アーロイ役・高垣彩陽さんに直撃インタビュー!
ソニー・インタラクティブエンタテインメントより、2022年2月18日に発売されたプレイステーション5、プレイステーション4用ソフト『Horizon Forbidden West』。前作『Horizon Zero Dawn』のエンディングから約6ヵ月後の世界を舞台に、主人公アーロイが世界の危機を救うため、危険な“禁じられし西部”で冒険をくり広げる。
多くのファンを魅了したアーロイの日本語版の声は、前作に引き続き声優の高垣彩陽さんが熱演している。前作から数年ぶりの収録に、高垣さんはどのような気持ちで臨んだのか。高垣さんにインタビューを行い、収録中の印象に残っているエピソードや、お気に入りのシーンやセリフ、好きなキャラクターなどを伺った。
※なお本記事には、ストーリーのネタバレとなるキャラクターのエピソードも登場する。本作をまだクリアーしていない人は、先にエンディングを見てからインタビューをチェックしてほしい。
高垣 彩陽(たかがき あやひ)
前作『Horizon Zero Dawn』に続き、『Horizon Forbidden West』で主人公アーロイ役、エリザベト役の日本語ボイスを担当。また本作ではベータ役も担当している。
吹き替えならではのキャラクターの演じかた
――本作のオファーを受けたときの第一印象を教えてください。
高垣じつは前作の収録が終わったときに、続編はあるとしても数年先、と聞いて「ずいぶん先のお話だな」と思ったのですが、実際に収録が始まってみると、あっという間だった気がしますね。
当時は、「また日本語版のアーロイを表現できるだけの声や体力を維持しておかなきゃ!」と、気持ちを引き締めたのを覚えています。
――前作の収録を経て、続編も大きな仕事になると予想していたのですね。
高垣前作のときは、多くの人に期待されているプロジェクトであることはわかっていましたが、リリースされるまでは、どれくらいの方がプレイするのか想像ができなくて。実際に発売されてから、日本はもちろん、世界規模での反響に、ことの大きさに気づいたと言いますか……このような大作の主人公アーロイの日本語版を担えたことが光栄でした。
――高垣さんの周囲の反響も大きかったですか?
高垣そうですね。とくに私が驚いたのは、業界関係者に『Horizon』のファンが多かったことです。別の作品の収録現場で「大好きです」と言っていただいたり、「続編はいつ出るんですか?」と聞かれたりしました。さすがに、「私にもわからないです……」とごまかしましたが(苦笑)。
続編の発売が発表されてからは、行く先々の現場で「もう収録されているんですか?」とよく聞かれましたね。ほかの事務所のマネージャーさんからも、アフレコ現場で「がんばってください!」と応援されて。同業者の方からも「前作をプレイしているよ」、「発売が楽しみだよ」と声をかけていただいて、うれしかったですね。それと同時に、続編への期待値がものすごく高まっているんだなと、日々の生活の中で感じていました。
――そんな周囲の期待を背負いながら、満を持して収録に臨まれたことと思いますが、久しぶりの収録で、すぐにアーロイを演じることはできましたか?
高垣最初は、「ちゃんとアーロイになれてるかな……?」と久しぶりすぎて緊張していましたが、アシュリーさん(編集部注:アシュリー・バーチ氏。英語版でアーロイの音声を担当)の英語のアーロイを聴いたら、「ああ、そうだった」と“アーロイのスイッチ”が自然と入っていく感じがして。
それでも不安だったので、ローカライズチームのスタッフさんに、「どうでしたか?」と感想を聞いたところ、「大丈夫です!」と言っていただけたので、ホッとしましたね。収録ディレクターさんも前作といっしょの方で心強かったです。
――セリフの量が多い作品で、前作の収録も時間がかかったと思いますし、アーロイが体に染み付いていたということでしょうか?
高垣染み付いていたというよりも、アシュリーさんが演じている声を聞きながら収録できるのがよかったのかもしれません。吹き替えも、皆さんいろいろな考えかたでキャラクターと向き合われていると思いますが、私の場合はアシュリーさんが演じた英語のアーロイのままで、言語が日本語になったらいいなと思っていて。原音のお芝居をどうやって日本語に落とし込めるか、表現できるかを考えていました。
――アーロイの演じかたについては、ローカライズチームからそうしてくださいとディレクションがあったわけではなく、あくまで高垣さんの考えで決めているのでしょうか?
高垣そうですね。ディレクションはほとんどなかったと思いますが、アーロイと相手との距離感や立ち位置がよくわからないときは、ローカライズチームのスタッフがフォローしてくれました。シーンの全体像がわからないときも、ストーリーの全容を把握しているディレクターさんやスタッフさんとイメージを共有しながら進めていって。
そういえば、エモーショナルなシーンでは、アーロイの気持ちに寄り添っていたつもりでも、感情が入り過ぎてしまうことがあって。「高垣さん、もう少し泣きはおさえてください」というようなディレクションを受けることはありましたね。
――高垣さんが収録するときは、アーロイの原音の収録はすでに終わっていたのですか?
