エレクトロニック・アーツのサッカーゲームシリーズ最新作『FIFA 20』。E3に先駆けて行われたイベント“EA Play”では、本作の新要素であるストリートサッカーモード“Volta”にちなんだミニコートが設置されて試合が行われていたほか、デモ機で最新のゲームプレイを体験することができた。
仕事ではFPSの取材が多い記者だが、なんだかんだと年間を通して一番やっているのはサッカーゲーム。E3期間中に海外メディアと対戦できるのは、忙しいスケジュールの中で楽しみにしていることのひとつだ。
さて、デモ機で遊べたのはVoltaではなく、プロサッカーチームが出てくる通常の対戦モード。今回相手してくれた海外記者氏はレアル・マドリーを選択し、こちらはリバプールをチョイス。
キックオフして少し気になったのは、家でプレイする『FIFA 19』に対してテンポが遅く感じたこと。これはカメラズームの違いもあったと思うが、現地で同じように感じた人もちらほらいたようなので、恐らく今年の調整の傾向なのだろう(製品版に向けて調整が入るかもしれないが)。
全体的な方向性は、19の公式サイトに掲載されている今後の改善点の通り、超反応やイージーなスーパープレイを減らして、より勝負どころでの意図を持った操作での駆け引きに意味をもたせることにあると思う。
例えば自動のプレッシングが弱くなっているので、それに対して抜きにかかる前に相手を揺さぶるスライドドリブル(Strafe Dribble)が有効になっている一方、逆に狙いすましたスライディングがちゃんと決まるとガッツリボールを奪取してくれてカウンターアタックに繋がる……といった感じだ(これは決まると結構気持ちいい)。
一方で改善点として挙げられているシュートまわりの変化はあまり感じられなかった。こちらの3失点が全部ポストやバーやキーパーに当たってからのごっつぁんゴールだったのはたまたまなのだろうか……。
もっともチームを変えて2試合しただけなので、サンプル数は絶対的に足りない。兎にも角にも、製品版ではいい具合に仕上がってくれるのを期待したい。
なお勝敗は1勝1敗の引き分けで、得失点差では負けているものの、最後はお互い握手してグッドゲームといったところ。誰かまた来年やろうぜ!
明確に違っていて面白かったのはフリーキックやPKのシステムだ。これまでは方向だけを決めて、あとはシュートモーション中にパワーとスピンを決めて最終的な弾道が決定されていたのだが、慣れているプレイヤーはともかく、あまり直感的ではなかったと思う。
それに対して今年の仕様では狙いたいコースをカーソルで指定する形になっていて、当然そこにパワーとスピンによる影響が加わってくるとはいえ、弾道のイメージはしやすい。体験版が出たらぜひ試してみて欲しい部分だ。