“遊べるセガ・アーケードミニ筐体”の“アストロシティミニ”が2020年12月発売!!

 ゲームセンターのビデオゲーム筐体と言えば、あなたはどの筐体を思い浮かべるだろうか? 世代によっても異なるかもしれないが、長らくゲームファンでいる人、とくにセガファンの人であれば、真っ先に思い浮かべるのは“アストロシティ”だろう。

 セガトイズはセガグループ設立60周年プロジェクトのひとつとして、そんなアストロシティをミニサイズ化。たくさんのアーケードゲームを収録し、モニターとコントロールパネルを搭載した筐体でそのままプレイもできるという“アストロシティミニ”を発表した。

 また、収録予定の36タイトルのうち10タイトルが第1弾として発表されており、そちらもアストロシティとセットの代名詞と言える3D格闘ゲームの元祖『バーチャファイター』から、『ファンタジーゾーン』など欠かせない定番を押さえつつ、『ゴールデンアックス デスアダーの復讐』や『ダークエッジ』など、まさかのタイトルも!

 というわけで、そんなセガファン大興奮な“アストロシティミニ”について、本プロジェクトの立案者であるセガトイズの下川智氏、同じくセガトイズで現在中心となってプロジェクトを進めている青地優一氏にインタビューさせていただいた。

 “アストロシティミニ”の各部の作りや、気になるレバーやボタンの感触、さらに収録タイトルについてのあれこれなど、こだわりのポイントや気になるポイントについて、たっぷりお聞きしてみた。

※なお、当日は“アストロシティミニ”の試作品を見せていただきつつインタビューしたが、まだゲームプレイはできなかったため、タイトルの動作やプレイ感覚には今回は触れていないので、ご了承いただきたい。

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下川智(写真左)

セガトイズ
企画本部プロダクト企画部
シニアスペシャリスト

青地優一(写真右)

セガトイズ
ハイターゲット企画開発部
シニアスペシャリスト

【商品概要】
商品名:アストロシティミニ
商品サイズ:幅130×高170×奥170mm
価格:12800 円[税抜]
収録ゲームタイトル数:36タイトル
同梱物:本体、電源用USB ケーブル、HDMI ケーブル、取扱説明書
発売予定日:2020年12月予定
発売元:セガトイズ
販売元:セガ

全36タイトルのうち、第1弾としてで公開された10タイトル

バーチャファイター(1993年導入/格闘/最大2人プレイ)
世界初の3D 格闘ゲーム。世界中から集まったあらゆる格闘家が己の肉体だけで死闘をくり広げる。“世界格闘トーナメント”での優勝を目指せ!!

ファンタジーゾーン(1986年導入/シューティング/最大2人交互プレイ)
セガを代表する横スクロールシューティング。奪われたコインを取り返し、オパオパの機能アップパーツを購入。正体不明の敵の陰謀を打ち砕け!

ゴールデンアックス(1989年導入/アクション/最大2人プレイ)
剣と魔法のファンタジー・アクション決定版。家族を奪った因縁の敵“魔人デス=アダ―”を倒すべく三人の主人公が今立ち上がる。

ゴールデンアックス デスアダーの復讐(1992年導入/アクション/最大2人プレイ)
ゴールデンアックスシリーズ最高傑作。ルート分岐搭載で異なるステージをプレイ可能。迫りくる悪者達を剣と魔法で倒し再び世界に平和を取り戻せるか。

エイリアンストーム(1990年導入/アクション/最大2人プレイ)
爽快アクションゲーム。地球に襲来した凶悪な宇宙人を倒すため、エイリアンバスターズが街中を駆け抜ける!

エイリアンシンドローム(1987年導入/アクション/最大2人プレイ)
ホラーテイストアクションシューティングゲーム。エイリアンに侵略され、迷路となった宇宙船や宇宙基地を舞台に、囚われた16 人の仲間を救出して脱出だ。

コラムスII(1990 年導入/パズル/最大2 人プレイ)
落ちものパズルゲーム第2 作。宝石をタテ・ヨコ・ナナメに3つ以上並べてつぎつぎと消していこう。宝石を消してステージクリアとなる『フラッシュコラムス』や、ふたり対戦モードの『対戦コラムス』が遊べる。

タントアール(1993年導入/パーティ/最大2人プレイ)
パズル&アクション・パーティーゲームの決定版。ミニゲームは16 種類、デコボコ探偵と脱獄した囚人を追いつめろ!!

