ファミ通関連の編集者やライターが年末年始にオススメしたいゲームを紹介する連載企画。今回のテーマは、スマホ用のリズムゲーム『D4DJ Groovy Mix』です。
【こういう人におすすめ】
- アニソンやゲームミュージックが大好き!
- 独自のシステムを持ったリズムゲームで遊びたい!
- 年末年始にYouTubeで動画を漁りたい
武藤先輩のおすすめゲーム
『D4DJ Groovy Mix』
- プラットフォーム:iOS、Android
- 配信日:2020年10月25日
- 配信元:ブシロード
- 価格:基本プレイ無料(アイテム課金制)
- 『D4DJ Groovy Mix』公式サイト
2020年10月25日。景色が何もかも変わり、直接的なつながりが断絶され、そんな世の中にも慣れてきた2020年の後半に、『D4DJ Groovy Mix』(以下、『グルミク』)にハマりました。もう、激ハマり。
もともと『D4DJ』というコンテンツには注目していたものの、ファミ通関連の番組でお世話になっている高木美佑さんと前島亜美さんが出演しているし、とりあえず触るだけ触っておくかくらいの感覚で、先行体験版と言えるアプリ『D4DJ Groovy Mix D4U Edition』(※現在は『グルミク』のサービスが開始されたため、プレイできません)を遊んでみたのが最初のきっかけ。そのときの印象は、“歯応えのある音ゲー”というものでした。しかし、ここが沼の始まり。
ゲームシステムのクセが強い
本作は基本的に、親指2本だけでプレイできるように設計されているため、誰でも手軽に遊べる音ゲーとなっています。それなのに“歯応えのある音ゲー”と思わせる要因となっているのは何なのか? それが、数あるスマホ向けの音ゲーの中でも独自の要素と言える“スライドノーツ”と、ターンテーブル専用ノーツによって起きる“バックスピン”です。今回はそのうちのひとつ、スライドノーツについて説明します。
スライドノーツは、判定ラインの下に用意されている“スライダー”のつまみを、降ってくるノーツに合わせてスライドさせて重ねることで、コンボをつないでいくというもの。
前述したとおり、本作は親指だけでプレイできるように設計されているのですが、それを踏まえて、以下の写真をご覧ください。
いや、親指2本じゃ足りないじゃん!!! 話が違う!!!!!!!
そうなんです。まさかの3本目の指を要求されるような譜面になっているんです。震えますよね。ちなみにこの譜面の正解は、“スライダーは無視”です。無視。一切触りません。そんなことある?
このスライドノーツ。最初のうちは慣れないので、降ってくるたびに思わず触ってしまって、「あ、これ触ってるとほかのノーツをタップできないじゃん!」となることが多く、そこでコンボがつながらなくなってしまうんですよね。わかります。とてもよくわかりますよ。
でも、安心してください。
慣れます。
最初はぜんぜんうまくいかなかったのですが、少しプレイするうちに、これは無視、これは触る、という判断がつくようになるんです(とりあえず“線がまっすぐ出てるのは無視”ということだけ覚えておけば、だいたい大丈夫です)。
そう、この音ゲー、クセがすごいんです。あまりにもクセが強いので、ほんのちょっと触ってみただけでは「クセ強すぎん?」と思ってしまいがちではあります。『D4DJ Groovy Mix D4U Edition』をプレイした当時の自分は、まさにそうなったひとりでした。
しかし、待ってください。
このクセの向こう側に最高に楽しい音ゲーライフが待っているんです。
クセが強いということは、それだけこのゲームならではの“刺激”、“独自性”があるということ。自分自身、こんなにも夢中になってプレイする音ゲーというのも珍しいというくらいハマってしまったのは、スマホ向け音ゲーで味わったことのなかったこの刺激に触れてしまったからと言えます。この刺激が、やがて自分の成長を感じる要素となっていくのが最高に気持ちいいんです。
自分は、リリース時には難易度NORMALもぜんぜんフルコンボができず、その上の難易度のHARDにいたってはクリアーすらもできなかったのですが、現在はHARDを飛び越えて、EXPERTのフルコンボに挑戦するほどになりました。プレイを続けてわかったことですが、システムのクセは強いものの、ノーツの判定はわりと緩めという絶妙なバランスになっているのも本作の特徴です。
