スクウェア・エニックスから2023年1月24日に発売予定のプレイステーション5、PC用ソフト『FORSPOKEN(フォースポークン)』。東京ゲームショウ2022のタイミングで用意された試遊版をいち早くプレイできたので、その内容と本作の魅力を詳しくリポートしていく。
『FORSPOKEN』とは
本作は、スクウェア・エニックス・グループから発足したグローバルゲームスタジオLuminous Productions(ルミナス・プロダクションズ)が開発する待望の一作目。“世界最先端のテクノロジーとアートを融合させ、いままで誰も経験したことがないゲーム体験を作る”という理念のもと開発されているオープンワールドのアクションRPGだ。
魔法に特化したさまざまな攻撃や広大な大地を高速で移動できるゲーム性が特徴となっている。
主人公はニューヨークに住むフレイ・ホーランド。彼女はある日、謎の現象に巻き込まれ、美しくも残酷な異世界“アーシア”へと飛ばされてしまう。そして、その腕には意志を持つ魔法のブレスレット“カフ”が巻かれていた――。
そんな何が起きたかわからない状況で、フレイは故郷であるニューヨークへ帰る方法を探して広大なアーシアでの旅するうちに、滅亡の危機に瀕したアーシアで起こるさまざまな問題に巻き込まれていく。
『Forspoken』(PS5)の購入はこちら (Amazon.co.jp)縦横無尽に高速移動できる魔法パルクール
試遊版は“水の園”という開けた荒野からスタートする。本作の最大の特徴でもある移動手段“魔法パルクール”を満喫できるシチュエーションだ。これを利用することでフレイは、超高速で移動したり、高く跳躍したり、高所から滑空したりと広大なオープンワールドを自由に駆け回れるのだ。
この魔法パルクールでの移動がとにかく気持ちよく、意味もなく走り回りたくなる魅力があった。ちなみに、ファストトラベルも用意されており、一度訪れた遠方に瞬時に移動したい場合はこちらの利用も可能だ。
なお、フィールドはかなり広大で高低差もかなりある。浮遊した岩をグラップリングフックのような魔法で上っていくと、超高層ビルの屋上くらいの高さになり、怖さすら感じるくらいだ。
移動関連の基本操作(ボタンはプレイステーション5版のデフォルト設定のもの)
- 移動……左スティック
- ダッシュ……L3ボタン
- カメラ操作……右スティック
- ロックオン……R3ボタン
- 魔法パルクール……左スティック+○ボタン長押し
- ジャンプ……×ボタン
高速自動回避と豊富な魔法を撃ちまくれる爽快なバトル
バトルではR2ボタン(長押しで効果が変化)を押せば、カーソルが合っている敵(ロックオンも可能)に魔法を放てる。とくにリソースを消費するわけではないので、ひたすら魔法を使い続けられて楽しい。
フレイの攻撃はすべて魔法だが、剣や槍のような魔法があったり、ムチのように使える魔法があったりと、武器を持った感覚で立ち回ることもできる。
L2ボタンの支援魔法は、状態異常の回復、防御力アップ、罠の設置、敵を自動攻撃するタレットを生成など、効果は多岐にわたり、使用後はクールダウン解消まで再使用できない。また、攻撃をしていくと右下の三角形のゲージが溜まり、L2ボタン+R2ボタンを押すと、“チャージ魔法”という強力な攻撃方法が使えた。
バトル中は○ボタンを長押ししておけば、魔法パルクールによってヒョイヒョイと敵の攻撃を自動で回避してくれる。感覚的には自動で回避してくれる『FFXV』の防御のようなイメージで、アクションが苦手な人も華麗に戦えるはずだ。
攻撃関連の基本操作(ボタンはプレイステーション5版のものです)
- 攻撃魔法……R2ボタン(長押しで強化)
- 攻撃魔法切り替え……R1ボタン長押し+右スティックで選択
- 支援魔法……L2ボタン
- 支援魔法切り替え……L1ボタン長押し+右スティックで選択
- 魔法種の切り替え……L1ボタン+R1ボタン長押し+右スティックで選択、もしくは方向キーの左右
- チャージ魔法……L2ボタン+R2ボタン
- 回避……○ボタン(長押しで魔法パルクールによる回避も可能)
- ロール回避……R2orL2長押し+左スティック+○ボタン
