2019年6月27日に発売され、大きな盛り上がりをみせる剣戟対戦格闘ゲーム『SAMURAI SPIRITS(サムライスピリッツ)』(以下、『サムスピ』)。2019年7月14日、秋葉原・ソフマップ4号館アミューズメント館にて、『SAMURAI SPIRITS(サムライスピリッツ)』の公式ファンイベント“SAMURAI FES”が開催された。
本イベントの司会進行は、ゲーム系モノマネなどで知られるお笑いコンビ・NOモーション。のおふたりと、ナコルルに扮したグラビアアイドル・RaMuさんが務めた。
今後キャラクター追加もあるかも!? 小田P&声優陣トーク!
まずは『サムスピ』のプロデューサーを務める、小田泰之氏と、声優の劉セイラさん(呉瑞香役)と森永千才さん(色役)が登壇し、開発の裏話のくり広げるトークショーが行われた。
開発がスタートした経緯について、小田Pは「SNK過去作の中でも、『サムスピ』は復活を望む声が多かったんです」と、ファンの要望に応えた経緯を明かす。開発は『ザ・キング・オブ・ファイターズ XIV』(『KOF XIV』)の発売後からスタートしたそうで、『KOF XIV』のダウンロードコンテンツと、『SNKヒロインズ Tag Team Frenzy』と、3本並行して開発を進めたのだとか。そのせいで「開発室のいたるところに、いろいろなナコルルの姿が映し出されていて困惑しました(笑)」と、開発の裏側を明かす。
また、リリース時に登場した16人のキャラクターのチョイスについては、SNK内でもあーだこーだとモメながら決めたそうで、「これは絶対いるだろう」という人物で決めていった結果、女性キャラクターがナコルルだけになってしまったのだとか。そこから色を登場させることに決定し、新キャラクターも3名のうち2名を女性キャラクターにしたそうだ(本来は1名のみ女性だったとのこと)。
本作のこだわったポイントについては、「初代『サムスピ』のワケのわからないくらい減る攻撃を、現代に出していいものなのかと……」と、小田Pの中でもかなり葛藤があったそうだ。そこをうまく落とし込みつつ、ダメージがマイルドにならないように、調整はかなり慎重におこなっていたのだとか。
タイトルを初代と同じ『SAMURAI SPIRITS(サムライスピリッツ)』にした理由は、サブタイトルを付けてシリーズ作感を出すと、新規プレイヤーが入りにくいことを懸念したのがいちばんの理由だという。また、小田Pの個人的な意見としては「たとえば『真サムライスピリッツ 覇王丸地獄変』とか、サブタイトルを付けるじゃないですか。これ海外に持っていったとき、タイトルどうするんだろう? とか、いろいろややこしい問題があるんですよね」と語っていた。
劉さんは、『サムライスピリッツ 斬紅郎無双剣』より登場した緋雨閑丸が大好きとのことで、ダウンロードコンテンツとして今後配信してほしいと、小田Pに直談判。小田Pは「大人気キャラクターなので、もちろん出したいと思っています。ですが、まだ出せるとは言えません」と、今後に期待が持てる回答を披露した。それに合わせて、矢野さんは「まだ言えないのにぃ!」と、閑丸のKOボイスでボケをかますと、劉さんが「声が違う!」とツッコミを入れて会場も大爆笑!