そして、いままでできなかったものができるようになる興奮。つなげられなかったものをつなげられる喜び。目標を達成したときに感じる、「俺SUGEEEEEEEE!!!」という感覚。これらは、何度味わっても最高に気持ちいいんです。
また、本作の魅力はゲームシステムだけではありません。本作は、オリジナル楽曲が強すぎるんです。
オリジナル楽曲が強すぎる
ヤバいです。出会ってしまいました。神曲コンテンツ。『D4DJ』というコンテンツには、Happy Around!、Peaky-P-key、Photon Maiden、Merm4id、燐舞曲、Lyrical Lilyという6つのユニットがあります。
そして、それぞれのユニットにプロデューサーがつき、ユニットごとに系統の異なる楽曲が用意されています。だからこそ、ユニットごとの色がしっかりと出ていて、ひとつひとつの楽曲へのこだわりも感じられます。しかも、それぞれに異なるタイプの楽曲が用意されているので、必ずどこかで自分の好みに合う楽曲に出会えるわけです。
また、自分的には曲やライブ映像、CGアニメーションによるミュージックビデオで魅了された部分が非常に大きく、そこにも大きな沼があったわけですが(D4DJの公式YouTubeチャンネルで公開されているライブ映像は、マジで何時間再生したかわかりません)、もうひとつハマってしまった要素が、物語やユニットと楽曲とのつながりです。これも沼でした。
たとえばPeaky-P-keyというユニットがあります。DJ活動が盛んな陽葉学園(前述のHappy Around!、Peaky-P-key、Photon Maidenのメンバーが通っている学校です)の中でも、すでに絶大な人気を確立しているユニットです。
そんなPeaky-P-keyのメンバーに、それぞれの個性を活かすような依頼が舞い込み、メンバー4人がそれぞれに個々の活動を始めていくことに。ユニットのリーダーであり、ボーカルの山手響子は、各々の活動を尊重すべきとしたものの、メンバーがバラバラに活動することで、少しずつ距離が離れていってしまっているのではないかと感じ、徐々に不安を抱き始め……といった物語が展開するのですが、このストーリーが大団円を迎えたところでゲーム内に追加される楽曲『最頂点Peaky&Peaky!!』が、まさにこの物語をそのまま歌にしたような曲なんですよ!
上記のストーリーを念頭において、以下に引用する『最頂点Peaky&Peaky!!』の歌詞の一部をご覧ください。「わがままひとつだけで壊れる関係じゃない」、「心のままにぶつけ合うからこそ本当の音楽が生まれるんだ そうじゃなきゃ私たちは始まんないから」、「離れていても私たちはひとつ」、「最高の音楽には最高のメンバーが必要なんだから」。はー、なんだこれ。尊すぎか。この曲はメンバー4人全員で歌いつないでいくという点も最高なんですよね。エモの塊。
もちろんこの曲だけではなく、物語とのつながりが強い楽曲はいくつもあります。放送中のテレビアニメ『D4DJ First Mix』で楽曲内のネタが拾われたり、曲が先なのか物語が先なのかがわからないほど、物語とのリンクを感じる曲があったり(そういう曲が多くて毎回衝撃を受ける)、歌詞にもぜひ注目してほしい作品です。
ちなみにこれらの楽曲は、なんとYouTubeのD4DJチャンネルにライブ映像やCGアニメーションのミュージックビデオなどがアップされているので、そちらで聴けたりします。というわけで、ここに特大の沼、用意しときますね。
最頂点Peaky&Peaky!!【Blu-ray付生産限定盤】(Amazon.co.jpで購入)メドレーライブでつながる
さらに本作は“DJ”をテーマにしたゲームということで、“メドレーライブ”という要素があることも見逃せません。本作に収録されている楽曲を4曲自由に選んでセットリストを組むと、ゲーム側で違和感のないように勝手に楽曲をつないでくれて、メドレーで楽しめるという要素です。
これも新たな“刺激”! 好きな曲だけでセットリストを組むもよし、自分なりに気持ちよくつながる曲順を探してみるもよし、曲の歌詞やタイトルのつながりを意識して、そこにストーリーを生み出してみるもよし、セットリストを組むだけでもガッツリ楽しめちゃうんです。
