2019年9月12日~15日(12日、13日はビジネスデイ)千葉県・幕張メッセにて開催中の東京ゲームショウ2019。その会期に合わせて、『Dead by Daylight』を開発するBehaviour Interactiveのヘッド・オブ・パートナーシップ、マシュー・コート氏が来日を果たした。目的は、9月26日に発売を控えたNintendo Switch版『Dead by Daylight公式日本版』PRのため(国内におけるパッケージ版の発売元は3goo)。ここでは、そんなマシュー・コート氏にリリース間近のNintendo Switch版についての手応えと、先日発表されたばかりの新チャプター『ストレンジャー・シングス 未知の世界』のことを聞いてみた。

 なお、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』の配信時期は未定で、Nintendo Switchでも楽しむことができる。

マシュー・コート氏

Behaviour Interactive ヘッド・オブ・パートナーシップ

万全の体制でNintendo Switch版を発売できる

――Nintendo Switch版が9月26日に発売されますね。

マシューすごくエキサイティングだと思います。長いあいだ、Nintendo Switchに合わせて調整をしてきて、ようやくリリースすることができます。Switch版が発売したら新規プレイヤーが増えると思うので、我々にとってもうれしいことです。

――“長いあいだ”ということはけっこう苦労もあったのですか?

マシューというわけでもないのですが、Switchは、TVモード、テーブルモード、携帯モードと3つのスタイルで遊べるので、その調整は時間をかけました。いずれにせよ、万全の状態でリリースできることを誇りに思っています。

――ソフトをどのように遊ぶのかは、プレイヤーに委ねられているとは思いますが、Switch版をプレイするときに、マシューさんどのような遊びかたをしてほしいと、個人的に期待していますか?

マシュー私は出張などで移動することが多いのですが、Switchは個人的には移動中に遊ぶことが多いですね。移動の合間にプレイするのが好きです。いまは、飛行機でもWi-Fiがあるので。北極の上でもできますからね(笑)。

――マシューさんは任天堂がお好きだと思いますが、任天堂のハードで『Dead by Daylight』を発売するのは感慨深いですか?

マシューものすごく誇りに思います。ニンテンドー・オブ・アメリカの人たちとコラボすることができたのは、とてもすばらしかったです。

――コラボと言えば、『Dead by Daylight』と任天堂IPとのコラボがあったらおもしろそうですね。たとえばマリオとか……。

マシューじつは、任天堂に聞いたことがあります。今度追加されるアーカイブの中に、キャラクターにアクセサリーなどをつけられる“チャーム”というものがあって、そこに登場させられませんかと聞いてみたんですね。「スーパーキノコには血をつけたくないので……」と言われました(笑)。もしかしたら、『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』に『Dead by Daylight』のキャラクターを出すほうが、まだ可能性があるかもしれないです(笑)。

――ああ、“チャーム”が実装されますね。

マシューそうです。新しいカスタマイズのひとつだと考えてもらっていいです。“チャーム”は、本作で初めてのキャラクター共通で使えるものになっていて、サバイバー用の“チャーム”を手に入れたら、好きなサバイバーにつけることができるようになるんです。

――ああ、“チャーム”でまた、コラボの可能性が広がりそうですね。

マシュー期待していてください。

Nintendo Switch版スクリーンショット。

『ストレンジャー・シングス 未知の世界』とのコラボでは初のモンスターがキラーに!

――ところで、9月15日にはファンミーティングが開催されますが、日本のファンが多いことも関係あるのでしょうか?

マシューそうですね。日本のコミュニティが大きくなってきているので、開催できるのが嬉しいです。今回のイベントではファンどうしの交流などができると思うので、すばらしい機会になると思っています。ファンミーティングでは、アメリカでは年2、3回開催しているのですが、海外では、この夏にgamescom 2019に合わせてドイツで実施したのに続いて、日本が2ヵ国目となります。日本で開けるのは、うれしいです。

――ファンミーティングでは新チャプターの『ストレンジャー・シングス 未知の世界』がいち早くプレイできるのも、ファンにとってはうれしいことかと思いますが、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』とコラボするにいたった経緯をお教えください。

マシュー『ストレンジャー・シングス 未知の世界』は世界で話題になっている番組で、1980年代をモチーフにしているという点で、『Dead by Daylight』と共通の土台があります。実際のところ、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』を見ていると、しっかりと1980年代をリサーチしているということが端々に感じられますね。

――1980年代ですか?

マシュー『Dead by Daylight』自体が1980年代の古典的なホラーへのオマージュから発しています。そのころの映画は、直接的なシーンを見せなくても、音や影を使うことで、怖い雰囲気を出していて、私たちはそれをおもしろいと思っています。『ストレンジャー・シングス 未知の世界』も、同じところからインスピレーションを得ていると考えていて、精神的にはすごく似ていると思います。

――世界観に親和性があったということですね。

マシュー『ストレンジャー・シングス 未知の世界』は登場するキャラクターが多くて、それぞれがとてもユニークな個性を持っています。ですので、それを活かすためにも今回の新チャプターではサバイバーをふたりにしました。

――ああ、なるほど。『ストレンジャー・シングス 未知の世界』で追加されるサバイバーやキラーはどういった特徴があるのですか?

