Xbox One、PC用ソフト『Bleeding Edge』が、2020年3月24日に日本マイクロソフトより配信を開始した。本作は、オンライン上で4vs4のチームに分かれて戦うサードパーソンアクションだ。登場するファイターは、どれもクセの強いキャラクターたちばかりで、各ファイターはそれぞれが所有するオリジナリティー溢れる武器で戦闘に身を投じることになる。本作を手掛けるのは、『ディーエムシー デビルメイクライ』を開発したことで知られるNinja Theoryだ。

 ここでは、同作の配信を記念して、開発クリエイターからコメントをいただくことができたので、以下にご紹介しよう。インタビューは、クリエイティブ・ディレクター ラニ・タッカー氏とシニアデザイナー ジェラード・プーン氏によるゲームデザイン&ゲームプレイ、戦闘パートと、プリンシパル アニメーター ワーウィック・メロウ氏とリード アーティスト アーロン・マケリゴット氏によるアート、アニメーション、キャラクターデザインパート、そしてシニアサウンドデザイナー ダニエラ・ガラント氏による音楽、サウンド、音声デザインパートの3つに分かれている。

ラニ・タッカー氏 (Rahni Tucker)

Ninja Theory
クリエイティブ・ディレクター

ジェラード・プーン氏 (Gerald Poon)

Ninja Theory
シニアデザイナー

ワーウィック・メロウ氏 (Warwick Mellow)

Ninja Theory
プリンシパル アニメーター

アーロン・マケリゴット氏(Aaron McElligott)

Ninja Theory
リード アーティスト

ダニエラ・ガラント氏(Daniele Galante)

Ninja Theory
シニアサウンドデザイナー

“三人称視点での戦闘をもとにした、競技性の高い多人数型ゲーム”を作る!

ラニ・タッカー氏
ジェラード・プーン氏

――相当とんがったタイトルですが、開発にあたってのコンセプトをお教えください。

ラニ『Bleeding Edge』の基本的なコンセプトは、私がとくに情熱を注いできたふたつの要素の組み合わせとなります。ひとつめは、三人称視点での戦闘です。私自身、Ninja Theory社で以前『ディーエムシー デビルメイクライ』の戦闘システムを担当しました。ふたつめは、自宅でよく遊ぶ、競技性の高い多人数型のオンラインゲームにすること。このふたつを起点として、Ninja Theory社の専売特許である軽快なアクションと私の個人的な趣向を組み合わせられないかと考えたことが始まりでした。この組み合わせをコンセプトにしたゲームはこれまでに存在していなかったことも、開発する動機になりました。
 また、ゲームのアートスタイルについて、リードデザイナーと私がこれまで受けてきたインスピレーションの影響が随所に表れています。後程、彼自身からもう少し詳しい話が出て来るのでここでは省略しますが、いくつかのアニメやコミック作品から強い影響を受けています。

――ゲームデザインでもっとも注力したポイントは?

ラニ本作を開発するにあたって、チームで決めた大原則があります。それは、“三人称視点での戦闘をもとにした、競技性の高い多人数型ゲーム”を作ることです。それ以外の要素については、自由に決めていくことにしていました。そのため、『Bleeding Edge』が現在の形になるまでには多くの検証を重ね、最適解が見えてくるまでアイデアを競わせ続けました。戦闘システムに関してとくに気を付けた点は、攻撃をする側と受ける側のバランスです。攻撃しているプレイヤーとしては、コンボを繋げ、キャラクターの特性を生かした動きを行うことで爽快感を得られるようにデザインし、逆に攻撃を受けているプレイヤーには間隙を縫って反撃を行うチャンスを用意しています。プログラムが相手のソロプレイでは、何連続でコンボを叩きこもうと攻撃を受ける側に負担はありませんが、プレイヤー相手では勝手が違いますからね。『Bleeding Edge』で攻め手と受け手にとってちょうどいいバランスを見つけることは、我々にとって大きな挑戦でした。

――ラニさんは前作では『ディーエムシー デビルメイクライ』ではコンバット担当とのことですが、同作のアクションは、どのような形で『Bleeding Edge』に昇華されたのですか?

