2020年(令和2年)3月12日は、プレイステーション4用『仁王2』が発売された日。本日でちょうど発売から1周年を迎えた。
『仁王2』は、コーエーテクモゲームスから発売されたアクションRPG。正式発表から約12年の歳月を経て発売した前作『仁王』の続編で、こちらは前作から3年での発売となった。戦国時代を舞台にしたいわゆる“死にゲー”で、本作では“妖怪”のエッセンスがより強調されているのが特徴だ。
攻撃のバリエーションが変化する“構え”や独自のスタミナ管理を実現した“残心”は、ゲームの世界観とも非常にマッチした良システムで『仁王』シリーズならではの戦闘の駆け引きを作り出すことに成功。戦国武将や妖怪たちとより緊迫した戦いが楽しめるようになっている。もともと『ダークソウル』シリーズリスペクトな部分があるうえ、雰囲気も似ているので同作と比較されやすかったが、いまでは和風ダークファンタジーとしての地位を確立したと言ってもいいだろう。
前作は三浦按針ことウィリアム・アダムスが主人公のため外見は固定(姿写しを使って見た目の変化は可能)だったのだが、『仁王2』ではかなり自由なキャラクタークリエイトができるようになった。そのため、マルチプレイでも個性豊かな面々が勢揃いするのが何ともうれしかった。
そう言えば、本作の発売前にキャラクタークリエイトコンテンストがあったのだが、『ファイナルファンタジーXIV』や『ファイナルファンタジーXVI』で知られる吉田直樹氏をモデルにした作品が入賞する珍事が発生。製品版のプリセットキャラに、まさかの吉Pが登場してしまったのだから大いに笑わせてもらった。
『仁王』は史実と創作をうまくミックスさせたストーリーが秀逸で有名武将と主人公の絡みが非常におもしろかったが、それは本作でも健在。今回はひょんなことから出会った藤吉郎と、ふたりでひとりの“秀吉”として名を馳せていくのが大きな見どころとなっている。藤吉郎を演じるのが竹中直人さんということもあり、大河ドラマ『秀吉』のようで二重のおもしろさがあった。また、女優の波留さんが妖怪ハンターの“無明”として出演している点も見逃せない。
『仁王2』には強いアイテムを収集する“ハクスラ要素(トレハン要素)”があるのも魅力のひとつ。1周目は基本的に“死にゲー”なのだが、プレイヤーキャラのレベルが上がるごとに徐々に死ににくくなり、だいたい2周目からは“ハクスラゲー”へとシフトするのがユニークなポイント。「ひと粒で2度美味しい」ではないが、ふた通りの楽しみかたができるのは何とも贅沢だろう。
揃え効果の必要数を減らせる“八尺瓊勾玉”通称カニ玉も手に入り、システム的にもハクスラゲーへのシフトをお膳立て。新モードが解禁となり、装備の強化などもさらに充実して1周目とはまったく別モノのゲーム性となっていくのが筆者的にもお気に入りだ。
2020年2月5日には、待望のプレイステーション5版及びSteam版(PC)の『仁王2 Complete Edition』が登場。腕に覚えがある&ハクスラゲー好きはこの機会に試してみるといいだろう。すでにPS4版の通常版『仁王2』を購入済みのユーザーも110円(DLCは各22円)でPS5版にアップグレードすることも可能だ。
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