どういった攻撃魔法、支援魔法、チャージ魔法が使えるかは、現在選択中の“魔法種”によって異なる。試遊版では、自然の力を扱う“フレイの魔法”と炎を操る“サイラの魔法”が選択可能だった。フレイの魔法は遠距離戦、サイラの魔法は接近戦が得意といった特徴があるようだ。魔法種ごとに、攻撃魔法が3種類、支援魔法が7種類あり、その効果もバラエティーに富む。
たとえば、フレイの魔法の攻撃魔法には、魔法溜め中は岩の弾を連射して、発動時には射程の長い貫通弾を発射するものや、一定距離で炸裂する岩の塊を発射して周囲にダメージを与えるといったトラップ系のものも。
支援魔法には魔力を込めた花を生成し、花で周囲の岩を操り発射して敵を攻撃するといった魔法や、支援魔法ではツタのムチで周囲を攻撃し、与えたダメージに応じてライフを回復するといったものもあった。
一方、“サイラの魔法”の攻撃魔法では、魔力を込めた拳でラッシュ攻撃するものや、魔法の槍を投擲して敵とその周囲を攻撃する魔法を確認。支援魔法には炎の剣を複数召喚するものも。
敵には弱点も設定されており、弱点を突いた場合はダメージ表記に追記される。
雑魚戦では、とりあえず攻撃魔法や支援魔法を連発しつつ、敵の攻撃を受けそうになったら魔法パルクールでやりすごす、という感じで戦えるだろう。ただし、魔法パルクールの自動回避ではやり過ごせない技(敵が赤く光る予兆が見える)もある。そんな強敵と戦う際は、どの魔法が効果的か弱点を模索しつつ、アクションゲームとしての醍醐味も味わえそうだ。
バトル中は弱点を突いたり、回避に成功するとグレード(評価)が上がり、高いグレードでバトルを終えると、獲得経験値などがアップするなどのご褒美もある。操作に慣れてきたら高いグレードを目指して戦おう。
クラフトや装備集めなど、やれることが満載
試遊版では以下の5つの目標が設定されていた。
- “水の園 中の宿”を訪れる
- “メルヴェイ橋”の敵を殲滅する
- “緋赤の泉”に飛び込む
- “強靭の碑”で魔力を強化する
- “ギュゼル村”でマントを手に入れる
“水の園 中の宿”は、ゲーム開始地点からまっすぐ進むだけで到達できた。中に入ると、ここへのファストトラベルが可能になった旨が表示。また、宿の中には本があり、こうしたアーカイブ類を集めればアーシアという世界への理解度が高まっていく。
宿にはライフの回復ができるベッドがあり、作業台では回復薬などの精製、装備の強化ができた。フレイの装備は、マントとネックレスの2種類。加えて、左右のネイルのカスタムによって、さまざまな能力がもたらされる。
フレイはさまざまな要因で成長
目的のふたつ目である、“メルヴェイ橋”にいる敵を殲滅した際には、フレイの魔力が1増加し、大量の経験値も獲得できた。
目的の3つ目、“緋赤の泉”に飛び込んだ際には、“天上”という魔法を習得。これにより、壁を蹴ってより高くまで跳躍できるように。
4つ目の目的“強靭の碑”にアクセスすると防御力がアップ。フィールドでの発見がフレイの成長につながり、広大な世界を探索する楽しみのひとつになっている。
印象的だったのは、つぎの目的地を開いたときに確認できたマップ。平面ではなく、高低差までわかる立体的なものとなっていて、とてもわかりやすかった。ミニチュア的なマップは見ているだけでも楽しく、広大なマップで見られる範囲は世界の一部だというから驚きだ。
締めくくりには強敵とのバトルも!
最後の目的地“ギュゼル村”にいた敵をすべて倒してマントを入手すると、目的の達成が告げられるとともにエクストラチャレンジが出現。示された場所にいる変異クインカナという強敵と対峙することに。強敵とのバトルでは、相手のライフが画面上部に表示。とてもタフなので、ある程度の長期戦は必至だ。
本作では減ったライフは自動では回復しないので、魔法やアイテムで回復する必要がある。また、ある程度ダメージを与えると相手はダウンし、その際に近づいて△ボタンを押すと、専用の追撃が出て大ダメージを与えることができた。
群がる敵を蹴散らしてきたここまでのバトルは爽快だったが、強敵とじっくりと腰を据えたバトルでは違った緊張感があり、これまた楽しい。私は40分弱遊ばせていただけたが、東京ゲームショウ2022での試遊で強敵に挑戦してみたい方は、本記事を参考にしっかりと楽しみつつも、目的の達成にチャンレジしてほしい。