ラニおっしゃる通り、『ディーエムシー デビルメイクライ』のアクションは、多くの点で『Bleeding Edge』のアクションに昇華されています! とくに、戦闘システムの作りに共通点を感じていただけると思っています。キャラクターの動作や音響、視覚効果、コントローラーの振動機能やヒットストップの発生をひとつのボタンにうまく集約し、ボタンを押したときに気持ちいいゲームプレイに繋がるようなデザインは、『ディーエムシー デビルメイクライ』で長い時間をかけて研究していたものです。『Bleeding Edge』では、同様の体験ができるように力を尽くしています。

――今後のアップデートの予定などをお教えください。キャラクターの追加などは予定していますか?

ジェラード『Bleeding Edge』は、直近で言えば3月13日に2度目のβテストが開始され、24日に正式にローンチされます。今後のスケジュールについて、現状ではお伝えできることが限られてしまいますが、正式なローンチのタイミングで新しいマップ“Landslide”が登場する予定です。また、ローンチから3~4週目には“Mekko”という名前で開発が進んでいるキャラクターがロスターに加わることになっています。『Bleeding Edge』は、引き続き開発が行われる予定であるため、この先多くのマップやキャラクターが追加されることになるでしょう。目指しているのは、プレイヤーと開発チームの双方が求めるゲームです。
 1度目のβテスト終了後に強く希望されていた要素として、ランクモードの実装があります。こちらについては、すでに検討されています。ランクモードはもとから今後の展開における選択肢のひとつでしたが、プレイヤーの意思を受け、優先的に対応することを決定しています。これから先も、『Bleeding Edge』にはこのような流れでコンテンツが加えられていく予定です。

『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』や『AKIRA』などから影響を受けた

ワーウィック・メロウ氏
アーロン・マケリゴット氏

――キャラクターデザインがとても斬新ですが、どのようなコンセプトのもと創造されたのですか? 相当とんがったデザインなので、受け入れられないのでは……との不安はありませんでしたか?

アーロンキャラクターデザインを決めるにあたって、アニメに大きな影響を受けています。それと同時に、キャラクターには本当に存在していてもおかしくないような、プレイヤーや我々開発チームが『Bleeding Edge』の世界に迷い込んでも違和感を覚えないような、世界観を含めたリアルな面も追求しました。キャラクターごとに見受けられる改造された人体は、本人の興味や情熱を反映させているので、ぜひ注目してみてください。

ワーウィック『Bleeding Edge』のキャラクターの風変わりなビジュアルは開発が後半に差し掛かってから定まってきたように記憶しています。開発が始まった当初、キャラクターは可能な限り現実に則した姿にするという話だったのですが、実際にゲームをプレイしてみると、リアルなビジュアルのままでは目指したゲームを実現するのは難しいのではないか、と行き詰まってしまいました。そこで、ビジュアルやキャラクターのシルエットを徐々に過激なものにデザインし直していったのですが、そうすることで段々とゲームが分かりやすくなり、目指しているものに近づけていることに気づきました。そういった過程を経たことが、キャラクターの現在の見た目に大きく関わっています。

――とくにお気に入りのキャラクターと、その理由を教えてください。

ワーウィックプレイして楽しいのは、やはりButtercupですね。じつは彼女は、このゲームで最初に完成したキャラクターのひとりなのです。役割がタンクというのも、試合開始時から相手に突撃して、戦闘に参加し続けたい武闘派の私と相性がバッチリに思えます。加えて、彼女が疑似的なバイクに変身できる点もとても小気味のよい特徴で、これまで見たことのないギミックであるとも言えます。Buttercupは両手に巨大な丸ノコを持っていて、その両方を重ねてひとつの車輪とし、マップ上を疾駆するのですが、これがまた爽快です。いつかバイクに跨って疾走したいというのが私の夢のひとつでもあるので、彼女としてプレイすることを通して夢が叶った気持ちになります。

