『ゴジラ』をモチーフにしたスマートフォン向けタイトル『RUN GODZILLA(ラン ゴジラ)』、『GODZILLA DESTRUCTION(ゴジラ デストラクション)』、『GODZILLA BATTLE LINE(ゴジラ バトルライン)』が一挙にリリースされた。

 配信元はTOHO Games(トウホウ ゲームス)。東宝がゲーム事業に注力すべく、この2021年に設立したゲームレーベルだ。大手映画配給会社として知られる東宝は、なぜゲーム事業を立ち上げたのか、東宝 常務執行役員 映像本部 映像事業、デジタル・コンテンツ各担当 兼 チーフ・ゴジラ・オフィサー(CGO)の大田圭二氏と、各タイトルのプロデュースを務める、映像本部 映像事業部 映像企画室 企画制作グループ エグゼクティブプロデューサーの塩入大介氏、同プロデューサーの大槻林太郎氏、澁澤匡哉氏にお話を聞いた。

東宝がゲームレーベルTOHO Gamesを設立。映画事業の雄が『ゴジラ』3タイトルを擁してゲームビジネスに参入する理由をキーパーソンに聞く

大田圭二氏(おおた けいじ・写真右端)

東宝
常務執行役員
映像本部 映像事業、デジタル・コンテンツ各担当
兼 チーフ・ゴジラ・オフィサー(CGO)
(文中は大田)

塩入大介氏(しおいり だいすけ・写真右からふたりめ)

東宝
映像本部 映像事業部
映像企画室 企画制作グループ
エグゼクティブプロデューサー
(文中は塩入)

大槻林太郎氏(おおた りんたろう・写真右から3人め)

東宝
映像本部 映像事業部
映像企画室 企画制作グループ
ゲームプロデューサー
(文中は大槻)

澁澤匡哉氏(しぶさわ まさや・写真左端)

東宝
映像本部 映像事業部
映像企画室 企画制作グループ
第2企画制作チームリーダー
プロデューサー
(文中は澁澤)

【Part I】チーフ・ゴジラ・オフィサー(CGO)/大田圭二氏

『ゴジラ』というIPの魅力を訴求するために、魅力的なゲームを提供したい

――東宝がゲーム事業を立ち上げたということで、まずはその経緯をお教えください。

大田端緒はアニメ事業だと言えるかもしれません。東宝映像事業部が2012年にTOHO animationというレーベルを立ち上げて、この4月で9年になりました。TOHO animationは、我々がアニメーションという領域で、企画・開発を主体的に展開していこうということで立ち上げたものですが、それがこの9年で徐々に力を付けてきました。

 たとえば、新海誠監督とごいっしょさせていただいたり、週刊少年ジャンプ作品である『ハイキュー!!』や『僕のヒーローアカデミア』、最近だと『呪術廻戦』という、いまもっとも勢いのある作品のアニメの製作幹事として関わらせていただいて、IPの価値を高めるための取り組みが少しずつ上手になってきました。

 ご存じの通りアニメは360度全方位のビジネスで、我々がそれまであまり得意ではなかったカテゴリー、たとえば音楽制作や2.5次元ミュージカルだったり、イベントまわりや商品化、海外展開などにも東宝グループあげて力を入れてきました。

 その中で、唯一欠けていたピースがゲーム事業でした。もちろん、他社様にライセンスを提供してゲームを出してもらってはいたのですが、自分たちが主体的に手掛けてはおりませんでした。ゲーム市場は成長しているので、「何とかしなければ」との認識はあったものの、なかなかきっかけがつかめないという状況でした。

――それがなぜこのタイミングで立ち上げることになったのですか?

大田もうひとつのきっかけが『ゴジラ』です。東宝を代表するIPである『ゴジラ』は、2004年の劇場映画『ゴジラ FINAL WARS』を最後に10年お休みしていました。それが2014年にハリウッド映画として復活して世界的に大ヒットを記録し、2016年には『シン・ゴジラ』が国内で爆発的に支持されて、2019年には『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』が公開、そしていま全世界で『ゴジラvsコング』が大ヒットしています。当社でも『ゴジラ』IPの価値を高めるための『ゴジラ』戦略会議“ゴジコン”を立ち上げ、さらには『ゴジラ』ブランドをコントロールする専門部署の“ゴジラルーム”も作られました。

東宝がゲームレーベルTOHO Gamesを設立。映画事業の雄が『ゴジラ』3タイトルを擁してゲームビジネスに参入する理由をキーパーソンに聞く
今年の『ゴジラ』IPと言えばこのタイトル。7月2日から劇場公開される映画『ゴジラvsコング』。42の国と地域でNo.1になった話題作がついに日本上陸。コジラとコング勝つのはどっち?
映画『ゴジラvsコング』公式サイト

――それは気合が入っていますね。

大田イベントや商品化も含めて、『ゴジラ』IPを活性化させるための取り組みを国内外問わず展開しています。そこで、これまで手の届かなかったゲーム事業に、我々の持つもっとも強く得意なIPを展開すべきと思い、TOHO Gamesというレーベルを立ち上げて、『ゴジラ』3作品を皮切りに、ゲーム事業を展開していくことにしました。

――ちなみにいつくらいからゲーム事業を始動されたのですか?

