爽快なアクションと独自の強化システムで、ハイテンポなバトルが楽しめるアクションゲーム『METALLIC CHILD』(メタリックチャイルド)。韓国最大級のゲームイベント“G-STAR2021”では、“2021 Korea Game Awards”で“優秀賞”を受賞。インディーゲームながら、高い評価を得たタイトルだ。
「メタリックチャイルド」 公式トレーラー (JP/EN/KR)
※この記事は『メタリックチャイルド』の提供でお送りします。
そんな『メタリックチャイルド』に、こんなかわいいコンテンツが登場した。
そう、お米に真剣に向き合っていることでも人気の和風アクション『天穂のサクナヒメ』とのコラボDLCである。その名も“米とコア”。2022年3月31日に満を持しての発売となった。
■天穂のサクナヒメとは
鬼が支配するヒノエ島を舞台に、豊穣神サクナヒメが大暴れ!
さまざまな“武技“による華麗な連続攻撃と伸縮自在の“羽衣“による縦横無尽な爽快アクションが楽しめる。
そして、本作のもうひとつの特徴が“米づくり”。
田起こし、田植え、収穫など、ひとつひとつの工程を丁寧に行い、いい米を収穫するほど、豊穣神サクナは強くなる!
このDLCを導入するとサクナヒメの姿になれるカスタムパーツが使用可能に。装備すると、ゲーム中に登場する強化アイテム“コア”や回復アイテム“HP缶”がおにぎりの形に変化する。
コアと米。言葉の響きが似ているから、このコラボが実現したのだろうか。
また、同日に“ココロワヒメ”のカスタムパーツが入手できるDLCも発売された。ココロワヒメの姿になって、ステージを駆け回れるようになる。
ココロワヒメは『天穂のサクナヒメ』の物語にも深く関係するサクナヒメの親友だ。『天穂のサクナヒメ』ファンの中には彼女を操作してみたかった人も多いはず。その夢が『メタリックチャイルド』で叶うのである。
本稿では、本日から配信されるコラボダウンロードコンテンツ“米とコア”の概要を紹介するとともに、『メタリックチャイルド』のプレイレビューをお届け。未プレイの人は本作の魅力をチェックしつつ、購入を検討してほしい。
サクナヒメになれるコラボDLC“米とコア”が配信開始
まずはコラボDLC“米とコア”の概要を解説していこう。
本DLCを導入すると、ゲーム内のショップにカスタムパーツ“豊穣と武の神御衣”、“豊穣と武の神御衣(狐の面)”が追加される。これを装備するとサクナの姿になれるほか、専用武器“戦闘型の鍬”を所持した状態でゲームがスタート。
戦闘型の鍬には攻撃するとチャージされる専用のスキルゲージが用意されていて、チャージ段階ごとに異なるスキルを発動できるのが特徴。『メタリックチャイルド』では、武器ごとに使えるスキルがひとつだけなのだが、戦闘型の鍬は3種のスキルが使用可能となっている。
【戦闘型の鍬で使用できる3種のスキル】
- チャージ段階1:胴貫打ち
- 左右に鍬を振りながら前進する
- チャージ段階2:高波返し
- 波を発生させて敵にダメージを与える。継続時間が長く、遠くにいる敵にもヒットする
- チャージ段階3:天河
- 縦方向に回転して、敵にダメージを与える。ヒット数が多く、大ダメージを与えられる
また、“鹿鬼大将・玄影”がフロアボスとして出現。『天穂のサクナヒメ』にも登場したボスだが、もちろん『メタリックチャイルド』用にチューンナップされている。
おなじみの“踏みつけ”や“後ろ蹴り”といった原作でおなじみの攻撃に加え、エネルギー弾のコンボを仕掛けてくるので、初見では苦戦を強いられることだろう。
そのほか、コアやHP缶と呼ばれるアイテムがおにぎりの形になったり、待機モーションがおにぎりを食べながら寝そべるものになったりと、ゲーム内にさまざまな変化が。いずれも『天穂のサクナヒメ』ファンにはたまらないものとなっている。
