2019年8月20日~24日(現地時間)、ドイツ・ケルンで開催されたgamescom2019。会場限定で上映された『サイバーパンク2077』の最新映像をリポートする。

自由度の高い進行や基本システム、ストーリーの一部が公開

『サイバーパンク2077』gamescom会場限定で公開されたデモプレイ映像の内容をリポート【gamescom 2019】_01
『サイバーパンク2077』gamescom会場限定で公開されたデモプレイ映像の内容をリポート【gamescom 2019】_02

 ビジネスエリアに用意された、巨大なCD PROJEKT REDのブースに入ると……

『サイバーパンク2077』gamescom会場限定で公開されたデモプレイ映像の内容をリポート【gamescom 2019】_03
ちなみに右のポスターは、サイバーウェアを埋め込んだ日系人のアイドルという設定だそう。本編中にも登場するのか?

 中には、なんとゲーム内にも登場するバーを模した待合室が! そのほかにも『サイバーパンク2077』世界を構成する小道具が多く設置されていた。

『サイバーパンク2077』gamescom会場限定で公開されたデモプレイ映像の内容をリポート【gamescom 2019】_04
『サイバーパンク2077』gamescom会場限定で公開されたデモプレイ映像の内容をリポート【gamescom 2019】_05

 ブースの内装もゲームのデザインに関わるチームが手掛けており、作品世界の設定に沿ったものになっている。

 会場で上映されたプレイ映像は45分と長尺のものだったが、イベント後に公開された15分ほどの動画“Cyberpunk 2077 - Deep Dive Video”は、この抜粋版といった内容になっており、こちらをご覧いただくと本稿の内容も理解しやすくなると思われる。

 プレイデモはキャラクターカスタマイズのエディット画面から始まり、ストーリーイベント画面、戦闘シーンへと続いていく構成になっていた。

 まずは

  • Nomad
  • Street Kid
  • Corporate

 の3つから主人公の過去(立場)を選ぶことができる。これは原作のボードゲームにもある機能をフィーチャーしたもので、主人公がどのような過去を持つのかを設定するものだという。ちなみに“Nomad”は、遊牧民という原意のように“外部からの流れ者”という立場だ。

 キャラクターエディットでは、男女ボディタイプ、顔、髪型が設定でき、振舞い(性格)も変えられる。

『サイバーパンク2077』gamescom会場限定で公開されたデモプレイ映像の内容をリポート【gamescom 2019】_06
ナイトシティ6つのエリアのうちひとつ“パシフィカ”。

 主人公の“V(ヴィー)”と、ヴードゥー・ボーイズのサブリーダー“プラシド”が、荒廃した “パシフィカ”に移動する。

 パシフィカは高層ビルが密集しているエリアだが、荒廃しきっておりいかにも治安は悪そう。しかし、ここに並ぶ店ではアイテムを購入することができ、様々なギアや“Samurai Jacket”といった品物も揃っている。もちろん、装備を変えると見た目も変わる。

『サイバーパンク2077』gamescom会場限定で公開されたデモプレイ映像の内容をリポート【gamescom 2019】_07

 すこしストーリーを説明しておくと、主人公のVは、“ジョニー”(キアヌ・リーブス)に言われて”オルト”という女性を探しているのだが、どうやら彼女はサイバースペースにいるらしい。そして、そのサイバー空間に入るためにネット技術に強い“ヴードゥー・ボーイズ”の力を借りようとしたところ、協力の条件として、ヴードゥー・ボーイズと敵対しているギャング組織“アニマルズ”というチームのアジトを偵察しろと言われている……という状況だ。

 アニマルズのアジトへ向かう際、Vは真っ赤なバイク“YAIBA KUSANAGI”を使う。

『サイバーパンク2077』gamescom会場限定で公開されたデモプレイ映像の内容をリポート【gamescom 2019】_08

 プレイ時は基本的に全てVの主観視点で進行するのだが、このときはサードパーソン視点となり、パシフィカの怪しい雰囲気を見ることができる。

 ここから、アニマルズのアジトを攻略していくことになる。Vは左手首あたりからコードのようなもの(ナノワイヤー)を伸ばし、機器に接続してハッキングをする。このハッキングポイントはあらゆるところに存在し、例えば、ボクシングのトレーニング用ロボットを遠隔でハッキングすれば、その対戦相手のアニマルズメンバーを、ロボットに倒してもらうこともできる。マシーンを使ってベンチプレスをしているアニマルズがいれば、その筋トレマシーンをハッキングし、持ち上げている重りを異常に重たくして、そのまま潰してしまって身動きを取れなくする……といった具合だ。

『サイバーパンク2077』gamescom会場限定で公開されたデモプレイ映像の内容をリポート【gamescom 2019】_09

 このハッキングは様々な場面で有効活用できる。

 つぎの場面は、ショッピングモールのホールにアニマルズが大勢おり、そこには自動で照準し発砲する無人マシンガンが設置されているという場面。マシンガンをハックすれば、アニマルズたちを攻撃させ、自分は見つからないままで敵をうまく倒すことができ、ステルスアクションのような遊びかたを見せた。

 逆に、まったくハッキングを使わないパワープレイも可能(現地の説明では、英語で「ターミネーターパワーファンタジー!(笑)」と、ジョークを放っていた)。同じシチュエーションでも、正面から突入して銃撃戦を行い、無人マシンガンにたどり着くと、そのまま力で土台から銃砲をむしり取り、重火器として撃ちまくる! というプレイも。ちなみに銃撃戦時も主観視点のままなので戦闘時はFPSそのものという感じに。でも銃だけではなく、グーパンチでも倒していた。パワータイプでのプレイでは、本来ハッキングすれば開けられる電子扉も、力でこじ開けて進んでいた。

 進行の自由度はかなり高く、非殺傷で進めることもできるとのこと。

 建物内を進んでいくと、アニマルズのリーダー“サスカッチ”と出会いボス戦に突入。かなりの強敵だが、光っている腰部分が弱点だった。なんとか倒して進む。ちなみにこのとき、サスカッチが持っていた巨大な斧のような武器を拾うこともできる。

 さらに進むと、映画館のような場所で何かを調査しているらしき捜査官と会い、画面に選択肢が現れるのだが、今回のプレイ映像では、ぶん殴って情報を得る方法を選択。うーむ、自由だ。

 自由といえば、ビデオの途中でスキルツリーのような画面も紹介され、全方向に伸びていくスキルの図が映し出された。Vはレベルの概念ではなく、おもにスキルで成長させていく模様だ。ちなみに、スキルの成長のさせかたによって、ストーリーの選択肢も変化する場合があるという。

サイバー空間にいるブリジットの正体とは? Vの目的は?

 この後、場面は転換し、Vは唐突に氷風呂に入る。これは、サイバースペースにアクセスする際に、体のオーバーヒートを防ぐ“水冷”の目的があるのだという。

 いよいよサイバー空間に入り、ブリジットと出会うというところでビデオは終了。物語の大事なところではぐらされた感がないでもないが、非常に期待の高まる内容となっていた。

 発売が約半年後に迫る『サイバーパンク2077』は、日本語版への翻訳作業も含め、まさに制作も佳境に入っているという。さらなる新情報、そして2020年4月16日の発売が待ち遠しい!

※『サイバーパンク2077』コンセプトアーティストインタビュー記事もチェック!

『サイバーパンク2077』gamescom会場限定で公開されたデモプレイ映像の内容をリポート【gamescom 2019】_10