高垣今回は本国も同時進行でしたね。 基本的には原音が到着してから収録していましたが、ないまま収録することもありました。たとえば、一連のシーンで真ん中のセリフだけがなかったり。後で到着した真ん中のセリフに合わせて、収録済みだった前後のセリフを録り直すこともありましたね。あと、原音でリテイクがあってセリフが変わったときは、日本語のセリフも修正されるので新たに収録しました。
一部フィールド上でのアクションセリフは、原音なしで収録しましたが、不安でしたね。私は、アシュリーさんの声を頼りにしていたので、スタッフさんが、「大丈夫です! 高垣さんもアーロイですから!」と励ましてくれても、なかなか自信が持てなくて(苦笑)。
ただ、収録が半年以上にも及んだこともあって、だんだんアシュリーさんのクセといいますか、「彼女ならこうやってアーロイを演じるんじゃないか」と想像できるようになってからは、多少、自信が持てました。でも、やっぱり原音がある安心感は大きかったです。
――今回久しぶりにアーロイを演じてみて、前作からどんなところが変わったと思いましたか?
高垣前作からアーロイが成長していて、とくにコミュニケーション能力が大きく上がったと思います。前作では、アーロイは基本的にひとりで行動していて、皮肉めいたセリフが多かったんですよ。“孤高の人”のようなイメージが強いと言いますか。本作でも、最初はひとりでなんとかしようとするのですが、まわりの人たちがアーロイのことを支えてくれて。
アーロイが冗談を言ったり、軽口で相手をからかったりすることもあるのですが、そういう楽しいシーンでは、原音が想像以上に砕けた雰囲気だったんですね。「こんなにも笑顔で話しているんだ!」と、逆にハッとさせられるような体験もありました。
――確かに、周囲との人間関係が明るく描かれたことで、アーロイの人間的な魅力がますます増したと感じました。ちなみに高垣さんは、アーロイはどんな女性だと思いますか?
高垣真面目で責任感が強い人ですね。アーロイは大きな使命を背負っていますし、彼女の出生にまつわる事情もあるので、まわりの人たちを巻き込まないように、ひとりで何とかしようと行動するじゃないですか。
決して器用な人間ではないので、コミュニケーションがうまく取れなくて、周囲の人たちとすれ違うこともあるんですけど、アーロイのまわりにいる人たちは、とにかくみんなやさしいんです。アーロイがひとりで抱え込んでしまうことをわかっているから、いい距離感で離れてくれるし、逆に近づいてきてくれるんです。困っているとき、周囲の人間が思わず手を差し伸べたくなるのも、アーロイの魅力なのかもしれませんね。
――なるほど。そんなアーロイですが、高垣さんと似ているところはありますか?
高垣先に似てないところを挙げると、私は高いところが苦手です(苦笑)。本作では空を飛べるようになりましたが、私は絶対に飛べないかな。そもそも、トールネックの上に乗った時点で、失神しちゃうと思います。自分にできないからこそ、アーロイの勇敢な姿や、身体能力の高さには憧れますね。
――高垣さんは、どちらかと言えばインドア派なんですか?
高垣でもひとり旅は好きですし、シュノーケリングもやるので、インドア派かというと、そうでもなくて。似ているところではありませんが、今作で、水中に潜れるようになったのはうれしかったですね。水中のグラフィックが本当にキレイですし、私はお魚に会いたくてシュノーケリングが好きなので、水中のコースを見て癒やされました。
性格的なところでは、アーロイほどではないですが、周囲の人から「真面目だね」と言われるところは、似ているのかもしれません。責任感が強いせいで、考えなくていいところまで考えて、抱え込んでしまうところも似ているのかな。とは言ってもアーロイほどではないので、彼女を見ていると、「もっと人に甘えてもいいのに」と思う瞬間が何度もありました。そこが不器用で、かわいらしいところでもあるのですが……ちょっと心配になっちゃうというか。
高垣さんの孤独な収録を励ましてくれた心の拠りどころとは?
――今回の収録で、とくに印象に残っているエピソードはありますか?
