『ドラゴンボール』シリーズを題材にしたアクションRPGの新プロジェクトとして発表され、E3 2019やジャンプビクトリーカーニバル’19では早くも試遊台が設置されることになった『ドラゴンボールZ KAKAROT』。ワールドワイドで人気の『ドラゴンボール』シリーズの作品だけに、その反響は海外でも大きく、2020年発売予定の作品ながら早くも世界的に注目を浴びている(余談だが、本作はなんと15ヵ国語に対応している)。

 本記事では、そんな『ドラゴンボールZ KAKAROT』の情報をまとめつつ、プロデューサーを務める原良輔氏にインタビューを敢行。現段階で言えることを語ってもらった。まずは「へー! そんなゲームが出る予定なんだ?」という方のために、本作の基本情報からおさらいしていこう。

『ドラゴンボールZ KAKAROT』はこんなゲーム!

 タイトルからもわかる通り、本作は1989年~1996年まで放送されたテレビアニメ『ドラゴンボールZ』(以下『DBZ』)をテーマにした作品だ。『DBZ』が原作で言うとどのあたりに該当するのかと言えば、悟空の息子である悟飯が誕生してから、原作のラストまでと思ってもらえばいい。

 本作最大の魅力となっているのが、そんな『DBZ』の物語を追体験できるという点。現状発表されているのはフリーザ編までということなので、少なくともフリーザを倒すまでの『DBZ』のエピソードはフォローされていると思って間違いない。それがどういままでのタイトルと違うのかと言えば、これまでの『ドラゴンボール』のゲームには登場しなかったような場所、キャラクター、シーンなどが本作ではしっかり再現されているということになる。以下で本作に収録されたシーンの一部を公開するので、『DBZ』のご存知の方は「あったあった感」を堪能してほしい。

名シーンダイジェスト

ラディッツ戦で悟飯が覚醒。その能力の片鱗を見せることに!
ラディッツを倒すための犠牲は大きかった!
ここから蛇の道を経て界王様のところに行き、修業してメッチャ強くなったんです! 懐かしい!!
強力なサイヤ人戦士、ナッパとベジータが地球に!
みずから修業をつけた悟飯を身を挺して守るピッコロ。
界王さまの修業を終えて、超強くなった悟空がベジータと決戦!
ナメック星でフリーザ配下のキュイと戦うベジータ。
フリーザ配下のギニュー特戦隊がやってきた!
フリーザの圧倒的強さ! ベジータがやられてしまう……。
フリーザとの闘いのなか、怒れる悟空がついに超サイヤ人に!

 ストーリーを追体験するという本作の特性上、主人公は悟空になる。だが、『DBZ』の物語では悟空が不在の時期、あるいは不在の場所でもストーリーが進んでいく。その部分をフォローするため、本作ではほかのプレイアブルキャラクターとして、悟飯、ピッコロ、ベジータらが登場する。

ギニュー特戦隊と出会うタイミングでは悟空は不在。なので、ここでは悟飯が主人公になっているということなのでしょう!
悟飯は接近戦を得意としているキャラクター。相手の懐に潜り込んで闘うとよさそう。
ピッコロは体力や気功防御力にすぐれたキャラクターになるとのこと。また、集団戦に強い技も持っている。
ギャリック砲をブッ放つベジータ。エネルギー弾など、気功系のパラメータが高いキャラクターに設定されるという。

 もちろん、クリリンや天津飯などの多くのZ戦士たちも登場。サポートキャラクターとして、バトル時に悟空とともに敵を攻撃したり、援護をしてくれる。

 アクションRPGというジャンルであることからもわかる通り、本作のバトルはアクション性の高いものとなっている。ド派手なバトルは、さながら対戦アクションゲーム。コンボや気弾を放つことで相手にダメージを与えていく。また、『DBZ』で悟空が闘ったキャラクターたちは、ボスとして登場。すさまじい猛攻を仕掛けてくることになる。

ワールドマップはこのような感じ。それぞれのエリアもかなり広く、「冒険している感」はかなりのものになるのだそう。

 アクション性の高いバトルなので小手先のテクニックも有効ではあるが、強敵たちを倒すためには、やはりレベルアップなどで悟空を強化することが必要不可欠になる。本作では、敵を倒して得られる経験値のほかに、食事という育成要素が用意されている。採集や釣り、狩猟などといったミニゲームで食材を集め、それを悟空の妻・チチに料理してもらえば食事でステータスアップができる。この食事によるステータスアップは、一時的なものと恒久的なものの両方があるので、悟空の成長には欠かせない要素になることは間違いない。

フィールドにある木々になっている実(!?)を採集したり!
シッポを垂らして釣り!
入手した食材は、たき火で調理することもできる。

 以上が、現状で明らかになっている本作の概要だ。

直撃! プロデューサーインタビュー!

