2021年3月24日にNCSOFTがサービスを開始したオープンワールドRPG『リネージュ2M』。スマホとPCでプレイでき、グローバルに展開する大型タイトルだ。本作では2022年3月23日の大型アップデートを機に、1周年記念キャンペーンが本格的に始動した。
筆者は以前のレビュー記事で「『リネージュ2M』はRPGではない」と書かせていただいた。キャラクターの視点で物語を体験するRPGというよりは、神の視点から育成や戦闘を突き詰めていくシミュレーションゲームのようなおもしろさが魅力的であると、いまも感じている。
サービスインから1年が経ち、本格的なPvPコンテンツやパーティダンジョンなども数多く追加。そのシミュレーション的な楽しみかたにオンラインゲームらしいコミュニケーション要素も加わって、より独特なタイトルに成長している。
今回の記事では、『リネージュ2M』日本プロデューサーと韓国開発ディレクターの両氏にインタビュー。1周年を迎えたこのタイミングだからこそ聞きたいことを投げかけてみた。
そんな本作は今後どのように展開していくのか。また、プレイヤーから寄せられる声に対して、どのように応えている(いく)のか。その辺を深掘りしたところ、
「サーバー移動はただのサービスではなく、コンテンツとして考えています。(遊びかたに変化をもたらす)自然現象みたいなもの、と言いますか」
「名称は未定ですが、チェーンソード(魔剣士)の実装を検討中です。敵の動きを封じ、周辺の敵のHPを吸収して広域ダメージを与えることができます」
このように気になる話がいくつも飛び出した。以下、その詳しい内容をお届けしていこう。まずは日本プロデューサーを務める柴田優輝氏のインタビューから。
柴田優輝
『リネージュ2M』日本プロデューサー。文中では柴田。
日本プロデューサーに訊く、リリース当初からの思い出
――まずは1周年を迎えての感想をお願いします。
柴田1年が過ぎたと思うと感慨深いですね。今日までプレイしてくださっている皆さまにまずは感謝を申し上げます。
1年間さまざまなアップデートを行なって、とにかく駆け抜けてきました。プレイヤーの皆さまには重ねて感謝するばかりです。これからもアップデートを続けていきますので、よろしくお願いいたします。
――事前登録者数は226万人と発表されていましたよね。数字で見ると、期待の大きさがより伝わってきます。やはり最初はPCの『リネージュ2』を遊んでいた人が興味を持ってくれる、という感覚だったのでしょうか。
柴田もちろんです。『リネージュ2』が日本でローンチされたときのキャッチコピーを一言一句違わずそのまま使おう、というコンセプトもありました。あとはそこから新規の方やこれまでMMORPGをやったことがない方へどう広めていくか、どういったメッセージを打ち出すか、いろいろ考えていきました。
――最初のメッセージと言いますと?
柴田「本物の人生(RPG)、始まる。」ですね。
――ああー、ありましたね。『リネージュ2』が始まった2004年頃はRPGと人生をかけた広告を見かけた記憶があります。まだグラフィックボード搭載のPCがあまり普及していなくて、3DグラフィックのPCゲームが珍しかった頃でした。
柴田グラフィックのクオリティーや世界の広さを、他社さんもさまざまな言葉で表現してきましたよね。その中で、どんな言葉で表現するか、広告代理店さんともずっと相談していました。
――では、『リネージュ2M』において、このメッセージにどういう意味を持たせたのでしょうか。いまどき使うにはやや大げさな言葉だと思うのですが。
柴田重い言葉にしたかったんですよ。私自身、MMORPGが大好きなんですね。MMORPGは本当におもしろいし、さまざまな人とのつながりで生まれる物語だと思っています。これはもう、人生ですよ、やっぱり。ですので、それに見合った重さの言葉を使おうと判断しました。
――重い言葉にしたかった、というのはいいですね。最近は「気軽に始められる」みたいな売り文句が多い中、ゲームの本質を訴求したいという意気込みが感じられます。
柴田あとはタイミングによるところも大きくて。最初から「よくあるゲームですよ」という伝えかたをしてしまうと、おもしろいと思っていただけないと考えています。とくにMMORPGをすごくやりこんでいる方にとっては、昔ながらの重いメッセージのほうが心にぐっとくるものがあるだろうなと。
――では続いて、改めてゲームの魅力を教えてください。
柴田『リネージュ2M』は、映画のように美しいファンタジー世界を冒険できるRPGです。広大なアデン大陸で、本物の人生があなたを待っています。
世界ではさまざまな人との出会いや物語が紡がれていきます。ぜひ、人との出会いを楽しんでいただけると幸いです。
――『リネージュ2』から長年遊んでいる人向けに、いまどきのゲームならではの魅力も教えていただけますか。