高垣マネージャーに確認したところ、今回は50回以上収録があって、だいたい1回4時間ぐらいは収録を行っていました。台本の量もすごかったのですが、私はひとり三役だったので、約15000ラインと個人が担当するセリフ量としては非常に多かったそうです。
――高垣さんはアーロイのほかに、エリザベトとベータも演じているわけですからね。
高垣そうなんです。でも、なかなか収録の終わりが見えない中で、アシュリーさんを筆頭に、世界中のアーロイ役の人が、がんばって収録に臨んでいるんだと思ったら、皆さんと会ったことはないけれど、自然と「がんばろう!」という気持ちが芽生えました。
ゲームの収録は、ひとりで進める孤独な作業でしたが、「みんなが同じことやっているんだ。世界中のアーロイががんばっているんだから、私もがんばろう!」と思って収録に臨みました。収録が終わって、ゲームが発売されたいまは、世界中のアーロイ役の人たちで集まってお話をしてみたいです(笑)。
――各国語版のアーロイ役が一堂に会したらすごいですね。実現したら、ぜひトークの内容を一般公開してください!(笑) 続いては、作中でとくに印象に残っているシーンやセリフをお聞きしたいです。
高垣いちばん印象的なのは、ベータとのやり取りでした。そもそもベータは、本作から登場する新キャラクターのひとりで、アーロイとどのように演じ分けるのか、ディレクターやローカライズチームのスタッフと慎重に検討したので、印象に残っていますね。
アシュリーさんは、ベータをかなり内向的で、言葉に詰まったり、早口になったりするように演じられていたんです。日本語のベータも、アシュリーさんのベータを参考にしながら、キャラクターを掴んでいきました。
なかでも、アーロイとベータが言い争うシーンはとくに印象に残っていますね。アーロイの主張もわかるし、ベータの立場だったら悩んで当然だろうし……と、どちらの気持ちもわかるシーンで。ぶつかり合いになるのですが、結果的にふたりの距離は縮まるんですね。アーロイの成長にもつながるので、とても印象的なシーンだと思います。
あと、サイレンスとのやり取りもけっこう好きです(笑)。サイレンスは気が抜けない相手なのですが、アーロイがピンチのときは助けてくれたりもして、ふたりの関係性が絶妙なんですよね。本作でも、お互いに憎まれ口を叩き合う一方で、ただ憎しみ合っているだけじゃなくて。絶妙な関係性が楽しめましたし、終盤には熱い展開も用意されていたので、うれしかったです。
――ファンのあいだでも、「アーロイとサイレンスのやり取りが好き!」という人は多いですね。
高垣しかも本作では、アーロイを中心に一致団結するじゃないですか。アーロイとサイレンスの絡みはもちろん、アーロイの仲間たちとサイレンスのやり取りが楽しめるのも新鮮でした。さまざまなキャラクターとの関係性を通して、新たな一面が見えてくると思います。
――では、高垣さんがとくにお気に入りのキャラクターというと、サイレンスになりますか?
高垣あ、せっかくなので新キャラクターの中から挙げてもいいですか?
――もちろんです!
高垣アーロイがラスベガスで出会う、モーランド、アバダンド、ステマーの3人組がお気に入りです。全員キャラクターが立っていて、台本を読んだときに「おもしろすぎるでしょ!」と衝撃を受けました(笑)。アーロイも彼らの勢いに翻弄されちゃうので、ぜひイベントを楽しんでもらいたいですね。あと、アルヴァもかわいいです!
――新キャラクターは、みんな個性的で印象に残りやすいですよね。それでは最後に、ファンや読者に向けてメッセージをおねがいします。
高垣本作は、まず、とにかくグラフィックがものすごくきれいです! 現実の世界よりも、リアリティーがあって美しいと思えるほどに壮大な世界が広がっているので、アーロイとして大地を駆け巡り、空を飛び、水の中を潜っていただければと思います。
また、壮大なストーリーも楽しめますし、サイドストーリーやミニゲーム、コレクション要素、フォトモードなど、旅の道中に楽しめる要素も満載です。自分なりのプレイスタイルで、『Horizon』の世界を心ゆくまで堪能してください!
高垣彩陽さんサイン入りポスターを抽選で2名様にプレゼント!
アーロイ役・高垣彩陽さんサイン入りの『Horizon Forbidden West』ポスターを抽選で2名様にプレゼントします。希望される方は、以下の詳細をご確認のうえ、ご応募ください。
※サイン入りポスターは2種類ありますが、応募の際にお選びいただくことはできません。編集部でセレクトしたものを当選者様にお送り致します。
応募要項
応募方法は、ファミ通.com公式Twitterアカウントをフォローして、該当のツイート(本記事の下部にあります)をリツイートすれば完了です。当選者の方にはDMでお知らせいたします。
応募の際は、記事下部の注意事項をあらかじめご確認ください。
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当選発表
2022年3月22日(月)以降に、ファミ通.com公式アカウント(@famitsu)から、当選者へDM(ダイレクトメッセージ)を使って通知します。
※DMを送るため、発表まではファミ通.com公式アカウント(@famitsu)のフォローを解除しないでください。
※当選者にお送りするDM内に、賞品発送先の登録フォームのURLを記載しますので、2022年3月27日(日)23時59分までに必ずご登録ください。期限までに登録が確認できなかった場合は、当選権利が取り消されます。
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2022-03-07 11:03:42