米スポーツメディアのBleacher Reportが、本日よりアメリカで開幕したNBAファイナルを記念したネタ映像を公開。フロム・ソフトウェアのアクションRPG『エルデンリング』のオープニングをパロった異様に完成度の高い内容が話題を呼んでいる。
この映像は、年間優勝チームを決める戦いであるファイナルに至るまでのスター選手たちの激闘を、『エルデンリング』のデミゴッドたちの争いになぞらえたもの。油絵調のイラストに加え、ドラマチックなサウンドや重々しいナレーションの雰囲気まで完コピしている。
RISE NOW, YE TARNISHED!
THE NBA FINALS ARE HERE ⚔️ https://t.co/eZPD3Src6r
— Bleacher Report (@BleacherReport)
2022-06-03 00:11:38
『エルデンリング』の元映像のどこをオマージュしているかわかってもNBAの細かいネタをわかる人はあまりいないと思うので、各シーンを説明していこう。
オープニング冒頭で鍛冶場にてエルデンリングを叩いているマリカ(とラダゴン)の代わりに登場するのは、1950年代から1960年代にかけてボストン・セルティックスが八連覇した時の中心選手である名選手ビル・ラッセル氏。リングの代わりにぶっ叩かれているのは、優勝トロフィーであるラリー・オブライエン・トロフィーだ。
続いて磔(はりつけ)になっているマリカの代わりに出てくるのは、ロサンゼルス・レイカーズの“キング”ことレブロン・ジェームズ選手。今季はチーム構築がうまく行かず、シーズン開幕前の大方の予想を裏切ってプレイオフにも進めなかったのだが、それがそのまま、「姿を消した」女王マリカになぞらえられているというキツい皮肉になっている。
また破砕戦争でラダーンとマレニアが争ったくだりでは、ラダーンの代わりにフィラデルフィア・セブンティシクサーズの大黒柱ジョエル・エンビード選手、そしてマレニアの代わりにはメンフィス・グリズリーズのジャ・モラント選手をフィーチャー。
エンビード選手はMVP級の活躍でチームを率い、一方のモラント選手は今年のMIP(最も成長した選手)を受賞するなど順調な成長を遂げたが、ふたりとも負傷に泣かされる形でプレイオフを終えている(セブンティシクサーズはイースタンカンファレンス・セミファイナルでマイアミ・ヒートに、グリズリーズは2回戦でゴールデンステイト・ウォリアーズにそれぞれ敗退)。
そして終盤の「おお、だからこそ褪せ人よ」と盛り上がるパートでは、ここで出てくる像をディフェンスの選手に見立て、その上からダンクを決めるシカゴ・ブルズの名選手マイケル・ジョーダン氏を勝手に足すという、今どきの海外メディアらしい遊びっぷり。
ラストはホーラ・ルーや金仮面卿などの重要人物の名が挙げられていくパートのテンションを利用し、ファイナリストであるウォリアーズのステフィン・カリー選手と、セルティックスのジェイソン・テイタム選手の両エースをフィーチャー。その後で『エルデンリング』のキービジュアル風にエルデンリングならぬ“NBAの優勝リング”が厳かに空に浮かび上がるというものになっている。
NBAファイナルは、世界最高峰のバスケットボールリーグであるNBAの年間優勝チームを決める戦い。今年は東の王者ボストン・セルティックスと西の王者ゴールデンステイト・ウォリアーズにより、4勝先取の7戦シリーズで戦われている。現地6月2日に行われた第1戦はウォリアーズの本拠地サンフランシスコのチェイス・センターで行われ、敵地に乗り込んだセルティックスが第4クウォーターで逆転に成功し120対108で勝利している。
※画像は公式Twitterアカウントより引用。