2022年の夏、いかがお過ごしでしょうか?
せっかくの夏ですから、海に祭りに、アツい季節を満喫したいですよね。
しかし、現実は厳しい。早すぎる梅雨明け、猛暑、梅雨戻り、ご時世的な外出のしにくさ。ふだんからインドアな僕ですら「パーッと外で遊びたいな!」なんて鬱憤の溜まる日々が続いています。
「あぁ……。暑さも人混みも気にせず、クーラーの効いた部屋でお洒落して、友だちと季節を味わいてぇ」
そんな事を思っていたあなた。朗報です。その夢、叶います。
そう、『VRChat』ならね!!
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……ということで、バーチャルで夏を満喫できるのか検証していきたいと思います。
『VRChat』はバーチャル空間で交流を楽しむ、言わばVR上のSNS。どんなゲーム(サービス)なのか知りたい方は、こちらの記事をあわせてどうぞ!
季節感の正体はファッションと見た目である
バーチャルで夏を満喫するにあたり、筆者は頭を抱えました。
「夏っぽい。もとい、季節を感じる」とは、何をして言うものなのか……と。
現実では、寒いとか、暑いとか、気温が真っ先にあがるでしょう。実際、めちゃくちゃ暑い日には「夏だな」と思うでしょうし、逆もしかりです。
ただ、それだけで結論付けるのは早計だと思うのです。たとえば、めっちゃ暑いのに、周りが雪景色だったら「夏っぽい」と思うのでしょうか。さっそく試してみましょう。
思わないわ。雪の中で暑いだけだわ。エアコン切って損をした。
逆に考えましょう。季節感の正体は見た目なのでは?
その理論で言うと、夏っぽい場所に行けば季節感を感じられるはず。とりあえずVR機器を装着して『VRChat』へログイン。夏っぽい場所(ワールド)で写真を撮ってみました。
おぉ? かなり、夏では?
やはり、季節感とは、見た目から来るものに違いありません。
ただ、まだ何かが足りません。これでは夏っぽいワールドで涼んでいるだけです。季節を満喫している人間には見えません。こう……エンジョイしてる感じが出ていない。エンジョイ不足です。
何だろう。何が足りないでしょうか……。
そんな風に頭を抱える僕のもとに、ひとりのフレンドが現れました。
友「どもども~」
僕「なっ!」
友「え?」
これだ! ファッションだ!! 季節感にはファッションが必要なんだ!!
よくよく考えれば、現実のファッションにおいても、季節感というのは重要視されているじゃないですか。雑誌やCMを眺めていると「今年の春コーデ」とか「夏の勝負服はこれで決まり!」なんてキャッチコピーは決まり文句です。
つまり、夏っぽいワールドで、夏っぽい衣装を着れば、そこはもうサマー! 我々は季節を感じるためにおしゃれをしているのではないでしょうか!
バーチャルファッションの最前線
日常的にバーチャルワールド(最近ではメタバースとも言う)の世界を体験していない人には、“バーチャルでファッション”と言われてもピンと来ないでしょう。
しかし、いままさに『VRChat』でファッションブームが到来しています。
それぞれのプレイヤーがアバターを身にまとい、バーチャル空間を共有して時間を過ごすVRSNS『VRChat』。ゲーマーには少し想像しにくいかもしれませんが、この世界には、デフォルトキャラやキャラメイキングといった機能が存在しません。基本的に、みんなが使えるパブリック化されたアバターを共有するか、自分で用意した3Dモデルをアバターとして利用します。
そして、多くの日本人プレイヤーは、有志のクリエイターが『VRChat』向けに制作・調整した3Dモデルを購入し、自分のアバターとして利用しているのです。
アバターとは、バーチャル上の自身の分身であり、そこで過ごす時間が長ければ長いほど、外見の重要度は増します。ハマったゲームがある皆さんは、自分のアバターやキャラのスキンに課金をしたこともあるでしょう。『VRChat』ユーザーが3Dアバターを購入する感覚は、まさにそれと同じ。
『VRChat』は人と人が対面でコミュニケーションをすることを目的としたSNS。見た目はその人のイメージに直結する要素ですから、初めてお話しする人とは「そのアバター、いいですね!」なんて話題が定番です。毎日話すフレンドとも、アバターが話題に上がらない日はありません。
需要や著作権の観点から、日本人ユーザーのコミュニティでは『VRChat』用のオリジナル3Dモデルを制作するクリエイターが脚光を浴びています。その技術は日進月歩であり、いまではハイクオリティのアバターが平均価格6000円ほどで毎月ぽんぽん発売される時代に突入。3Dモデルの購入に10万とか30万とか大金を覚悟しなければならなかった頃と比べると、おったまげです。
多くの販売アバターは、購入者の改変(カスタマイズ)をクリエイターさんが許可しています。先ほどもお話しした通り、アバターは自身の分身となる存在ですから、個性を出したい人がほとんどです。その需要を叶えるべく、改変許可の文化が一般的になっているわけですね。
近年は“アバターの衣装”に注目するクリエイターさんが多く現れました。アバターそのものを利用するこれまでの時代から、衣装を選ぶ時代に移り変わっているのです。
キュビクローゼットの“舞夜”、ポンデロニウム研究所の“桔梗”など、人気のアバターともなると、現時点で1000を超える対応衣装が販売されているというので、驚きを隠せません。
流れは加速を続けて2022年夏。個人でバーチャルアパレルブランドを立ち上げ、服やアクセサリーの販売をメインとするクリエイターさんを多く見るようになりました。たとえば、アルティメットゆいさん個人によるバーチャルアパレルブランド“EXTENSION CLOTHING”。毎月1着以上のペースでオリジナルの衣装を展開しています。
アバターと衣装のクリエイターさん両名が協力し、アバターと同時発売で衣装が登場するのも珍しくありません。
さらに、メタバースブームも追い風となり、現実の大手アパレルブランドや企業が『VRChat』向けアバター専用の衣装を販売開始。
2022年8月13日(土)から開催されているVRイベント“バーチャルマーケット2022 Summer”では、BEAMSが初のアバター対応衣装を発売したほか、アークシステムワークスの『ギルティギア』シリーズや、出版社のコアミックスから『キャッツ・アイ』のなりきり衣装なんかも発売されています。
性別や外見を気にせず、現実と比べれば値段も安く、めんどうなお手入れも不要で、シーズンも関係ない。バーチャルとおしゃれの相性は抜群。
長々と語ってまいりましたが、つまり言いたいことはひとつです。
『VRChat』なら、気軽に、おしゃれができるのである。
実際におしゃれをしてみた結果は
……ということで、夏を満喫するために、おしゃれしよう!
