1995年のテレビ版の公開以来、長きにわたって展開してきた『エヴァンゲリオン』の完結編となる映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』がついに動画配信サービスで公開された。

映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』Amazonプライムビデオで独占配信開始! 『エヴァ』への「さようなら」は済ませたか?

 本作は、Amazon Prime Videoにて独占公開となっている(2021年8月13日現在)。Amazon Prime会員なら追加料金なしで見放題となった。

 『シン・エヴァンゲリオン劇場版』は、2007年に劇場公開された『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』から続く作品。原作となるテレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』からまったく異なる結末へと続く。

 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』は『新世紀エヴァンゲリオン』を現代アニメーション技術で再構築したストーリーとなっており、『破』では原作を再現しつつも、続編へと続く展開の気になる結末を迎えているのが特徴。さらに『Q』では、ファンの度肝を抜く展開が話題となった。

 『Q』が公開されたのは2012年で、最終作である『シン・エヴァンゲリオン劇場版』は約9年の時を経て公開となった。

 待ちに待っていたファンの熱量は高く、興行収入が歴代のシリーズ作最高の100億円、観客動員数は655万人を突破するなどの記録を打ち立てたことも話題となっている。

 今回配信されるのは、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』にさらなる調整が加えられた『EVANGELION:3.0+1.01 THRICE UPON A TIME』というバージョンがついた作品。世界最高峰のアニメーションが、さらなる進化を遂げている点に注目だ。劇場で観たという人は、劇場版との違いを探してみるのもありだ。

映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』Amazonプライムビデオで独占配信開始! 『エヴァ』への「さようなら」は済ませたか?
『シン・エヴァンゲリオン劇場版』(Amazon Prime Video)

 なお、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』、『破』、『Q』も、Amazon Prime Videoにて絶賛配信中。この機会に改めて新劇場版第1作から見直すのもオススメだ。

庵野監督のドキュメンタリーもアマプラ入り!

 ちなみに『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の総監督である庵野秀明氏に4年間密着したドキュメンタリー番組『さようなら全てのエヴァンゲリオン~庵野秀明の1214日~』も配信を開始した。最終作を作るうえの庵野氏のこだわりと苦悩の日々がつづられたこちらの映像も必見の内容だ。

映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』Amazonプライムビデオで独占配信開始! 『エヴァ』への「さようなら」は済ませたか?
『さようなら全てのエヴァンゲリオン~庵野秀明の1214日~』(Amazon Prime Video)

さようなら、すべてのエヴァンゲリオン。絶望の淵に立つシンジの最後の戦い あらすじを紹介

※『シン・エヴァンゲリオン劇場版』のネタバレが若干含まれます。

 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』のラストシーンにて、フォースインパクトの危機を回避したシンジとアスカは、地上に不時着したアヤナミレイ(仮称)と行動をともにし、救助を待っていた。

 “人間が救助できる場所”まで移動したアスカたちのもとに、“ヴィレ”の連絡を受け、とある人物が現れる。それは、14年の時を経て大人になった元クラスメイトの相田ケンスケだった。

 シンジたちはケンスケが運転してきたクルマに乗り、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』で起こってしまった“ニアサードインパクト”を生き残った人々が住む第3村に到着。村にはケンスケと同じくメイトだった鈴原トウジも住んでおり、医者として住民から信頼を得る立場となっていた。

 『Q』にて、目の前で渚カヲルを死なせてしまったシンジは生きる気力を失っている。トウジの家で食事をご馳走されたが食べることができず、それを見かねたケンスケは自分の家にシンジを招き入れた。

 ケンスケの家にはアスカも居候をしていた。アスカの首には“DSSチョーカー”が巻かれており、それを見たシンジは嘔吐してしまう。

 同じく第3村へとやってきたレイ(仮称)も、村の住人たちとともに生活をともにする。ネルフでの生活しか知らなかったレイ(仮称)は、農作業をしたり、お風呂に入ったり、食事をしたり、赤ん坊と触れ合ったり、ふつうの生活していくことで少しずつ人間としての感情を理解していった。

 レイ(仮称)はケンスケのもとから家出をしてしまっていたシンジのもとへ食事を届ける。第3村の住人やレイ(仮称)のやさしさに触れ、「なんでみんなそんなにやさしいんだ」と涙を流すシンジ。それに対してレイ(仮称)は、「みんな、あなたが好きなのよ」と答える。

 時間を掛け、少しずつ元気を取り戻していくシンジ。しかし、平穏な日々も長くは続かなかった……。

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』はここが見どころ

  • 絶望の淵から這い上がるシンジの姿
  • 圧倒的戦力のネルフに対抗するヴィレとミサトの勇姿
  • 誰も観たことのない『エヴァンゲリオン』の結末

声の出演/スタッフ

声の出演

  • 碇シンジ:緒方恵美
  • アヤナミレイ(仮称):林原めぐみ
  • 式神・アスカ・ラングレー:宮村優子
  • 真希波・マリ・イラストリアス:坂本真綾
  • 葛城ミサト:三石琴乃
  • 赤木リツコ:山口由里子
  • 渚カヲル:石田彰
  • 碇ゲンドウ:立木文彦
  • 冬月コウゾウ:清川元夢
  • 鈴原トウジ:関智一
  • 相田ケンスケ:岩永哲哉

スタッフ

  • 企画・原作・脚本:庵野秀明
  • 総作画監督:錦織敦史
  • 作画監督:井関修一、金世俊、浅野直之、田中将賀、新井浩一
  • 副監督:谷田部透湖、小松田大全
  • デザインワークス:山下いくと、渭原敏明、コヤマシゲト、安野モヨコ、高倉武史、渡部隆
  • CGIアートディレクター:小林浩康
  • 2DCGIディレクター:座間香代子
  • CGI監督:鬼塚大輔
  • CGIアニメーションディレクター:松井祐亮
  • CGIモデリングディレクター:小林学
  • CGIテクニカルディレクター:鈴木貴志
  • CGIルックデヴディレクター:岩里昌則
  • 動画検査:村田康人
  • 色彩設計:菊地和子(Wish)
  • 美術監督:串田達也(でほぎゃらりー)
  • 撮影監督:福士享(T2 studio)
  • 特技監督:山田豊徳
  • 編集:辻田恵美
  • テーマソング:『One Last Kiss』宇多田ヒカル(ソニー・ミュージックレーベルズ)
  • 音楽:鷺巣詩郎