2000年(平成12年)8月11日は、ニンテンドウ64用ソフト『マリオストーリー』が発売された日。本日で発売から20周年を迎えた。
『マリオストーリー』は、任天堂から発売されたRPGで『ペーパーマリオ』シリーズの記念すべき第1作目となっている。ちなみに海外で発売された本作のタイトルはずばりの『Paper Mario(ペーパーマリオ)』。ボタンを押すタイミングで攻撃の威力が変化するバトルや、シリーズでおなじみの技を使ってオブジェクトを破壊するギミックなど、アクション要素が高い。
最大の特徴は、マリオをはじめとする登場キャラクターが紙のように薄っぺらくなっていること。3Dゲームが全盛の時代、しかも3D表現に定評があるニンテンドウ64で、あえて平面キャラクターを全面に押し出してきたのにはゲームファンの誰もが驚かされた。それでいて冒険の舞台は3Dになっているので、2Dと3Dが融合した不思議でオリジナリティーあふれる世界が構築されている。2Dになっているのをより意識させるためか、キャラクターたちが頻繁にクルクル回転する演出が見られるのだが、それが何ともかわいらしくて筆者には印象深く記憶に残っている。
戦闘はシンボルエンカウントのコマンドバトル。エンカウント時に敵を踏んづけたり、ハンマーで叩いたりして先制攻撃すれば、有利な状態で戦いを始められるのはシリーズおなじみのシステム。冒険中には“バッジ”が手に入り、装備することで便利な能力が付与される仕組みになっている。かなり自由なカスタマイズが可能なシステムだったので、自分だけの組み合わせを考えるのが非常に楽しかった。クリボーやノコノコ、ボム兵、テレサなど、いつもは敵として登場するキャラクターを仲間にできる点も本作の魅力のひとつだろう。
また、ステージクリアー時には、ピーチ姫を操作するパートも挿入。ほかの作品では見られないようなピーチ姫の姿を垣間見ることができるのもうれしいところ。筆者的には捕らわれたまま待っているのではなく、それなりにたくましく立ち回ってくれるのが好印象で、個人的にはほかのシリーズより圧倒的にかわいく感じられた。
クイズ大会などのミニゲームもおもしろいので、ピーチ姫パートを楽しみにしていたユーザーも多かったはず。なかでも、グルメヘイホーにケーキ作りをするイベントは、いろいろな意味で人気が高い。ケーキの材料として“洗剤”がしれっと用意してあったので、誰もがついついケーキにぶち込んでみてしまったに違いない。
『マリオストーリー』以降は、『ペーパーマリオ』シリーズとしてニンテンドーゲームキューブやWiiなど数々のハードで続編が発売。さまざまなネタがふんだんに仕込まれたシリーズとして独自の進化を遂げていくことになる。2020年7月17日には、最新作であるNintendo Switch用ソフト『ペーパーマリオ オリガミキング』が発売したばかりだ。
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