ダークエッジ(1993年導入/格闘/最大2人プレイ)
超3次元アクションを戦い抜く6人のバトリスト伝説。人間の未来を取り戻せ、希望のために戦え!

獣王記(1988年導入/アクション/最大2人プレイ)
スピリットボールを取ってパワーアップ! 女神アテナを救うべく獣人となり、魔人に特殊攻撃を叩き込め。

“アストロシティミニ”企画の発端は約2年前から。オリジナルサウンドにHiro師匠、PVナレーションは光吉猛修氏が担当!

“アストロシティミニ”プロジェクトの立案者であるセガトイズの下川智氏(写真左)。現在、中心となってプロジェクト進めている青地優一氏(写真右)

――セガグループ設立60周年プロジェクトのひとつとして登場する“アストロシティミニ”ですが、こちらはセガではなくセガトイズさんが手掛ける製品なんですよね。まずは企画の経緯を教えていただけますでしょうか?

下川“アストロシティミニ”の企画について私が最初に考えたのは、もう2年前ほど前のことなんですよ。

 私も青地も、もともとはセガトイズではなくセガ入社なんです。私が1990年で、青地が1993年ですね。私はゲームが好きで大学生のころはゲームセンターに通い詰めていました。まだ風営法の適用前でゲームセンターが24時間営業だったころですが、いろんなゲームをプレイしました。

 中でも、いちばん最初にハマったのが『フリッキー』だったのですが、「このゲームはどこが作ったんだろう?」と、初めてゲーム会社というものを意識して。それがセガだったんですね。その後も『青春スキャンダル』や『忍者プリンセス』などセガのゲームをプレイして、セガに入社したいと思うようになって、実際に入社したんです。

――セガのゲームでゲーム会社を意識するようになり、そのままセガへ。生粋のセガ人ですね(笑)。

下川そこから時を経て、いまはセガトイズに在籍していますが、「あのころのアーケードの熱狂をもう一度蘇らせたい」という思いがあって、それでこの企画を2年前から考え始めたというわけなんです。

 昨年からは、現在プロジェクトの中心になっている青地が加わってくれました。その後、私は今年の2月にこのプロジェクトを手掛けるハイターゲット部署から異動することになったので、いまは青地が引き継いでくれています。私は他部署ながらも、これまでの流れもあって手伝っているという感じですね。

 当社は玩具メーカーですが、中でも電子玩具が得意分野でして、じつは“メガドライブミニ”や先日に発表された“ゲームギアミクロ”もお手伝いしておりますし、もとセガでアーケードゲームが好きな私たちと、当社の生産・開発であれば、いい製品ができるのではないかと考えて企画したところです。

――若いころにもっとも好きだった原点へと立ち返っての企画ということですね?

下川そうですね。

――ちなみにハイターゲット部署というのはどういう部署でしょう?

青地当社はトイメーカーで、基本は子ども向け製品なのですが、ハイターゲットは大人をターゲットとした製品を展開する部署ですね。私は過去に当社から発売した『グランドピアニスト』や『ホームジュークボックス』などを手掛けています。

――なるほど。私も『ホームジュークボックス』を買いました。『グランドピアニスト』は欲しかったけど、高価で手が届かず……。“アストロシティミニ”はまさにそういう大人に向けた製品ですね。

青地そうですね。大人の方にわかってもらえる……むしろ、大人にしかわからないこだわりを発揮していきたいという製品です(笑)。

――セガトイズが発売し、セガより販売されるということですが、開発についてのセガグループでの協力態勢というのはどのようになっているのでしょう?

下川マーケティングもプロモーションも営業もライセンスも、ほぼ関わるすべてで、セガにご協力いただいています。

 オリジナルのサウンドはHiro師匠に新規楽曲を作っていただきましたし、今後“アストロシティミニ”のPVを公開していくのですが、そのナレーションにはセガの“日本一歌のうまいサラリーマン”こと光吉猛修さんが担当しています。じつは私は光吉さんと同期なのですが、いっしょにお仕事するのは『レンタヒーロー』以来なんですよ(笑)。

――なんと(笑)。

青地それに、収録タイトルの版権まわりの監修や、権利元で許諾をいただく先の会社さんを紹介して繋いでもらったりなどしていただいています。80年代、90年代のアーケードタイトルに関わった人もセガにはたくさんいらっしゃるので、そうしたセガのアーケード部門の人にも製品を見ていただいて、収録ソフトについてご意見をお聞きしたりもしています。

各部ディテールを再現できる1/6スケールの筐体。コンパネは操作性と感触再現を重視して業務用パーツのハーフサイズに

――ミニ化するアーケード筐体は、「アストロシティにしよう!」とすぐに決まったのですか?

