1988年から4年間放送され、いまなお根強い人気を誇る大人気アニメ『美味しんぼ』。原作は累計発行部数1億3500万部を記録する同名コミックで、過去には俳優・唐沢寿明さんやTOKIOの松岡昌宏さんを主演に迎えて実写ドラマが放送されました。

 現在アマゾンプライムビデオでは、通常回のエピソード121話ぶんと『美味しんぼ SP』全2話を配信中。とはいえ名前こそ聞いたことあれど、内容はあまり知らないという人も多いはず。そこで今回は、アニメ『美味しんぼ』の見どころに注目していきます。

『美味しんぼ』(アマゾンプライムビデオ)

 本作の主人公といえば新聞社勤務の山岡士郎ですが、そもそも彼のことを料理を作れる好青年だと思い込んでませんか? 実際は、グータラでいい加減な社内一の変わり者。朝っぱらからお酒の匂いを漂わせ、雑巾で顔を拭き、暇さえあれば競馬へと足を運び……。“グルメマンガの主人公=好青年”という謎の先入観を抱いていた筆者は、開始早々そのイメージが脆くも崩れ去りました。(笑)

 ただその一方で、食に精通する識者でもあり、第1話でおこなわれた豆腐と水の味見分けテストでは見事全問正解。3種の水(水道の水・堀抜き井戸の水・丹沢の山奥から汲んできた鉱泉水)と3種の豆腐(スーパーの豆腐・上野の有名な豆腐料理屋の豆腐・京都の一流豆腐料理屋の豆腐)の味を瞬時に見極め、同じく全問正解だった本作のヒロイン・栗田ゆう子と“究極のメニュー”作りに取り組むことになります。

アニメ『美味しんぼ』CTスキャナで寿司のまずさを立証!? 主人公・山岡士郎の食に対するこだわりがすごい【アマゾンプライムビデオおすすめ】
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 そんな彼の魅力といえば、やはり食に一切妥協しない姿勢。ときに常軌を逸したこだわりを見せることもあり、たとえば第9話『寿司の心』ではCTスキャナを使って寿司のまずさを立証する展開に。銀座で1番といわれる寿司屋・銀五郎の寿司と“しんとみ寿司”の寿司をそれぞれCTスキャナで撮影し、米粒と米粒のあいだにできた隙間の違いを指摘して見せたのです。

「寿司っていうのは米粒と米粒のあいだに適度な空気を含んでいないと、舌の上でほろりと崩れない」、「驕り高ぶった心で握ればシャリもガチガチに固まってしまうんだ。心のこもってない寿司は、ただのネタとシャリの塊だ。寿司じゃねえ」と――。

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 また第68話『潮風の贈り物』では、食を通じて人助けをおこなったことも。婚約者に裏切られ、自殺を計った美食倶楽部の仲居・鈴子。なんとか一命を取り戻すも、それ以来食べ物を受け付けなくなってしまいます。そこで山岡は、彼女を救うために使用する食材を探しに、鈴子の故郷へ……。山岡の優しさがひときわ光る物語の結末は必見です!

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 食だけでなく、人々の悩みや変化を描いた『美味しんぼ』。ひと度見れば、きっとそのおもしろさにハマってしまいますよ。

※Amazon Prime Videoの配信情報は記事制作時のものです。

『美味しんぼ』(アマゾンプライムビデオ)