先週よりSteamほかでアーリーアクセス版が配信されているローグライクアクション『Noita』を紹介しよう。プラットフォームはPCで、価格は1840円。日本語にも対応している。
本作は、魔法使いが自動生成ダンジョンへと潜っていく、ドット絵横視点のローグライクなダンジョン探索アクションゲーム。ダンジョンの奥深くでより強力な魔法の杖を手に入れ、時には要素を組み替えて性能を変化させながら、さらに深部を目指していく。
ドット単位の魔法物理シミュレーション
と、ここまでの説明ならそう珍しくもないかもしれないが、本作の真価はここから。その特徴は、独自の“Falling Everything engine”によって実現された、ドット単位の魔法物理シミュレーションにある。
例えば壁面にランタンがぶらさがっていて、その下に木の床があるとしよう。魔法でランタンを撃てば床に転がり、火が木に燃え移る。そのさらに下に氷があれば溶けるし、酸によるガスが近くに充満していれば爆発する。
その燃え広がる様子や溶けていく様子、爆発の影響などがドット単位のシミュレーションで描写されるので、連鎖反応などが起こるとパーティクル(粒子)が飛び散りまくって美しい。
マップ内には爆発物などが転がっていたり、酸をはじめとするさまざまな物質が池を作っていたり貯蔵してあったりと、誰かが“仕掛ける”のを待っている。
もちろんプレイヤーが魔法の杖の能力を駆使して環境を味方につけることもできるし、クリーチャーが何かの拍子に起爆する事も多い。死んだらやり直しのローグライクな作りとの相性は抜群だ。新たな環境にたどり着いたり、新たな魔法の能力を手に入れたら、どんどん積極的に試していこう。
アーリーアクセスだが核の部分は既に十分楽しめる
本作はアーリーアクセス版ということで、まだすべてのコンテンツが実装されているわけではないし、リスタート時にゲーム本体が毎回再起動されるようなラフな作りの箇所もあったりするが、ゲームの核となる部分はすでに出来上がっていて十分に楽しめる。
マウス&キーボード操作以外にPCゲームコントローラーにも対応しているし、ダークなサウンドなども秀逸。アーリーアクセス版とはいえそれなりのお値段なのだが、動画などを見て怪しくも美しい魔法物理表現に惹かれた人は、トライしてもそう間違いのない出来になっていると思う。