大田大きかったのは、“Google Play Indie Games Festival 2019”に参加させてもらったことですね。そのときに、集英社さんやエイベックスさんといっしょに“ゴジラ賞”を提供する形で関わらせていただいて、『ゴジラ』のゲームを作ることに決めました。そこで受賞したのがホカマ・フミシゲさんで、その流れでできたのが、6月3日に配信された『RUN GODZILLA(ラン ゴジラ)』です。

――ゲーム事業に参入したのは、ある程度いけるという手応えがあったからなのですね。

大田もちろん、知見もなく突発的にゲーム事業に参入しても成功できるとは思えなかったので、研究は続けておりました。アニメやゴジラの展開と同じように、ファンの方への届けかたの根幹はいっしょだとの思いもあり、プロデュースワークや宣伝、クオリティーコントロールも含めて力が付いてきたので、“いまだ”との思いはありました。

 ただ、誤解しないでいただきたいのですが、私たちはゲーム会社になろうとしているわけではありません。『ゴジラ』やアニメのIPでゲーム展開することを想定しており、オリジナルで何かをするということは基本的には考えていません。ゲームの世界をものすごくリスペクトしていますし、ゲームにおいて私たちの力をいちばん発揮できるのが、私たちの得意なIPのゲーム化ではないかと思っております。

――アニメのIPとおっしゃりましたが、TOHO Gamesでは『ゴジラ』以外のIPのゲーム化も予定しているのですね?

大田まだ発表できる段階ではありませんが、予定しております。

――では、TOHO Gamesというレーベルを立ち上げて、注力しているポイントをお教えください。

大田とにもかくにも、ファンを裏切らないようなクオリティーのゲームをお届けすることです。IPを保持している私たちが、目の肥えたファンの皆さんを裏切るようなことがあってはならないので、責任は重大です。TOHO Gamesでは、とにかくキャラクター・ストーリーを通してゲームの楽しさを伝えていくことを第一に考えております。

 お客さんの声を聞くことは大事だと思っています。アニメでもいっしょなのですが、ニーズに合致したイベントを開催したり、声優さんの求められているポイントを打ち出したりするとファンの方に喜んでいただけます。たとえばですが、“このキャラクターはこのポジションに置いたほうがいい”といったことなどもプロデュースしながらやっていきたいです。

――なるほど……ファンの好みを知り尽くしたコンテンツを作るということですね。それでいうと、知り尽くしている自社IPだからこそ、ファンの期待を裏切れないということは言えそうですね。

大田そうですね。そこの難しさはあると思います。ファンの方たちは、とにかくIPに対してある基準を設けていますからね。『ゴジラ』に関して言えば、そういうところをしっかりと監修しているのが“ゴジラルーム”です。フィルムや声、音楽なども含めて、細心の注意を払っています。

――それは『ゴジラ』ゲームに限らず、TOHO Gamesのゲーム作り全般に該当する方針とも言えそうですね。

大田そうですね。私たちは、ファンにIPの魅力を伝えていきます。さらに言えば、それはゲームの魅力でもあります。ゲームのデザインやゲーム性が(IPを)裏切ってはいけないと思うので、そこはきっちり伝えていきたいです。

――IPの魅力を伝えるためには、ゲームとしての魅力も伝えなければならないということですか?

大田そうですね。やはりゲーム自体に新しさと面白さがないと。ただ、『ゴジラ』に関しては、ブランドとしての“お約束と原則”というものがあるので、そこは最低限守りながらも、しっかりと伝えていきたいです。

――そのへんのIPに対するさじ加減は、もしかしていままでIPを展開されて導き出された答えと言えるのですか?

