禁断の地でアーロイを待つものとは!?
ソニー・インタラクティブエンタテインメントより2022年2月18日(金)に発売予定のプレイステーション4、プレイステーション5用ソフト『Horizon Forbidden West』。
本作は、オランダのゲームスタジオ・ゲリラが開発したオープンワールドアクションRPG『Horizon Zero Dawn』の続編。前作のエンディングから6ヵ月後の世界を舞台に、主人公アーロイの新たな活躍が描かれる。
2022年1月19日には、同作の最新ストーリートレーラー(30秒版)が公開。公開された最新映像は、ストーリーや登場人物にフォーカスした内容になっており、新天地の西部で直面する新たな脅威や敵対する勢力のほか、アーロイに力を貸してくれるエレンドに加えてヴァールたちの姿も確認できた。また、英語版のみとなるが、ロングバージョンのトレーラーも合わせて公開されており、こちらではさらに謎が深まりそうなシーンも……?
『Horizon Forbidden West』ストーリートレーラー(30秒版)
Horizon Forbidden West - Story Trailer(英語版)
今回は、本作を手掛けるナラティブディレクター・Benjamin McCaw(ベン・マコー)氏にインタビューを実施。映像で公開された情報を深堀りしたので、最後までお見逃しなく!
Benjamin McCaw(ベン・マコー)氏(ベン・マコー)
ゲリラ・ナラティブディレクター
危険に満ちた西部の冒険。テーマは“仲間たちとの交流”
――前作では、壮大な冒険を通して、アーロイの成長とともに、親子愛なども描かれるストーリーとなっていました。本作のストーリーで描こうとしているテーマを教えてください。
マコー前作では、アーロイがひとりで世界を救うために冒険を進めていましたが、本作では、アーロイの前にさらに大きな問題が立ちはだかります。ひとりでは手に負えない大きな問題、たとえばレガーラの脅威やサイレンスの登場などを解決するために、前作に登場した仲間や新たな仲間と協力しながら、問題に立ち向かっていくのが大きなテーマになっています。
――前作では、“自分(=アーロイ)は何者か”、“この世界はどうやって生まれたのか”という巨大な謎への探究心が、プレイヤーを強くひきつけていたと感じます。今回は、それらがほぼ解明された状況で展開されるわけですが、どのようにプレイヤーを物語に引き込んでいくのでしょうか?
マコー『ホライズン』を『ホライズン』たらしめる大きな要素が4つあります。ひとつ目が雄大な自然。ふたつ目が巨大で脅威に満ちた機械獣。3つ目がアーロイの狩人としての能力。4つ目が多様な部族。これらのほかに、じつは5つ目の要素がありまして、それが“古の世界の謎”になります。
シナリオライターとして大きなやりがいを感じるのが、かつて世界に何が起こったのかを、事細かにプレイヤーにお届けすることだと思っています。前作ですべての謎が明らかになったと考えているプレイヤーがいるかもしれませんが、じつはまだ謎が多く残っており、本作でたくさん解明されるので、ご期待ください。
――公開されたトレーラーでは西部の脅威が強調されていますが、西部がどんなところなのか、改めて可能な範囲で教えてください。
マコー西部は、前作に登場した大きな勢力のカージャ族が、何度も侵攻を試みた場所です。そのたびに、西部に拠点を持つテナークス族に打ち負かされてきた歴史があり、強力な部族によって侵攻を阻まれていることから、おもにカージャ族から“禁じられし西部”と呼ばれるようになりました。
ただ、タイトルの“Forbidden West”(=禁じられし西部)には、もっと大きな意味が込められています。さらに危険な機械獣の登場や、まだお見せできていないたくさんの要素も“Forbidden West”に含まれていますし、アーロイの前に立ちはだかる新たな脅威もタイトルに込めています。
――先ほど新しい仲間が登場するというお話もありましたが、西部には協力的な人も暮らしているのでしょうか?
