開発秘話からクリエイティブの原点まで話が止まらない!

 ミストウォーカーが手掛けるApple Arcade向けの完全新作RPG、『FANTASIAN』。

 

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 前編の配信が間もなくスタート(後編は2021年後半配信予定)する本作には、ふたりのキーパーソンが存在する。

 ひとりは、クリエイティブプロデューサーにしてストーリーも担当した、坂口博信氏。もうひとりは、坂口氏とは『ファイナルファンタジー』シリーズはもちろん『ロストオデッセイ』などでもタッグを組んだ、作曲家の植松伸夫氏だ。

 “盟友”といっても差し支えのないふたりだが、坂口氏も植松氏も『FANTASIAN』が“最後の作品”となるかもしれないという覚悟を持って制作に臨んだという。その真意を確かめるべく、今回は植松氏のスタジオに伺い、坂口氏はハワイからリモートでの出演という少し変わった環境となったが、ふたりのインタビューを実施した。

『FANTASIAN』坂口博信氏×植松伸夫氏の対談を、独占映像とともに1時間超の動画で公開。数々の秘話が明らかに!
植松伸夫(写真右/うえまつ・のぶお)氏。作曲家、DOG EAR RECORDS代表。『ファイナルファンタジー』シリーズを始め、数多くのゲーム音楽も手掛ける。バンド“EARTHBOUND PAPAS”のメンバーとしての顔も持つ。

 話は『FANTASIAN』の作曲を手掛けることになった経緯、メインテーマ誕生までの苦難から、“原点回帰”というキーワードにたどり着いた道程、そして“モノ作り”に対する想いへと広がり、まさにふたりのクリエイターとしての覚悟が伝わるインタビューとなった。

 本記事ではインタビューの模様を、独占映像と植松氏の音楽とともに動画でお届けする。1時間を超えるロングインタビューとなっているが、ここでしか聞けない話も満載の濃密な時間をじっくりと楽しんでほしい。

開発陣からの独占コメントも一挙に公開!

 『FANTASIAN』には坂口氏と植松氏だけでなく、もちろん多くの開発陣が参加している。既報でもお届けしているが、今回は新たな開発スタッフから、本作の配信を待つユーザーへのコメントをファミ通独占で寄せていただいた。

 『FANTASIAN』が数多くの挑戦と願いが詰まった作品であることが少しでも伝わるとうれしい。

プランナー 藤岡千尋(ふじおか・ちひろ)氏

 プランナーとしてこのプロジェクトに参加し、いろいろなストーリーイベントを作成しました。ストーリーを表現するキャラクターひとりひとりの動きやアニメーション、カメラの位置や動きなど、隅々までていねいに創られています。フィールドはあたたかみのあるジオラマを新鮮な表現で見せていて、どこか懐かしい感じがありつつもそれぞれの要素が新しい、そんなRPGです。前編ではどっぷりと世界観に浸って楽しんでもらえたらうれしいですね。

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プランナー 土田俊郎(つちだ・としろう)氏

 今回はプランナーとしての参加で、バトルが初期のアイデアからいまの形になっていく試行錯誤の過程でお手伝いをさせていただきました。モンスターにはデザイン発注からコマンド制御スクリプトの記述まで関われて、楽しいお仕事でした。ボスモンスターはそれぞれ専用のアイデアを盛り込んだものになっていますので、ぜひプレイして楽しんでいただければと思います。

プランナー 矢野 厚(やの・あつし)氏

 かつて自分が熱狂したゲームの開発者を始め、優秀な皆さんと同じ現場に参加でき、いい経験となったプロジェクトでした。なじみ深いスタイルでありながら、ジオラマを使った見せかたのために、一筋縄ではいかない部分もあり、多くの試行錯誤をくり返して制作しています。「そんな部分のコダワリが必要なの?」と思うような目立たない部分の苦労ですが(笑)、プレイヤーの皆さんに違和感なく気持ちよく遊んでもらえたら幸いです。

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プランナー 梅谷博愛(うめたに・ひろよし)氏

 シナリオプロットのまとめ、ジオラマ設計、ジオラマ用の詳細画制作、撮影セッティングと補助、NPCキャラ制作、イベント作成、雑魚配置など、多岐に関わる器用貧乏プランナーです。ジオラマと3Dキャラクターが、不思議な感覚で交わり調和されるよう、細かな調整をしています。また、バトルは考える楽しさと爽快感が得られるよう、通常とディメンジョンの両面から考えています。ぜひ楽しんでプレイしていただければと思います。

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プランナー 羽曽部洋史(はそべ・ひろし)氏

 おもにフィールドのゲームシステム・UIの仕様と関連データを担当しました。ジオラマがあまりに精巧なゆえに、駆け回っているとジオラマであるのを忘れることもしばしばなので、ときには立ち止まって眺めてもらうとまた一層楽しいのではと思います。眺めていると意外な脇道や宝箱も見つかるかも。ここでTIPSをひとつ。一度調べた宝箱はミニマップに残るので、鍵付き宝箱も先に調べておくと後でちょっとだけ便利かもです。お楽しみに!

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プランナー 鈴木祐太(すずき・ゆうた)氏

 プランナーとして、一部ダンジョンや室内ジオラマの設計とイベントの制作を担当させていただきました。ジオラマでできた世界や、そこに生きるキャラクターは不思議とどこか懐かしく、それでいて新しいものになっていると思います(こちらのリクエスト以上に応えてくださった職人さんに感謝です!)。もちろんストーリー、バトル、音楽もわくわくするものばかりなので、ぜひこの世界を隅々まで冒険してみてください!

