2022年8月6日、7日に、京都市勧業館 みやこめっせにて開催された日本最大規模のインディーゲームの祭典BitSummit X-Roads(ビットサミット クロスロード)にて、取材陣が見つけた気になるタイトルをピックアップ。展示されていた作品のなかから、『ファタモルガーナの館』などを手がけたノベクトの最新作『プロジェクトコード“M”』の初プレイアブル展示を体験できたので、その模様をお届けします。
本作は連続殺人事件を描くアドベンチャーゲームですが、大きな特徴となっているのが殺人鬼と探偵というふたつの視点から物語が描かれるということ。今回の出展では、死体処理の仕事をする主人公となって事件を追う探偵パートと、舞台となっている東京の下町を巡る日常パートが体験できました。
会場にいた開発者の縹けいか氏にも話を伺うことができたのですが、本作は通常のビジュアルノベル以外の作品を作りたいと思ったことがきっかけとなり、伝統的なアドベンチャーゲームが楽しめる探偵パートと、通常のアドベンチャーとは異なるさまざまな遊びを盛り込んだ殺人パートを組み合わせた構成というアイデアに行き着いたということを話してくれました。
そんな探偵パートの主人公となるのは、死体清掃業者で働く都見人という青年。同僚で職場の先輩の流雲とともにやってきた現場には3人の惨殺死体があり、この現場の清掃をしていくうちに、限られた者しかお目にかかれないというドラッグ“M”の存在や、一年間ほど姿を消していたという殺人鬼“鬼蛇”について知ることとなります。
探偵パートでは、カーソルを動かして気になる場所を詳しく調べられるポイント&クリック方式の探索や、会話では複数の選択肢からプレイヤーが話題を選ぶことができるシステムも確認できました。
また、主人公と流雲の会話の掛け合いも印象的で、物騒なことを言う流雲に主人公が全身を使った大きなリアクションで返すといったひと幕もあり、物騒でシリアスな世界観だからこそ、クスリと笑えるような演出が盛り込まれている部分がよいアクセントとなっていました。
そして、今回のBitSummit用に作られたという日常パートもプレイ! こちらはマリアンヌという登場人物とともに、作品の舞台となる各地を巡りながら“BitSummitくん”を見つけるというミニゲームとなっていました。
本作は、NintendoSwitch、プレイステーション4、Steamで2024年の発売を目指して現在開発中。気になるストーリーの続きはもちろん、今回は遊ぶことができなかった殺人パートはどのようなものとなっているのか、今後の続報も楽しみです。