大田そうですね。『ゴジラ』の普遍的なよさと、変えてもいいところをずっと考えたとときに、“守るべきこと”と“壊すべきこと”はこうだというのが核としてあって、“これだけは守ってほしい”ということをきっちりと決めたんです。「これは初代『ゴジラ』から、根底としてあることなので守ろう」というポイントですね。そこさえ守っていただければ、ある程度は改変していただいても結構です、というスタンスですね。

 今回のゲームでもその方針は当てはまっていて、ホカマさんの作った『RUN GODZILLA(ラン ゴジラ)』なんて斬新ですよね。『ゴジラ』で“育成&レース”ですよ(笑)。

――そのフレーズを聞くだけでもおもしろそうですね(笑)。

大田みんながゴジラに祈って力を付けていくというおもしろさです。ビジュアルを見ただけでも興味をひきます。

 アクションシューティングの『GODZILLA DESTRUCTION(ゴジラ デストラクション)』やリアルタイムストラテジーの『GODZILLA BATTLE LINE(ゴジラ バトルライン)』も、それぞれ魅力があります。それぞれが『ゴジラ』のよさを持ちながらも、違う楽しみかたをしてほしいという思いのもとに作りました。

――今回3タイトルを一気にリリースされたのには、びっくりしました。

大田楽しみかたはたくさんあってもいいのかな……ということで(笑)。3タイトルは、それぞれ明確にゲーム性が異なることが分かるように差別化を図っています。とくに『GODZILLA BATTLE LINE(ゴジラ バトルライン)』は世界中での対戦ゲームとなっており、戦略的な攻防が魅力です。ゴジラ含め怪獣たちの世界観をよく表しており、多くの皆さんに喜んでいただけると思っております。

――TOHO Gamesを立ち上げて、『ゴジラ』のタイトルを作ろうとなったときに、アイデアが溢れた印象ですね(笑)。

大田そうですね(笑)。“Google Play Indie Games Festival 2019”で“ゴジラ賞”を受賞したホカマさんに作っていただくタイトルはマストとしてあって、ほかにもいくつかアイデアが持ち上がって、1本に限る必要はないのではないかと考えました。『ゴジラ』の映画も、ハリウッドだったら3年に1本とかのペースですし、毎日短い時間でも『ゴジラ』を感じてほしいので、テーマは“毎日ゴジラ”です(笑)。

――ところで、TOHO Gamesではスマホ以外での展開は予定していますか?

大田いまはスマホ中心ですが、ゆくゆくは家庭用ゲーム機向けソフトにも取り組んでいきたいと考えております。そもそもスマホも簡単にできるとは思っていないのですが、家庭用ゲーム機向けはまた違うステージだと認識しています。いずれ経験値を貯めていったときに、マルチプラットフォームが当たり前となる時代に家庭用ゲーム機向けも可能なのではないかと、ステップのひとつとして据えておきたいです。

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『ゴジラ』IPといえば、アニメファンならこちら。新しい『ゴジラ』の可能性を見せた『ゴジラS.P<シンギュラポイント>』。
『ゴジラS.P<シンギュラポイント>』公式サイト

東宝はプロデュース能力が非常に高いところが強み

――インタビューの冒頭で、アニメを9年間展開されてきて、ファンの方に支持されてノウハウを掴んだとおっしゃっていましたが、なぜ支持を得られたのだと自己分析されていますか? 何が要因でIPの価値を高められたのでしょうか?

大田それは、いろいろな角度での捉えかたがあると思います。手前味噌になってしまって少し気恥ずかしいのですが、アニメの企画制作を例に挙げると、“このクリエイターで、このスタジオで、この監督で、このアニメーターにお願いしよう”といった、プロデュース能力が非常に高いということはあると思います。そして宣伝がうまい。ネタの見つけかたというのがいちばんですけど、漫画からアニメ化への際に価値を一層上げていく取組ができていることが、版元さんやゲーム会社さんなどから信頼を得ているのかなと思います。

 あとは、お客さんも喜んでくださっているので、そこがうれしいですね!

――言ってみれば、優秀な人材が揃っているということですね! そのプロデュース能力ということで言うと、ゲーム3タイトルでも遺憾なく発揮されている感じでしょうか。

大田そうですね。どの企画もいいところを付いていておもしろいと思いますし、女性も楽しめるタイトルになっています。タイトルの詳細については、このあと各プロデューサー陣が語ってくれると思いますが、ひとつ言えるのは、それぞれのタイトルでもっとも力を発揮してくれるであろう開発会社さんにお願いしているということですね。アニメでもそのへんは同じです。各作品のカラーごとに得意なスタジオがあるじゃないですか。

――適材適所というやつですね。

大田自社で作っているわけではないので、作品によって座組を変えられる。それはとても力の奮い甲斐のあるところで、「こういうゲームデザインは、このスタジオがいいのでは」といったことができるわけで、それもプロデュースワークです。それをいま、皆で勉強しているところです。

――チーフ・ゴジラ・オフィサーとしてのゴジラの位置づけというのは?

