2019年10月16日、ライアットゲームズはPC用オンライン対戦ゲーム『リーグ・オブ・レジェンド』(『LoL』)のサービス10周年を記念して、特別放送“Riot Pls”を実施した。
配信終了後に届いたプレスリリースの内容も合わせて、新作ゲームやプロジェクトをおさらい。
10周年を記念して大量の新作情報を投入
『LoL』開発チームのJoe Tung氏がプレイヤーへの感謝の言葉を述べた後、最初に発表されたのは『LoL』のプレゼントについて。
2019年10月17日から10日間、毎日『LoL』ログイン時にアイコンなどのギフトが贈られる。対象は配信開始前に作られたすべてアカウント。
プレイヤーによって品ぞろえが異なる“ユアショップ”が復活。今回はレジェンダリースキンが出る可能性もあるそうだ。
また、移動スピードアップやクールタイム短縮によって激しすぎる戦いが楽しめるモード“URF(ウルトラ・ラピッド・ファイア)”も、10月29日から11月9日まで再登場。4年ぶりに全チャンピオンを選択可能だ。
『LoL』はこれまでに何度もチャリティーに寄付を行っている。その多くはチャンピオンスキンの売り上げがベース。つまり、コミュニティーの力だ。
今後も社会貢献を続けるため、非営利団体“The Riot Games Social Impact Fund(ライアットゲームズ ソーシャルインパクトファンド)”を創設の発表。2019年度末に“秩序の光カルマ”スキンが発売され、その全収益はチャリティーに使われる。
さらに、段階的にアラビア語に対応することが発表された。日本人プレイヤーにとってはあまり関係のない話だが、プレイヤーが増えるのなら喜ばしい限りだ。
続いて、プレシーズンの変更点について。11月10日より新要素“エレメントの目覚め”がリリース(パブリックβ環境には10月22日に実装)。エレメンタルドレイクが倒されるとマップが変化するほか、エレメントが最大までスタックすると強力な効果が得られるという。
インファーナルドレイク
壁を破壊して茂みを燃やす
マウンテンドレイク
新しい地形を作り出す
オーシャンドレイク
茂みを広げてハニーフルーツを多く出現させる
クラウドドレイク
小道を移動速度がアップする風のトンネルに変化させる
試合の終盤に出現するエルダードラゴンのバフも強化。燃焼ダメージの効果はそのままに、一定以下のHPの敵を一撃で倒せるようになる。
マップの基本構造にも手が入る。トップとボトムにくぼみが追加され、ブルーバフ付近には茂みが追加。奇襲に活用できそうだ。
新チャンピオンとして、サポートマークスマンの“セナ”が発表された。10月29日にパブリックβ環境に、11月10日に本番環境に実装される予定だ。
彼女は既存チャンピオンであるルシアンの妻。かつての戦いでスレッシュのランタンに魂が囚われたが、公開されたムービーでは脱出に成功。最愛のパートナーと共闘する様子が描かれていた。
人気モード“チーム・ファイト・タクティクス(TFT)”ではシーズン制を導入。年に数回、チャンピオンやオリジン、クラス、アイテムの総入れ替えが行われる。
最初のシーズンは本日から3週間後にスタート(10月23日にパブリックβ環境に実装予定)。ベータ版をプレイした人には戦績に応じた報酬が配布され、ラダーがリセットされる。
さらに、TFTがiOS・Android向けアプリとしてリリースされることが発表された。
『TFT mobile』は2020年初頭のリリースを目指し、2019年12月には数回のβテストを実施予定。PC版とのクロスプレイにも対応する。
モバイル版TFTの発表に続き、モバイル版&コンシューマー版『LoL』も開発中であると明かされた。タイトルは『リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト』。
対戦人数は5対5。戦略性はそのままに、1試合あたりの時間は15~20分に短縮。デュアルスティックなどで操作しやすいように調整されている。
PC版『LoL』の移植ではなく、完全にイチから開発していることによるメリットもあるという。手持ちのチャンピオンやスキンの3Dモデルを鑑賞できるモードもあるようだ。
2019年末から一部地域でαテスト、βテストを実施。2020年末にはほぼ全地域・全プラットフォームでプレイできる予定だ。日本でプレイできるタイミングは明かされなかったが、Google Playで事前登録は可能となっている。
『リーグ・オブ・レジェンドeSportsマネージャー』という、少々変わり種のタイトルも発表された。eスポーツのチームをマネジメントするゲームだ。
プレイヤーはマネージャーとなって選手との契約などを行いながら、トップのチームを目指す。eスポーツのビジネスエコシステム拡大を目的としてデザインされており、本作から得られた収益をこのゲームに登場するプロチームと共有することで、持続的に活動できるよう投資していくという。
最初にLeague of Legends Pro League(LPL)地域で2020年にリリースされ、その後にほかの地域に拡大していく予定。
ライアットゲームズは10年に渡って『LoL』を作ってきたメーカーだ。だが、当然さまざまなゲームを作りたい欲求はあった。
クリエイターたちが自身が好きなゲームジャンルを語る。その中で、開発中タイトルのプレイ動画がつぎつぎと映し出された。
『Project F(プロジェクト F)』は開発のごく初期段階にあるタイトル。
開発スタッフが「自分でルーンテラ(『LoL』の舞台)の世界を冒険できたら楽しいのではないか?」と発言していることから、『LoL』のスピンオフ作品であると推測される。
画面の見る限り、アクションゲームのようにも、ハクスラ系RPGのようにも、MMORPGのようにも受け取れるが、詳細は明かされなかった。
対戦ゲームの世界大会“EVO 2019”で電撃発表された『Project L(プロジェクト L)』は、『LoL』のキャラクターが戦う格闘ゲームだ。ライアットゲームズがオフィシャルに情報を出すのは今回が初。
ダリウス、アーリ、ジンクス、カタリナといったチャンピオンが登場し、いくつか技をくり出す様子が公開されたが、まだまだ開発初期段階とのこと。
ゲーム制作とは|Riot Pls: 10周年記念版
完全新作の『Project A』は近未来の地球を舞台にしたタクティカルシューター(FPS)。リリース時期や対応ハードなどは未定だが、2020年には何らかの新情報を発表できる予定。
放送内では個性的なキャラクターのスキルを駆使して戦う映像が公開。いわゆる低pingや飛び出し有利、チートへの対策など、試合の公平性を保つため、あらゆる手段を講じるという。
Project A: ライアットゲームズ タクティカルシューター|Riot Pls: 10周年記念版
『レジェンド・オブ・ルーンテラ』は『LoL』を題材にしたデジタルカードゲーム。PC、iOS、Andoroidに対応し、2020年初頭にはPC版のβテストを実施予定。
『LoL』のチャンピオンがカードになるほか、ルーンテラの各地域から新キャラクターも登場する。カードはすべて無料で入手可能。ランダムなカードパックにお金を払うことなく、自分のほしいカードを手に入れる方法が用意されているという。
最後に、“ルーンテラの物語を現実に持ち込む方法”として、アニメシリーズ『Arcane』が公開された。2020年内のリリースが予定されている。
とあるチャンピオンふたりの始まりと、そのふたりを引き裂く力がテーマらしいが、映像内にはチャンピオンの姿そのものは確認できなかった。過去の物語が描かれるのかもしれない。
Riot Pls ハイライト|Riot Pls: 10周年記念版
※画像は配信番組をキャプチャーしたものです。