2016年のサービス開始以降、世界中の多くのゲームファンを惹きつけている、1対4の非対称のマルチプレイタイトル『Dead by Daylight』。そのパブリッシャーであるBehaviour InteractiveのStudios & Business Development 副社長であるウェイン・メッツァー氏と、アジア地域の責任者である齐城氏(愛称オレンジ氏)へのインタビューをお届けする。

 このインタビューは、オレンジ氏がアジア圏のビジネス・デベロップメントのヘッドに就いたのに合わせて、中国メディア向けに行われたもの。今回、Behaviour Interactiveの提供により、ファミ通.comにて掲載となった。インタビューの内容は、どちらかというとビジネス寄りになっているが、『Dead by Daylight』などについても触れており、極めて興味深い内容に。また、会社の業務内容のことにもかなり言及しており、“Behaviour Interactiveと言えば『Dead by Daylight』!”という認識が強かった記者からしてみれば、「Behaviour Interactiveってこんなことをしている会社なんだ!」という驚きがあった。会社ができてから28年で、受託開発もしているんですよ!

 また、Behaviour Interactiveがアジア圏のビジネス・デベロップメントを設けるのは初めてとのことで、同社のアジア地域に対する注力ぶりがうかかえる。Behaviour Interactiveの今後のアジア戦略にも、注目しながらお読みいただきたいところだ。

ウェイン・メッツァー氏

Behaviour Interactive Studios & Business Development 副社長
ビジネス・デベロップメント部門責任者にして、社外パートナーとのコラボレーションによる全てのゲームの総責任者。ゲーム業界で30年の経験を持ち、あらゆるプラットフォーム向けプロジェクトの管理監督を務めたとのこと。

齐城氏

Behaviour Interactive Head of Business Development, Asia
アジア圏のビジネスデベロップメントのヘッドとして、この4月にBehaviour Interactiveに入社。これまで、中国や韓国の大手パブリッシャーで、数々のプロジェクトを手掛けてきた。

Behaviour Interactiveについて。ベストな独立系ゲームスタジオを目指して

――Behaviour Interactiveに惹かれた理由を教えてください。

ウェイン私は、イギリスで15年以上ビデオゲーム業界の仕事をした後、外の世界に出るときが来たと感じて、まずはチェコで海外での就労を数年経験しました。その後カナダに移住し、カナダでは、仕事を決める前数ヵ月間は、この偉大な国で見聞を広めました。Behaviour Interactiveは、出会った人たちがみんな親切で、会社が安定しており、経営環境が会議より実行を重視していることを知って、迷うことなく入社しました。私はつねに行動するタイプなので、入社してすぐに全力で取り掛かれるのではないかと期待しました。

オレンジ私は3年ほど前に、Behaviour Interactiveのウェインやほかの人たちに出会いました。いっしょに新しい機会を模索しましたが、そのときは残念ながら見つかりませんでした。そのあとも、ゲームイベントなどで何度か顔を合わせたのですが、彼らが新しいことを達成しているのを見るたびに嬉しく感じていました。そのとき彼らは、中国やアジア市場について楽しそうに話をしてくれました。Behaviour Interactiveのみんなはとても仲がよく、情熱とプロ意識に溢れる人たちだと感動していました。いずれこのチームに参加するかもしれないという予感があったわけではなかったのですが、将来機会があって誘われればイエスと言うだろうとは思っていましたね。

――ウェインさんは、Behaviour Interactiveに入社されて10年以上経ちますが、振り返ってみると、どのような日々でしたか?

ウェイン入社以降さまざまな変化がありましたが、継続的に成功している会社では当然のことだと思います。私がもっとも重要だと感じていることをお話するとすれば、それはカルチャーですね。CEOのレミ・ラシーンは、自分のことをチーフ・カルチュアル・オフィサー(CCO)と呼ぶほど、会社のカルチャーを重視しています。会社の“価値観”を確立し、残業(修羅場)を減らし、社員が健全であることを最優先に考えてきました。私は彼のもとで、そのビジョンを実行することに喜びを感じてきました。毎日ワクワクしながらビジネス・デベロップメント、M&A、プロダクト・デベロップメント、社員教育など、さまざまな業務に携わっています。

