ユービーアイソフトより2021年 9月16日に発売予定の新作Co-opシューター『レインボーシックス エクストラクション』。ここでは、本作のプロデューサーを務めるAntoine Vimal Du Monteil氏へのミニインタビューを掲載する。

Antoine Vimal Du Monteil

『レインボーシックス エクストラクション』プロデューサー

 本作はソロ、ふたり、または3人のスクワッドでプレイするPvEタイプの協力型FPS。同社のタクティカルシューター『レインボーシックス シージ』のオペレーターが本作にも登場し、彼らを操作してエイリアンが蔓延る各エリアでさまざまな目標の達成を目指していく。

――リリース時に登場するオペレーターは何体でしょうか? また、本作オリジナルのオペレーターは登場しますか?

Antoineいまお話しできるのは、デモに入っている9人のオペレーターについてのみです。ほかのオペレーターについては、リリース時に発表します。『シージ』のオペレーターにフォーカスしていますが、PvEのゲームプレイおよび本作のハードSFファンタジーに合致するものになるよう、アビリティやガジェット、成長要素についてリワークを行なっています。

――本作にはどのようなモードがあるのでしょうか? PvPvEモードはありますか?

Antoine本作はPvEに焦点を当てています。ひとりでプレイするか、ふたりまでのプレイヤーと協力できます。マップ上のものはすべて――ミッションの場所やタイプ、AIのタイプ、壁や床の黒い粘液状した障害物のような各要素は、エリアに突入する前にプロシージャル生成されています。そのため、つねに新しい驚きがあり、リプレイ性が高くなっています。各ゲームモードについては、これから徐々に公開していきたいと思います。

――最大3人でのプレイにゲームをデザインした理由はありますか?

Antoineタクティカルな面にフォーカスしたいと思いました。戦略を重視した緊張感のあるゲーム体験です。互いに協力し、相乗効果を得るには、トリオで動くのがベストだと考えました。先ほども言いましたが、フレンドとふたりで遊べますし、ひとりでも遊べます。完全なソロでプレイすれば、また異なる経験ができるでしょう。

『レインボーシックス エクストラクション』開発者インタビュー。作りたかったのはホラーではなく、“テンション(緊張感)”

――オペレーターの基本体力が回復せず、行動不能になるとステージに放置されたオペレーターは次回に救出が必要になります。帰還してもオペレーターの基本体力が減少したままで連続使用しづらいなど、ややシビアなゲーム性に感じますがいかがでしょうか?

Antoineこのゲームは“緊張感”をベースとしたタクティカルなものです。これは『レインボーシックス』ブランドが最初から有しているDNAであり、このゲームでもそれを伝えたいと思いました。ゲームを進めて新しいマップ、ガジェット、テックなどをアンロックしていきますが、この中でオペレーターを特別で重要な存在にしたいと思いました。プレイヤーは慎重にプレイしなければなりません。

 ミッションエリアに入ると、オペレーターを含め、すべてをリスクに晒すことになります。行動不能になったオペレータは、効果的に救助しなければなりません。各マップにはひとつの脱出ポイントがあり、脱出できなかった場合には、残念ながらオペレーターは黄色い外皮で覆われた状態になり、マップに取り残されてしまいます。そしてほかのオペレーターがマップに戻り、彼または彼女を救わなくてはなりません。

『レインボーシックス エクストラクション』開発者インタビュー。作りたかったのはホラーではなく、“テンション(緊張感)”

――エイリアンのグラフィックやデザインでの苦労やこだわったポイントはありますか?

Antoineエネミーはパラサイトによって生み出されるのですが、真実味のあるものしたいと思いました。パラサイトはニュー・メキシコでの事件の3年後に、何の警告も理由もなく出現しました。3年前、レインボー部隊はパラサイトの最初の出現に対応しましたが、これが変異、変化し、封鎖ゾーンに巣食っています。このパラサイトの調査のためにレインボーが封鎖ゾーンに送り込まれるのです。パラサイトの生態の情報を集め、対戦に備えて対抗策を構じるのです。

 グラフィックやデザインについては、真実味のあるものにするため、ハードSFの分野から離れないようにしたいと思いましたが、もちろん、私たちがデザインした世界にフィットさせる必要があります。私たちは『レインボーシックス』というシリーズの中で、初めてハードSFファンタジーを模索することができ、幸運に思っています。真実味を持たせるために苦労しましたが、同時にエイリアンをデザインすることにチーム全員とてもワクワクしました。プロダクション・チームにとってこれ以上のものはないでしょう。

――プレイヤーの恐怖を煽るような手法にはこだわったのでしょうか?

Antoine私たちが作りたかったのはホラーではなく、“テンション(緊張感)”です。封鎖ゾーンに入ってもとくに恐怖は感じないはずです。プレイヤーはスペシャリストであり、装備は万全です。ガジェットだけでなく、対抗する技術もあります。そして、各オペレーターはユニークなアビリティを持っています。注意しないと大群に襲われますので、プレイヤーはカオスを避けるため戦略的に行動しなければなりません。これはリスクとリワードであり、さらに緊張感を高めます。

 私たちのチームを動かしてきたのは、どのようにこのゲームを作り、緊張感をマックスに持っていくかです。3人がゲームに入り、直前に生成された3つのオブジェクティブ(目標)をクリアするため、オペレーター、ガジェット、リアクトテックを選択します。持っているものすべてを使う必要があるでしょう。銃だけではエイリアンに太刀打ちできません。テック、アビリティを使い、そして中間にあるセカンド・サブマップに行くかどうかの選択をする責任もあります。ヘルスや弾は十分にあるか、特定の目的を達成するかどうかなどを考慮する必要があります。私たちは、私たちがゲームの中に作り出した“緊張感”に対処する責任を、プレイヤーの手に委ねたいと思いました。

『レインボーシックス エクストラクション』開発者インタビュー。作りたかったのはホラーではなく、“テンション(緊張感)”