下川いえ、迷いましたね。なにしろセガのビデオゲーム筐体と言えば、エアロシティ、ブラストシティ、ほかにもたくさんありますし、遡ればテーブル筐体もありますよね。みなさんそれぞれに思い入れがあると思うのですが、“もっともセガの象徴的なビデオゲーム筐体は何か”を考えたときには、やはりアストロシティだなとなりました。もっとも生産され流通していた筐体で、とくに『バーチャファイター』の大ヒットとセットで印象が強いですよね。

青地やっぱり、アストロシティはフォルムが美しいですよね。1世代前のエアロシティは金属だったので四角くて重かったですが、アストロシティは樹脂で作られているので曲面もキレイにできています。デザイン性として革命的な筐体だったと思います。

――すべてのビデオゲーム筐体の中でも知名度がもっとも高いのではと思えますね。“アストロシティミニ”はもちろんミニサイズなわけですが、サイズ感などはどのようにまとめていったのでしょう?

青地本物の筐体に対して約1/6スケールになっています。玩具としてちょうどいいサイズかつ、プレイ時の操作性も考えてという大きさですね。細かなディテールもしっかり表現できるサイズになっていますので、実際の筐体にあった裏側の作りなどもしっかり再現できています。

 アストロシティは底面にコロがついていて移動させるときは傾けて運ぶのですが、そのための手を入れる窪みもあります。内部の熱気を逃がすためのベンチレーター(換気装置)もあります。

 筐体上部のイルミネーションもしっかり光りますし、その背面には実際の筐体だと蛍光灯を交換するためのメンテナンスアーチがあるのですが、開閉こそはしませんが形は再現しています。“アストロシティミニ”ではLEDで光らせるので交換の必要はないんですけどね。

 こうした細かなディテールをしっかり再現するという点でも、筐体は実物の約1/6というスケールにまとまっていきました。

“アストロシティミニ”は本物の筐体の約1/6スケールで、幅130×高170×奥170mm。重量は約600g前後になる予定とのこと。
筐体上部のイルミネーションも本物同様に点灯!

――なるほど。1レバーに6ボタン(1P/2Pボタンも入れると8ボタン)のコントロールパネル部分は筐体に対してサイズ感が異なっていますよね。

青地筐体サイズが約1/6なのに対して、レバーやボタンは本物のアーケードパーツの約1/2、56%の大きさにしています。小さくても操作しやすい限界としてデフォルメしています。

――制作の当初からコンパネはこれぐらいのサイズで考えていたのですか?

青地一次試作のときはもう少し小さめでした。ただ、やはり操作性がきびしかったですし、小さいと使えるボタンスイッチなども限られてくるので、押下感を再現できないんですよね。操作性や感触を重視してちゃんと再現するために逆算していくと、コンパネはこれぐらいの大きさになりました。

――操作感が気になるのですが、触らせていただいていいですか?

青地どうぞ。

――(レバーとボタンを触りながら)あ、これは……! 大きさこそ違いますが、感触はまさにそのものというか。ボタンやレバーボールの素材はABSですか?

青地そうです。アーケードの業務用パーツと同じ素材で作っています。

――ボタントップのわずかな膨らみやフチの丸みもそのものですし、押下したときのストロークや、ボタンが戻るときの反発感もすごく本物に近いですね。

青地シューティングゲームなどでボタンを連打することもありますが、そういう連打したときの感覚などもしっかり再現できるようにこだわっています。

――1P/2Pスタートっぽい黄色い小さいボタンはさすがにカチッとした押下感で、これはタクトスイッチですかね。

青地そこはそうですね。

――(レバーをいろんな方向に動かしつつ)レバーの感触も非常に業務用パーツに近いですね。レバーボールはボタン同様にABSで感触が同じですし、レバーガイドが四角で、ちゃんと上下左右4つスイッチで入力されていますね。

青地それにレバー軸も業務用パーツ同様に金属製にしています。レバーボールも軸を回すと本物と同じように取れるんですよ。

――そこもちゃんと業務用パーツ同様に作っているんですね! と言っても、このレバーはシャフトカバーが付いているから、軸の金属が見えないし、レバーボールも外れないですけど(笑)。見えないところまでちゃんと再現しているんですね。

青地そうなんです(笑)。

――レバー軸の長さはそこそこ長めになっているので、ちゃんと倒したときのストロークもありますし、カチカチとした入力スイッチの感触もとても近くて、見た目以上に業務用パーツの感触ですね。これらをすべてオリジナルのパーツで実現しているのですか?