 入社したころは、いまとは違って、PSPやニンテンドーDSなどのプラットフォーム向け携帯ゲーム開発にフォーカスしたグループを任されていました。その後、最初のモバイル・グループを立ち上げ、9年間かけて育て、学び、流れの早い環境に適応してきました。当初の苦労があったからこそ、Behaviour InteractiveはF2Pモバイルの独立系デベロッパーをリードする存在になれたのだと自負しています。自社バックエンドサービス、分析、ソーシャルゲーミング技術などの土台を築いたことで、日々何百万人ものプレイヤーに問題なくサービスを提供し続けられているのだと考えています。これまでPCゲーム、コンソールゲーム、モバイルゲームの開発を経験してきたお陰で、これらのプラットフォーム向けのこれまでにない大型IPやブランド開発チームを率いることができているのは、とても幸運なことです。

――中国では『Dead by Daylight』をきっかけにBehaviour Interactiveのことを知った人が多いと思いますが、28年という長い歴史を持ったゲーム会社であることはほとんど知られていません。会社の歴史と、いまに至る経緯について教えてください。28年間で得たもっとも大事な教訓は何ですか?

ウェイン28年というのは長いですが、私たちはいまもつねに学び続けています。“北米最大の独立系ゲームスタジオ”と呼ばれると謙虚な気持ちになりますが、私たちが目指しているのはベストな独立系ゲームスタジオです。私たちがすでにそこに到達しているか否かを決めるのは、プレイヤーやファンなのだと思います。

 27年前に他社のIPを開発し始めたときは、ほぼ受託専門の企業でした。Behaviour Interactiveは、これまでにさまざまなプラットフォーム向けに200以上のゲームを手掛けてきましたが、そこから徐々に開発のすべてを任されたり、AAAゲームの共同開発を行うパートナーとして選ばれ、くり返し開発を依頼されるようになりました。

 パートナーのためにゲームを作れるというのはたいへん光栄なことであり、ありがたいと感じています。一方で、自分たちのゲームも作りたいという気持ちはつねにあったので、『Dead by Daylight』の前にもいろいろなゲームを試しました。ただ、成功の度合いはまちまちでした。

 28年間で得たもっとも大事な教訓は、「自社技術への投資をしっかり行う」ということです。“Olympus”というテクノロジー・スイートを構築しましたが、これによってチームを素早くブートストラップしたり、開発とさまざまなプラットフォームでのLive opsを容易に行い、またプレイヤーにとっての正しい決断をするためのデータ収集を容易に統合することができるのです。

オレンジ私は入社間もないのでこの質問にはお答えできませんが、Behaviour Interactiveが持つ価値観は素晴らしく、これまでの成功に大きな役割を果たしたのではないかと考えています。ピックアップすると以下です。

  • 人間的なアプローチをとりながら、ビジネスの原動力となっている。
  • アイディアには創造力を働かせ、実行には統制力を使う。
  • 情熱を持って信念を貫くが、実行するにはバランスが必要。
  • 限界の壁を超える努力を惜しまず、過去の失敗からも学ぶ。

 Behaviour Interactiveでは、創造性と情熱を大切にしつつ、ルールは守って結果を出します。納期、予算に沿って最高のクリエイティブなプロジェクトの開発を進めるよう指導していますが、とにかく修羅場にならないよう努力している。私たちは仕事と生活、イノベーションと実用性、行動と内省などのあいだで、ちょうどよいバランスを見つけようとしているのだと思います。また、全員が結果を出し、個人が成長できる最適な職場環境を作ることが重要です。それが実現できて、ここまでやって来られたのだと思っています。

――Behaviour Interactiveは『Dead by Daylight』によって大きく変化しましたか? このタイトルの成功により、会社の戦略など大きく変わったことはありますか? たとえば、受託開発が減り、自社開発プロジェクトが増加したといったことはありますか?

ウェインもちろん『Dead by Daylight』は、私たちにとって、とても大事なタイトルです。2400万人を超える世界中のプレイヤーがいろいろなプラットフォームで楽しんでくれて、いまも毎月その数を更新し続けているのですから、大事でないわけがありません。『Dead by Daylight』の成功は、これまで以上にオリジナルIPを検討する自由を、私たちにもたらしてくれました。私たちはこれからも、チームメンバーが持つ創造的野心から生まれる要求に応えるため、リソースを増やして成長していくつもりです。

 これは北米に限ったことではありません。『Dead by Daylight』は、多くの企業がそうなりたいと願う、真にサービスとしてのゲームを提供する会社になることについて、多くを学ぶことができたゲームでもあります。