さらに、作ったセットリストはタイトルをつけて保存をしておくことができ、そのセットリストをSNSなどを通じて、ほかのプレイヤーにシェアすることもできちゃいます。自慢のセットリストが完成したら、ぜひシェアをしてみんなに楽しんでもらいましょう。
ちなみに、メドレーライブはひとりで楽しむものだけでなく、4人のプレイヤーが集まって、それぞれが選曲した曲を4曲つないでプレイするマルチプレイのモードも用意されています。
誰がどんな曲を選んでくるか全員の選曲が終わるまでわからないので、偶然同じユニットの曲だけのセットリストが完成して運命を感じたり、「その組み合わせこんなにキレイにつながるの!?」という意外な組み合わせが見つかったりと、ドラマが生まれることが多いので、ついつい続けて遊んでしまう沼がそこにはあります。
メドレーライブでの意外な組み合わせということで、ぜひ観てもらいたいのがこちらの動画。T.M.Revolutionの『HOT LIMIT』と、スーパーや量販店などお店でよく聴くBGM『呼び込み君 No.4』が違和感なくつながっていくのを楽しめます。
ほかにも、ハマるポイントはたくさんあります。それこそ今回あまり語れなかったテレビアニメ! アニメを観ながらDJについての豆知識も得られるし、DJという言葉からはおよそ想像がつかないと思いますが、スポ根的な展開も。
もちろんストーリーだけでなく、ライブシーンなども見どころです。その中でも個人的に気に入っているのが、表情豊かなキャラクターたちです。CGアニメであることを本気で忘れてしまうほどに魅力的に、コロコロと表情が変わるので、ぜひその“顔芸”に注目してもらえれば。
また、ゲーム情報サイトなのにぜんぜん紹介していませんでしたが、収録曲に『魔界村』や『ダライアス』、『アウトラン』など、往年の名作ゲームの楽曲が収録されていたり、『東方プロジェクト』の楽曲が収録されるなど、ゲーム好きにはたまらない収録曲も。しかも、『ストリートファイターII』のメドレー曲などは、波動拳やソニックブームなどのコマンドを、譜面の中で再現していたりと、細かなこだわりに悶えます。
とまあ、ここまでいろいろと語ってまいりましたが、“つなぐ”をテーマにしている作品なだけあって、ゲーム、アニメ、楽曲、ライブ、声優さんなど、沼の入り口がとにかくたくさんあって、それらが全部密接につながっているので、興味を持って何かを調べた瞬間に、一瞬で太ももぐらいまで浸かってしまうコンテンツです。
まだプレイしたことがないという方や、プレイし始めたばかりという方には、以下の動画をオススメします。ひとつはPeaky-P-keyの『Wish You Luck』という楽曲とPhoton Maidenの『A lot of life』という楽曲のミュージックビデオ、そしてテレビアニメ『D4DJ First Mix』のオープニング曲『ぐるぐるDJ TURN!!』の映像です。曲も映像もヤバいです。よすぎる。天才か。CGで表現されたキャラクターの魅力や、楽曲の魅力を感じていただく入口としてオススメです。
そしてもうひとつは松山ダリア役の根岸愛さんによるゲームの解説動画と、犬寄しのぶ役の高木美佑さんによるゲームプレイ&ガチャチャレンジ動画、青柳椿役の加藤里保菜さんによる『カレンデュラ』の難易度HARDフルコンボを目指す動画です。
3人とも音ゲーがお上手で、見ているだけで勉強になるうえに、画面が華やか。最高です。こんなところにも沼は広がっているので、ぜひ興味を持ったら観ていただければ!
声優本人が解説するD4DJ Groovy Mix D4Uプレイ動画 #1[Floor Killer]
【D4DJ】今度こそしのぶをゲットしてフルコン埋めする【グルミク】
【 #グルミク 配信③】目指します⇒『prayer[s]』EXPERTクリア&『カレンデュラ』HARDフルコンボ【 #D4DJ Groovy Mix】
さらに! 2021年1月1日(金)22時から、TOKYO MXとYouTubeのD4DJチャンネルで、“D4DJ TV お正月12時間スペシャル2021”が放送されるそうです! トーク、ライブ映像、DJ TIME特別編、アニメ再配信など、盛りだくさんの内容とのこと。ライブ観れちゃうのやべえ。これは観ないと!
※一部の画像はMV動画をキャプチャーしたものです。