青地そうです。この大きさで流用できるものはないので、すべてオリジナルです。

――このコンパネの下部分には、レバーやボタンのスイッチが下まで入っている?

青地入っていますね。この部分はメイン基板とは別でレバーやボタンの基板があって、基板に直付けでレバーやボタンのスイッチを入れています。そうした構造なので、本物の業務用パーツ同様にコンパネ部にそこそこの深さが必要でした。

――なるほどー。それにしてもこのサイズのオリジナルパーツを使っての感触再現度の高さはすごいですね。わずかに硬めで“メンテのよい筐体でプレイする新品のボタン!”という感じがしますね(笑)。

青地(笑)。まさにそうで、くたびれたレバーやボタンでプレイしていた思い出のなかの記憶と比較すると、ちょっと硬めではあるのですが、新品の業務用パーツの硬さに近いと思います。

セガグループ各社から意見や要望が集まってこだわりの仕上がりに

“メガドライブミニ”と並べてみた。

――筐体の作りについてよりお聞きしたいのですが、セガの人からもいろいろとディテールへの指摘や要望が入ったのでしょうか?

青地これまでにたくさんいただいてきています。この企画にご協力いただいている人数は述べ人数だとかなりの数ですよ。みんなおじさんなのですが(苦笑)。

――まぁ、90年代前半を知っている人が基本ですしね(笑)。何か指摘や要望でこんなことを言われたなーっと思い出せるものはありますか?

青地モニターの左右にある縦長のパーツの“傾斜と丸み”の作りですね。当時のアストロシティの設計に関わられていた方に、今回の3D図面を見ていただいたところ、「この3次曲面はアストロシティ特有のものでものすごく重要なので、なんとか再現をお願いします」とお話されて。手直しをしたんです。

――恐ろしいこだわりが……。

青地アストロシティのモニター横の作りは、クルマで言うところのAピラーが丸くなって球面に近づいているような、非常に独特な形状なんですよね。何がすごいって、1990年ごろはまだ3D CADなんてないのに、こうした凝った設計をセガはしていて、しかも筐体の樹脂成形もリム成形という当時の最先端な手法で作っているんです。最先端の塊ですよね。

――まさに当時アーケードゲームで破竹の勢いのセガの技術が結集された筐体だったわけですね。

青地そうなんです。今回“アストロシティミニ”を作るにあたって、そうしたお話もセガグループ内の人にたくさん教わりました。今回ほんとうにたくさんの方にご協力いただいているんですよ。

アストロシティの特徴とも言える3次曲面。モニターの枠が実際は丸く見えるようになっている。

――なるほど、セガ特有のこだわりが今回も発揮されていると。こちらに搭載しているモニターの仕様はどのようになっているのでしょう?

青地約4インチで、解像度は800×480、1600万色(24ビット)になります。

――モニター比率は見る限り16:9のものですよね。

青地そうですね。ただプレイ中はゲームのオリジナル比率で表示します。

――モニター横置きになっているので、収録ソフトは縦モニター系のゲームはないのかな……みたいに邪推するところもありますが。

青地それは……まだ秘密です!