また、ダウンロードコンテンツとして、リムルル、首斬り破沙羅、風間火月、王虎の登場が発表されている。この4人に決めた理由は、人気もさることながら遊びの幅を増やすのが第一の理由なのだとか。しかし、SNKサイドとしては、王虎は大人気キャラクターだと思っていたところ、参戦してほしいキャラクター投票をおこなった際に、王虎はかなりの下位で、スタッフ全員で顔面蒼白になったという裏話を暴露(笑)。
NOモーション。のおふたりは、ナインハルト・ズィーガーの参戦を熱望! 矢野さんによるナインハルト・ズィーガーのモノマネも飛び出したほか、参戦してほしいと思う人から拍手を募ると会場も大喝采。小田Pからも「できれば出していきたいですね」と、期待の高まるコメントが飛び出していた。なお、登場するのかは未定だが、本来登場予定だった花諷院和狆のように、すでに何体かはモデルデータなども存在しているとのこと。
なお、バランス調整などのアップデートについてはしっかりとデータを取りながら行っているとのこと。小田Pは「牙神とか慶寅が強すぎると言われていますが、たしかに勝率は高いです。ですが思ったよりも高くないので、そこはじっくり見ていきます」と、コメントしていた。
キャスティングについては、SNKは大阪にあるので、大阪の声優と東京の声優では、オーディション方法が異なったそうだ。東京の声優はボイスサンプルのみを送る手法で選んだそうで、クールに演じた森永さんの声を聞いて、色役に決定したのだとか。しかし、実際にお会いしてみると森永さんの地声はかなり高めの、いわゆるアニメ声。そのギャップに小田Pが驚いたというエピソードを披露していた。
また、以前『KOF XIV』で明天君を演じた劉さんは、その流れで『サムスピ』でも出演できたことにとても感激されたそうだ。さらに、呉瑞香は北京出身、口元にホクロがあることなど、劉さんとの共通点も多く、運命を感じていたとのこと。ちなみに、秘奥義の際のセリフである「アイヤヤヤヤヤ!」というのは、本来は「あわわわわわ!」と日本語だったのだが、劉さんの判断で中国語になったのだとか。
登場した中で好きなキャラクターについては、演じられたキャラクターはもちろんのこと、劉さんはガルフォードをチョイス。犬のパピィがカワイイという理由を語られていた。なお、橘右京は「右京様なんで!」と、神のような存在として崇めているという。それに合わせて、中国では圧倒的に右京の人気が高いと、小田Pが語っていた。森永さんは「私はイケメン好きなので、橘右京と鞍馬夜叉丸が好きです!」とストレートな回答を披露した。
トークの終了後には、森永さんと劉さんで、エキシビションマッチを実施。お互い演じたキャラクターを使用し、2本先取のバトルをおこなったところ、森永さんが忖度パワー(?)で勝利をつかんだ。
声優陣サイン会!
トークショー終了後には、森永さんと劉さんのサイン会も実施。色と呉瑞香のイラストが描かれたサインカードにサインしてもらえたほか、グッズなどを持ち込んでサインをしてもらう人も多かった。
ダーリィだ! 色だ! ナコルルだ! コスプレ撮影会
イベントの合間には、コスプレイヤーのにゃるまー。さん(色)、nonさん(ダーリィ・ダガー)、グラビアアイドルのRaMuさん(ナコルル)がステージに登場し、コスプレ撮影会が行われた。キュート&セクシーな写真を、一挙に公開しよう!
爆笑必至のSNKネタライブ&対戦会!
続いては、NOモーション。のおふたりによるお笑いライブのコーナー。『サムスピ』はもちろんのこと、『餓狼伝説』シリーズや『龍虎の拳』シリーズ、『KOF』シリーズなどのキャラクターモノマネやコントが披露され、会場のSNKファンたちを爆笑の渦に包み込んでいた。そのマニアックかつおもしろネタに、筆者も取材しながらついつい笑ってしまったほど! 残念ながらネタ自体は記事では伝えにくいが、その様子を少しだけお伝えしていこう。
「SAMURAI FES」楽しかったなあ…
サムスピコス楽しかったから画像加工してみた!(*^▽^*)
そういえば!ステージでお届けした
#SNK ものまねネタ動画を近くアップする予定ですのでお楽しみに〜
— 矢野ともゆき。(NOモーション。) (@nomo_info)
2019-07-15 21:25:10
ネタライブのあとは、NOモーション。とRaMuさんの3人で、観客たちとエキシビションマッチ。みごと勝利した人には、秋葉原で開催されていた“侍画廊”(詳細は後述)のチケットが贈られた。
約60名による公式大会は、幻十郎祭り!
さて、このイベントと並行して行われていたのが、『サムスピ』公式大会の予選だ。予選はソフマップ2号館で行われ、大会定員は64名。応募ではなんと100人越えの参加者が募ったそうで、激しい抽選争いが行われたようだ。
そして決勝トーナメントに勝ち上がったのは、エムジマさん(幻十郎)、バンギャさん(幻十郎)さん、生めそ(幻十郎)さん、まこくじらさん(幻十郎)の4名。そう、決勝トーナメントはすべて牙神幻十郎の戦いとなったのだ! 熾烈を極める幻十郎祭りを制したのは、生めそ選手となった。
貴重な原画が満載の侍画廊!
さて、最後にお伝えするのは、厳密に言えば今回の“SAMURAI FES”とは関係ないが、同じく秋葉原で開催された『サムスピ』原画展の“侍画廊”の模様(現在は開催終了)。こちらでは白井影二氏や森気楼氏などが手掛けた、歴代『サムスピ』シリーズの生原画が展示されていた。