『ローラーチャンピオンズ』プレイレビュー。近未来のスケート＋ハンドボール!?　新感覚な対戦型スポーツゲームの中毒性がエグい！

　ユービーアイソフトより、PS5、PS4、Nintendo Switch （後日対応予定）、Xbox Series X|S、Xbox One、PC用スポーツゲーム『ローラーチャンピオンズ』が配信開始。本作の概要やレビューをお届けする。

新感覚対戦型スポーツ『ローラーチャンピオンズ』がキックオフ！

　本作は基本プレイ無料の対戦型スポーツゲームで、基本となるモードでは3対3の2チーム（オレンジチームとブルーチーム）に分かれて競い合う。

　ローラースケートとハンドボールを足したようなゲーム性が特徴で、プレイヤーはドロップしたボールを拾い、そのボールを保持した状態で楕円形の形状をしたサーキット内を疾走し、4つのゲートを順番に起動していく。そして、4つのゲートをすべて起動するとゴールが開き、そこにシュートすれば1ポイント獲得となる。

　1マッチは7分間、5ポイント先取したチームが勝利。引き分けの場合は、3分間のサドンデスが追加される。また、ラップを重ねるとゴール時の得点も上がっていく。

■ラップを重ねた際のポイント

• 1ラップ（合計4つのゲートを起動）：1ポイント
• 2ラップ（合計8つのゲートを起動）：3ポイント
• 3ラップ（合計12つのゲートを起動）：5ポイント

　4つのゲートはサーキットをグルっと1周するとすべて起動できるように配置されている。つまり、“ボールを保持した状態でサーキットを1周し、開いたゴールにボールをシュートする”というのが基本的な遊びかたとなる。ただし得点を得る前に、相手にボールを奪われてしまうと起動したゲートがリセットされ、ゴールも閉じてしまう。どのタイミングでゴールを狙うかはプレイヤーとチーム次第なのだ。

　本作のゲームモードは以下のとおり。ランクマッチとサプライズイベントはクイックマッチを10回プレイしないと開放されない。

■ゲームモード

• 【クイックマッチ】：スタンダードなモード。ソロでもチームでも参加でき、3対3のマッチが組まれる。このモードではクロスプラットフォームでもプレイ可能。
• 【ランクマッチ】：ランクのあるスタンダードなモード。ソロまたはチームで同ランクのプレイヤーとマッチを組む。クイックマッチを10回プレイするとアンロックされる。
• 【スケートパーク】：ソーシャルハブとしてフレンドと交流したり、技を練習したりできる。期間限定のミニゲームに挑戦することも可能。“賞品ボールを狙え”では1分間賞品ボールを奪い合い、終了時に所持していたプレイヤーがリワードとして獲得可能。
• 【サプライズイベント】：毎シーズン期間限定チャレンジが登場。キックオフシーズンでは2対2のチャレンジに挑戦可能。クイックマッチを10回プレイするとアンロックされる。
  【カスタムマッチ】：好みの設定でAIや任意の相手と勝負できるモード。練習や独自のトーナメント開催に最適。
• 【チュートリアル】：あらゆるスケートの動きとマッチルールをいつでも確認できるモード。

　プレイヤーが使えるアクションも豊富で、下記のアクションを使ってボールを奪ったり、守ったりすることになる。ちなみに地面に落ちたボールにプレイヤーが近づくと自動的に回収されるため、タックルでボールを落下させてそのまま奪えたりもする。

■おもなアクション概要

• 【ボールフォーカス】：ボールに視点を合わせる動作。味方や相手が拾い損ねたボールを素早く回収するときにも使える。
• 【バンプ】：姿勢を低くしてスピードを上げる動作。下り坂で使用すれば一気に加速できる。
• 【ブレーキ】：速度を一気に落とす動作。
• 【ジャンプ】：その場で軽く飛び上がる動作。
• 【パス／パスコール】：ボールを保持している場合は近くの味方にボールをパスし、保持していない場合は味方にパスのアピールが可能。
• 【ドッジ／タックル】：ドッジはボールを保持しているときに行える回避アクション。タックルはボールを持っていない状態で使えるアクションで、前方に向かって体当たりを行い、相手を転倒させたり、相手が保持するボールを落下させたりできる。
• 【アッパーカット】：アッパーをくり出しながら頭上高く飛び上がる動作。タックルの効果に加え、高さを稼いで加速につなげることも。