ディスプレイは約4インチ、解像度800×480、1600万色(24ビット)。16:9比率の横置き状態だ。

――わかりました(笑)。スピーカーはどのような仕様でしょう。

青地小型のスピーカーではありますが、本物の筐体と同様にステレオにしてあります。

――なんと。2箇所にスピーカー穴があるだけでモノラルかなと思っていたのですが、しっかりステレオなんですか(笑)。

青地これだけ距離が近いので、ステレオ効果があるかどうかは微妙かもしれませんが(苦笑)。もちろん背面にはイヤフォンジャックがありますので、ヘッドフォンやスピーカーでもお楽しみいただけますね。

――HDMIでの画面出力時はどのような仕様でしょうか。

青地“メガドライブミニ”と同様で720pになります。

――電源供給も“メガドライブミニ”同様にUSBケーブルですね。USB Micro-Bですが、アーケードゲームを満足に動作させるクロックで動作させるとなると、より多く電力供給できるUSB Type-Cが必要になるのかなと思っていたのですが。

青地今回は大丈夫ですね。USB Micro-Bで安定動作できます。

背面には、電源スイッチ、HDMI端子、USB端子×2、ステレオミニジャック、USB Micro-B(給電用)を備えている。

気になる外付けコントローラーやプレイバリューを高めるオプションは?

筆者持参の“figma バーチャファイター 結城晶 2Pカラーver.”を並べて立たせてみた。

――ふたつあるUSB端子は別売りでコントロールパッドを用意されるということで、その接続用ですよね。どんなものになるのか気になりますね。

青地残念ながら今回はまだ詳細はお話できないんです。ですが、コントロールパッドは本体と同時発売予定です。

“アストロシティミニ”別売りコントロールパッド。
※デザインは監修中につき変更になる場合があります。

――なるほど。やはり“アストロシティミニ”としてアーケードタイトルを収録するわけですし、パッドだけではなくUSB接続の大きなアーケードスティックも使いたいところですが……?

青地そちらも、今回はまだお話できないんです、すいません。もちろん我々もそこは重々承知していますので……。できれば発売を楽しみしていただけるユーザーの皆様も、SNSなどに要望をいただきつつ、続報をお待ちいただければと思います。

――うむむ、わかりました。ほかにもたとえばディスプレイ時により楽しめるような、筐体下部のコインシューター部を再現できる組み合わせのパーツですとか、ゲーセン椅子とか。そういったものを別売りするような予定はどうでしょうか?

青地そちらも我々も欲しいですので、ぜひセガ公式Twitterに要望をいただけますと、後押しになりますので。ぜひ応援をお願いします。

――ものすごい要望がたくさん届いてしまいそうですが(笑)。とにかく、いろいろ欲しくなりますよね。たとえば、両替機! セガの光る看板も! “アストロシティミニ”とスケールが合うバーチャキャラのフィギュアも!

青地ぜひ要望を送ってください(笑)。

持参したものパート2の“NEOGEO mini ドッキングBank”と組み合わせて、より筐体風にしてみたところ。ちょっと長さがあわないので、やはり専用のアストロシティ下部のパーツを発売してもらいたいところだ。
“figma バーチャファイター”ではご覧のようにスケールがあわない。ここはぜひとも“アストロシティミニ”に合うスケールでセガの著名キャラフィギュアを発売していただかないと困ってしまうだろう?

収録タイトルされるゲームは“アストロシティが稼動していたころのタイトル”を中心にピックアップした36作!

――収録タイトルについてお伺いいたします。今回は“全36タイトルのうち、まずは10タイトルを公開”ということですね。収録タイトルはそもそもどのような考えで決められたのでしょうか?

※今回公開された10タイトル(カッコ内はリリース年と基板)

  • バーチャファイター (1993年、基板:MODEL1)
  • ファンタジーゾーン(1986年、基板:システム16)
  • ゴールデンアックス(1989年、基板:システム16)
  • ゴールデンアックス デスアダーの復讐(1992年、基板:システム32)
  • エイリアンストーム(1990年、基板:システム18)
  • エイリアンシンドローム(1987年、基板:システム16)
  • コラムスII(1990年、基板:Cボード)
  • タントアール(1993年、基板:C2ボード)
  • ダークエッジ(1993年、基板:システム32)
  • 獣王記(1988年、基板:システム16)

青地冒頭に下川が「あのころの熱狂をもう一度蘇らせたい」と話しましたが、収録タイトルについても、“アストロシティが稼動していた時代に多くの人が遊んだタイトル”を多数収録したい、それを凝縮して卓上に置いて遊べるようにしたい、ということが根底ですね。ですので、まずは『バーチャファイター』があり、それ以前の人気タイトルを中心に収録しようというものになります。

下川そこに“多彩なジャンルを入れたほうがいい”というものがありますね。いまはまだ言えないタイトルがたくさんありますが、いろんなジャンルのゲームを収録予定なので、多くの人に楽しんでもらえたらいいなと思います。

――今回発表されているタイトルの中では、『ゴールデンアックスデスアダーの復讐』や『ダークエッジ』が、移植されたことがないタイトルで目玉と言えると思います。こちらを入れた理由というのはどのようなものでしょうか?