大田自分たちである程度はコントロールできそうなものの、究極的にはコントロールできないミステリアスなところがいちばんの魅力ですね。そもそもゴジラは敵か味方かわからないですし、正体不明なんです。

――強いて言えば、「ゴジラとは何ですか?」と聞かれて、ひと言では答えられないようなミステリアスなところがゴジラのゴジラたるゆえんということが言えるんですかねえ。

大田強いて言えばそうですし、いちばんの魅力だと思います。出自とかも含めて本当にわからないことばかり。

――ああ、そうなんですね。てっきり水爆実験で生まれたものとばかり思っていました。

大田じつはそうとは言ってないですし、本当に分からないんですよ。想像をかきたてる存在で、それぞれのゴジラ像が皆さんあると思うんです。ある人にとってはヒーローでしょうし、また別の人にとっては悪役かもしれないですし。社会に対するテーマそのものかもしれない。そういうところも魅力ですし、ひと言ではくくれないですね。

――だからこそ、世界中の人が心惹かれるというのはあるかもしれないですね。

大田そうですね。それは、答えはなくていいのではないかと。

――最後に、ファンの方に向けて、メッセージをお願いします!

大田何度もお話しましたが、今回リリースした3作品はいずれもファンの方たちの期待を裏切らないようなゲームになっていますので、毎日『ゴジラ』を楽しんでいただきたいです!

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【Part II】プロデューサー/塩入大介氏、大槻林太郎氏、澁澤匡哉氏

――『ゴジラ』の3タイトルを一気にリリースということで、どのような形でプロジェクトは進んでいったのですか?

塩入東宝では、2018年くらいから、“『ゴジラ』を活用したゲームを作る”ということで、いろいろな準備をしていました。そんな中、さきほど大田がお話した通り、“Google Play Indie Games Festival 2019”に参加させていただく機会があって、“ゴジラ賞”として、『ゴジラ』というIPを使ってゲームを作っていただくことに対して制作支援をさせていただくことになったんですね。そこで受賞したのがホカマ・フミシゲさんです。ただ、1本に限定する必要もなくて、いろいろな遊びかたや楽しみかたができる『ゴジラ』のゲームを出すことでもいいのではないかということで、3タイトルになりました。

――3タイトルを作るとなると、『ゴジラ』というIPで差別化することはたいへんだったのではないかとも思うのですが、調整などでは苦労されたのですか?

塩入そこは、正直に言って、そこまで苦労したわけではないですね。

澁澤調整でケンカはしてないですね(笑)。最初に動き始めた『RUN GODZILLA(ラン ゴジラ)』に関しては、“Google Play Indie Games Festival 2019”で“ゴジラ賞”を受賞したあとにホカマさんとやり取りをしていて、“ゴジラを走らせてみたらどうでしょう?”というアイデアをいただきました。「ゴジラは競走馬みたいに調教できない。育成しても、きっと思ったようには走ってくれない。でも“思ったように育たない”のは怪獣らしい。ある種の理不尽さや、怪獣という存在へのリスペクトをゲームシステムに盛り込めないか」といったメモが添えてあって、大田も含めて「これは新しい!」と驚いて、すぐに企画が始動したんです。

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『RUN GODZILLA(ラン ゴジラ)』はゴジラを育成してレースで走らせるという、“ゴジラ放置育成ゲーム”。
「『RUN GODZILLA(ラン ゴジラ)』はゲームの要素もシンプルで楽しめるので、女性の方にもぜひ遊んでほしいと思っています」(澁澤氏)
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塩入『RUN GODZILLA(ラン ゴジラ)』は、ゴジラが走るというのがユニークで個性的なタイトルですね。そのつぎに動き始めたのが、大槻がプロデューサーを務める『GODZILLA BATTLE LINE(ゴジラ バトルライン)』ですね。大槻は大手ゲームメーカーに長年在籍していた、ゲーム作りのプロです。

大槻僕がTOHO Gamesにジョインしたときに、もう少しバラエティーに富んだタイトルを複数出してみてもいいのではないかという話があり、いろいろな怪獣を戦わせるゲームをやりたい……ということで、企画を出しました。

――なぜ『ゴジラ』の対戦型ゲームにしようと思ったのですか?

大槻単純に、自分の好きな怪獣どうしを戦わせたかったという思いも強くありますが、そもそも怪獣ファンは昔から議論していたと思うんですよね。「仮に『シン・ゴジラ』のゴジラとスペースゴジラが戦ったらどちらが強いんだ?」とか。その妄想をゲームという場で遊べたら楽しいだろうなあ、という発想です。

――『シン・ゴジラ』とスペースゴジラがバトルするのですか?