原 良輔氏(はら りょうすけ)

バンダイナムコ エンターテインメント/『ドラゴンボールZ KAKAROT』 プロデューサー

いま『DBZ』をベースにアクションRPGを制作する理由

――『ドラゴンボール』はこれまでにもたくさんゲーム化されてきましたし、その中には『DBZ』が登場するものも多くありました。そういう意味では、本作はリブート的な作品になると思うのですが、なぜこのタイミングで本作を作ることにしたのでしょう。

まず、「『ドラゴンボール超』がスタートすれば、新しい『ドラゴンボール』ファンが増えるであろう」と予見していたところがあります。実際に『ドラゴンボール超』や『ドラゴンボール超 ブロリー』がヒットして、間違いなくファンは増えたと思っています。そんなタイミングだからこそ、温故知新といいますか、改めて名作の『DBZ』を描きたいと思ったんです。

――確かに『DBZ』には、“ならでは”の魅力はありますね。

ええ。個性的な敵キャラクターがつぎつぎに登場しますし、死闘を通じて成長するZ戦士の姿も魅力的です。また、どんな絶望的な状況でも、最後の最後には悟空がそれを覆してくれて。『DBZ』を知っている方はもちろんワクワクできますし、ご存じない方でも楽しめる。そんな名作を追体験できるゲームを作りたい、というところが出発点ですね。

――ワクワクという面で言えば『DBZ』は最高ですよね! 放送期間が長かったこともあって名勝負も多かったですし。

それはやはり『DBZ』に名言や名シーンが多いことが影響していると思うんです。魅力的な作品ですから、『DBZ』をモチーフにしたタイトルはこれまでにもたくさんありました。ただ、今回は“ひとりでじっくり『DBZ』の物語を追体験できるアクションRPG”というところを大事にしよう、と。

――そこが本作のいちばんのポイントだと思いました。これまでの作品は、対戦格闘的な方向性が多かったですから。実際のところ、本作はどんなゲームになるのでしょう?

アクションRPGですので、メインになるのはストーリーモードになります。悟空視点でメインストーリーを進めていくことになるのですが、悟空だけで補完できないストーリー部分では、ピッコロや悟飯などのキャラクターを操作して進めていくことになります。

――つまり、スタンダードなアクションRPGというイメージでよさそうですね?

そうですね。ですので、オンライン要素などもなく、スタンドアローンで楽しめるものになっていますので、最近のゲームで遊んでいないという方でも遊びやすいものになっています。遊びの流れとしては、基本的には1本道のメインストーリーがありながらも、ときにはサブストーリーという形でエピソードが挿入されたりして。E3で公開した体験版では“ハッチャン”にまつわるもの遊べましたが、サブストーリーではそういった懐かしいキャラクターが登場したり、Z戦士たちの知られざる一面を描いたりしています。

――なるほど。それらは基本的にアニメの『DBZ』に準拠する形で?

基本的にはそうです。ただ、一部にアレンジが加えられていまして、アニメ版ではあまり接点のなかったキャラクター同士の会話が見られたりすることもありますね。

――それはいいですね! あと、今回ぜひうかがいたかったのは「本作にはアニメ版『DBZ』で描かれた物語が収録されているのか?」ということなのですが。

えーと……それに関しては、E3で海外メディアの方々にも聞かれたのですが、まだ詳細を言えないのです。現段階で言えるのは、「フリーザ編までは遊べます」ということだけですね。

――そうですか……。『DBZ』のくくりですから、「アニメオリジナルのエピソードは入っているのか?」など、ファン的には気になるところだと思うんです。

そうですよね。お気持ちはわかるのですが……続報をご期待ください。

――わかりました。ちなみに、アニメ版の『DBZ』らしい演出については、本作に盛り込まれていると思っていいでしょうか?

わかりやすいところで言うと、アニメ版の各話タイトルのような演出は入れています。あと、ファンの皆さんによろこんでいただけそうなのはBGMですね。本作に入っているBGMは、アニメ版をベースに本作にマッチするようにアレンジして収録しています。そのおかげで、まるでアニメを見ているかのようにプレイできるんです。また、効果音なども可能な限りアニメ版の音を再現していますので、ぜひ楽しみにしていただきたいですね。

本作のシステムの詳細に迫る!

――ここからは、システム的な面で気になる点をうかがっていきたいと思います。RPGには成長要素が必須ですが、本作の成長要素は、基本的にレベルと食事がメインとなると考えていいのでしょうか?

レベルアップによる戦闘力強化はもちろんですが、食材を集めて調理を行い、食事をすることでも能力を高められるという形になっています。加えて、フィールドに点在している“Zオーブ”というアイテムもキャラクターを強化する要素になります。Zオーブは、スキルのレベルアップに繋がるアイテムですので、見つけたら取っておくといいと思います。また、“仲間との繋がり”も悟空の成長に関係してきます。これに関しては追って詳細を公開していきますので、ご期待ください。

――期待しています! 能力強化という点での質問なのですが、RPGにありがちな装備品のような要素はあるのでしょうか?

