世界的映画データベースのIMDBで、世界的キャラクター“くまのプーさん”のホラー映画『Winnie the Pooh: Blood and Honey』が登録されているのが発見され話題を呼んでいる。

 同サイトによると同作はRhys Frake-Waterfield監督の第1作となり、撮影を終えてポストプロダクション作業が進行中。制作の英Jagged Edge Productionsによると年内の公開を目指しているようだ。

 プーさんと言えばディズニーのアニメなどが有名だが、実はその原作であるA・A・ミルン作の童話『クマのプーさん』は2022年1月1日をもって1926年の発売から95年の保護期間を過ぎてパブリックドメイン入りしており、知的財産権に左右されない比較的自由な利用が可能。この作品もそれを狙ったものだろう。

 なおプーさんというキャラクター以外に、クリストファー・ロビンやピグレットやイーヨーやラビットなどのキャラクターも同様にパブリックドメイン入りしており利用可能。ただしディズニー版の翻案部分であるプーさんの赤い服は使えないほか、1928年作の『プー横丁にたった家』が初出のティガーなども2022年時点ではまだパブリックドメインになっていない(2024年1月1日まで待つ必要がある)。

 というわけで、たとえばプーさんの野球ゲームを作って配信することも恐らく可能なのだが、その際に注意すべき点は意外と多い。特にプーさんのケースではディズニーの商標の側で保護されている部分が大きいはずなので、本当にやる場合は著作権や商標や知的財産権に詳しい弁護士に相談をするのがいいだろう。

 本誌では今年のGDCで行われたパブリックドメインを利用してゲームを作る際の注意点をまとめた講演を紹介しているので、気になる人はそちらもぜひチェックしてみて欲しい。