 将来的には、複数のオリジナルヒット作品を有する、独立系デベロッパーをリードする存在になりたいと思っています。とはいえ、委託業務プロジェクトを減らす予定はありません。反対に、このビジネスも拡張したいです。スタジオのグループはつねにこの会社の基礎となってきました。28年の努力を通じて受託開発の分野をリードするところにまで到達できましたので、これまで培ってきた名声を維持できる努力を今後も続けていきます。

オレンジ委託業務ビジネスは、私たちが世界でもっとも著名なブランドの大型プロジェクトに参加する素晴らしい機会を提供してくれます。開発チームにより多くの機会とオプションを提供してくれるんです。そしてもっとも重要なのは、とくにAAAゲームに求められる高い基準をクリアーするためのさまざまな挑戦にワクワク感を持って取り組んでいることですね。

『Dead by Daylight』では、ただいま最新チャプター“サイレントヒル”が配信中。
『Dead by Daylight』公式サイト

モバイル市場について。ゲームを楽しく、ユーザーに広く受け入れられるものにする

――Behaviour Interactiveは『ゲーム・オブ・スローンズ Beyond the Wall』と『Dead by Daylight Mobile』というふたつのタイトルでモバイルゲーム市場に大きな歩みを踏み出したように見えます。社内ではモバイルゲームが重要なビジネスになっているのですか?

ウェインモバイルはとても重要なビジネスです。3月に『ゲーム・オブ・スローンズ Beyond the Wall』を、そして翌4月には『Dead by Daylight Mobile』をローンチしましたが(※)、両タイトルとも非常に好調です。前者はApp Store、Google Play、Huawei AppGalleryでフィーチャーされ、Behaviour Interactiveのほかのモバイルゲーム同様、優秀な成績を収めています。また、後者は欧米ローンチ後48時間で100万ダウンロードを果たし、今後もほかの国や地域でリリースしていく中で、さらに上を目指したいと思っています。

 とはいえ、Behaviour Interactiveは、モバイル・ファーストでもモバイル・オンリーな会社でもありません。私たちのもうひとつの強みは、PCやコンソールゲームの開発であり、これを一層堅固なものにするために、さらにプロジェクトを進めていく予定です。

 また、ARやストリーミングといった新しいプラットフォーム・テクノロジーにも注目しています。社内ではつねにこうしたエキサイティングなプラットフォームを検討、実験していますよ。

※『Dead by Daylight Mobile』の国内での配信日は未発表。

オレンジウェインが述べたとおり、私たちはPCやコンソールゲームの開発を熟知しており、モバイルでも成功しています。これは、ビジネス・デベロップメント部門にとって、新たなパートナーを見つけるにあたり、多くの機会がもたらされるので、とても素晴らしいことです。もちろん、モバイルゲームの人気が高いアジア圏のパートナーとモバイルでの新たな機会についても話し合うつもりです。

iOSとAndroid向けに配信中の『ゲーム・オブ・スローンズ Beyond the Wall』もBehaviour Interactiveのタイトル。
App Storeでダウンロード
Google Playでダウンロード

――現在進行中のプロジェクト数をコンソール、PC、モバイルの順に教えてください。また、その規模はどれくらいになりますか?

ウェインライブゲームを除き、つねに8〜10のプロジェクトが進行しています。チームの規模は、15人から100人プラスですね。今後多くのハイクオリティーゲームが出てくるので、期待してください。

――『ゲーム・オブ・スローンズ Beyond the Wall』と『Dead by Daylight Mobile』というふたつのモバイルゲームの共通点は、有名なIPがベースになっていることです。今日のモバイルゲーム市場では、これまで以上に成功が難しくなっています。現在の既存IPを使う戦略は、モバイルゲームビジネスをさらに押し進めるために、今後も続けていきますか?

ウェインそれは中心となる戦略ではありませんが、著名なIPを使えば宣伝になることは確かですね。しかし、最終的には真に魅力的なゲームが勝利します。大型IPをベースにした新しいゲームもオリジナルゲームも作りたいですが、すべてはそこに可能性があるかどうかだです。私たちは高度なサービスプロバイダとしての経験を持ち、世界有数ブランドとの関係を築いてきましたので、多くのコネクションに恵まれています。そういった意味で、IPベースのゲームが作りやすくなっているのは確かです。

 なお、Behaviour Interactiveには、ビジネス・ソリューションズという部門がありまして、ゲーム業界以外の顧客のデジタル化をサポートするサービスを提供しているということも知っていただきたいことになります。ビデオゲームの3Dビジュアル、エンゲージメント/ゲーミフィケーション・ツール、データ・ビジュアリゼーションを使って、ゲーム業界以外の著名ブランドの手助けし、強力な関係を構築していますよ。