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プランナー 東 幹之(ひがし・みきの)氏

 フィールドのマップ、イベントを担当させていただきました。『FANTASIAN』の特徴のひとつであるジオラマですが、歩いているだけで楽しい、すてきなジオラマばかりです! そんなジオラマに、素敵な音楽、わくわくするストーリー……などなどが組み合わさっています。いろいろなところに目を向けていただければ、何倍にも楽しめると思います。ぜひジオラマ世界の冒険を楽しんでください!

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プログラマー 小松正章(こまつ・まさあき)氏

 各種デバイス対応やツール制作など、おもにシステム系を担当した小松です。開発当初は数人からスタートし、後半はテレワークにもなりましたが無事にできあがり、いまはホッとしています。開発中は各人のこだわりのおかげか、システム担当としてはつねに容量との戦いだったことが印象深いです。そのぶん充実した内容になっているので、ぜひ多くの人に『FANTASIAN』を楽しんでもらえるとうれしいです!

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プログラマー 鶴田剛史(つるた・たけし)氏

 おもにフィールドまわりの処理やUIを担当しました。『FANTASIAN』は新しい試みや随所にクスリとできる要素が盛り込まれつつ、正統派でじっくり遊べるRPGだと思います。イベント中のキャラクターたちの細かな動きは必見です。タッチ操作・コントローラー操作のどちらでもプレイできるように作っていますので、お好きなスタイルで『FANTASIAN』の世界を楽しんでください。

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キャラクターデザイン 後藤貴俊(ごとう・たかとし)氏

 今作で初めてメインキャラクターを担当させていただき、さらに初めて自分が描いたものが3Dモデルとなって、細部まで作り込まれたキャラクターがフィールドを駆け回るのは、とてもうれしかったです! かなりこだわって立体にしていただき、ユーザーの皆さんにも気に入ってもらえると思います! キャラクターだけではなくジオラマ、物語、戦闘や音楽も開発に関わる全員がこだわって作った『FANTASIAN』をよろしくお願いします!

デザイナー 葉山賢英(はやま・けんえい)氏

 UIとグラフィックを担当しました。『テラバトル』シリーズに引き続き、今作もデザインさせていただきました。ミストウォーカーに在籍してあっという間の10年で、自分にとってミストウォーカーでの集大成のような作品になりました。いままで見たことのないようなジオラマの世界は美しく、引き込まれます。多くの人にぜひこのゲームを体験して、楽しんでもらえるとうれしいです!

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デザイナー 黒沢恒平(くろさわ・こうへい)氏

 プレイヤーのバトルを中心に、モンスターやカットシーンなど、さまざまなモーションを制作させていただきました。主人公たちはもちろん、ほかにもさまざまな人たちやモンスターなど、魅力的なキャラクターがたくさんいる『FANTASIAN』の世界を、ぜひ味わってみてください。

デザイナー 佐々木拓史(ささき・たくじ)氏

 担当は武器や小物などの3Dモデリングです。ジオラマで完成している物を3DCGの素材に使い、データとして組み立て直すという、手の込んだ作りになっています。ジオラマは3DCGの解像度とは違って、人の手によるあたたかみや味わいが無限の解像度になっています。ただのパーツではなく物語の欠片として隅々まで散りばめられていますので、世界のあちこちで寄り道をしながら手に取れそうなそれらも楽しんでもらえるとうれしいです。

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デザイナー 日渡智也(ひわたり・ともや)氏

 CGチームの日渡です。フィールドやイベント、バトルなどでさまざまなモデルを担当しました。コンセプトに“ジオラマの上の冒険”とあるように、CG制作の際にもいかにジオラマ感を出すかが課題でした。実際のジオラマを3Dスキャンしたものをベースに作成したり、ジオラマ会社にも協力していただき、質感のもととなる芝生や地面の素材パーツを作っていただいたりもしました。3DCGとジオラマの融合を、楽しんでいただけたら幸いです!!

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翻訳 マイク・マクナマラ氏

 『FANTASIAN』の日←→英の翻訳作業を担当した、SCM代表のマイキーです。今回は日本語と英語のシナリオを同時進行させるというかなりハードルが高い作業体制だったのですが、スムーズに進むよう我々の無謀なお願いもミストウォーカーの皆さんは聞いてくれて、本来のプロジェクトにはなかなかない環境を作ってくれました。かなりクオリティーが高い英訳に仕上がったので、ぜひ英語圏の皆さんも楽しんでほしいです!

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アシスタントプロデューサー 西川紗帆(にしかわ・さほ)氏

 ジオラマの進行管理、小説演出、翻訳調整などを担当しました。小説は翻訳チームと協力し、日英で文字演出を加えています。前編後編で、のべ100枚以上にもなる楠木さんの挿絵は必見です。ジオラマは実物である以上、経年劣化は避けられません。ある職人さんに「『FANTASIAN』が作家人生で最後の作品になったが、ゲームの中に残り続けるからうれしい」と言っていただきました。ぜひ、冒険に浸っていただけたら幸いです

『FANTASIAN』坂口博信氏×植松伸夫氏の対談を、独占映像とともに1時間超の動画で公開。数々の秘話が明らかに!
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『FANTASIAN』
プラットフォーム:Apple Arcade
対応端末:iPhone/iPad/iPod touch/Apple TV/Mac
コントロール:キーボード+マウス(タッチパッド)/ゲームコントローラー
言語:日本語/英語(全世界150ヵ国以上で配信)
プレイ総時間:前編20~30時間、後編20~30時間(前編のみ配信、後編は2021年後半配信予定)