2019年8月15日、東京・渋谷ストリームにて、9月6日にプレイステーション4、Xbox One、Nintendo Switchでの発売を控えた2Kのバスケットボールゲーム『NBA 2K20』のオフィシャルアンバサダー発表会が行なわれた。本記事ではアンバサダーに就任した八村塁選手が登壇したイベントの模様と、ゲームメディア、バスケットボールメディア向けに行なわれたミニインタビューをお届けする。

リアルとゲーム内の“八村塁”が初顔合わせ&対決したアンバサダー発表会

 オンリーワンのNBA公認バスケットボールゲームとして、シリーズ累計売り上げ9000万本を記録している『NBA 2K』シリーズ。ここ数年は最新作の発売が近づくと、日本国内でも多種多様なゲストを招いたプロモーションが行なわれてきたが、今年はなんと現役のNBAプレイヤーが登場! 2019年のNBAドラフトにて、ワシントン・ウィザーズのドラフト1巡目(NBA全体では9番目)に指名された、八村塁選手が駆けつけ、『NBA 2K20』の日本オフィシャルアンバサダーへの就任が発表された。

現役NBAプレイヤー、八村塁選手が登壇! 『NBA 2K20』日本オフィシャルアンバサダー発表会&ミニインタビュー_01
八村塁選手。『NBA 2K』シリーズは、「子どものころから遊んでいて」、アンバサダーには「なれたらいいなとは思っていた」とのことで、今回のオファーは「素直にうれしいっすね」とコメント。また、『NBA 2K』シリーズは、現在もチームメイト相手に頻繁にプレイしているという。

 この日は八村選手のアンバサダー就任発表とあわせて、『NBA 2K20』内に登場するゲーム内の八村選手のモデルも公開。事前に3Dモデルを制作するための表情や全身のスキャニングは行なっていた八村選手だが、ゲーム内で動く自分自身はこの場が初めて。映像を見た八村選手は「最高ですね。顔や髪形がバッチリなのはもちろん、シュートタッチも再現されているのにはびっくりしました。でも不思議な感じもしますよね」と感想を笑顔で語っていた。

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近年の『NBA 2K』シリーズではおなじみになった、無数のカメラで選手をスキャニング氏、ゲーム内の3Dモデルに反映させていく工程を八村選手もすでに体験。スキャン中にはさまざまな表情をリクエストされたようで、「バスケ中にこんな顔をするのかな?(笑)」という表情も撮ったとか。
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自身のゲーム内での動きを確認する八村選手。ドリブルやシュートのモーションなどが忠実に再現されているのは想定外だったようで、驚きの声をあげるシーンも多かった。

 ゲーム内での八村選手の紹介がひと通り終わると、ステージ上はプレイステーション4版の『NBA 2K20』を使っての体験プレイへと移行。ここでは「ふだんはチームメイトとの対戦がメイン」という八村さんに合わせて(?)、『NBA 2K』シリーズとリアルバスケットボールを嗜む子どもたちが登壇。イベント前に行なわれた代表決定戦で勝利をあげた1名と、八村選手が戦うことに。

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試合に臨む八村選手と、バスケットボールキッズ代表のヒナタくん。

 子どもたちの代表、ヒナタくんが八村選手の所属するワシントン・ウィザーズ、八村選手はロサンゼルス・クリッパーズを選択して行なわれたエキシビジョンマッチは、序盤は両者ともにゴール下からのシュートで堅実に得点していく展開でスタート。しかし八村選手が3ポイントシュートを積極的に狙う攻めに切り替えると、これが功を奏してリードを獲得。その後も的確なパスやドリブルでの切り込みを見せていくが、中盤からは3ポイントシュートの精度が落ちてしまい、堅実に得点を重ねていたヒナタくんが逆転。終盤には途中からスモールフォワードとして投入された“Rui Hachimura”が、八村選手操るクリッパーズの守備を崩し切ってダンクを決めるというスーパープレイも見せ、エキシビジョンマッチはワシントン・ウィザーズ+ゲーム内の八村選手の力を引き出した、ヒナタくんに軍配が上がった。

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ゲーム内でRui Hachimuraのダンクがさく裂した瞬間は、決められた八村選手も思わずガッツポーズ。

 ゲームプレイが終わったあとは、子どもたちに「ゲームのやりすぎで寝不足になったりすのはよくないけど」と前置きしつつも、「『NBA 2K』を遊んだり、実際のNBAのプレイを見たり真似することはミニバスケにも役立つはず。バスケを見て楽しんで』とアドバイス。また実際にボールを使ってのドリブルも披露し、子どもたちに八村選手の”シグネチャームーブ”を伝授(?)していた。