柴田『リネージュ2』が始まった当時は据え置きのPCで人とつながっていましたが、スマートフォンの時代になって、いつでもどこでもつながりが持てるようになりました。
スマホによるライトなゲームプレイやつながりと、PCのヘビーなつながりとガチなゲームプレイ。両方のよさを合わせたものが『リネージュ2M』です。外では気軽に、家ではがっつり。両方を叶えられる『パープル(PURPLE)』もあることで、さまざまな人の要求に応えられる作品だと思っています。
――ちなみに、柴田さんご自身は『リネージュ2M』をどのようにプレイしていますか。
柴田いちキャラクターを突き詰めて、キャラクタースペックをどう効率的に高めていくか考えながら遊んでいます。過去の『リネージュ』シリーズ作品ごとにプレイスタイルを変えていまして、レアアイテムを狙うプレイスタイルのときもあれば、PVPをごりごり遊んでいたときもありました。
――お気に入りの武器種はありますか。
柴田いまは二刀流ですね。最初は“オーブで快適にプレイしつつ皆に貢献できるか”のようなスタイルでしたが、より狩りの効率を上げることを考えて二刀流になりました。
――キャラクターを戦闘用にセッティングしたり効率をよくしたり、“考える”ことを楽しんでる感じですね。シミュレーションゲーム的な思考が好きな人には『リネージュ2M』は相性がいいのかもしれません。
柴田コレクション(※)とかでも、どこに行ったら集まるだろうと考えていきますしね。取引所で高く売れるものを狙う場合も、どこに行くか考えるところから楽しんでいます。
※コレクション:指定された武器や防具を消費して登録することで、ステータスアップのボーナスが得られる要素。
――1年のあいだにさまざまなイベントやアップデートがありましたが、とくに思い出深いものはありますか。
柴田それはもう、最初の大型アップデート“クロニクルI.象牙の塔の賢者たち”です。新領地“オーレン”が追加されたタイミングですね。と、言いますのも、このアップデートが実装されるまでに、リリースから2ヵ月半くらい経ってしまっていたんですね。
――「いつ大型アップデートや新武器種が来るのか」というプレイヤーの声も多かったでしょうね。
柴田お待たせしてしまい、申し訳なかったと思っています。ただ、プロデューサーレターでもお伝えしましたが、コロナ禍のタイミングと重なってしまっていたんです。開発側の稼働はもちろん、日本側の在宅勤務の調整などもあり、アップデートスケジュールを組み直していきました。
――お客さんの意見を受けつつも、日本のサービスチーム(いわゆる“運営側”のこと)では開発側のスケジュールをコントロールできなかったりと、もどかしい時間も発生したのでは。
柴田どうしたらプレイヤーの皆さんの気持ちを留めていただけるかという点については、悩みに悩みますね。どんなに言葉を届けても、アップデート自体が来ないことには(プレイヤーは)離れてしまう。プレイヤーからしたら当然のことだと思います。
楽しめるコンテンツや体感をいかに定期的に出しつつ、プレイヤーの皆さんとのコミュニケーションを図るのか。いまも意識しています。
――とにかく何か発表してくれないと、アップデートが止まっているんじゃないかと思う心境はよくわかります。不安になっちゃうんですよね。
柴田あとは新フィールドが追加されるときは、モンスターのドロップや強さのバランスにも悩まされます。MMORPGならではの難しさはありますね。強すぎるとか弱すぎるとか、そういった意見があったとしても、日本用に調整するというのは難しいんです。
――同じゲームがほかの国でも動いているわけですもんね。全世界で同じ意見が出ているならまだしも、日本の意見だけを取り入れるわけにはいかない。
柴田そうした独自の調整をしてしまうと、その後に続くコンテンツでも調整がすべて別物になり、アップデートの整合性が取れなくなってしまうんです。
――昨今はオープンワールドゲームがブームです。ただマップが広ければいいというわけではなく、広い意味がないといけない。レベルデザインの重要性は高まっていると思います。
柴田NCSOFTでも専門のレベルデザイン部署を設けています。皆さんのアイテム所持状況や成長度合いを見て、アイテムの入手方法や新システムの実装スケジュールを計算しています。
――やっぱりそこまで細かく考えるんですね。たいへんそうだなぁ。
柴田私がエヌシージャパンの人間ということもありまして、韓国の開発側とレベルデザインの認識が合わないことも多々あるのが悩みどころでもあります。
たとえばパーティダンジョンは本来のスケジュールからは前倒しで実装するように掛け合いました。“誰かと何かを楽しむコンテンツ”が欠けているという問題があったためです。