アーロン私の場合、人となりが好きなキャラクターと、試合に出したいという意味で好きなキャラクターが別々にいます。人物として好きなのは、ワーウィックと共同でデザインしたButtercupです。開発が始まって当初、全体のデザインのコンセプトなどもまだ定まっていなかった中から彼女が生まれたのですが、彼女の存在が軸となってチームのデザインの方向性が収束し始めました。そういった理由で、Buttercupには特別な思いを持っています。つぎに、試合に出したいのはEl Bastardoですかね。彼は本来とても柔弱な性格をしているのですが、試合中は意地汚く、容赦なく戦うことに貫徹していて、彼を操作しているときの私はふだんとは違う考えかたになっているのが分かります。El Bastardoとして心ない、しぶとい戦闘機械のように戦いに身を投じるのは、とても好きです。

――そのほかアート全般で注力したポイントを教えてください。

アーロン『Bleeding Edge』開発初期から関わっているメンバーを見ると、このゲームがテンポのよい、表現力豊かなものになることは当初からイメージできていました。戦闘システムはラニが手掛け、ワーウィックが手作業ですべてのモーションを打ち込むという、非常に緻密なアニメーションの作成を進めていたため、ゲームの開発が進むたびに必要なビジュアルが少しずつ見えて来ました。この辺りで、まずは『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』や『AKIRA』といった作品から得られるものはないか、と模索が始まりました。これらの作品は当初、『Bleeding Edge』のビジュアルに多大な影響を与えていたのですが、開発のある段階でゲームの世界観とのずれが生まれて来ていることに気づいたのです。両作品がシリアスで、ダークな未来が舞台であるのに対して『Bleeding Edge』はもう少しお気楽で、元気のある未来を目指すようになっていたため、つぎはその方向性にかなう着想を必要としていました。
 そこでつぎに目を向けたのが、『鉄コン筋クリート』という作品でした。この作品の世界観は、筆舌に尽くしがたい美しさでした。路地裏に入れば、街にはびこる暴力性が見えてくるのですが、それでもこの物語の舞台はさんさんと輝く太陽や真っ青な空、しましま柄に塗られた建物、あちこちに描かれている落書きなど、とても色彩に富んだ描かれかたをしているのです。この作品の美術を研究し、そこから発想を得ることで、それまでの『Bleeding Edge』のビジュアルが大きく変化し、現在の形を取るようになりました。

ワーウィックそうですね。キャラクターのモーションを作るときにも、アニメに影響を受けた流れがありました。アニメは戦闘を描くとき、もっとも映える媒体だと思っています。たとえば、『AKIRA』や『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』の戦闘シーンは目を見張るデキですが、この2作品以外にもキャラクターの全体像や動きが分かりやすく、ゲームでも十分に通用する戦闘を見られるアニメ作品はあります。そういった作品を私のチームではフレーム単位でつぶさに調べていて、『Bleeding Edge』でも参考にできるものがあれば取り入れていました。もちろん、日本のアニメだけでなく、マーベルコミックスなどの美麗なポージングも参考にしました。私自身、アメリカン・コミックスの大ファンなので。こういった要素をうまく盛り込んでいくことで、表現力豊かで試合中でも判別のしやすいキャラクターを作り上げました。

――アニメーションで注力したポイントをお教えください。

ワーウィック『Bleeding Edge』のようなゲームにおいてとくに大事なのが、ゲームの性質に対してキャラクターの動きの法則や感じかたの方向性を一致させることです。『Bleeding Edge』の場合、アニメーションの大原則として、キャラクターに触れて実際にキャラクターとして遊んだとき、直感的に操作してもおもしろく、楽しめるものを目指しました。攻撃を相手にヒットさせたときはとても気持ちがいい作りになっています。ゲームの性質に合わせたものを追求していくことでキャラクターのアニメーションが作りあげられていったのですが、最終形に辿り着くまでにはさまざまな技法やコツを学ぶ必要がありました。それらを学ぶために参考にしたのは、古典的な格闘ゲームでした。
 もちろん、過去のNinja Theory社のタイトルの戦闘システムについては、今作でも戦闘を担当しているラニがクリエイティブディレクターとして手掛けたものがあります。『ディーエムシー デビルメイクライ』がそうですが、その知見に加え、日本の古典的な格闘ゲームの質のよいモーションを大いに参考にしました。各キャラクターが誰にとっても分かりやすい動きをし、逆に待機しているときでも表現豊かな振る舞いをさせるように心がけることで、プレイヤー自身がキャラクター本人となって試合に参加しているように感じられるよう、真にキャラクターを体現できるようにアニメーションを作りあげました。

