2020年4月16日に発売が決定した、CD PROJEKT REDによる完全新作のオープンワールドRPG『サイバーパンク2077』。

 E3 2019ではシネマティックトレーラーが公開されたほか、キアヌ・リーブスの出演が発表されるなど、数々のニュースで我々を歓喜させてくれた。

 本作のクエスト・ディレクターを務めるMateusz Tomaszkiewicz氏に、本作の見どころや制作の裏側を聞いた。細部にいたるまで徹底しているという“こだわり”について語ってくれた。

Mateusz Tomaszkiewicz

クエスト・ディレクター

――デモムービーは非常に素晴らしいクオリティでした。ゲームの開発状況はいかがですか?

Mateusz開発は順調です。キアヌ・リーヴスの出演が発表されて話題になりましたが、そうした話題性に頼りきりになることなく、今後はよりゲームの内容にフォーカスして開発を進めていきます。

――ちなみに、キアヌ・リーヴスを起用したきっかけは何だったのですか?

Mateusz本作では、いまの世界でいう政府の立ち位置に企業が存在していて、暴君のような圧政を引いています。キアヌ・リーヴスが演じるジョニー・シルヴァーハンドはその企業に対して反旗を翻すキャラクターで、自らの信念に従って行動するキャラクター性がキアヌ・リーヴスとマッチしていると思ったのです。

――発表時のファンのリアクションを見てどう思われましたか?

Mateusz何らかのリアクションはあるだろうと思っていましたが、あれほどとは思いませんでした(笑)。あのリアクションを見せられては、私たちもより一層のやる気が出るというものです。

 ちなみに、ジョニー・シルヴァーハンドは原作の『サイバーパンク2.0.2.0.』にも登場していたキャラクターです。本作では彼と会話を行う機会もありますので、ぜひ楽しみにしていてください。

――今回のデモでは、アクションの自由度の高さにも驚されました。銃や剣などの一般的なものだけでなく、ワイヤーやハッキングなどの特殊なアクションも用意されていますし、制作には苦労されたのではないでしょうか?

Mateuszウェポンもアビリティもさまざまな種類がありますので、数を作らなければいけないという点ではチャレンジでした。ですが、皆さんの思うがままにプレイしてもらうためには、多くのプレイスタイルを選択肢として提示する必要があります。

 『ウィッチャー』シリーズと比べても、ストーリーやゲームプレイの選択肢が多く、キャラクターの選択によってもミッションの進め方が変わってきます。強力な武器を持ってガンガン攻めていくのか、敵に見つからないように進んでいくのか、それによってストーリーパスも変化するのです。

 決して簡単ではない挑戦ですが、苦労したというよりは、ワクワクしながら開発しています。オープンワールドRPGというジャンルを超えるものを作りたいという、私たちの願いが叶えられるのかもしれないのですから。

――ほかにも、街の作り込みにとにかく圧倒されました。アートワークで力を入れられたところはどこですか?

Mateusz本作では、『ウィッチャー』シリーズとはまた違った“都市”を作っています。当然、建物の構造も異なるので、難しい仕事でした。そこで、環境制作のチームでは実際の都市計画に用いられる資料を使っています。建物と道路の関係性にもこだわり、リアルな都市を作り上げたのです。

 ただ、本作はサイバーパンク作品ですので、ただリアルなだけの都市ではありません。もちろん、未来的な技術も入っています。ここでは、サイバーパンクの傑作と言われる『ブレードランナー』からインスピレーションを得ています。また、本作の舞台はカリフォルニアという設定なので、ロサンゼルスも参考にし、アメリカ西海岸の雰囲気を残してあります。個人的に大好きなベニスビーチを中心にリサーチを行いました(笑)。

 そして重要なのは、当然ですがゲームとしておもしろくすることです。都市計画の資料をもとにオーガニックに作っていますが、ゲームをプレイしていておもしろく感じてもらうには、探索したくなるような要素を用意しなければなりません。そのために、さまざまなストーリーやコンテンツを、この近未来でありながら現実味のある都市のイメージを壊さないように作り上げました。

――近未来的な都市に夕焼けがかかっている風景の素晴らしさは、人が美しいと思う色や要素の組み合わせが計算され尽くされていると感じたほどでした。

Mateuszかなりこだわりを持って作っています。たとえば、環境チームのディレクターは、朝の澄んだ空気を再現するために気候についても研究しています。

――車やバイクのドライブシーンも非常に格好よかったです。こだわったところを教えていただけますか?

Mateuszデザインはもちろん、全体としてどう動くのかを研究しなければなりませんでした。3Dモデルを作るにあたっても、実際の車をデザインするときと同じように作っているんです。

 『ウィッチャー3』には乗りものが馬しかいませんので、車やバイクを作るのは初めてでした。それもあって、車やバイクの挙動にはとくに注意を払っています。