ほかにも、ゲーム内通貨である“チップ”を追加するDLCも登場。チップは、ロナの強化やカスタムパーツの購入、データの復元など、さまざまな要素の開放に使用する。手っ取り早く要素を開放したいという人は、利用するのもありだろう。
アニメのような感覚で見られるストーリー
サクナヒメ&ココロワヒメのカスタムパーツ実装で興味を持った『天穂のサクナヒメ』ファンも多いはず。ここからは『メタリックチャイルド』の魅力をお届けしていく。
『メタリックチャイルド』は、とある宇宙船で巻き起こった暴動事件の真相を暴くアクションゲーム。負傷したロナの代わりに、地球にいるプレイヤーが遠隔操作でロナを操作して、事件解決に挑むことになる。
装備やアイテムでロナを強化するRPG的な要素もあるのだが、ステージへの挑戦が終わるたびにリセットされる。ステージの地形や敵の配置などもその都度変化する“ローグライトアクション”とも呼ばれるジャンルだ。
ステージ中に倒れると装備類は失われるが、ゲーム内通貨“チップ”は引き継がれる。これを使ってロナの基礎能力アップが可能だ。
物語は各ステージで待つボスを撃破すると進行。アクションパートとアドベンチャーパートを交互にくり返すのが基本的な流れとなる。
ボスを倒す順番はプレイヤーの自由。ボスを倒すと、そのボスが使う技をモチーフとした“MCスキル”というアクションが使用可能になる。1980~90年代に人気を博したアクションゲームを彷彿とさせるシステムである。
アクションゲームとしての手触りはもちろん、個人的にはアドベンチャーパートがゲームのテンポを邪魔しない作りになっているのが気に入っている。
ボスを倒すたびに明かされていく事件の真相。フルボイスなうえに滑らかなモーションで動く立ち絵。そして、表情がコロコロと変わるキャラクターたち。グッと物語に引き込まれる。
心憎いことに、続きが気になるタイミングでアドベンチャーパートが終わることも多いのだ。続きが気になるあまり、目の前にニンジンをぶらさげられた馬のごとく、気づけば何時間もぶっ続けでプレイ。それぐらい夢中になって遊んでしまった。ロナが銃を手に取るシーンでは、驚きのあまり声を上げたほどである。
時限式の強化システムがプレイのいいアクセントに
各ボスが待ち受けるステージは、マップや敵の配置、入手できるアイテムなどが挑戦するたびに変化。同じステージを遊んでも、新鮮な気持ちでプレイできるようになっている。
ステージを進むうえで重要になるのが強化システムだ。ロナはステージ中に“コア”と呼ばれるアイテムで強化可能。コアは倒した敵がときおりドロップし、獲得することで“攻撃力がアップ”や“敵を倒すとHPが回復”など、さまざまな恩恵が受けられるようになる。
ただし、これらの効果は制限時間付き。一定時間が経過すると強化効果がなくなる仕組みだ。
強力なコアを獲得できたらやられないように慎重になるのが人の常だが、道中をゆっくり進むと効果切れに。そのため、なるべく早く進むことが重要で、このバランスがなかなか絶妙だ。
急いでムチャをするとダメージを食らってしまうし、慎重に進みすぎると大事なところでコアが無意味に。コアの存在がいいアクセントとなって、単調になりがちな戦闘にドラマを生み出してくれる。
というのも、コアの効果は完全にランダムなのだ。マイナス効果のある“バグコア”も存在し、任意の効果を持ったコアを手に入れることはできないので、運の要素は強め。だが、そのハラハラドキドキが適度なスパイスになっている。
コアに加えて、“スーパーコア”という要素もある。これはステージ攻略中は永続的にロナの能力をパワーアップさせるアイテムで、感覚としてはレベルアップに近い。ステージ中で手に入る“コアエネルギー”というアイテムを蓄積していくことで入手可能。
強力なスーパーコアの入手にはバグコアから手に入るバグデータも必要なので、一時的に受けたマイナスな効果がムダにならないのもうれしいポイントだ。
つかんで飛ばす爽快なアクションが気持ちいい!