ワーウィック開発を進めていく中で、「これだ!」と感じた瞬間は、やはりButtercupを完成させた後バイクに変身させ、マップのあちこちを走らせたりさまざまな動きをさせていたときでした。その瞬間まで、チームでさまざまなビジュアルのスタイルやキャラクターデザインなどを試していたのですが、皆が完成したButtercupを操作していると、つぎつぎとアイデアが浮かんで来ているようでした。あのとき、『Bleeding Edge』の開発に必要な何かをしっかりと掴み取れた気がしました。チーム内であれやこれを試したいという声と、新しいキャラクターのアイデアが飛び交い始め、この瞬間がこの作品のスタート地点になるのだと、皆が認識したのです。
 そこから先はButtercupを軸に開発が進み、新しいキャラクターが生まれる度に彼女と『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の集合写真のように並べて見比べていました。果たしてButtercupと新しく生み出されたキャラクターは意思疎通ができるだろうか、同じ世界に住む者どうしに見えるだろうか、などの点を検証し続けました。そういった経緯で、彼女の存在は『Bleeding Edge』の開発にとって重要な役割を担っていました。

固定観念の殻を破るために

ダニエラ・ガラント氏

――本作を作るにあたって、サウンド面でもっとも注力したポイントを教えてください。

ダニエラもともとひとりプレイ用のゲームを専門としてきた背景もあり、『Bleeding Edge』のようなゲームに適した音響デザイン、そしてミキシングを行うのはチームの皆にとってまったく新しい挑戦でした。音響において最初に大きな目標としたのが、プレイヤーの体験をできるだけ補助するような音作りでした。この点が、本作でとくに気を使った点のひとつになります。ひとりでプレイするようなゲームでは、プレイヤーの操作しているゲームの中のキャラクターの体験としてあらゆる要素をデザインするのですが、本作はゲーム体験そのものを中心に据えたデザインをすることになりました。従来のひとりプレイ用のサウンドデザイン、いわばキャラクターに向けたデザインからプレイヤーに向けたデザインに焦点を直した形になります。その結果、『Bleeding Edge』の音響は効果音から最終的なミキシングまで、プレイヤーのゲーム体験を下支えするという一貫した思想で作成されたのです。当然、キャラクターたちの音には個別に特色を与えています。加えて、それぞれのアビリティを発動させたときの音にも、ベースの音から枝分かれした個性を持たせています。そのため、アビリティが発動したとき、プレイヤーが画面から目を逸らしていたとしても、音に注意を払っていなかったとしても、何がどこで発動しているのか、認識できるような仕上がりになっています。『Bleeding Edge』のようなゲームでは、ひとたび戦闘が始まってしまえばプレイヤーはひとつの混み合ったエリアでプレイをすることになるため、それだけ個別の音が認識できるということが大事になってくるのです。
 『Bleeding Edge』をプレイする際、差し迫った脅威を正しく理解する際にも音響は手を貸してくれるようになっています。プレイヤーキャラに攻撃を行っている敵の音は、まだ攻撃して来ていない敵よりも優先的な扱いをミキシングの際に受けるように設定しました。この処理は距離を問わず適用されます。なぜなら、近距離にいてもまだ何もして来ていない敵と、遠距離にいて攻撃をして来ている敵のふたりだと、後者の優先度を高めることでその時点での脅威レベルを明確にできるからです。味方よりも敵、ただの敵よりも攻撃して来ている敵、といった風に優先順位を指定してあるのですが、例外として味方の回復アビリティには非常に高い優先度を与えています。ここぞというときの回復は、キャラクターの生死を決めるだけの重要性があるという経緯から、このような優先度になりました。
 本作の音響はプレイヤーの役に立ち、上達のコツを教えてくれるようにデザインされています。また、音楽はゲーム内の雰囲気を演出するために最適化されています。

――サウンド面のクリエイティブにあたって、参考にした音楽はありますか?

