2020年9月23日~27日までの期間、初のオンラインで開催となった“東京ゲームショウ2020 オンライン”(TGS2020 オンライン)。一般公開日の初日となる24日には、Lightning gamesのタイトル紹介番組が放送された。本記事ではその模様をリポート。

ファミ通.com”東京ゲームショウ2020 オンライン“特設サイト

Lightning gamesとは

 Lightning gamesは中国に拠点を置くゲームパブリッシャーで、さまざまなスタジオの作品を発売しているメーカー。現在は、おもにインディーゲームの発売をワールドワイドに展開している。今回ピックアップして紹介されたのは、“インディーゲームの枠を越えた”とも言われる作品たち。

 放送された映像は、ゲームの紹介をメインとするのではなく、開発者たちがどのようにしてこのゲームに至ったのか? というドキュメンタリー映像に近いものとなっていたので、記事を読んでより興味を持った人は、ぜひ配信もチェックしてみてほしい。

『ハードコア・メカ』

『ハードコア・メカ Nintendo Switch Edition』特設サイト

 Rocket Punch Gamesが開発する『ハードコア・メカ』は、2D型ロボットアクションゲーム。すでにプレイステーション4版、PC版が発売されているが、2020年10月15日には新たにNintendo Switch版がリリースされる。ちなみにプレイステーション4版は、アークシステムワークスとの契約が満了したためすでに配信を終了している。

 『スーパーロボット大戦』のグラフィックで、アクションゲームを目指したのが『ハードコア・メカ』。美麗な2Dグラフィックで、自由にロボットアクションを楽しめるのが特徴。また、パイロットたちの会話劇や、パイロット自体を操作して戦うなどなど、ロボットアニメさながらのストーリー演出も見どころだ。

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 映像ではプロデューサーであり、Rocket Punch GamesのCEOでもあるLouiky Mu氏が登場。Mu氏がゲームの魅力を語りつつ、たった3人で始めたプロジェクトから、クラウドファンディングを始め、スタッフもどんどん集まり、ゲームのリリースに至るまでのサクセスストーリーが語られた。

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映像では開発室の様子が赤裸々に映し出されており、資料用かはたまた趣味か、さまざまなアニメ&ゲームグッズがチラチラ見えたのが印象的。
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完全に黒い三連星
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こちらはクラウドファンディングを開始した際の様子
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テーブルゲーム『ウォーハンマー』のコマ?
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社長のMu氏は『スーパーロボット大戦』が大好き。『マジンガーZ』のロケットパンチから社名を取ったほど。記念撮影もマジンガーZのロケットパンチポーズだ。
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デフォルメされたZガンダムなど

荒野のハーク(HAAK)

 Blingameより発売された『荒野のハーク』(『HAAK』)は、終末の荒地を探索するメトロイドヴァニア(※)要素を取り入れたアクション。

※メトロイドヴァニア:『メトロイド』や『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』のような、探索要素の強い2Dアクションゲームを指す造語。

 こちらはすでにアーリーアクセスではあるがすでに発売済みとなっており、対応ハードはPC。映像ではプログラムリーダーのLyu Mao氏と、BlingameのCEOであるDrek Huang氏、プロデューサーのTutle氏がゲームの特徴を紹介した。

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 『荒野のハーク』がほかのメトロイドヴァニア作品と異なるのは、壁につかまったりワイヤーアクションで攻撃・移動するなどといったその移動方法にある。また、レトロでダークな世界観と、手描きアニメーションで作られた世界観も見どころのひとつだ。

 なお、今後はより長く遊べるようにステージを拡張していくほか、Nintendo Switch版も予定しているとのこと。

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アノー: ミューテーショネム

 Thinking Starsが開発する『ANNO Mutationem(アノー: ミューテーショネム)』は、ドット絵の2Dキャラクターと3Dの背景が融合した、2D+3Dアクションゲーム。サイバーパンクな世界を舞台に、女性主人公のAnnがさまざまな戦いをくり広げる。映像では、ディレクターの小山玲央氏、コミュニティマネージャーのMartho Ghariani氏、アートリーダーのJian Zhang氏、プロデューサーのPingwen Zhang氏が登場し、その魅力を語っていた。

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 本作はサイドビューのスピーディーなアクションもさることながら、場面によっては手前や奥に移動することも可能なのが特徴。これらは探索シーンやパズル要素に使われるもので、アクションシーンは基本的に2D型横スクロールになるとのこと。探索ではアイテムなどを入手することもあり、それらを使用して主人公を強化するなど、RPG要素もあるという。

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 また、大きな特徴なのが“SCP”の要素も取り入れられた、サイバーパンクな世界観ということだ。“SCP”が何なのかというのは、これがまあひとことでは説明し難いのだが、端的に言えば自然や物理法則を無視した存在や場所などを指す、ユーザー参加型の創作物群を指す。

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 映像ではそんな世界観に溶け込む、キュートでセクシーなキャラクターたちを見ることができ、小山氏は「ぜひNPC(※ノンプレイヤーキャラクター)に注目してください」とアピールしていた。

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 本作はプレイステーション4、PCで発売予定で、プレイステーション4版については2020年12月に発売予定。PC版はいまのところ未定だが、本作の公式Twitterでは近々発表と告知されている。

Project Morpheus

 本配信のタイトルは“傑作3選”なわけだが、最後にもう1本サプライズとして、Lightning games自ら開発中というタイトル『Project Morpheus』の存在が明かされた。

 『Project Morpheus』は『バイオハザード』シリーズや『サイコブレイク』シリーズなどの、サバイバルホラーゲームを目指して制作中とのこと。映像では、霧がかったフィールドを進むゲーム画面の様子がチラリと見えた。

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※画像は配信画面をキャプチャーしたものです。