BitSummit 7 SpiritsのID@Xboxブースに出展されていた『サリーの法則』では、日本初の新しい試みにトライしているようです。

 ここ数年と同じく、3つのハードメーカーが出揃ったBitSummit 7 Spirits。フロア奥のステージの横にどんとブースを構えていたのが、ID@Xbox(日本マイクロソフト)。会期中は、サイバーコネクトツーの『戦場のフーガ』やケムコの『アスディバインディオス』など6タイトルを出展し、大いに存在感を見せていた。そんなこんなで記者がはてさて……とブースをさまよっていると、「このタイトル、新しい取り組みをしているんですよ」と、日本マイクロソフトのID@Xbox担当である村山功氏から声をかけられた。そのタイトルは、Polaris-x(ポラリスエックス)の『サリーの法則』。

 『サリーの法則』自体は、娘と父親を交互に操作しながら進めるというアクションゲーム。絵本作家になることを夢見て街へ出てきたサリーは、ある日父親が倒れたという知らせを聞いて、生まれ育った故郷へ戻ることに。ぎくしゃくしていた関係のふたりだが、再会が近づくにつれて、その心に変化が生まれ……という、とくにお父さんお母さん世代はうるうるすること必至のタイトルだ。

 すでに、スマートフォンやNintendo Switch版がリリースされ、その評価も高い同作が、今回満を持して……という形でXbox One向けにリリースされる。で、その新機軸……というのがMixerへの対応だ。ご存じの方も多いと思うが、Mixerは、マイクロソフトが傘下に持つストリーミング配信サービス。ほぼ遅延がなく、高画質な映像配信を可能としているのが特徴で、とくに欧米ではその人気が高まっている。Mixerでは、配信番組の視聴者がゲームに参加できる機能を備えているのだが、国内でのその第1弾タイトルが『サリーの法則』であるというわけだ。

 開発を担当したroom6 代表の木村征史氏にお話を聞いてみると……「Xbox Oneで展開するときに、マイクロソフトさんからMixerのことを教えてもらって、おもしろそうだということで、『サリーの法則』に実装することにしました。どのような形で導入するかは手探り状態でしたね。それまでストリーミングでどういうというのはあまり考えたことがなかったので、すごく考えました。結果としておもしろいものができたのではないかと自負しています」とのこと。

 『サリーの法則』のXbox One版では、Mixerユーザーは、娘や父親にちょっかいを出したり、花火を上げたり……といったことができるという。「インタラクティブ性が加わることで、配信者と視聴者のあいだにより一体感が生じるのではないかと期待しています」と、木村氏はその効果に期待する。

 一方で木村氏は、クリエイターらしい貪欲さで、「もっとできることがあるのではないかと思います」とも言う。「今回は取り急ぎ4種類しか入れていないのですが、反応を見ておもしろかったら、いろいろと追加したいと思っています。ユーザーさんから“こんなことをやりたい”というご要望などありましたら、積極的に実装していきたいですね」(木村氏)。

 Mixerのインタラクション要素の実装は、その環境は整っており、インディーゲームクリエイターが機能を盛り込みたいと思ったら、比較的敷居が低く対応できるようだ。「どちらかというと、ネタを考えるほうがたいへんかな(笑)」と木村氏。いずれにせよ、配信番組とのインタラクションがゲームの可能性をさらに広げるだろうことは間違いない。「『サリーの法則』のような横スクロールアクションでもやれることがあったので、3Dのゲームでもいろいろとやれることはあるでしょうし、アイデア次第ですね」(木村氏)と語る。

 最後に、木村氏に改めて『サリーの法則』の魅力を聞いてみると、「『サリーの法則』は世界観とキャラクターと泣けるストーリーが魅力のアクションゲームです。家庭用ゲーム機に持ってきて、協力プレイを実装したのですが、家族でも楽しめるということでとても好評です。最新作であるXbox One版では、Mixerにも対応しているので、配信の楽しさも広がると思います」とのこと。

 かように進化していく『サリーの法則』だが、その今後を聞いてみると、「進化はさせたいですね。どんどん展開していきたいと思っています」と、ファンにはうれしいお答え。

 Xbox One版『サリーの法則』の配信日は現段階では未定となっているが、お話をうかがう限りでは、かなり近いうちに遊べることになりそうだ。