爽快感抜群のアクションが戦いをより熱くする！

　最初に驚いたのが、スケートのスピード感。サーキットの地面と壁面には傾斜があり、これを活用することで一気に加速できるため、単に走っているだけでもかなりの爽快感を感じられた。もちろんその状態で相手のボールを奪い、ゴールできたときのよろこびはひとしおだ。

　じつはアクションの多さにチュートリアルの段階でやや不安になっていたのだが、本作では試合の画面に操作の一覧が表示される。どのボタンを押せばいいのかがひと目でわかるようになっているのはありがたかった。

　何よりもおもしろかったのは、連携と戦術の追求だ。プレイするとわかるのだが、ボールを奪うために敵はさまざまな方向から攻撃を仕掛けてくるため、プレイヤーひとりでゲートをすべて起動し、得点を獲得するのはかなり難しい。そこで重要となるのが、仲間との連携。パスなどを駆使すれば、相手にボールを渡さずにゴールを開放でき、得点に繋がりやすくなる。このようなスポーツとしての楽しさが、疾走感やスピード感によってさらに増している印象だ。

　さらに連携に多彩な戦術を組み込むことで相手の意表を突くことも。たとえば、縦横無尽に移動できる操作性を活かして挟撃を狙ったり、猛追する敵をブレーキでやり過ごして反対回りから攻めたりといった、戦況に応じた臨機応変な戦術が可能。これらの連携と戦術がうまくハマったときのしてやったり感はほかのゲームではなかなか味わえない。ワンマンプレーを捨て、多彩な戦術を盛り込んだ連携をつねに意識することが勝利の鍵となるのだ。

バリエーション豊かなキャラカスタマイズでトガッたファッションも！

　メニュー画面の“スケーター”の項目から行えるコスチューム、シグネチャー、エモートのカスタマイズも本作の大きな魅力だ。カスタマイズ用のアイテムはアイテムショップやローラーパスにて入手可能。ローラーパスとは獲得したファン数（本作のポイント）が増え、パスのレベルが上がるとそのレベルに応じた報酬がもらえる仕組みで、無料と課金が必要なプレミアムの2種類が用意されている。

■カスタマイズ可能な要素

• 【コスチューム】：髪型、上下の服装、手袋、ローラーシューズ
• 【シグネチャー】：ゴールエフェクト、スケーターバナー（プロフィール背景）、スケータータイトル（称号）、エアポーズ
• 【エモート】：ファン数に応じて上限が開放。最大4つまでエモートが装備可能

　各種マッチのプレイや“スポンサー”と呼ばれるミッションを達成することでファンを獲得できる。また、ファンの数はマッチ中の観客数にも直結。マッチに参加したプレイヤーのファンの数が多ければ多いほど、観客席が埋まり、より大きな歓声が生まれる。対して、ファン数が合計ゼロの場合は無観客試合となり、かなり寂しいマッチに……。実際のスポーツ同様、観客の声援は選手を鼓舞し、モチベーションの維持にも繋がるため、本作においてもかなり重要な要素。

どんなプレイヤーでも熱中できるわかりやすさと奥深さが魅力

　本作はわかりやすいルールと操作性のおかげで幅広い層のプレイヤーが楽しめるゲームに仕上がっていると感じた。加えて、チュートリアルが充実しており、ランク戦以外の遊びに特化したモードも豊富なため、PvPゲームやアクションゲームが苦手なプレイヤーでも気軽に遊べるようになっている。

　各アクションを極めて、多彩な戦術を使い、チームをサポートしたり、華麗な映えアクションで注目を集めたりといったやり込み要素もあるため、ガッツリと対戦を楽しみたい人にもオススメだ。勝っても、負けても、思わずもう1戦やりたくなる熱さと中毒性のある『ローラーチャンピオンズ』をぜひプレイしてみてほしい。