――サービスチームの人も、いまやレベルデザイナーみたいな立場なんですね。
柴田プレイヤーの動向や発生している状況を見て対応していることは多いです。
サーバー移動はサービスではなくコンテンツ
――『リネージュ』といえば攻城戦(※)というイメージもあります。『リネージュ2M』での初めての攻城戦ではどのような心境でしたか。
※攻城戦:利権をかけて血盟(ほかのMMORPGでいうところのギルド)同士が激突するコンテンツのひとつ。事前準備や情報収集が活発に行なわれ、大いに盛り上がる『リネージュ』シリーズの花形コンテンツ。
柴田2021年7月のディオン攻城戦は少し緊張しました。初の大規模GvGイベントということで、全18サーバーで正しく動作するのかを確認しつつ進行するため、スタッフ間では監視の人員に加え、いざというときの実働人員も待機。戦況なども含めて報告が飛び交っていました。
――柴田さんご自身もプライベートで攻城戦に参加しているんでしょうか。
柴田しています。攻城戦もそうですが、“ネクロポリス”や“異教徒のカタコム”など、コンテンツにはすべて自分でも参加しています。どんな動きをするのか、プレイヤーの皆さんはどんな反応をするのか興味があるんですよね。
――となると、コンテンツごとに思い出も多いでしょうね。
柴田MMORPGは長く遊ぶジャンルですので、プレイヤーの皆さんにも思い出を重ねていてほしいと思います。最近公式サイトに“CHRONICLES OF HONOR”というコンテンツが追加されました。初めて城を獲得した血盟だとか、もっとも武器を強化した人だとか、そうした記録を確認できるんです。
――なるほど。公式に名前が残るのも思い出のひとつですね。最初のボス討伐者なんて覆らない記録ですし。
柴田さらに3月24日からはマイクロニクル”という1周年記念機能も追加されました。いちばん多く使った武器種など、自分の足跡を確認できるコンテンツです。
――1年を振り返るのもまた新鮮な感覚ですね。柴田さんはいちプレイヤーとしてこの1年間はどう感じられましたか。
柴田クロニクルのアップデートを楽しむことはもちろん、サーバー移動を含めて変化する情勢もあり、非常に楽しい1年を過ごすことができました。
――サーバー移動による情勢変化というのは、具体的にどういったものですか。
柴田初期のサーバー移動では、人がひとつのサーバーに集まって巨大な連合が結成されていく流れが見られました。それに伴い、サーバーによってはトップ血盟が移動したことで2番手だった血盟がトップになったりといった現象が起きていました。
――ある日突然、狩り場を占めていたグループがいなくなるのは、知らない人からしたら驚きでしょうね。
柴田それ以降もけっこう情勢が動いてるんですよ。巨大連合への加入や離脱といった動き以上に、連合単位でどう移動するかという流れにシフトしました。巨大連合はひとつのサーバーに集まるわけではなく、どのサーバーにどれだけ人員を配置して利権を確保するか、他勢力のサーバーに攻め込むならどのように戦力を分けるかなどと、サーバー移動の活用法を考えるようになったわけです。
――ゲーム盤外での話し合いなども行なわれていそうですね。
柴田私たちもそうした部分は(完璧には)把握しきれていませんけど、この動きは裏切られたんだろうな、これはそれへの報復だな、といった状況はときどき見られました。
――人の流れが可視化されるのは興味深いです。やっぱり人間がおもしろいんだなぁ、オンラインゲームって。
柴田サーバー情勢については大きな勢力の話なので、まったりプレイしている方やひとつのサーバーにずっといる方は、環境の変化に驚いたかもしれません。いつもの狩り場で急にPvPが増えたりしますから。
――そういう人からすると、アップデートでコンテンツの遊びかたが変わったのと同じ感覚なのかもしれません。ところで、サービスチーム側としてはサーバー移動は何のために行なうものと考えていますか。
柴田プレイヤーへのただのサービスではなくコンテンツとして考えています。ずっと同じ環境だと飽きてしまうこともありますよね。人が動くことによって、そこに変化が生まれるんですよ。新しい反応と言いますか。
――なるほど。たしかに、大勢のプレイヤーが動くとアップデート並みに大きな波紋が発生しますね。
柴田サーバー移動を雪に例えると、「この日に雪が降ったからどう動けばいいだろう」といった具合の、自然現象みたいなものだと思います。毎日雪が降ったらストレスになるでしょうし、逆に降らなさすぎてもつまらない。サーバー移動を行なう適切なタイミングは難しいですね。
――完全には流れが読めないことによるおもしろさもあるんだろうなと感じます。
プレイヤーの声とともに振り返る、これまでとこれから
――この1年間で、プレイヤーの皆さんからはどういった要望が寄せられてきましたか?
