2022年1月28日~30日に、オンラインで開催中の“東京eスポーツフェスタ2022”。2日目となる1月29日に、スマートフォンアプリ『パズル&ドラゴンズ』(以下、『パズドラ』)のプロ選手への登竜門となる大会“パズドラチャレンジカップ2022”の決勝トーナメントが開催された。
パズドラチャレンジカップ2022は、2021年12月6日~12月12日にかけて『パズドラ』の“ランキングダンジョン”で予選を実施。予選のスコア上位者8名が、決勝トーナメントに参加することになる。大会の詳細なレギュレーションは、こちらを参考にしてほしい。
決勝トーナメントでは、『パズドラ』の“8人でサクッと【対戦】”を使って、3つのダンジョンに挑戦し、総合スコアを競い合うことに。8人対戦モードは、昨年実装されたばかりの新モード。大会として採用されるのは、本大会が初となる。
本大会の実況はOooda氏、解説はガイモンさん、コスケさんが担当。ゲスト解説として『パズドラ』のプロライセンスを保有するスー☆選手が登壇した。
8人の猛者が華麗なパズルを魅せる!
1バトル目の“お正月カンナカップ”は、4色のドロップを消しつつ、4つ消し(2way攻撃)を組み合わせて攻略することが重要になるダンジョン。ボス前に現れる敵がランダム要素があり、どの敵が出現するかによって道中の立ち回りの変化が求められる。
いかに早くクリアーするかが求められるため、妨害スキルを使うかどうかが注目されたが、いざバトルが始まってみると、何名かは妨害スキルを駆使しながら挑戦していた模様。ボス戦に到達時は全員が横並びとなる接戦で、1バトル目から熱い試合展開がくり広げられた。
2バトル目の“アヌビスカップ”は、L字でドロップを消しながら、コンボ数を伸ばすことが重要に。高いパズル力が要求されるが、決勝トーナメントまで駒を進めた猛者プレイヤーたちは、つぎつぎと華麗なコンボを決めていく。ここでは、ちっぴー選手が72秒残しという圧倒的な早さを見せてクリアー。2バトル目を終えたところで、1~3位の順位が大きく入れ替わり、上位は僅差という結果になった。
3バトル目の“氷極ファガンカップ”は、十字でドロップを消して、スコアを伸ばすのがキモになるダンジョン。2バトル目でのL字消しと同様に、高いパズル力が要求されるが、いずれの選手もふたつ、3つと同時に十字消しをしながらダンジョンを進んでいく。ダンジョンのクリアータイムはほぼ横並び。十字消しのボーナスや消しかたボーナスで、いかにスコア加点を獲得するかで、順位が変動するような僅差の戦いになった。
3バトルを終えて、最終スコアの発表に。その結果、パズドラチャレンジカップ2022の優勝者は、ちっぴー選手に決定! パズドラチャレンジカップ2021で準優勝だったちっぴー選手が、昨年のリベンジを果たす形となった。
とはいえ、最終スコアは、消しかたボーナスひとつで順位が変動するほどの僅差。出場者全員が華麗なパズルを魅せ、ハイレベルな試合をくり広げた。
8人対戦という新たな形式で開催されたパズドラチャレンジカップ2022。参加者全員がすさまじい速度でパズルを組み上げ、スピード感溢れる試合を楽しませてくれた、『パズドラ』の新たなeスポーツの可能性を感じさせる大会となった。
8人対戦ということで、8画面同時の配信が行われたが、1回の視聴ではすべてを追いきることは難しい。試合のアーカイブも残されているので、各選手のパズルをじっくりと見返したいという人は、下記の動画をチェックしてほしい。
『パズドラ』部門は4:41:10~
優勝したちっぴー選手へのインタビュー
大会終了後、優勝したちっぴー選手へのオンラインインタビューが行われた。決勝トーナメント時の心境や、8人対戦のコツなど、さまざまな話を伺うことができた。ぜひチェックしてほしい。
――まずは、大会を終えての感想を教えてください。
ちっぴーちょうど1年前に開催されたパズドラチャレンジカップ2021の決勝で負けてしまって、今年は絶対に優勝するという意気込みで本大会に参加しました。もちろん、結果も大事ですけど、自分のベストを尽くして楽しめるように、という思いが強かったです。結果的に優勝することができたので、満足です!
――今大会に向けて、どれだけ練習をされたんですか?
ちっぴー最近実装されたばかりの8人対戦での大会だったので、実装されてからは結構ガッツリとプレイしていました。練習というよりは、友だちといっしょに楽しく遊びながら腕を磨いていった感じですね。
――去年と対戦形式が違って、8人対戦を使っての大会でした。8人対戦ということで、意識されたポイントはありますか?
ちっぴー去年までは1対1の対戦だったので、相手との読み合いが重要でした。8人対戦では自分のスコアをメインに考えて戦うことが大事なので、とにかく好スコアを出すということを意識してプレイしていました。失敗してしまったとき用の立ち回りも準備しておいて、それを焦らずに出し切れたのが、勝因だったのかなと思います。
――ほかのプレイヤーのことは意識せずに、自分のパズルに集中していたということですね。
ちっぴーそうですね。もちろん、1戦目の結果しだいで2戦目、3戦目の戦いかたが変わったりするのですが、1戦目の時点で頭が真っ白になっていました……(笑)。
――本大会では、途中で自分の順位は把握されていたんですか?
ちっぴー明確な順位はわからなかったですけど、ざっくりとは把握していました。
――2バトル目ですさまじいスピードでクリアーしていましたが、どのような心境でしたか?
ちっぴークリアーは早かったんですけど、2バトル目の5階層で自分の思ったパズルができなくて……。その時点で、「もうダメかもしれない」と感じていました。
――そこからメンタルを持ち直して3戦目に挑まれたと。
ちっぴーそうですね。1戦目、2戦目で1位を取れていたら安定した立ち回りをしようと思っていたんですけど、割と僅差だったので、失敗してもいいから、挑戦しにいくという意気込みで挑みましたね。
――3バトル目で見事に逆転されましたけど、バトルを終えたときには優勝したという手応えはありましたか?
ちっぴーなかったですね。バトルが終わった瞬間に「負けたな……」と思っていました(笑)。最後のバトルは十字消しをいっぱい組むことが重要で、十字消しの待ちを作っていたんですけど、なかなか落ちコンが来なかったので、手応えはまったくなかったですね。まわりの落ちコンしだいでは、負けていたと思います。
――優勝されてプロライセンス保有選手となったわけですが、これからはほかのプロ選手と戦っていくことになります。今後の活動の意気込みを教えてください。
ちっぴープロ選手になることが目標ではありましたが、現在のプロ選手の人たちとパズドラバトルができるというのがうれしいですね。その中で勝っていけたらなと思っています。
――ちなみに、プロ選手たちに勝つ自信は?
ちっぴー8人対戦よりも1対1のパズドラバトルのほうが得意なので、それなりに戦えるんじゃないかなと。プロ選手は全員強いかたばかりですけど、自分のベストを尽くせばいい戦いができるんじゃないかと思っています。
東京eスポーツフェスタ2022リポート記事はこちら
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※画像は配信をキャプチャーしたものです。