2019年6月28日、デルは同社のプレミアムゲームブランド“ALIENWARE”の新製品発表会を開催した。

 最初にデル株式会社コンシューマー&ビジネスマーケティング統括本部本部長・田尻祥一氏が登壇。発表会に先立って、同社ゲーミング事業が非常に好調であるという報告がされた。

 “レジェンド”をコンセプトに据えたデザインの新製品『AREA-51m』(2019年1月発表)の好調に加え、eスポーツシーンへの積極的な提供やスポンサーシップ、さらに店頭展示やイベントでのタッチ&トライの機会の拡充などが、二桁成長という大きな成果につながったとのことだ。

事業の状況と成功理由について詳細に解説してくれた田尻祥一氏。
3つの成功理由のうち、とくに『AREA-51m』は今回の新製品にも大きく関わっている。

 続いて、壇上にはALIENWAREグローバルプロダクトマーケティングマネージャーであるEddy Goyanes(エディー・ゴヤネス)氏が登場した。『AREA-51m』の“レジェンド”デザインを受け継いだ新ゲーミングノートPC『NEW ALIENWARE m15/17』を中心に、新製品の詳細を解説。

エディー・ゴヤネス氏が今回の新製品全般のプレゼンを担当。

エイリアンが作ると、薄型ノートPCも一切妥協なし!

 以下、エディー・ゴヤネス氏がステージ上で解説してくれた新製品について、詳しく触れていこう。

NEW ALIENWARE m15/17

 『AREA-51m』の特徴である、洗練された外観と機能性を両立したレジェンドデザインを継承。とくにゲーミングノートに“薄型”と“性能”の両方を求めるゲーマーをターゲットとして誕生したのが、新製品『NEW ALIENWARE m15/17』だ。

 薄型を重視すると謳っているだけあって、いずれの製品もALIENWAREの15インチ、ならびに17インチのゲーミングノートの中では最薄を達成している。ディスプレイ周辺などの各所にムダなスペースがほとんどない、スマートなデザインが目を引く。

名前に“NEW”と付くだけあって、既存モデルの『ALIENWARE m15/17』と比べて、すべての面で進化している。
ディスプレイも本体も、従来のALIENWAREマシンと比べるとかなり薄い!
4K対応の有機ディスプレイには、画質を維持しつつゲーマーの目を守るブルーライト軽減システムも搭載されている。

 既存モデルとの大きな違いとしては、従来モデルの“エピック”デザインからレジェンドデザインに移行したほか、SSDとWi-Fi部分がアップグレード可能となっている。メモリはオンボード16GBとなっており、交換はできない。

 デルならびにALIENWARE製品といえば、拡張性やカスタマイズ性が特徴だが、本モデルではあくまで“薄型”を求めるターゲット客層のために、薄型化のための要素を最優先したとのことだ。

パーツ類をオンボードにし、コンパクトにまとまったマザーボード。この小型化が、本体の薄型化とコンポーネントの配置による冷却効率の向上にひと役買っている。

 発表された新製品には他社製品と異なる点がいくつも見受けられるが、とくに注目すべきは独自の電圧レギュレーターの技術だろう。

 いまやゲーミングノートPCでも第9世代のCPUや最新グラフィックボードを搭載しているのが当たり前。だが、長時間に渡って安定稼働させ続けるのは難しい。本製品では、通常は4フェーズである電力供給レギュレーターに代わり、CPUには6フェーズ、GPUには8フェーズの電圧レギュレーターを導入している。

レギュレーターの変更により、効率性とターボ周波数の持続性が向上。ハイパフォーマンスが長時間持続できるようになった。

 さらに、熱による性能ダウンへの対策として、最新の冷却システム“ALIENWARE CRYO-TECH V3.0”を導入。前世代のシステムよりも直径が10~32%増加したファン群と、コア部分へ冷気を直接送り込む構成により、エアフローは前世代から『m15』で20%、『m17』で25%改善されている。