本作のアクションはとても爽快だ。テンポよくくり出される“通常攻撃”や武器ごとに設定された“スキル”、敵を掴んで吹き飛ばす“投げ”など、多彩なアクションが用意されており、いずれも操作していて気持ちいいのひと言。
特筆すべきは投げである。敵を任意の方向に吹き飛ばすことができ、ダメージ床に入れて撃破したり、ボーリングのように複数の敵にぶつけて一掃したりと、活用方法は多種多彩。敵を一網打尽にするのは快感以外の何者でもない。
もちろん、ただ爽快なだけでなく、アクションゲームとしての歯応えも十分に感じられる難度になっている。本作はHPを回復する手段が少なく、闇雲に突っ込むだけではクリアーするのは難しい。
重要なのは“ローリング”や“ガード”といった防御系アクションの活用。高難度ゆえのヒリヒリしたプレイ感は、いかにも死んだら終わりのローグライトアクション的とも言える。
ロナはガントレット、ハンマー、ソード&シールドの3タイプの武器を装備でき、種類はそれぞれ非常に豊富だ。武器のタイプごとにアクションのモーションは固定されているが、使用スキルが異なるので、違ったプレイ感覚を味わえるのがいい。
強力な連撃をくり出すものや踊った後に周囲に電撃ダメージを与えるものなど、スキルも多彩。こちらもコアと同様に狙ったものを手に入れるのは難しく、運の要素が強めなのだが、挑戦の一喜一憂できる要素となっている。
本編以外のお楽しみ要素はとにかく膨大
ステージごとに危険なトラップが用意されていたり、一部のステージが3Dシューティングのような構成になっていたりと、プレイヤーを飽きさせない工夫が随所に散りばめられている本作。遊びの要素が多いので、楽しみながら、そして苦戦を強いられながら、クリアーまで突っ走れるだろう。
また、ステージの途中でクエストが発生することもある。ランダムで発生するユニークなイベントはプレイのいいアクセントだ。
“負傷者を助ける”というオーソドックスなものもあれば、“カメラの前で敵を倒して配信の視聴者数を増やす”なんていかにも現代的な依頼もあり、「それいまやんなきゃだめ?」と真顔で突っ込んでしまった。
ゲームを進行すると、エクストラステージとなる“バーチャルミッション”も解禁される。ノーダメージで出現する敵を殲滅するというモードで、こちらもなかなかの遊び応えだ。
ステージ数も多く用意されており、ひとつのモードとして考えてもなかなかのボリューム。本編以外にもお楽しみ要素が存在するのは、遊び手にとってはうれしい限り。
ジェットコースターのように忙しなく、爽快なプレイフィールが味わえる
ローグライトアクションとしての遊び応えはありつつ、爽快なアクションとコアによる独自の時限式強化システムで、テンポよく遊べる『メタリックチャイルド』。目まぐるしく変わる状況で、爽快なアクションで敵を倒していく、まるでジェットコースターに乗っているようなプレイフィールを味わえた。
アクションが苦手という人も安心してほしい。本作には複数の難易度が用意されており、なかにはHPがゼロになっても倒れないモードもあるので、「ストーリーだけを楽しみたい」という人でも十分遊べるようになっているのだ。
本編のボリュームも膨大で、それ以外の要素も充実。大型アップデートも予定されており、新モード“限界実験室”や高難度“Advanced”も追加予定だ。今後の進化にも注目の本作。『天穂のサクナヒメ』とのコラボDLCと合わせて購入を検討してみてはいかがだろうか。
製品概要
『メタリックチャイルド』
- 対応プラットフォーム:Nintendo Switch、PC(Steam)、PS5、PS4
- 発売日:Switch版とSteam版は2021年9月16日発売
- 価格:
- Switch版:3980円[税込]
- METALLIC CHILD × 天穂のサクナヒメ スタートダッシュ バンドル(Switch版):3840円[税込](※)
- Steam版:2980円[税込]
※4月13日23時59分まで割引価格3456円[税込]で販売
※ゲーム本編+『天穂のサクナヒメ』のコラボDLC2種+チップパックがセットになったバンドル