前回(第5回)の日記はこちら

 前回、ついに1年目の稲作が終了し、収穫、稲架掛け、脱穀、籾摺りという工程を経て(すべて、アナログな作業でプレイヤーが行う)、待望の新米が完成した!!! ……とリポートした。

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 ふつうのゲームだったらここで、

 「収穫だ収穫だわーいわーい!! おいしいお米がたくさんできたぞ!!^^ これで食糧事情は万全だわーい!!^^」

 と、諸手を上げて喜ぶところであろう。

 俺も、できることならそうしたかった。

 これでも、シロウトなりに一生懸命がんばって、稲の世話をしてきたからさ!!

 くどいようだがふつうのゲームならば、できるお米はすべて同様の品質で、誰にでも分け隔てなく、同じだけの効果をもたらされる……と考えたいところである。

 しかし……。

 『天穂のサクナヒメ』は、“和風アクションRPG”という仮面を被った、非常に純度が高くてガチでマジな、

 “お米作りシミュレーションゲーム”

 なのであるよ。

 ゆえに、できたお米が、万国共通の同一品質なわけがない。スーパーやお米屋さんに並んでいるような、美しく整ったお米が簡単にできるなんて……決して思わないでいただきたい!!!(誰に言ってんだ)

 ↓この、達成感に満ちたご褒美グラフィックを見たところまでは、平和だった。

2

 「おいしいお米がたくさんできたから、みんな喜んでいるんだね!!^^」

 そう思いたかった。

 でも……。

 現実は、そんなに甘くはない。

 “ガチ”な『天穂のサクナヒメ』というゲームを、ナメてはいけなかったのだ。

恐怖の査定

 上記の美しいグラフィックを堪能した後、始まったのが“お米の評価”であった。

 サラリーマンで言うところの、査定……。

 学生で言うところの通知表を、この段階で突きつけられるのである。

 さっそく、見てみよう……。

 俺が汗水たらして作った、1年目の新米の評価が……↓これだ!!!

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 ……正直、1回目の査定なので、これがどういう評価なのかパッと見では判然としないんだけど……少なくとも、左のグラフに描かれた六角形が、考えうる最小サイズになっていることだけはよくわかる!!!(愕然)

 まさかここにきて、

 「六角形は、小さければ小さいほど優秀ってことだよ^^」

 なんていう、世界の尺度がひっくり返ったような判断にはならないだろう(あたりめーだ)。この……ミジンコのような小さな六角形は、そのまま、

 「オマエの作った米、喰えたもんじゃないんだけど」

 という判定に直結しているのでは!?

 いやでも、さらに詳細が見られるようだぞ。

 六角形こそ小さいけど、もしかしたら何らかの要素でキラリと光るものがあるかもしれん。それがあれば……長所を伸ばして、リアル世界のブランド米のような、ピーキーだけど刺さる人には刺さる米にできるかもしれない!

 というわけで、詳細を見てみよう。

 ↓こんな感じでした。

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 ……正直コレを見ても、何がよくて何が悪いのかサッパリなんですが……。

 いや唯一、雑草と害虫の対処だけはガンバッタ、ってのは理解できるけど。

 詳細は、まだある。

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 なるほどなるほど。稲の育成段階において俺がどのような対応ができたか……ってことを教えてくれているわけか。水嵩とか日照量がどういう意味を成しているのかは、これから何年も米を作り続ければわかるようになっていくかな。

 あ、もう1枚あるぞ。

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 ……ここにおいて、俺が作った米の評価がナゼ低いのか、その最大の原因を見た気がした。

 評価には、こうある。

稲架干し
稲の乾燥度:0%

 ……やっぱりわしの米、ビッショビショのグッシャグシャだったんやぁぁぁぁあああ!!!>< だから、干しの時間が短いって言ったのに!!!(言ってないけど) 乾燥度ゼロって、それもうトコロテンみたいなもんだろぉぉぉおおお!!!><

 この体たらくに、サクナヒメも田右衛門も顔色が冴えなかった。

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 うううううう!!!>< お、俺が不甲斐ないばっかりに!!>< みじめな冬にしてしまって、申し訳ねぇぇえええ!!!><

 この状況、挽回できるのだろうか……?w

 次回に続く!

次回(最終回)の日記はこちら

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大塚角満(おおつか かどまん)

元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。2017年に独立。編集部時代から現在に至るまでゲームエッセイを精力的に執筆し、『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』、『折れてたまるか!』など、多数の著作がある。