下川どちらも貴重なタイトルで、セガファンのみなさんに喜んで反応していただけるタイトルだと思います。先ほども収録タイトルは『バーチャファイター』を軸に前後のタイトルを選んでいると話しましたが、『バーチャファイター』がポリゴン世代初期の代表的なひとつなのに対して、その直前にあったシステム32のタイトルとして『ゴールデンアックス デスアダーの復讐』や『ダークエッジ』を入れたいと考えたんです。

――なるほど。ドット絵のシステム基板の流れからポリゴンのMODEL1に切り替わるときのタイトルを両方とも入れているというわけですね。

青地そうなんです。

1992年にセガがリリースした『ゴールデンアックス デスアダーの復讐』。メガドライブ用の『ゴールデンアックスII』とは異なる、『ゴールデンアックス』のアーケードでの続編。これまでに家庭用ゲーム機などに移植されておらず、レアなタイトルとなっている。
1993年にセガがリリースした格闘ゲーム『ダークエッジ』。3D格闘ゲーム『バーチャファイター』がリリースされる約1年前に登場しており、スプライト表示を拡大縮小させている疑似3Dとなっている。こちらも家庭用ゲーム機等に移植されていない。

――収録タイトルはどういう流れで、誰が……というと変ですが、どの部署で決めているのでしょう? セガトイズ側のみなさんで決めている?

下川企画を私がひとりで考えていたころは、私なりの収録タイトルをバーッと決めていたんですよね。そこに青地が加わってくれたときに、またふたりであれもこれもと自由に考えていました。ただ、そこから本格的にプロダクトが進んできてからは、セガトイズ内だけではなく、セガと相談をしていくことにわけで、そうするとセガでアーケード事業に関わっているみなさまの想い入れや考えをお聞きすることになるわけです(笑)。

 いろいろなお話を聞いて、「それならこちらのタイトルのほうがいいのでは?」というような助言もいただいて。私たちセガトイズ側が作った案を、セガの方々といっしょに練り込んでいった、という感じですね。

――なるほど。ちなみに下川さんと青地さんで自由に考えたときは、何タイトルぐらいピックアップしていたんですか?

青地ふたりで考えたときは64タイトルぐらいあったんですよ(笑)。特殊基板の『トランキライザーガン』や『ヘッドオン』も入れていて、「そもそもアストロシティ世代じゃないですよ(笑)」とか言っていました(笑)。

――(笑)。

青地さすがに『トランキライザーガン』は1980年、『ヘッドオン』は1979年のゲームで、基板を入手しての監修が難しいし、さすがにアストロシティ世代を軸にするには古すぎるのではということで、外れていきました。

――やはりアストロシティ稼動前後ということで、ある程度収録タイトルの世代幅を決めているんですね。何年から何年ぐらいまでを想定されているのでしょう?

青地アーケードゲームは85年~90年ぐらいの格闘ゲームブーム前と、90年~95年ぐらいは格闘ゲームが流行って『バーチャファイター』が登場してプリント倶楽部なんかも出てきた。その時代までに遊べたゲームあたりを考えています。対象年齢としては40代~50代ですね。

――なるほど。今回発表している10タイトルの基板だけでもかなりの種類で、言うなればさまざまなハードのゲームを収録しているようなものですし、収録タイトルの移植、動作の検証や監修にかなり苦労されているのではないでしょうか?

下川まさにそうですね。元基板との検証を重ねているのですが、苦労しています。収録されているゲームのうちいくつかは当時に作っていた開発者の方がいまもいらっしゃいますし、繋げてもらえているので、その方々に今回移植しているものを見ていただいています。

――今回はまず10タイトルが明かされましたが、今後に収録タイトルを発表していく流れはどのようになるのでしょう? “メガドライブミニ”だと10タイトルずつ何回かにわけて発表していきましたが。

青地詳しいところはお話できないのですが、順次、発売に向けて公開していきたいというところですね。

――たとえば、つぎは夏の暑いうちには……とか?

下川楽しみにしてお待ちください(笑)。

――わかりました。続報を楽しみにしております。本日はありがとうございました。