 加えて、従来は一部に使用されていたマグネシウム合金をシャーシ全体に使用したうえ、ハニカムパターン構造によって強度と冷却効率を向上させている。玩具っぽさを感じさせないレジェンドデザインとこれらが合わさり、見た目の印象もクールなマシンとなっている。

 使いやすさの面でもさまざまな配慮がなされている。端子類や電源のポートはすべて背面にまとめられており、ゲームプレイの邪魔にならない。

 キーボードのLEDは従来シリーズのような4エリアごとの設定ではなく、キーごとの設定が可能となって視認性が向上した。さらにキーストロークが1.4mmから1.7mmとなり、さらにタッチパッドがプラスチック製から高精度ガラス製となったことで、操作時に手が触れる部分の感触がいずれも上質になっている。

 さらに、『m15』では15インチノートPCでは世界初となるアイトラッキング機能を搭載。こういった機能面からも、“宇宙最強”を謳うALIENWAREならではの姿勢が垣間見えた。

電源コードも背面にまとめられているのはじつにありがたい。また、最近のノートPCでは省かれがちなイーサネットポートもKiller製の最新パーツが側面に搭載されており、ゲーマーにとっては心強い。
各キーの中央にわずかなくぼみが設けられているため、キーに指を触れたときに吸い付くような安心感があった。
エディー氏いわく、レジェンドデザインは今後のモデルでも導入されるとのこと。カラーはルナライト(シルバーホワイト)とダークサイド オブ ザ ムーン(ダークグレー)の2種類が用意されている。

NEW ALIENWARE m15/17のスペック

発売予定日:2019年6月28日(金)
価格:
[m15]21万2980円~[税別]
[m17]23万2980円~[税別]
モニター:
[m15]15.6インチワイド 1920×1080~3840×2160(Full HDまたは4K、IPSまたは有機EL)※
[m17]17.3インチワイド 1920×1080~3840×2160(Full HD)※
CPU:i7-9750H、i9-9980HK
メモリ:16GB
GPU:GTX 1660Ti、RTX 2060オーバークロック対応、RTX 2070 Max-Q Design
ストレージ:256GB PCIe SSD~4TB RAID0(2×2TB) PCIe SSD
端子:Thunderbolt 3.0×1、USB3.1 Gen1 Type-A×3、ヘッドフォン/マイク(兼用)、Alienware Graphics Amplifier接続用
本体カラー:ルナライト(シルバーホワイト)、ダークサイド オブ ザ ムーン(ダークグレー)
本体寸法:
[m15]360.5×276×17.9~20.1mm
[m15 Tobii搭載構成]360.5×276×18.3~20.5mm
[m17]399.8×295.5×18.6~20.5mm
本体重量:
[m15]約2.16kg
[m17]約2.63kg

※一部モニターを除きTobii Eye Tracking対応

New Dell G3 15

 デルのコンシューマー向けノートブックシリーズ“Gシリーズ”の最新製品。最新のゲームもプレイできる十分なパフォーマンスを持つ、汎用性が高いゲーミングモデルとなっている。本製品も21.6mmというかなりの薄さを達成している。

 Gシリーズで好評な“ゲームシフト”システムは健在。ボタンひとつでマシンパワーを最大にしたり、バランスのとれた状態や節電状態などといった各モードに切り替え可能だ。CPUなどの各コンポーネントに最先端のものを採用ており、管理用アプリケーションの“Alienware Command Center”で、各コンポーネントや周辺機器、さらには各ゲームタイトルごとの設定などの管理が簡単に行える。

第9世代CPUコアなどの最先端パーツを使用しつつも、ゲーミングノートとしては安価なのも見逃せない。ゲーミング入門機としても適している。

New Dell G3 15のスペック

発売予定日:2019年6月7日(金)
価格:11万4980円~[税別]
モニター:15.6インチワイド 1920×1080 Full HD(60Hzまたは144Hz)
CPU:i5-9300H、i7-9750H
メモリ:8~16GB
GPU:GTX 1050、GTX 1650、GTX 1660Ti Max-Q Design
ストレージ:
[メイン]256GB M.2 PCIe SSD、512GB M.2 PCIe SSD
[セカンド]1TB HDD(5400回転)
端子:USB 2.0 ×1、USB 3.1 Gen1 ×2、USB 3.1 Type-C(GTX 1650以上搭載のみ)、ヘッドフォン/マイク(兼用)、メディアカードリーダー
本体カラー:ホワイト/ブラック
本体寸法:365.5×254×21.6mm
本体重量:2.34kg~