柴田TJのクーポン(※)、クラスチェンジ(※)、アップデート情報の3点は非常に多くお声をいただいています。1周年の施策もそうですが、どのタイミングで何を進行するか、という判断は難しい課題でもありました。
※TJのクーポン:装備強化で消失した希少級以上の装備を復旧したり、アガシオンやクラスの合成に再挑戦できたりと、プレイヤーにとっては夢のようなクーポン。1周年のタイミングで上位版の“秘密のクーポン”も登場する。
※クラスチェンジ:これまでのクラスで培ってきたスキルや武器熟練度などを、別の武器種のクラスに転換できるサービス。
柴田こうしたコンテンツは非常に強力なもので、頻繁に実装するとゲームバランスを大きく変えてしまうのです。どこまでの内容で実装するかは、直前まで協議していました。
――プレイヤー全体の強さが底上げされるのは間違いないでしょうし。
柴田クラスチェンジについては継続的に要望をいただいていますが、常設するとゲームバランス的に問題が出てきます。新武器種の追加時に付随して実装するという目的もありますが、従来の武器種からプレイ体験を変えるためのコンテンツとして認識しています。気分転換みたいなイメージですね。
――そうしたアップデートの頻度や時期は、どのように判断されているんでしょうか。
柴田「このタイミングでこの狩り場を実装しても敵が強すぎ(あるいは弱すぎ)のような問題が起こる可能性があるので、直前までプレイヤーの皆さんの動向を見て実装時期を調整しています。そのため、“Coming Soon”と謳っていても実装時期が前後してしまうことが多々ありました。
――ああー、いくつかありましたね。
柴田サーバーの情勢によって、一時的にサーバー移動の声が非常に大きくなったこともありますね。
――とはいえ、自然現象を何度も起こし続けるのも問題であると。これもレベルデザインの一環でしょうから、本当に難しいんですね。では続けて、1年を振り返って改善していきたい部分はありますか。
柴田アップデートスケジュールの告知についてはもっとも改善しなければならない点と認識しています。多くの方に楽しんでいただけるように、さまざまな改善点を挙げて開発側と協議を進めていますので、いましばらくお待ちいただければと思います。
――どんな企画なのか、例を挙げていただきたいのですが。
柴田いまはライト層の皆さんや復帰を考えている方へのケアが不足していると感じています。1周年をきっかけにこういった部分を充実させたいですね。使うとレベル60程度まで快適に成長できる“祝福されたアインハザードの聖水”はそのひとつです。
――今後もそういったケアが続くわけですか。
柴田詳細はまだお伝えできませんが、サービスが続くにつれて広がるプレイヤー間のキャラクタースペック差の問題や、狩りがどうしたらより快適になるかという根本的な部分など、手を入れたい部分はあります。韓国開発側でもすでに考えてもらっていますし、日本発信のアイデアもあります。具体的な協議も進んでいます。
――柴田さん的に、韓国側の案で「わかってるじゃん、それだよ!」と思ったものはありましたか。
柴田あります(笑)。サービス開始当初からほしいと思っていた仕様もありました。開発側でも(プレイヤーと)同じように問題視していることはあって、いまも解決に向けて動いています。設定メニューの細かさなどからもわかるとおり、『リネージュ2M』は“いかにプレイを快適にするか”という点のアップデートをしっかり行っているタイトルですので、今後も楽しみに待っていただければと。
――それらに加えて、1周年でどういったイベントや展開を予定されていますか。
柴田TJのクーポンやクロスボウ実装をはじめとした大きなアップデートや、先ほど触れた復帰者向けの企画をさっそく行なう予定です。
――ほかにいま出せる新情報や、個人的に楽しみにしているコンテンツなどはありますか?