マシューサバイバーのひとりは、スティーブ・ハリントンというキャラクターです。原作では、彼はみんなが安全にいられるようにするキャラクターなので、ゲーム内ではそれに合わせたパークになっています。私たちはそれを“ベビーシッター”と呼んでいます。もうひとりのナンシー・ウィーラーは、意志が強くすべてを暴こうとするような女性なので、ゲーム内でも彼女の強さを表現できるようなパークにしました。

スティーブ・ハリントン
ナンシー・ウィーラー

マシューまた、今回キラーに初めてモンスターを登場させました。デモゴルゴンは非常に頭のいいキャラクターで、マップ上に監視カメラのような役割をするポータルを設置しています。自分が選んだポータルにテレポートする能力を持つ強力なキャラクターになっています。さらに、前方に範囲を指定して、飛びかかって攻撃するという“パンストアタック”ができたりと、とてもパワフルになっています。

殺人鬼デモゴルゴン。

――初めてのモンスターということですが、『Dead by Daylight』の世界観にそぐわないのでは? といった心配はありませんでしたか?

マシュー世界観とのマッチは、私たちがつねに自分たちに問いかけていることです。今回に限らず新たなチャプターを作るときは、既存のものだろうとオリジナルだろうと、それは考えています。デモゴルゴンに関しては、違和感なく溶け込めるだろうと判断しました。幸い、『Dead by Daylight』はかなり柔軟性があるので、新しいものを入れやすいとは思っています。

――お話をうかがっていると、他IPとコラボするにあたっては、IP人気にあぐらをかくわけではわけではなくて、その設定などをしっかりと把握して、特徴をうまく『Dead by Daylight』に落とし込んでいるように思います。それで、どちらのファンも喜ぶようなコラボになっていますが、そういうのはたいへんではないのですか?

マシューたしかに最初は大変でしたが、だんだん慣れてできるようになってきたと思います。新しいチャプターでは、サバイバーはオブリビアスというテラーレディアスが聞こえなくなり、キラーではアンディテクタブル(検出不能)でテラーレディアスが発信しなくなるというふたつのステータスエフェクトがあって、同じ効果のものを違う方法で出しています。以前は例外だったものを、違った形でうまく一貫性のある形で表現できるようになっていると思います。

――こうしてお話をうかがっていると、『Dead by Daylight』のワールドにはまだまだ新しい可能性がありそうですね。

マシューそのとおりです。新しい伝えかたも出てきて、ストーリーを深掘りすることもできるようになっています。たとえばアーカイブでは、キャラクターのストーリーを新しく伝えるということもできます。

――新規の取り組みの既存の世界観の深堀りと、『Dead by Daylight』の世界は今後もさらに充実していくということですね。ところで、メディアとしては新しいことに目が向きがちなのですが、今後もモンスターのような、ちょっと世界観を広げるようなキラーを登場させる予定はありますか?

マシューつぎのチャプターに関してはまだ何も言えないです。ただ、つぎのキラーはとても“monstrous”※です。

※monstrous……恐るべし、極悪非道といった意味。モンスターとかけた表現で、つぎのチャプターにモンスターが登場するという意味ではない。念のため。

――(以上のシャレを通訳さんから聞いて)うまいことを言うなあ(笑)。で、ついついうかがってしまうのですが、日本をモチーフにしたチャプターの予定などはありますか?

マシューいまお話できることはありません。ただ、日本をモチーフにした“断絶した血脈”はもっとも評価されたチャプターのひとつなので、もっとできたらいいなと思っています。日本にはおもしろくて怖い伝承がたくさんありますので。たとえば、“断絶した血脈”のキラーであるスピリット(山岡凜)の背景にある話は、すごくおもしろいテーマで、かっこいい日本的な話だと私は思っています。

――最後に、Nintendo Switch版を楽しみにしている日本のユーザーにひと言お願いします。

マシューまずは、既存のプレイヤーには新規のプレイヤーに親切に忍耐強く、いろいろ教えてあげてもらいたいです。そして、新しく始めるプレイヤーには、“Good luck”と言いたいですね(笑)。

――幸運を祈るですか(笑)。

マシュー何事にせよ初めてゲームをプレイしようと思うと、いろいろと覚えなくて最初はたいへんだと思います。ただ、続ければそれだけ価値のあるゲームです。

――キラーとサバイバー、初心者にはどちらがおすすめですか?

マシュー両方です! キラーとサバイバーそれぞれをプレイすることで、それぞれの立ち回りがわかりますので、対戦したときの相手も心境がよくわかる。とにかく両方試してみてください。