マコーもちろんです。トレーラーではテナークス族とウタル族というふたつの部族をお見せしていますが、ウタル族は農耕民族といいますか、農業が盛んで平和的です。ただ、ストーリーの中ではウタル族とも敵対することがあるかもしれません。テナークス族は非常に大きな勢力で、3つの派閥に別れています。それらに加えて、レガーラの一味の勢力もありますし、アーロイに対して好戦的な人もいれば、友好的な人もいます。
――トレーラーでは、エレンドに加えてヴァールも登場していましたが、ふたりのほかに前作の仲間たちも数多く登場するのでしょうか。
マコー前作から継続して登場するキャラクターとして、エレンドとヴァールが出てきたと思いますが、そのふたりは開発チームもお気に入りのキャラクターなので、帰ってきてくれてとてもうれしく思っています。また、前作やコミックブックに登場したタラナーも再登場をしています。ほかにも前作から登場している人物はいるのですが、ここではお教えすることはできません。
――映像では、新登場のキャラクターも顔を見せていたようですね。新キャラクターについても公開可能な範囲で教えてください。
マコー新キャラクターは、フォーカスを身につけた若い女性アルヴァと、謎の女性ティルダを公開しました。
※ティルダが登場するシーンはロングトレーラーの最後で確認できる。ロングトレーラーは2022年1月19日現在では英語版のみが公開されているが、後日、日本語版も公開予定。
アルヴァはまだ紹介していない部族の出身です。とても魅力的な登場人物で、ストーリーを書いていて楽しめたキャラクターのひとりですね。ストーリーをプレイしてもらえたら、アルヴァのファンになってもらえると思います。また、ティルダはキャリー=アン・モスさん(『マトリックス』トリニティー役など)、レガーラはアンジェラ・バセットさん(『TINA ティナ』でゴールデングローブ賞 主演女優賞 (ミュージカル・コメディ部門)を受賞)が演じていて、本作はそういったスターの方たちにも登場してもらっています。
――トレーラーの最後に姿を見せているくらいですから、ティルダはかなり重要な人物だと思いますが、彼女についてもう少し情報をお聞きすることはできますか?
マコーお教えできたらよかったのですが、残念ながらこれ以上お話しすることはできません。彼女は見た目から中身まですべてが謎に包まれたキャラクターですので、ぜひプレイして確かめていただけたらと思います。
――本作のストーリーを考えるうえで、とくに注力したところや、実現するのが難しかったところを教えてください。
マコー本作は続編ということで、ファンの方たちの期待に応えることはとても重要だと考えています。前作から進化したことを感じてもらえるように、アメリカのランドマークや機械獣、部族を追加していますが、ストーリーでも期待に応えるような、続編として新しいものをお見せするのが重要だと感じています。
その中でもいちばん注力したのは、アーロイの人間としての成長ですね。アーロイの成長を軸に、登場キャラクターやシーンを考えるのは、ストーリーを構成するうえでいちばんのやりがいでもありました。その一方で、アーロイはプレイヤーにとって親近感のあるキャラクターにしなければなりません。そこを実現するのは難しかったです。
――アーロイは、前作でも数々の試練を経て大きく成長し、とても魅力的な人物になっていきましたが、本作でも成長してさらに変わっていくということでしょうか?
マコー前作は子どもから若者に成長する過程を見ていただいたと思いますが、アーロイはまだまだ若いので、成長の余地がありますし、学ぶべきことも多くあります。たとえば彼女は、異端者という出自から疎外されていたので、周囲の人間と関係を構築するのが苦手といいますか、まだ慣れていません。
そこで、ストーリー的にも、彼女をわざとチャレンジングな状況に置くことで、さらなる成長を促しています。世界を侵食する謎の“赤い腐食”も、アーロイの成長を促す要素のひとつなんです。
――そのほかに、新たに公開されたストーリートレーラーの見どころや、注目ポイントを教えてください。
マコーストーリートレーラーには、観るたびに鳥肌が立ついいシーンがふたつあると思っています。ひとつ目は、テナークス族の男性キャラクターが、「西部では、力こそがすべて。平和とは、無縁の地」と言っているシーンがとても気に入っています。また、最後にAIのガイアが登場して、最終的にティルダが映るシーンもお気に入りです(※いずれもロングバージョンのトレーラーに収録)。ファンの方たちも同じ感想を抱いてくれるといいなと思っています。
――最後に、ゲームの発売を楽しみにしているファンに向けてメッセージをお願いします。
マコー1作目から私たちの期待を超えるたくさんのファンの方たちに遊んでいただいたうえ、日本のファンの皆様にも熱いサポートをしていただき、とても感謝しています。開発メンバーもSNSをチェックしているのですが、コスプレやファンアート、フォトモードの撮影を非常に楽しみにしています。本作でも発売後に皆様の反応を観るのが楽しみです。