大槻ということも考えています。『シン・ゴジラ』のゴジラはリリース時には入っていないのですが、シリーズの垣根や時代の垣根を超えて、いろいろなゴジラが出てくるので、違うゴジラどうしの対戦ができるんです。

東宝がゲームレーベルTOHO Gamesを設立。映画事業の雄が『ゴジラ』3タイトルを擁してゲームビジネスに参入する理由をキーパーソンに聞く
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『GODZILLA BATTLE LINE(ゴジラ バトルライン)』はシリーズの人気怪獣が勢揃いした対戦ゲーム。チームバトルで全世界のプレイヤーと戦う。怪獣は続々と追加予定とのこと。
「『GODZILLA BATTLE LINE(ゴジラ バトルライン)』は、『ゴジラ』を知らない人でも楽しめるようになっているので、ぜひ手に取っていただけるとうれしいです」(大槻氏)
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塩入で、僕は僕で、「ソロプレイでゴジラになるというおもしろさは何だろう?」と考えたときに、いろいろな自治体の方や一般の方が、「ゴジラに自分の街を壊しに来てほしい」と要望されていたのを思い出したんですね。映画の中でも、ゴジラが東京タワーや大阪城を破壊するシーンが出てきますが、「ゴジラに自分の街を壊してもらったらうれしい」みたいな感覚があるらしいんですね。ゴジラに壊されることがステータスになると言いますか……。

 それは日本だけに限らなくて、ゴジラになって街を壊すというのは、世界の多くの方にとっても楽しさにつながるのではないかと思ったんです。むしろ、“ゴジラになる”ということの王道はそちらに近いのではないかと。それで、できたのが『GODZILLA DESTRUCTION(ゴジラ デストラクション)』です。

 3タイトルを並べたときに、ジャンルに多様性があって、いろいろな遊びかたをチョイスしてもらえるラインアップになっていると自負しています。3タイトルで差別化に困ったということはないです。

東宝がゲームレーベルTOHO Gamesを設立。映画事業の雄が『ゴジラ』3タイトルを擁してゲームビジネスに参入する理由をキーパーソンに聞く
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『GODZILLA DESTRUCTION(ゴジラ デストラクション)』は破壊王ゴジラとなって世界各地の都市を破壊する爽快なアクションゲーム。指一本の簡単な操作を実現している。
「『GODZILLA DESTRUCTION(ゴジラ デストラクション)』は、隙間時間にシンプルで遊びやすいゲームになっています。『ゴジラ』ファンや怪獣ファンの人以外にも、たくさん遊んでもらいたいというテーマで作ったので、ぜひたくさんの人に手に取ってもらいたいです」(塩入氏)
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――ちなみに、大槻さんはもともと大手ゲームメーカーに在籍していたとのことですが、塩入さんと澁澤さんはずっと映画畑でいらっしゃって、それでゲーム開発を?

塩入そうですね。澁澤は映画のプロデューサーをしていて、『シン・ゴジラ』の制作担当などもしていました。自分は映像事業畑で、ビデオのセールスなども担当していましたが、いずれにしてもふたりともゲーム事業は初めてです。

――いきなりゲームを作るとなって、とまどいはなかったのですか?

塩入どなたかには助けていただかないと……というのが当然あって、大槻さんはもちろんですが、ゲーム業界に知見の深いマーケティングの方など、いろいろなところで出会いがあり、ゲーム会社の方々にもアドバイスをいただきました。Apple社やGoogle社のようなプラットフォーマーの方からもご教示いただいています。いろいろな方に教えていただきながら、自分たちでもできるだけ努力をして。それでもまだぜんぜん足りていないと思うのですが、今回リリースにはこぎ着けたという感じです。

澁澤人材もまだまだ足りていませんね(笑)。

大槻TOHO Gamesに興味を持っていただいたら、気軽にお問い合わせください!

――(笑)。ちなみに映画業界と比べて、違うや気付きはあったりしますか?

塩入批判的なことはとくにないのですが、文化の違いは、取り組み始めた当初からやはり感じることはあります。映画もアニメ作品も完成品というか、納品されると“完成物”として固定されますよね。それは、世の中に出る前に固定されます。それがゲームだと、スマートフォン向けゲームの場合はとくに顕著なのですが、リリースしても完結も完成もしていないですよね。その後もずっと続きますし。それは文化の違いとして大きくあるなと思っていて、東宝は映画の会社なので、これまで完成されて完結している物語や作品を取り扱ってきたのですが、ゲームはそうではないので、“リリースされても続いていく”という、未知の領域に対する慣れない感覚は、けっこうありました。

――それは非常に興味深いですね。完結しないことへの不安みたいなものがあったりするのですか?

