2020年12月25日、最新作が公開されたアニメーション映画『劇場版ポケットモンスター』シリーズ。現在アマゾンプライムでは、シリーズ22作品が見放題となっています。

 名作揃いの同シリーズのなかから、今回は“シリーズ1作目にして最高傑作”と呼び声高い『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』をピックアップ。2019年にフル3DCG作品『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』が公開されたことも記憶に新しいですが、元作品のほうも変わらず人気です。1998年の公開から20年以上経ったいまもなお、圧倒的な支持を集める理由を探っていきましょう。

『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』(アマゾンプライムビデオ)

 キーキャラクターは表題にもある“ミュウツー”。幻のポケモン・ミュウをもとに人工的につくられた最強のポケモンです。

 自分の存在を理解できないミュウツーは、「私は誰だ?」、「私は何のために生まれたんだ?」と自問自答を繰り返すことに。そしてついに、身勝手な理由で自分を生み出した人類への“逆襲”を始めてしまい――?

 子どもに大人気の“ポケモン映画”ながら、オリジナルとコピーの対立という重たいテーマを扱った本作。「誰が作ってくれと願った?」と嘆くミュウツーの痛みは計り知れません。悩み抜いた挙句、「私は私を生んだすべてを恨む。だからこれは攻撃でもなく宣戦布告でもなく、私を生みだしたお前たちへの……逆襲だ」と決意を固めるミュウツーの表情は必見。

 人間への逆襲を決心したミュウツーは、つぎつぎとコピーポケモンを作り出すことに成功。サトシたちのポケモンも例外ではなく、なんとピカチュウのコピーまで作られてしまいます。さらに“どちらが本物か”を決めるべく、本物VSコピーの戦いを開始するポケモンたち。同じ見た目のポケモンどうしが殴り合う場面では、大人でも思わず涙がこぼれてしまいます(とくにピカチュウVSコピーピカチュウのシーンなんてもう……)。

 本作を語るうえで見逃せないキーワードは、“涙”。

 物語序盤に起きた“ある別れ”に対して涙を流したミュウツーは、「悲しみで涙を流すのは人間だけだって」と教えてもらいました。じつはこの“涙”にまつわるエピソードをふまえて終盤を見ると、より物語の切なさが感じられます。気になる方はすぐにアマゾンプライムでチェックするべし!

 ミュウツーの葛藤に心揺さぶられる『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』。ご覧になる際は、ぜひハンカチのご準備をお忘れなく。

※Amazon Prime Videoの配信情報は記事制作時のものです。

『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』(アマゾンプライムビデオ)