本作では、能力を上げる装備品というものは用意していません。

――わかりました。ところで、先ほどお話に出たスキルなのですが、スキルにはどのようなものがあるのでしょうか。一部のRPGにあるようなフィールドで役立つようなスキルなどもあるのかな? と思いまして。

本作におけるスキルは、バトルスキルと呼ばれるバトル中に使える技……例えば“かめはめ波”のようなものや、バトル関連の能力を強化できる、いわゆる“パッシブスキル”を指しています。つまり、バトル関連のものだけですね。

――続いてレベルアップに関する素朴な疑問なのですが……ストーリーを追体験するとなると、悟空たちの戦う敵がある程度限定されますよね? でも、レベルを上げるにはバトルで経験値を獲得しなければなりませんから、敵の数が必要になると思うのですが……。

前提としてご説明しておくと、本作は大きなエリアいくつかいくつか点在しているような世界になっていまして、エリアはストーリーの進行に応じて徐々に解放されていきます。そして、各エリアにはいわゆる“ザコ敵”が存在していますので、それを倒して経験値を稼げば、レベルを気の済むまで上げられます。

――ちなみにエリアというのは、たとえば天下一武道会の会場周辺、カリン塔周辺、蛇の道から界王のいる星、ナメック星……というような形でしょうか?

エリアの詳細についての言及は控えますが、イメージとしてはそういう形で捉えていただいて構いません。ただ、その種類は豊富で、皆さんがパッと思い浮かぶような場所はだいたい本作に収録されていると思います。ものすごくコアなファンの方が挙げるような場所はないところもありますが(笑)。

――それは仕方ないと思います(笑)。

ちなみに各エリア間の移動に関してですが、エリアの端や上空に行くとワールドマップに移行します。そのワールドマップで解放されているエリアを選択すれば、その場所に行けるという感じですね。一部例外はありますけれど。

――例外というのは?

ストーリーの進行である程度制限される部分が出てくるんです。たとえば、ナメック星に行ったらすぐに地球に戻れない……というような。

――あー! 確かにそれはそうですね(笑)。体験版の映像を拝見しましたが、ひとつひとつのエリアはかなり広そうでした。

一部報道で言われたようなオープンワールドではないのですが(笑)。各エリアはけっこう広いので、自由に移動している感じは味わえると思います。

――楽しみです。続いての質問ですが、バトルはアクション性がかなり高いものという認識でいいのでしょうか?

はい。ですから、アクションや格闘ゲームが得意な方であれば、レベルを上げたり回り道をしなくてもストーリーを進めていけます。逆に腕前に自信がない方は、しっかり能力を上げてもらえば、強敵でも倒せるようになります。

――レベルを上げることを前提にするなら、低年齢層の方でも遊べるわけですね?

そうです。レベルを上げて食事などで能力を強化すれば、お子さんでもいずれ強敵に勝てるようになるはずです。

――本作には食事に欠かせない要素として、採取や釣りなどで食材を収集するシステムがあります。これも、先ほどおっしゃっていたエリア内で、いつでも自由に行えると考えていいのでしょうか?

先に述べたナメック星のように、ある程度制限がかかるタイミングもあるのですべての要素がいつでも自由というわけではないのです。基本的には“行けるエリアにある特定のポイントに行ってミニゲームをすれば食材を入手できる”と考えていただければと思います。

――ちなみに、採取や釣りなどの要素で入手できるものは食材のみと思っていいのでしょうか?

食材がメインなのですが、それだけに限りません。ただ、「食材以外に入手できるものが何なのか」ということはまだ言えませんので……続報をお待ちください。

――わかりました。食事絡みでもう1点質問があります。食事のパワーアップ効果には、恒久的なものと一時的なものがあるようですが、“一時的”というのはどういう単位なのでしょうか? バトルごとなのか、時間制なのかが気になったのです。

時間制になります。制限があるぶん、パワーアップ効果はなかなか強力でして。パラメータがグッと上がるので、ボス戦的なバトルではぜひ使っていただきたいですね。

――では、最後になりますが『DBZ』ファンに向けてメッセージ

本作は過去のゲームと比べても、そのボリュームは圧倒的なものになっていると思います。また、新しいビジュアルも多数用意していますので、アニメの『DBZ』を見た方はもちろん、見ていない方もイチから楽しめるものになっておりますので、ぜひ楽しみにしていただきたいです。

――アニメ版を見ていない方も本作を遊べば、アニメ版をガッツリ見ていたファンと同等に語れるものになっている感じでしょうか?

そうですね。だからこそジャンルをRPGにしたというところもありますから。いままでのように格闘ゲーム的なものですと、どうしても出てくるのが名場面や名シーンだけに限られてしまいました。でも、RPGであるがゆえに細かい場面まで追体験できるんです。例を挙げると、始めて界王様と会った悟空はいきなり修業させてもらったわけではなく、まずダジャレで界王様を笑わせることを求められました。そういう細かい部分も本作にはしっかり入っているので……フリーザ編までに関して言えば、名実ともに『DBZ』を追体験できると思います。