NCSOFTは2021年2月25日、『リネージュ2』シリーズの最新作となる『リネージュ2M』（以下、リネ2M）のオンライン発表会を実施した。
発表会では、日本ならびに台湾での正式サービス日が3月24日であると公開。さらにその後のアップデートでは1ヵ月に1回程度の大型アップデートを行い、先行してサービスインしている韓国版に1年で追いつく予定であると発表された。
リネージュ2M オンライン発表会
日本では初となる情報公開で、いよいよその全容が見え始めた『リネ2M』。発表会の詳細な内容について、以下リポートしていく。
『リネ2M』の競争相手はユーザーの“経験”
発表会は大迫力のオープニング映像からスタート。中には集団戦コンテンツらしき映像も使われていた。続いて、開発室長の白承旭（ペク・スンウク）氏が登壇。
ペク氏は日本では初となる『リネ2M』の情報公開に先立ち、まずは2年前に韓国で本作を紹介した際に挙げた“4つの技術力”について、改めて紹介した。
- 最高のグラフィック
- 完全なひとつのオープンワールド
- ローディングのないゲームプレイ
- 現実のようなキャラクターの衝突処理技術
『リネ2M』がモバイルゲームにおいて実現したこれらの技術力の基準については、まだほかのタイトルでは実現されていないという。
MMORPGを紹介する際によく使われる“ゲームの世界でリアルに生きる”という表現について、「実際に経験してみないと理解できないでしょう」と、ペク氏。『リネ2M』を通じて、これまでのゲームでは感じられなかった“超越”的な体験を提供すると述べた。
日本と台湾でのリリースを皮切りに、『リネ2M』はグローバル時代に突入。これまでの本作をさらに超える“新たな基準”を提示できるという。具体的に、3つの基準が例示された。
完璧な現地化
日本ならびに台湾でリリースされる本作のゲーム内容には、すでにリリースされている韓国版と同じフルスペックで提供される。
グラフィック、技術スペック、コンテンツまですべて同一となり、インターフェースとキャラクターボイスは100％現地化される。
NCのダイレクトマネジメント
NCSOFTはグローバルゲームパブリッシャーとして、今後は世界中のユーザーとダイレクトにコミュニケーションを図るとのこと。
本作の日本版、台湾版のいずれも開発は韓国本社の開発室が担当し、各国でのサービス運用についても、韓国版と同じプライオリティ（優先度）で務めるとのことだ。
トリプルクロス・プラットフォーム
本作の韓国版はモバイルとPCに加えて、NCSOFTが提供する新たなマルチプラットフォーム『PURPLE』アプリによるストリーミングという3つのプラットフォームに対応している。日本と台湾でも、リリースと同時に3つともサポートされる予定だ。
ひとつのキャラクターで3つのプラットフォームを使い分けて遊んだり、プラットフォームごとに異なるキャラクターで遊んだりと、楽しみかたはユーザーに委ねられる。
ペク氏は「『リネ2M』は最高のゲームです」と前置きしたうえで、本作の競争相手は他のゲームではなく、ユーザーがこれまでほかのゲームをプレイして得た“経験”であると語った。
ユーザーに唯一無二の経験を披露するとして、本作の正式サービス日が3月24日であると発表したところで、発表会の第1部は締められた。
ユーザーが体験する"選択"と、1年で韓国版に追いつくアップデート計画
発表会の第2部では、開発プロデューサーの金男俊（キム・ナムジュン）氏が登壇。本作は幅広い自由を保障するもので、「ユーザーはすべての場面で多くの選択をすることになる」という。
役割の選択
本作のグローバル版では、6つの武器種と153ものクラス（職業）が用意されるという。武器ごとに使用できるスキルが異なり、複数の武器を使えるクラスも存在する。
さらにクラスごとに、異なる"特化スキル"が存在するとのこと。本作ではいつでも武器とクラスを変更できるため、自分に合った武器とクラスを見つけるまでの過程を体験できるという。
目的地の選択
『リネ2M』の世界はひとつの巨大な大陸であり、その端から端まで歩いて移動することも可能。いつ、どこまで行くべきという指示は出されないそうだ。
ユーザーは村から出てすぐに剣を持って戦闘を挑んでもいいし、あてなく旅をするものいい。キム氏は「壮大な世界で何を発見し、何をするかは、すべてユーザーの自由」と語る。
カメラ視点の選択
『リネ2M』には、3つのカメラ視点設定が用意される。綺麗な風景を眺めやすい“FREE CAM、肩越し視点でアクションゲームのような臨場感を得られる“SHOULDER CAM”、戦況把握とコミュニケーションに容易な“FIXED CAM”だ。
3つのカメラ視点で見ることで、同じシーンであってもそれぞれ異なる視覚的な体験が提供される。これらのカメラを通じて見る、数百人が参加するという戦闘の模様も映像で公開された。
キム氏いわく、本作の戦闘は“直感的なスキルのぶつかり合い”だという。すべてのスキルは明確でわかりやすい効果を備えている。それらを組み合わせて反撃したり、味方と息を合わせて連携したりなど、瞬間的な判断を必要とする戦闘がくり広げられるとのことだ。
また、攻撃相手を指定して火力を集中することが戦術の基本だとして、大規模戦場でも正確な集中攻撃を実現する機能として“ダーゲットリスト”と“ターゲットスキャン”が紹介された。
スキャンのボタンをタップすると周辺にいるターゲットのリストが即座に表示され、リスト内の名前からターゲットを切り替えられる。スキャン対象のカスタマイズも可能で、ボイスチャットも併用すれば迅速な集中攻撃が実現する。
大規模戦闘の例として、ボスレイドも欠かせない経験のひとつであると紹介された。本作には20種以上のさまざまなボスが登場し、ユーザーたちの力と戦術を試してくるとのことだ。
ボスは強力だが、弱点部位を破壊することで攻略の体制を整えたり、奇襲してくる他の敵をけん制したりできるという。
引き続き、“絶え間ない改善”について解説された。
韓国での1年以上の運用の間に、インターフェースはどんどん改善されていった。視力保護のためにテレポート演出を抑えめにし、さらにダークモードのような視覚オプションを導入。アイテムの自動使用条件や、自動スキャンの設定など、すべてのユーザーが好きな設定で遊べるようにカスタマイズ項目を増やしてきたという。
グローバル版は、これらが改善された状態でリリースされる。細かな設定や快適さを最初から味わえるわけだ。
氏は続いて、『リネ2M』は韓国でもアップデートが非常に早いタイトルだと述べた。約400日間のサービスを行なう中で、ふたつの新規地域と3つの大規模対人戦“攻城戦”に加え、4つの“ワールドダンジョン”という、膨大なコンテンツが用意された。
グローバル版でも韓国版と同じ順番で実装されていく。しかし、そのアップデート速度ははるかに早く、現状の計画では月に一度の大型アップデートを行なう予定とのこと。これにより、1年後には韓国版と同じビルドに一元化することを目指すという。
最後にキム氏からは、オンライン発表会後の2021年2月25日12時30分からキャラクター事前作成が可能となる旨が発表され、発表会は締めくくられた。
『リネ2M』は公式YouTubeチャンネルを開設しており、こちらのオンライン発表会の動画のほか、公式生放送や各種PVも用意されている。本日2月25日19時からは初の公式生放送が実施予定。発表会の内容から本作が気になってきた皆さんには、ぜひチェックしてほしい。