New Dell G7 17

 『G3 15』よりもさらに大画面でゲームを楽しみたい人に向けた新モデルがこちら。17インチの大画面ながら厚みは25mmと、スタイリッシュなモデルとなっている。『G3 15』と同様に最先端のコンポーネントとAlienware Command Centerを搭載しており、ゲーミングマシンとしての性能も申し分ない。

最初からハイエンドな性能でありながら、拡張性も併せ持つというデルならではの新製品だ。

New Dell G7 17のスペック

発売予定日:2019年7月上旬
価格:未定
モニター:17.3インチワイド 1920×1080 Full HD
CPU:i5-9300H、i7-9750H
メモリ:8~16GB
GPU:GTX 1660Ti、RTX 2060
ストレージ:
[メイン]256GB M.2 PCIe SSD、512GB M.2 PCIe SSD
[セカンド]1TB HDD(5400回転)
端子:Thunderbolt 3.0 ×1、USB 3.1 Gen1 Type-A ×3(ひとつはPowerShare対応)、ヘッドフォン/マイク(兼用)、メディアカードリーダー
本体カラー:ダークグレー
本体寸法:404×295.8×25mm
本体重量:3.14kg~

デルのふたつの“アンバサダープログラム”が統合

 ステージでは新製品のプレゼンに続き、デル株式会社コンシュマー&ビジネスマーケティング統括本部部長の横塚知子氏が登壇。“デル アンバサダープログラム”と“ALIENWARE アンバサダープログラム”という、ふたつのプログラムが統合されることを発表した。

 “デル アバサダープログラム”は、ユーザーの声をダイレクトに製品開発に反映させるため、2016年から日本独自で開始したプログラムだ。同社の代表的ゲーミングマシンである“XPS”シリーズなどを貸し出して体験してもらうほか、イベントへの招待も実施。プログラム参加者にデル製品を実際に触ってもらい、感想のフィードバックをもらってきたわけだ。

 2018年には“ALIENWARE アンバサダープログラム”も発足。現段階でデル側で9800名、ALIENWARE側で1400名の参加者から、さまざまな意見を吸収している。その意見の中に「もうひとつのプログラムの製品にも触れてみたい」と統合を希望する声が以前から多く、統合に踏み切ったとのことだ。

アンバサダープログラムの最新情報を伝える横塚知子氏。XPSとALIENWARE、いずれのゲーミングマシンにも触れられる機会が増えるわけだ。

 横塚氏は「今後は統合されたアンバサダープログラムで、さらに多彩なイベントなどを催していきたい」と語る。さっそく新製品の『m15/17』が無料貸し出しされるほか、今後はデルのマシンとALIENWAREの両方で、割引特典やイベント招待などの特別プロモーションを受けられる。

『m15/17』の1ヵ月無料貸し出しについては、詳細時期はまもなく発表になるとのことだ。

 “ALIENWARE”がレジェンドデザインとともに刻み始めた試みは、田尻氏の言葉を借りれば「新たな“伝説”の始まり」となる。新コンセプトの源流となりうる新製品がいまから気になる人は、2019年7月13日(土)~15日(月)まで秋葉原のデル直営ストア“ALIENWARE STORE AKIBA × Dell Realsite”で『m15/17』発売記念イベントが開催されるとのことなので、ぜひ足を運んでみてほしい。

発表会の最後に設けられた質疑応答の場でも、エディー氏をはじめとするスタッフが真摯に回答。ALIENWAREの新たな伝説の向かう先に、今後も要注目!