ダニエラ多数の音楽を参考にしました。チームとして『Bleeding Edge』の音楽に込めたかったのは、キャラクターたちがどのようにしてこの場所にたどり着いたのかという物語性です。本作のキャラクターたちは、肉体のいたる所に多様な改造を施しているのですが、それぞれひとつひとつの改造を行った経緯までも音楽で表現できないかと考え、本当にさまざまなジャンルの音楽を聴き込みました。作曲の際、おもに参考にしたのはエレクトロニックミュージックというジャンルですが、著名なアーティストで言えばDJ ShadowやKid Koalaなどの古典的な方々や、現代ならNoisiaの本作の音楽への影響は色濃いですね。ヒップホップやファンクも、そういったジャンルが好きなラニの影響で取り込んだ要素がいくつもあります。ほかにはロックでしょうか。これらのジャンルをメインに据え、ブレイクビーツのようにコラージュとして編曲しつつ、さらにそのほかのジャンルからの着想も盛り込んでいくことで、『Bleeding Edge』のユニークな音楽は完成しました。βテストでは非常に好意的なフィードバックと、もっと聴きたいという声が多数届きましたよ。

――音声デザインで心がけた点をお教えください。

ダニエラ声はキャラクターに魂を吹き込むことができる重要な要素のひとつです。好きになれるキャラクターかどうかも、声が決まる時点ですべて決定づけられていると思っています。とくに、『Bleeding Edge』の場合、ビジュアルの時点ですでにとても個性的なキャラクターが揃っていることから、キャラクターの声はますます重要視されていました。そのため、声を選ぶ際もありきたりな役作りで終わらせるのではなく、ビジュアルを受け止め、声を通してキャラクターの深みや魅力をさらに引き出す必要がありました。キャラクターの声を探す際には、複数の声優をオーディションに招待し、キャラクターの性格や、カギとなるセリフを伝えたうえで親和性を確かめたのですが、適性のある声を見つけた後もさらに指導を重ねることで、求められているキャラクターのイメージにしっかりと一致した声へと徐々に変貌させていきました。
 また、音声デザインでチームの方針としたのが、固定観念の殻を破るということでした。たとえば、Makutuのような大柄なマオリの男性には、ガラガラして深みのある声を期待する人が多いでしょう。しかし、彼に与えられたのは、期待されていたものの真逆とも言える高い声と、純朴でスッキリした優しい性格でした。そうした声と性格を与えることで、Makutuは皆の固定観念から抜け出し、より興味を引く存在へと変わったのです。とくに男性キャラクターに該当する話ですが、個性を際立たせるためには既存の考えに囚われすぎないことが、模造品と目を引くキャラクターの分け目になるのだと考えています。つまり、ちょっとした変化を加えることで、おもしろくて熱中できるキャラクターが生まれるということです。

――本作のサウンド全般で、とくに聴いてほしいポイントは?

ダニエラ『Bleeding Edge』の音響には期待していただけると思います。ですが、こういったジャンルのゲームのサウンドは能動的にというよりは、これまでも、そしてこれからも受動的に楽しむものなのだと認識しています。ゲームのサウンドが話題に上がるときは、得てして何か問題があるときというのが相場なので、逆に話題に上がらないことこそが万事うまくいっている証拠とも言えます。ゲームのみならず、映画でものサウンドの立ち位置は似ていますね。もちろん、サウンドトラックなどは別です。目指したのは、まったく同じ実力の8人のプレイヤーが4対4の形式で、それぞれスピーカー側とヘッドホン側で分かれてプレイしたとき、よりサウンドに没入できるヘッドホン側が勝つための、豊かな情報量です。