オレンジこの分野ではアジア圏で多くの機会や可能性があると思っています。多くのアジア企業が欧米市場に参入したいと考えているにも関わらず、欧米のIPを取得するのが非常に難しい場合があるるんです。コネクションをたくさん持ち、すでに欧米IP所有会社のあいだで評価を得ている弊社のようなところと組めば、素晴らしい機会が生まれる可能性があります。アジアのパートナーとぜひ話をしたいと考えています。

――モバイルゲーミング市場は全世界で日々競争が激しくなっていますが、その中でどのように自社ゲームに注目を集めて成功させるつもりですか?

ウェインあるゲームが金銭的に成功するかどうかを予測するのは難しいです。私たちがフォーカスしているのは、ゲームが楽しいもので、しかも技術的にも組織的にも実行可能であることを保証できるようにすることです。

 Behaviour Interactiveの名前がついたものは、高い評価を受けなければならないと考えています。過去5年間に私たちが手掛けたモバイルゲームはすべて、プレイヤーから4.5+または5の評価を受けています。

 私たちは、まずはゲームを楽しいもの、そしてユーザーに広く受け入れられるものにするという原則を忘れずにゲームを作っています。4.5+の評価とはゲームが人々に楽しまれているという意味であり、やがて口コミで友人や家族に広がっていくといことです。これは、市場で注目され続ける要因になるのです。そこからさらにマーケティングやPRを使ってより多くの人に情報を届けることができます。

 ゲームを楽しく、ユーザーに広く受け入れられるものにするという原則を貫くもうひとつの利点は、ストアやプラットフォームと非常によい関係が確立できることです。Behaviour Interactiveのゲームを見れば、すぐに高品質と可能性を見出してもらえるのです。こうしたことすべてが、今日の市場での私たちのゲームの成功に繋がっています。

ゲーム開発に関して。限界の壁を超える努力をし、失敗から学ぶことが大切

――ゲーム開発はプラットフォーム、デバイスによって違いがあります。あらゆるプラットフォーム向けのゲームを開発してきた会社として、リソースと人材をどのように管理しているのか、教えてください。また、どのようにして業界のさまざまなパートナーとよい関係を築いてきたのですか?

ウェインモントリオールという、才能あるゲームデベロッパーが多く集まる地域で仕事をしているので、その点はとても恵まれています。モントリオールは学校だけでなく、Behaviour Interactiveを含む多くのゲーム会社があり、長年優れた人材を輩出しているので助かっています。私たちは経験が豊富で結果を出せる自発的な人に絞って採用しており、いわゆる“管理”は必要ありません。もちろん、さまざまなトレーニングやツールなどを提供することで、全社員が継続的に成長し、自分のスキルを好きなだけ引き上げる機会を確保しています。

 外部パートナーと仕事をする場合は、質と透明性に注意を払っています。また、予測可能なプランにも重点を置いています。不正確になりかねない単純な推測ではなく、全容を示すやりかたが望ましいですね。もっとも重要なのは、私たち自身が自分たちを外注だとは考えず、またパートナーも私たちを外注として扱わず、彼らの自社チームに付属する柔軟なチームとして扱うことですね。

オレンジ新しい機会については先に進む前に注意深く検討します。クライアントと当社、双方の価値を高めるプロジェクトだけを請け負う感じですね。ウェインが述べた通り、Behaviour Interactiveではテクノロジーに大きな投資をしているので、その結果そのテクノロジーを求めて依頼を受ける場合もあります。

――開発の哲学は? とくにモバイルゲームのプロジェクトをリリースするか中止するかを決める判断基準などはあるのですか これまでに中止したプロジェクトがあればその数と理由を教えてください。

ウェインすべての自社開発ゲームについては、その進捗状態や可能性など、さまざまな側面をモニターし、追跡するプロセスがあります。最高水準に満たないのであれば、怯まずプロジェクトを中止します。中止となった場合は、チームメンバーがやってきた何ヵ月にも及ぶ仕事をきちんと認識します。失敗から何かを学び、次回はもっとよい仕事ができるようにすることが大切です。そして、限界の壁を超える努力をしつつ、失敗から学ぶことこそが、私たちの価値観のひとつだと思っています。

 オリジナルタイトルについては、必ず成功する計算式というのはありませんが、成功率を上げるためにできることはあります。当社のテクノロジー・スイートを使えば、新しいゲームを素早く作って試すことができます。

 クライアントが行うプロジェクトに関しては、先方独自のプロセスがあるので、それに従います。

アジア圏と将来の計画について。アジアのパブリッシャーと話を進めている

――オレンジさんは新しいアジア圏のビジネス・デベロップメント部門ヘッドに就任されました。Behaviour Interactiveでアジア圏のビジネスを拡張するためのポジションが作られたのは初めてだと聞きました。アジア圏に関して、どのようなプランを持っていますか?

