Bithell Gamesによる新作『The Solitaire Conspiracy』がPC/Mac向けに日本語対応で配信開始。現在は20%オフの発売記念セールとなっており、Steamでの価格は976円(通常1220円)、Epic Gamesストアでの価格は944円(同1180円)。

ゲームモードは3種類。実写ビデオによるカットシーンも

 本作はスパイ作戦をテーマにしたカードゲーム。トランプのソリティアゲームを題材としつつ、そこにスキル制を導入しているのがポイントだ。

 ゲームにはチュートリアルを兼ねたキャンペーンモードと、タイマーがゼロになるまで解き続けるカウントダウンモード、そして自由なスパイ組織の組み合わせでプレイできるスカーミッシュモードの3種類が存在。キャンペーンモードではミッションの合間に実写ビデオによるストーリーテリングが用意されている。

The Solitaire Conspiracy
演じるのは元海外メディアのIGNの編集者で、現在はプロの配信者になっているグレッグ・ミラー氏。

ハートやクラブの代わりに、異なるスキルを持つスパイ組織が8つ登場

 本作で出てくるカードはハートやクラブの代わりに、スパイ組織ごとに固有のマークを持っていて、すべての札をマークごとに中央の山にA(エース)からK(キング)まで積み直せばクリアー。また場の一番上に出ているカードは自分より大きい数字なら自由に積み直すことができる(例えば7をJに重ねられる。8じゃなくていい)。

 トランプを使う場合と同様、同時に場に出てくるのは最大4組織まで。そしてAのカードが中央に置かれた組織は、J/Q/Kのカードを他の場のカードに積む際に各カードそれぞれ1回ずつスキルが発動するようになる。

The Solitaire Conspiracy
終盤から使えるようになるアルファ・ディビジョンのJを置くと……。(右下)
The Solitaire Conspiracy
下から順番にカードを並び直してくれる。神。

 スキルには「置かれたカードの山をランダムにシャッフルする」とか「置かれた組織の次の必要なカードを呼び出す」といったものがあり、中には「置かれた山を逆順に積み直す」といったソリティア的にあまり発動させたくないスキルも。これらのスキルを利用したり、あるいは発動しないように回避しながら(※)、ソリティアを解いていくのだ。

(※Aが場に出て発動可能になる前に安全な山に追いやってしまうとか、下に何もカードがない山に置くなど)

The Solitaire Conspiracy
厄介なカードの例、ブラッドレガシー。クイーンを右下に置いてみると……。
The Solitaire Conspiracy
下から逆順に積み直す。ソリティア的には大迷惑な能力。どうしても置き換えないと行けない時は、できるだけ被害の少ない形で。

スタイリッシュな演出で手軽に解けるソリティアだが、真の挑戦はタイムアタックにあり

 基本的にはスキルや緩めの積み直しルールのおかげで、かなり気分良くサクサク解けるソリティアとなっており、ルールを理解してる限り、キャンペーンは気分良くクリアーできるだろう。

 しかし、真の挑戦はカウントダウンモードで待っている。キャンペーンモードでは時間をかけて全カードを見ながらスキルを考慮した最善手を打てるが、カウントダウンモードでは「えーと、このカードをこっちに置いたら……あ、やっぱこっちの山の方がいいか」とウダウダやっている暇はない。

 ネガティブな効果を持つカードも後回しにすることなく、「この状況ならこのスキルをここに使ってしまっても被害は少ない」、「このカードを先に処理してからこのスキルを使った方がいい」といった状況判断を高速にやっていかないといけないのだ。

The Solitaire Conspiracy

 というわけで、“ソリティア×スキル”という一発ネタの小規模ゲームだが、間口は広く意外と奥も深くなっている本作。サウンドやサイバーチックなグラフィック演出もいい感じなので、ぜひトライしてみて欲しい。