『オクト』オマージュのラストミステリーゾーン
Nintendo Switch用ソフト『スプラトゥーン2』で、ゲーム内のお祭り“フェス”の最終回“ファイナルフェス”が開催中。2019年7月19日21時00分〜7月21日21時00分まで開催されるファイナルフェスでは、フェスのたびに一新されていたこれまでのミステリーゾーン(フェス用の特別なステージ)がすべて登場するという、ファイナルにふさわしいステージ編成となっている。
そして、2019年7月20日21時からは、今回のファイナルフェス用の新たなミステリーゾーンが登場した。その名も“DEAR SENPAI(ディアセンパイ)”。ミステリーゾーンはテンタクルズのイイダが毎回建設しており、イイダにとってのセンパイとは、同じテンタクルズのヒメのこと。まさに“親愛なるヒメセンパイ”に向けたステージということだ。
その名にふさわしく、イイダとヒメの思い出が詰まったステージになっており、『スプラトゥーン2』の有料追加コンテンツ『オクト・エキスパンション』をプレイした人にとっては、感動必至のステージになっている。そんなステージを解説……していくのだが、まだファイナルフェスをプレイしていない人、『オクト・エキスパンション』をクリアーしていない人には、ネタバレになってしまうため、この先を読むのはご注意いただきたい。
シオカラーズ楽曲も流れるファイナルフェスBGM
……と言いながら、ステージの前にBGMを解説したい。“ディアセンパイ”に限らずだが、今回のファイナルフェスはBGMがどれも特別になっている。フェス初日には通常のフェスと同じテンタクルズの楽曲に加え、シオカラーズの楽曲『キミ色に染めて』、『イマ・ヌラネバー』が登場。
さらに、フェス2日目には『濃口シオカラ節』と『イマ・ヌラネバー』(コーラスが特別版になっていたように感じる)が流れるという、この時点で『スプラトゥーン』ファンには涙腺崩壊しそうな演出なのだが、フェス3日目にはテンタクルズの『フライ・オクト・フライ』、『フルスロットル・テンタクル(Octo)』がかかるようになった。
この『フライ・オクト・フライ』〜『フルスロットル・テンタクル(Octo)』こそ、『オクト・エキスパンション』のクライマックスに流れるテンタクルズの名曲。ファイナルフェスにふさわしい曲というわけだ。
ネルス像にイイダボム、これ完全に『オクト』だ!
これまでのミステリーゾーンは、地下にあるタコ世界に似た景色になっていたが、“ディアセンパイ”では初めて地上に出ている。この景色、『オクト・エキスパンション』をクリアーした人ならばおわかりだろう。ネルス像と戦った場所の近くの海上に作られているのだ。
そして、このミステリーゾーン特有のギミックが“イイダボム”。自陣のインクと同じ色のイイダボムと、相手陣営のインクと同じ色のイイダボムが一定時間ごとにステージ上に設置されるため、プレイヤーはこのイイダボムを割って、インクを一気に塗り拡げるのだが、このイイダボムの存在、一定時間で追加される&爆発させるとインクが広がるという仕様は、すべて『オクト・エキスパンション』といっしょだ(厳密に言えば、相手陣営の色のイイダボムが出てくるという点は異なる)。
ヒメの力でメガホンレーザー復活!
“ディアセンパイ”の最大の特徴が、センパイキャノンこと、ヒメのメガホンレーザーが登場するところ。このステージでは、バトル開始時からテンタクルズを乗せたヘリが上空を旋回している。時間が進みラスト1分になったところで、“終末の歌声がきこえる!”というメッセージの表示とともに、ヘリからヒメが降臨。ヒメの側に寄ってZRボタンを押すと、ヒメの「マ゛ーーーーーーーーーッ!!!!」という歌声に合わせて、『スプラトゥーン』第1作にあったスペシャルウェポン、メガホンレーサーが発射される。
ZRボタンを押す前ならば、メガホンレーザーの発射する向きを変えられるため、相手チームのメンバーが多くいるところ、うまく当たりそうなところを狙うのがセオリーになる。なお、当たった相手は、やられてリスポーンとなる。
しかも、ヘリに乗っているヒメは、このセンパイキャノンを発射するための準備運動として、反復横跳びをしていることが確認できる。くり返しになるが、こういった流れも含めて、すべて『オクト・エキスパンション』と同じ演出。
テンタクルズふたりにとっての大きな思い出のひとつである『オクト・エキスパンション』の戦い。その思い出をミステリーゾーンで復活させ、“ディアセンパイ”という名前を付けるイイダ。エモすぎるでしょ! もし、ここまで読んだ人で『オクト・エキスパンション』をクリアーしていない方は、ぜひスキップ機能を使ってでもエンディングを迎えてほしい。それから見る、“ディアセンパイ”(フェスステージは、Ver.5.0のアップデートで選択できると思われる)のステージは、きっと違って見えるはずだ。