ウェインここ数年間、私はチームとともにアジア圏の状況を調査し、地元の需要を理解するために現地に何度も足を運びました。アジア圏には未開拓の可能性があることを認識したので、さらに深く掘り下げるべきだと考えています。私たちにとって雇用の機会が多くあるかどうかはわかりませんが、活気溢れるエコシステムをよく知って、私たちに何ができるかを検討すべきだと思っています。取引を急いでいるわけではありませんが、早くいろいろな人に出会い、新しい友人を作りたいです。

オレンジ最初の1年間はアジア圏のすべてのパートナー候補とよい関係を確立したいです。
存在感を示せるようになるまでには時間がかかりますが、つねに努力していかなくてはなりません。いまはアジア圏の企業とビジネスにはいくつかの可能性があると考えています。

●パブリッシング:ふたつの新しいモバイルゲームについて、アジア圏のパブリッシャーと話し合いを進めています。ひとつはライトなファンタジー・ユニバースが舞台の万人向けモバイルビルダー・リソースマネージメント・ゲームです。もうひとつは、ソーシャル・プレイ、コンペティション、キャラクター・コレクションにフォーカスしたモバイル・ゴルフゲームです。将来は新しいPC・コンソールタイトルについてもアジア圏のパートナーを探すことを考えています。

●プロジェクトの資金調達:異なるプラットフォーム向けのオリジナルゲームのコンセプトを保有しており、これらのファンディング及びパブリッシングについて、いくつかのアジア企業と話をしています。

●サービス・共同開発:開発全体、共同開発、移植作業+++(あるプラットフォーム向けにゲームを作る+ゲーム経験を向上させる+品質を上げる)の必要があれば援助できます。また、前述したように欧米でビジネスを拡張したいアジア企業にとって、当社は理想のパートナーになれます。特定のIPを入手して共同開発を行うなど、ぜひ検討したいと思っています。

●ビジネスソリューション:ウェインが述べたように、ゲーム業界以外の企業にもデジタル化のための各種サービスを提供しているので、援助できると思っています。

――オレンジさんがBehaviour Interactiveの社員にふさわしいと考えた理由は?

ウェインオレンジは業界でゲームデザイナー、プロジェクトマネージャー、ビジネス・デベロップメント、投資などさまざまな仕事を経験してきているので、話し合いの場でつねに双方の求めていることを理解できます。欧米企業のアジア進出も援助したことがあるだけでなく、欧米におけるアジア企業の存在を強化した経験もあります。経験豊富で、先を見て積極的に動ける彼のような人材を見つけられて幸運でした。

――アジア企業と仕事をする上でやりやすいところを教えてください。逆に難しいところは?

ウェイン時差、言語、文化など難しいところはたくさんあります。

 ですが、異なる背景を持ち、異なる仕事のやりかたをしている人たちからいろいろなことが学べるのは素晴らしいことです。中国人の友人の鋭い市場洞察には感心します。韓国の友人の仕事に対するプロ意識の高さは素晴らしいと思います。また、日本では非常に優れた職人技を持った優秀な開発者がたくさんいます。ほかにもたくさんありますが、やりやすいところと難しいところの両方を学び続けることで、ともに新しい冒険ができるのは素晴らしいことです。

オレンジコミュニケーションをうまく管理しながら不利なものを有利なものに変えていくところに難しさを感じます。たとえば時差は最初は大きな障害に思えますが、会話とミーティングを簡潔で効率のよいものにできれば24時間、前進できるということでもあります。また、文化の違いが誤解に繋がることもある反面、違う視点が生まれるのでクリエイティブな業界ではメリットにもなります。誰もが市場で自分のゲームを長く維持したいと願っていると思いますが、やりかたはたくさんありますよね。欧米ではプレミアム+GaaSの話をしますが、アジアでは純粋なフリーミアムモデルのほうがなじみがあったりします。お互いから学べることはたくさんあって、いっしょに仕事をしない理由はないと思っています。