柴田現在お伝えできるのは、1周年特設サイトに載っているコンテンツについてだけなんです。個人的にはクロスボウの実装を楽しみにしています。モモとか。
――モモですか。ドワっ娘は人気ですからね。
韓国NCSOFT『リネージュ2M』開発ディレクターに訊く、今後の気になる展望
日本プロデューサーの柴田氏は、インタビューを「『リネージュ2M』は始まってまだたったの1年です。今後も2年、3年、5年、10年と楽しめるMMORPGとしてサービスしていきます。ご期待ください」と結んだ。
とはいえ、日本側ががんばるだけではいいオンラインゲームは作れない。開発側は『リネージュ2M』をどのようにしていきたいのだろうか。
そこで、本作の開発ディレクターを務めるキム・ナムジュン氏にメールインタビューにご回答いただいた。1周年ということで普段は訊けなさそうな質問も投げかけさせてもらったので、ぜひご一読いただきたい。
――日本でのサービスインから1周年の節目ということで、これまで開発を続けてきてのお気持ちを教えてください。
キム 『リネージュ2M』グローバルサービスを開始した日がまるで昨日のことのように鮮明に思い出されます、おかげさまでサービス1周年を迎えることができました。
これまで送ってくださった皆様の惜しみない応援と激励が、1周年まで走り続けることができた最大の原動力となりました。 本当に、ありがとうございます。
――プレイヤーの視点ではアップデートのペースがゆっくりで慎重な印象を受けます。何らかの意図があるのでしょうか。
キム アップデート速度が遅いという皆さんからの意見は、確認しております。リリース後から現在まで、日本のプレイ状況に合わせて順次アップデートを行っております。
実際のペースは韓国リリース後のアップデートのスピードより速く(日本での)新規コンテンツとシステムを公開しています。ですが、韓国ですでに公開されているコンテンツなので、慎重かつ遅いという印象になっているのでは、と思います。
1周年の開発者メッセージ映像(※)で公開されたように、今後はこれまでの1年よりも早いテンポでアップデートし、韓国のビルドとコンテンツの公開速度を可能な限り早く合わせていく予定です。
※2022年3月21日の公式生放送でメッセージ映像が公開。ロードマップも発表された。
【リネージュ2M】「リネージュ2M公式生放送 祝1周年!スペシャル特番!」
――韓国や日本、そのほかの地域のプレイヤーから寄せられた意見について、とくに印象的だったものを教えてください。
キム アップデート速度が慎重すぎるという意見がとても印象深かったです。このようなご意見をいただき、できるだけスピーディーにコンテンツをアップデートできるよう努力いたします。
今後は、日本プレイヤーのニーズを考慮し、アップデートごとに新しく興味深いプレイ体験をお届けできるよう最善を尽くします。
――『リネージュ2M』はどのように進化していくのでしょうか。
キム 2022年には、より多くのアップデートをグローバルプレイヤーの皆様にお届けする予定です。さまざまなコンセプトの領地とダンジョン、それぞれの個性を持った武器種を順番に実装し、韓国ビルドとコンテンツの公開速度を完璧に合わせる予定なので、楽しみにお待ちください。
――クロスボウに続く新武器実装の予定はありますか?
キム 韓国では実装されましたが、まだ日本では実装されていない新武器種の“チェーンソード(魔剣士)”があります。実装時期は検討中です。
チェーンソードは伸びる武器を使用し、中短距離や広域攻撃までカバーする魔剣士コンセプトの武器種です。バインディングスキルで敵に強いダメージを与えつつ動きを封じることができ、周辺の敵のHPを吸収して広域ダメージを与えられるので、PvPに特化した武器種と言えます。
――『リネージュ』シリーズらしく、狩りでは遠距離武器がかなり有利に感じます。近距離用の武器やクラスの調整についてはどう考えていますか。
キム 開発チームにおいても、各武器種ごとのバランシング作業を重要だと認知しています。プレイデータを検証して、リニューアルは着実に行う予定です。
――ネクロポリスのような、従来にない遊びかたが楽しめるコンテンツは今後も実装されますか。
キム 韓国のビルドとコンテンツ公開速度を合わせる過程で、今までにないプレイ方法と新規ダンジョンコンテンツが用意されていますので、楽しみにお待ちください。
――無課金や微課金の人も含めて、全プレイヤーが楽しめる狩場やコンテンツの追加についてお話できる範囲で考えを伺えますか。
キム まず、2022年3月23日に“古代の島”という最初のアリーナ ダンジョンコンテンツがアップデートされました。ロビーから島の各エリアへ行くことができますが、エリアごとに難易度が違う構成になっていて、多彩なプレイをお楽しみいただけます。
続いて期待していただきたいコンテンツは、4月初め頃にアップデート予定の“アデン領地拡張”です。より広い地域で多くのプレイヤーが楽しく狩りをすることができ、豪華な報酬を獲得できます。新規ボスの登場や“過去の戦場”、“アデン国境地帯”など、新狩り場の登場により、新しい経験を披露します。