塩入不安というよりは、いままではリリース前に全部完結していた側からすると、運営コストなり、継続的な開発費も掛かってくるということのビジネスモデルが想像しにくいというのがありますし、「ずっと完成しないというのはどういうことなんだろう?」という疑問も当然あります。ゲーム業界の方とお話をさせていただくと、よく“拡張性”という言葉が出てきたりしますね。それは映画にはないとは言わないのですが、“1本の映画を作り切る”という感じは強いです。ゲームでは、拡張性のあるコンテンツがつながって枝葉になるように考えられて作られているので、そういうところが文化的には違う点ですね。

――先ほどのお話にあった、『GODZILLA BATTLE LINE(ゴジラ バトルライン)』に『シン・ゴジラ』のゴジラが追加されるのも、まさに“拡張性”ですね。

澁澤映画の世界では、「お客さんに観ていただいて初めて作品だ」とよく言うのですが、ゲームの世界でも本当にそう感じます。それは舞台や演劇とも感覚的に近くて、毎日毎日違うものがお客さんに届いて、お客さんの反応があって、作品として成り立つというか……。今回は海外も含めて3本一気に出したので、ダイレクトに世界中から反響があるわけです。朝の5時に星が5つついたり、お昼過ぎに星がひとつついたり……。そういった醍醐味が24時間毎日感じられて、ゲームのおもしろいところだなと思いました。

――醍醐味はありそうですね。先ほど、大田さんがTOHO Gamesがすぐれているところはプロデュース能力が長けているところだとおっしゃっていたのですが、プロデュースという見地から、今回の作品でとくに意識されたことは何ですか?

塩入東宝全体としてのプロデュース能力はある程度熟していると思いますが、自分自身はプロデュース能力がすごいとは考えていないです。ただ、僕が今回担当させていただいた『GODZILLA DESTRUCTION(ゴジラ デストラクション)』に限定すると、“とにかくシンプルで分かりやすくて、だけど爽快感があるゲームにする”という、そこだけにはこだわっています。本作では、ゴジラが戦車や戦闘機といった兵器と戦うのですが、ゴジラが倒すので爽快感があることを大事にしつつも、ステージが進むにつれて難しくしていかないといけないので、そのバランス調整には時間をかけましたね。そこは、開発の方々と時間を割いてお話したところです。まあ、プロデュース能力がすごいという話にはつながらないかもしれませんが、そういうところには気を付けましたね。

――開発陣とビジョンを共有するというのは、プロデューサーとして大切なことかもしれません。

塩入こちらの伝えたことを理解していただけるように、意思の疎通には気を配りましたね。

――ちなみに、『GODZILLA DESTRUCTION(ゴジラ デストラクション)』の開発会社はどちらなのですか?

塩入Nobollelさんです。いろいろな開発会社さんから熱烈なご提案をいただいたのですが、いちばん熱意があったので、決めさせていただきました。

東宝がゲームレーベルTOHO Gamesを設立。映画事業の雄が『ゴジラ』3タイトルを擁してゲームビジネスに参入する理由をキーパーソンに聞く
塩入氏。好きな『ゴジラ』作品は『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』(2003年)。「3式機龍がかっこよかったから」とのこと。

――澁澤さんはプロデューサーとして、『RUN GODZILLA(ラン ゴジラ)』で注力したポイントは?

澁澤これは『シン・ゴジラ』など映画製作で経験したことが糧となっているのですが、本作をひとりでお作りになった“監督”のホカマさんに、いかにストレスなく作っていただけるか、暴れてもらえるかというところを意識していました。クリエイティブに関してはホカマさんがすべて、細部に至るまでいろいろなこだわりを込めて作ってくださったので、僕としては『ゴジラ』の世界観や価値観からはみ出ないように、「ここだけは守ってほしい」といったところだけ、手綱を締めるという感じでした。

――はみ出さない領域というのがあるんですね。

澁澤“ゴジラはしゃべらない”とか“擬人化しない”といったルールがありますね。企業秘密で明らかにしていないルールもあります。このゴジラに関するルールだけ守っていただいて、あとは存分にクリエイティビティーを発揮していただきました。

 いままでの『ゴジラ』のDVDを全部お送りして観ていただきました。

――それはすごいですね。

澁澤アニメも含めて『ゴジラ』作品34本を全部観ていただいたんです。しっかりとインプットしてから作っていただいたので、『ゴジラ』のことは完璧に理解されていました。

東宝がゲームレーベルTOHO Gamesを設立。映画事業の雄が『ゴジラ』3タイトルを擁してゲームビジネスに参入する理由をキーパーソンに聞く
澁澤氏。好きな『ゴジラ』作品は『シン・ゴジラ』(2016年)。「自分がプロデュースした作品を挙げたら寒いよ?」と塩入氏にツッコまれつつも「愛しています!」と意思を曲げず。「最後にゴジラに立ち向かっていくシーンや自衛隊の基地でスピーチしているところも含めて、人間ドラマの熱さが好きです。何回見ても涙します。初代のゴジラをリスペクトしていて、敵でも味方でもないミステリアスな存在という描かれかたはもちろんですが、人間たちのドラマや物語が好きです」。

――『ゴジラ』に対する理解が根底にあったということですね。大槻さんはプロデューサーという見地からするといかがですか?