ご協力いただいたのは、人気アバタークリエイター・ひゅうがなつさんの“ウルフェリア”ちゃん。
2021年1月に発売されて以来、ひと目惚れで筆者が使い続けているアバターです。こちらをベースに、“Atelier Alca”の“I-s(アイズ) Ver.2.0”から髪型のデータを拝借。
なお、I-s(アイズ) Ver.2.0は、筆者が『VRChat』デビューをした当時から使っているアバターであり、思い入れのある1体です。
全体的なカラーリング(テクスチャ)を変更。スケールを調整することで少し身長を大きくして改変は完了。こうして、筆者がプライベートで使っている姿がこちらです。
so cute。
これをベースに、夏を満喫できそうな衣装をBOOTHで探して……。レッツ、改変!
夏といえば、やっぱり水着ですよね!!
こちらは、“ネムタインストア”で販売されている“キャット&サマーマーメイド”。色気を抑えた水着を探していたところ、スポーティーかつキュートなデザインであるこの水着に出会いました。
めちゃくちゃ夏っぽい。現在気温30度なのに、涼しくなってきた気すらする。すごい効果だ。
そして、夏といえばお祭り。行きたいですよね。
タイミングよくユーザーイベント“寝転ん盆踊り2022”の開催日(8月6日)が近かったので、こちらを満喫してきました。
寝転ん盆踊り2022は、ねころさんが主催を務める毎年恒例のイベント。夏祭り会場に集まって盆踊りを楽しむものです。余談ですが、今年のワールド来場者数(Visits)は1日で2000人を記録したらしい。
盆踊りといえば浴衣です! こちらもBOOTHで対応衣装を探して……。“Seniti Store”で販売されている“着物ドレス”に決定! ミニスカート風のまぶしさと振袖のデザインにひと目惚れしました。
めっちゃ似合ってない……? まるで、もとからこうだったようです。腕を動かすと、振袖のひらひらが揺れるのが楽しくて、いっぱい動きたくなる衣装。これは、早くみんなに自慢したい!
満を持して盆踊り会場へJoin! 今日の主役は僕だー!
ごめん。もっと夏満喫してる人たち、いたわ。
あっちもこっちも、みんなしっかり浴衣を着ているし、本気で盆踊りを楽しむ気マンマン。屋台に視線を移せば、光る剣を片手に童心にかえって追いかけっこしている人や、お酒を片手に宴会する光景が目に飛び込んできます。
本当に、夏祭りだ。何だこれ。楽しすぎる。
こういうときは『VRChat』のカメラで記念写真を撮るのも忘れてはいけません。何気ない光景でも、後から見返すと思い出が蘇る大切な1枚になるのです。……ということで、みんなで記念にパシャっと。
夏、満喫してる~!!!!
誰がどうみても、これは夏です。何だったら現実でこんなに夏を感じたことないくらい満喫してますよ。
……ということで、検証結果。
夏っぽいバーチャルワールドで、夏っぽい格好をすれば、現実以上に夏っぽい!
この記事を読んで「『VRChat』で夏しちゃってるBoy&Girlになりたーい!」と叫んだ人は多いはずなので(ですよね?)、近日中に“いまから始める『VRChat』ガイド”的な記事を作りたいと思っています。お楽しみに!
撮影させていただいたワールド一覧
※アクセスするには『VRChat』へのログインが必要です。
ワールド名:ROYALBLUE [ Night Pool ] 制作者:Nekoro
ワールド名:Starlight lane 制作者:tp.jp
ワールド名:遠郷の冬めく処 -Nostalgic Winter Riverside- 制作者:Atto_あっと
ワールド名:Yayoi Summer Nights 制作者:猫屋敷やよい
ワールド名:EXTENSION CLOTHING 制作者:アルティメットゆい
ワールド名:路地裏学園 制作者:DARANDY
ワールド名:ミキエルの集会場 制作者:ミキエル
ワールド名:STUDIO open-shelf 制作者:縛(ふぅ_FU)
ワールド名:Small바보 Island (Day) 制作者:Da Hyeon
ワールド名:ABYSS 制作者:えびふらいちゃん!
ワールド名:寝転ん盆踊り2022 制作者:Nekoro