたときに、ヴィランに関して、「彼らでさえバットマンの死の影響に衝撃を受け「最大の敵がいなくなったいま、つぎは何をするのか？」という疑問に苦悩しているのではないかと考えてみたわけです。」との言葉がとても印象的でした。本作においては、ヴィランも悩みながら行動するのでしょうか？
セリ私たちはヴィランたちに自分で「バットマンがいなくなったいま、つぎは何をするのか？」という質問に答えて欲しいと思っていました。彼らは苦悩するというよりパワーのバランスが移行したと感じます。そしてそれにどう反応するかです。裏切りと見る者もいますし、機会と捉える者もいます。そしてもちろん“梟の法廷”は、彼らがより公然と行動するための舞台が整ったと感じています。
――『ゴッサム・ナイツ』のプレイアブルキャラである4名は、それぞれユニークなスキルセットおよびコンバットムーブを持っているとのことですが、それぞれどのようなプレイフィールを持っているのですか？
ジェフそれぞれのヒーローは“バットマンの教え子”ですが、全員がゴッサムを救うためにそれぞれの強みを活かして戦います。
レッドフードは最速のヒーローではありませんが、範囲内の敵にもっともダメージを与えることができ、手数の多い動きで重厚感と力強さを感じさせます。
ナイトウィングはもっとも機敏で、もっともアクロバティックな動きをしており、戦いの中でつねに位置を変え、新しいターゲットを攻撃することができるます。
バットガールはひとつのターゲットに集中すると素早く高いダメージを与え、ひどいダメージを受けても戦いに復帰する回復力があります。 ナイトの中でもっとも“バットヒーロー”らしいと言えるでしょう。
ロビンは最強のステルスキャラクターですが、スピードがあり、恐ろしくて、素晴らしい技術ベースのアビリティも持っています。
いずれもプレイ感覚が異なり、アビリティツリーをアンロックする際にどこに注目するかによって、プレイスタイルにいくつかのバリエーションが生まれます。
――プレイスタイルによってどのキャラクターを選ぶかというお勧めはありますか？
ジェフステルスプレイヤーはロビンを試すのがいいと思います。正確に殴り合いをしたければレッドフードやバットガールを、そしてフレンズをサポートするのが好きなら最強クラスの協力バフを持っているナイトウィングがお勧めです。プレイヤーの選択は何をアンロックしたいかによるので、これは単純化しすぎているとは思いますが、お答えしました。
――ゲームプレイにあたっては、プレイヤーは4人のキャラクターを任意に選んで進める形になるのでしょうか。つまり4人のキャラクターごとに異なるストーリーがある？ それともストーリーは1本で、ステージごとに好きなキャラを選んでプレイする感じでしょうか？
ジェフ本作では、ストーリーの始めにプレイしたいキャラクターを選択しますが、ゴッサムにある“ベルフライ”というナイツたちのホームに戻ればいつでも変更可能です。『ゴッサム・ナイツ』では、各ヒーローがそれぞれ別のことを言い、別のことを考えます。それぞれのミニストーリーがありますが、全体的なストーリーは同じです。 ゴッサムで起こることは同じですが、ヒーローたちがその冒険をどう感じ、個人としてどう成長していくかは異なります。
――協力プレイはふたりで行うとのことですが、キャラクターどうしによる固有のコンボ技はあるのでしょうか？
ジェフコンボスキルはとても楽しいです。たとえば、レッドフードのファイアー・アビリティーはチームメイトの射撃攻撃をひとつのターゲットに集中させるもので、手強いボス戦で追加ダメージを与えるのに最適です。ナイトウィングのリバイブダーツは倒れた味方に駆け寄ることなく復活させられるので、難しい場面でスタートし直すリスクが軽減します。また、特定の攻撃を妨害するのが得意なヒーローもおり、その知識を活かしていっしょにプレイすることで、スピーディに敵を倒す楽しみが生まれますよ。
――ところで、本作には何人くらいヴィランが登場するのですか？
ジェフこれについてはローンチに近づいていくとともに公表していきますのでお楽しみに！
――本作を心待ちにしている日本のゲームファンにメッセージをお願いします。
セリファンの皆さんがキャラクターたちとこのワールドに愛着を感じてくださっていることに感謝しています。私たちも同じように愛着を感じています。ゲームがリリースされて、皆さんがストーリーとワールドについてもっと知っていただける日が待ち遠しいです。気に入っていただけるとうれしいです。