大槻そんなに意識したことはないのですが、僕はもともと『ゴジラ』が大好きなので、ファンの皆さんの期待に応えられるものを作りたいと思っていました。

 一方で、『GODZILLA BATTLE LINE(ゴジラ バトルライン)』に関しては、ゲームデザインも自分でやっている部分が多いのですが、先ほどの大田さんの話にもあったように、『ゴジラ』にあまり触れていなかった人も含めて、毎日少しずつ遊んでもらえるように、ファン向けになりすぎないようにというゲームデザインを心掛けています。対戦ゲームが好きな人や、『ゴジラ』作品をそんなに観たことはないけど、ちょっと興味を持ってくれる人も楽しく遊んでいただける、そんな“ファンにも満足してもらえるし、ファンではない人でも楽しんでもらえる”バランスを考えつつ、初のゲーム事業として成立するためにはどうしたらいいかを、プロデューサー視点で俯瞰で見たりしながらやっています。

――“ファン向けにしすぎないように”というさじ加減がたいへんだったのでは?

大槻とはいえ、基本はファン向けであることは間違いなくて、ファンの皆さんには満足していただけるものになっているという自負はあります。いろいろな怪獣がでてきますし、映像とかBGMも原作のものを使っていたりしますし。

 一方で、『ゴジラ』を知らないと遊べないものにはしてはいけないということは念頭にありました。たとえば、“この映画のこの兵器はこういう性能だ”という前知識がなくても遊べるものにしなければいけなかったということですね。べつに『ゴジラ』の映画を観たことがなくても、遊んでいればおのずと覚えられますし、ゲームを入り口にして、“この怪獣はこういった戦いかたをするんだ”とわかって、そこから映画に興味を持っていただける流れになればいいなと思います。

――『GODZILLA BATTLE LINE(ゴジラ バトルライン)』の開発会社は?

大槻ナウプロダクションさんですね。ナウプロダクションさんは昔から付き合いがあったのですが、今回『ゴジラ』の企画を立てて開発会社を考えるタイミングで、いちばん興味を持ってくれたのが大きいです。東宝が別分野のゲーム事業に乗り出すことに賛同してくれて、「第一弾として力になりたいです」と言ってくれました。

東宝がゲームレーベルTOHO Gamesを設立。映画事業の雄が『ゴジラ』3タイトルを擁してゲームビジネスに参入する理由をキーパーソンに聞く
大槻氏。好きな『ゴジラ』作品は初代『ゴジラ』(1954年)。「ひたすらに恐怖の対象で、どうすることもできない絶望感があるけど、別に積極的に人間を殺しにきているわけでもない。何を考えているかわからない、不気味さや怪獣のミステリアスさが初代には詰まっているので好きです」。『GODZILLA BATTLE LINE(ゴジラ バトルライン)』にアップデートで初代ゴジラを入れたいとのこと。

――さきほど、IPを監修する立ち位置として“ゴジラルーム”があるとおっしゃっていましたが、ゲームを開発するうえで、“ゴジラルーム”とはどのように連携していったのですか?

塩入“ゴジラルーム”とは密接な連携をしていまして、ゲームの各段階のビルドが上がってきたら、“ゴジラルーム”のメンバーにも逐一チェックをしてもらっています。監修の意味合いもありますが、「ここはおもしろい」「ここはおもしろくない」といった、率直な意見も聞いています。「ここはこういう風に動いたほうが、逆に新鮮なのでは?」というアドバイスをいただくこともあります。そういう意味では、監修として当てはめることだけが、“ゴジラルーム”の仕事ではないですね。『ゴジラ』のIPとしての見地から、ゲームをよくするための提案もしてくれるんですよ。

――『ゴジラ』というIPを大切にしていて、ファンを失望させないようなチェック機能が充実しているのですね。

塩入そうですね。そこは体制がしっかりしています。複合的な視点で見られるように、手数も人もかけています。

澁澤『RUN GODZILLA(ラン ゴジラ)』のときも、ホカマさんが開発を始めて1ヵ月くらいでモデリングを上げてきてくれたのですが、それが社内でもすごく好評だったんですね。「このゴジラで行こう!」というお墨付きをもらえたので、とてもすばらしい後押しになりましたね。

―― “ゴジラルーム”の反応がよければいけるだろうという手ごたえを感じられる、ひとつの基準みたいなところがあるんですね。

澁澤そうですね。ゲームのブランディングという観点でも彼らは見ているので、彼らが「行ける!」と思ってくれて、安心しました。

「TOHO Gamesだったら安心してプレイできる」と思ってもらえるように

――今回TOHO Gamesというブランドを立ち上げる第1弾タイトルということで、ブランディングとしてこだわっているポイントは?