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子どもたちにリアルバスケットボールのレクチャー行なう八村選手。

開発スタッフと八村選手が登壇した『NBA 2K20』の新要素紹介プレゼン&ミニインタビュー

 八村選手は、アンバサダー就任発表会のあとに行なわれた、ゲームメディア、バスケットボールメディア向けの『NBA 2K20』のプレゼンにも出席。同作のアソシエイトマーケティングマネージャーのロハン氏とともに、『NBA 2K20』の新要素を紹介した。

 プレゼンでは八村選手の総合能力値(ルーキーとしては高めの74)や、女子バスケ、WNBA12チームの収録や、NBAの歴史を1980年代、90年代、2000年代と10年区切りでオールスターチーム化した“オールディケイド”チームの追加を発表。また、毎作前年までにユーザーから届いた意見をフィードバックして改良され続けている試合部分については、「オフェンスは右スティックを使ったムーブの充実、ディフェンスに関してはオフボール時やカウンター時の動きの変化に注目してもらいたい」(ロハン氏)と語った。

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八村選手とともに『NBA 2K20』の魅力をアピールするアソシエイトマーケティングマネージャーのロハン氏(写真右端)。

 そしてプレゼンの最後では、八村選手への質問タイムが設けられ、以下のようなやりとりが行なわれた

八村塁選手ミニインタビュー

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八村塁(はちむらるい)

2019年のNBAドラフトにてワシントン・ウィザーズから一巡目9位指名を受ける。

――まずは先ほど『NBA 2K20』をプレイした感想をお願いします。

八村ゲームプレイの感想は、とにかく楽しかったのひと言ですね。去年と比べても動きとかもよくなってるし、シュートとかドリブルもやりやすくなっている感じがしました。

――バスケットボール選手が『NBA 2K』シリーズを積極的にプレイされている、中には遠征先にゲーム機を持っていく選手もいるという話を聞いたのですが、八村選手はこれまで実際にチームメイトとどのように『NBA 2K』をプレイしていましたか?

八村大学時代は寮でもやりましたし、遠征先にも持っていきましたね。遠征先で泊まるときは、だいたいルームメイトがいるふたり部屋なことが多いんですけど、遠征に出る前の日にじゃんけんでどっちがゲーム機を持っていくか決めていました。ゲームはやりたいけど、持って行きたくはないじゃないですか。ゲーム機は重いので(笑)。あと大学の体育館のロッカールームとかにもゲーム機が置いてあったりするので、試合の前や練習の前後、それと授業の間にロッカールームに戻って遊んだりもしていました。高校の時は寮だけですね。先生に怒られるので、さすがに遠征先にはもっていけなかったです(笑)。
 あと前作に限っては、まだどのチームに行くかわからなかった時に、いろいろなチームを触って、「このチームにぼくが入ったらどうなるかな? おもしろいだろうな」みたいなイメージトレーニングみたいなことをやっていたのを覚えています。

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――先ほどのイベントではクリッパーズ、 子どものころはオクラホマシティ・サンダーを使っていたということですが、ほかにユーザーとして使っていた過去のチームってありますか?

八村正確な年数は覚えてないんですけど、カーメロ・アンソニーがいた時のニューヨーク・ニックスですね。 その時のカーメロは止められなかったので。シュートもすごい入るしドリブルもすごく速くて。それが好きでニックスをよく使っていたのは覚えています

――『NBA 2K20』ではやっぱりワシントン・ウィザーズを使っていく?

八村もちろんそうなりますね。ただ(ゲーム内の初期設定だと)ぼくはスターターじゃなくてベンチなので、家で遊ぶ時はロースターを変えて自分をスターターにします(笑)。

――実際の試合中は狙わないけど、ゲームの中だったら積極的にトライしていくプレイってありますか?

八村相手の上からダンクを叩き込むプレイですかね。実際だと怪我のリスクがあるんですけれど、ゲームだったらいくらでもチャレンジできるので。

――八村選手の『NBA 2K20』でのレーティングは74という数値ということが今日公開されましたが、ルーキーということもあって、他の選手と比べるとわりと控えめな数値になっていますよね? 八村選手自身、この数値には納得していますか?

八村ルーキーで74っていうレートは、ぼくとしては悪くないかなと思っています。……でももうちょっと上げてもいいかなと思うんですけど(笑)。そこはこれからのプレイで変えていけたらなと思います。(NBAの情報を追っていると)試合でけっこう活躍した選手が「今日活躍できたのは2Kのレーティングをあげたかった、ただそれだけだ」と答えているのを見たりすることもあるので、自分もそれに近いことをやりたいですね。