アメリカのシアトルで行われたゲームイベント“PAX West”で、ベネズエラのゲームスタジオSukeban Gamesの新作『N1RV Ann-A』のデモを遊んできたので、その模様をご紹介しよう。

 本作は、日本でもマルチプラットフォームでリリースされた女性バーテンダーが主人公のサイバーパンクアドベンチャーゲーム『VA11 HALL-A』の続編。

 舞台を政情が緊迫する都市“グリッチシティ”のバー“VA11 HALL-A”(ヴァルハラ)から観光地の人工島“セント・アリシア”にある姉妹店“N1RV Ann-A”(ニルヴァーナ)に移し、新主人公サムとともに新たな物語が描かれる。

PAXデモ版のお客さんは、ブラックなハイテク企業にお勤めの“オリヴィア”

 さて本作の基本的なゲーム内容は、『VA11 HALL-A』と同様。プレイヤーはバーを訪れるお客さんの話相手をしつつ、ニーズに合ったカクテルを提供するのが仕事だ。

 今回のPAX West版デモでは、本作の登場キャラクターのひとり“オリヴィア”がご来店。社内抗争で勝利するための犯罪スレスレの行為も横行しているというハイテク企業で気の抜けない日々を送っている彼女をもてなすことになる。

社内で競合する研究チームを妨害するために拉致まで試みる連中がいるらしい。ブラック企業ですなー。

人生(または話の流れを)変える最高の一杯を

 「とりあえずビール!」とか「もうテキーラ頂戴!」というはっきりしたオーダーがある時はそれを出せばいいのだが、時にはオリヴィアの2杯目のように「うーん、甘いけど甘すぎないような……」といった曖昧な注文に応えないといけないこともある。

 とはいえ、レシピを全部覚えている必要はない。カクテル作成画面にはレシピブックがあり、必要な材料とともに味の傾向なども書かれている。

 提供したいカクテルが決まったら(時にはアレンジも加えつつ)材料を必要数入れ、シェイクすればオーケーだ。ちなみにPC版のマウス&キーボード操作の場合、シェイクはマウスでシャカシャカ行う。シチュエーションに沿ったカクテルを提供できれば、お客の話が進むこともあるだろう……。

作りたいカクテルが決まったら、レシピを見ながら材料を選んでいけばオーケー。
テキーラショットをご所望ですか。
テキーラショットはテキーラを5分量以上入れてシェイクすればオーケー。

シビアな会話を乗り切るには話の切り出し方もポイント

 『VA11 HALL-A』を遊んだことがある人ならご存知かと思うが、日本のアニメ風の女性キャラが多くて見た目はポップだが、実はそこで交わされる会話はオトナのリアルで時にダークな話になっていくことも多い(ベネズエラの政情不安なども反映されている)。

 そのディープなトーンは本作でも変わらない模様で、オリヴィアが明かす企業社会のブラックな内幕だけでなく、犯罪シンジケートの暗躍が匂わされる事もあれば、サムが観光客に金をたかる貧困層の子供だったというエピソードも語られる。

ほどよく酔ってきて「ここまで出世するには“悪いこと”もやってきたわよ」と語りだすオリヴィア。

 また本作では、リアクションや自分の話の切り出し方をどうするかというアドベンチャーゲーム的な選択肢もあって、“冗談交じりに”とか“フレンドリーに”といったトーンを選べる。お客さんに話したい事を気軽に話してもらいやすくする話術もまた、バーテンダーの腕の見せ所と言えるだろう。

自分のダークな過去を披露するのにどう切り出すか?

 こういったカクテルのセレクトと話術で話の進行に多少の幅が出るようになっており、記者のプレイではオリヴィアは最後にテキーラショットを景気よく飲んでぶっ倒れたのだが、PR担当者がトライした時は別のエンディングだったという。

 さて今作ではバーカウンターを挟んでどんな人生模様が描かれるのか? ゲームは2020年にプレイステーション4/Nintendo Switch/PCでの展開が予定されている(ちなみに昨年はTGSに世界初出展された)。