塩入大田の話とも連動しますが、アニメ事業では、ファンの方に満足していただけるような楽しみかたが、東宝が送り出すアニメーションの新しい楽しみかたであり、作品やキャラクターのさらなる成長にもつながるというスタンスでした。それはゲーム事業でも共通で、お客さんとの関係のなかで、どんどん裾野が広がっていくようなゲームを送り出したいと思っています。そこに全力で取り組むつもりでいます。

 もうひとつ念頭においていることは、“敵はいない”ということです。よく「ライバルは?」みたいな話をされるのですが、そういったことは一切考えていなくて、ゲームメーカーさんも含めて、すべてが“パートナー”という認識でいます。そもそも私たちは他社さんに協力していただかない限りゲームは作れないので……。良好なパートナーシップを結んで関係性を構築して、いいゲームを送り出していきたいです。

――たとえば、ほかのメーカーさんが「『ゴジラ』のゲームを作りたいです」となった場合も、ぜんぜん検討すると?

大槻もちろんです。むしろ待っています!

塩入これまでは、他社さんにライセンスを提供して、そのゲームメーカーさんの責任と判断において、ゲームをリリースされてきたわけですが、従来からのそういう流れがなくなることはないです。一方で、チャンスがあれば、我々もごいっしょに参加させていただけるのか……といった機会も生まれてくるのかなとも考えています。

――東宝さんが保持している同じIPに対して、この場合は他社さんでやってもらって、こっちは自社でやるというケースもあり得る?

塩入それはあると思います。原作モノであれば原作の版元さんもいらっしゃるわけで、そこの判断も非常に大きいですよね。何にせよ、我々は新参ものというか、ゲーム事業に対する取り組みを始めたばかりで、信頼感も皆無だと思いますし、いますぐ「我々がIPを持っているアニメのゲーム化は、我々がやります」ということは絶対にないです。ゲームメーカーさんとパートナーシップを組ませていただいてやるケースもあれば、版元さんが他社さんに権利を許諾されるケースなど、さまざまに生じると思います。いままでだと、我々は手を挙げることもしない状態だったので、それに対して「取り組んでいきましょう」というのが、今回のレーベルを立ち上げた意味になります。

――『RUN GODZILLA(ラン ゴジラ)』、『GODZILLA DESTRUCTION(ゴジラ デストラクション)』、『GODZILLA BATTLE LINE(ゴジラ バトルライン)』の3タイトルがリリースされて、そこで得た気づきや手応えなどはありますか?

澁澤ひとつひとつのタイトルについていただいたお客さんを大事にしていきたいので、一日でも長く運営していくことが、まずは当面の目標です。一方で、『ゴジラ』は幅のあるIPですので、また違う遊びかたができないかも引き続き研究していきたいです。10人でようやく3タイトルを出すことができました。この経験を活かしてつぎなるステージに向かってがんばっていきたいので、鋭意人材を募集中です(笑)。

塩入初めてのチャレンジでようやくリリースまでたどり着いたので、運営まで含めて今後もしっかりと取り組んでいきたいです。世界のお客様がレビューなどで評価してくださって、即座に跳ね返ってくる世界ではあるので、それはありがたいことですし、真摯に受け止めたいです。ありがたいことに、すごくたくさんの国々のお客さんからコメントをいただいていて、そういったご意見を糧にしていきたいです。

大槻チャレンジャー的な立場としてやっと第一歩を踏み出せたという感じなので、いまはお客さんの信頼を勝ち得ていく段階だと思っています。「TOHO Gamesって、おもしろいゲームを出すな」って思ってもらえるように、サービスを続けていけるといいなと考えています。

澁澤ゲームから会社の名前を覚えていただくことって多いですよね。映画だと、「東宝や松竹、東映だから観る」ということはあまりないような気がするのですが、ゲームだと、「スクウェア・エニックスのタイトルだから遊ぶ」「コーエーテクモゲームスのタイトルだから遊ぶ」というファンの方も多いように思います。そういう意味で、TOHO Gamesを覚えていただけると嬉しいです。

塩入「TOHO Gamesだったら安心してプレイできる」というふうに思ってもらえるようになるといいですし、少なくとも「どんなゲームになっているのかな?」と気にかけてもらえるくらいには、がんばっていかないといけないとは思っています。そういう信頼感は積み重ねが作るものだとは思うのですが、まずは一歩ずつがんばるしかないかなと。

 TOHO Gamesとしては、『ゴジラ』に限らず、アニメーションIPのゲーム化にも取り組んでいきますし、ファンの皆さんに育ててもらえるようにがんばりますので、どうぞ今後ともよろしくお願いします!